中島岳志のレビュー一覧

  • 保守と大東亜戦争

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    戦時中に大人だった世代が言う保守論法と、
    終戦後に育った世代が言う保守論法はこんなにも違うのだな

    そして今、自虐史観だ!と声を荒げることがもはや時代遅れになってる

    世代によってこれだけ感じることが違うと知れる良い本だった

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    2022年04月30日
  • 「利他」とは何か

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    「器」のような人に自分はなれるだろうか?

    人間は意志の保有者ではなく、思考が留まる「場所」なのだということ。自分が人生に対して抱いている不可抗力的な恐ろしさの断片を言語化してくれているように感じた。

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    2022年04月10日
  • 別冊NHK100分de名著 メディアと私たち

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    大変読みやすかった。大澤真幸の解説が特に秀逸。メディア論を多角的かつ具体的に学びたい方の導入書としておすすめ。

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    2022年04月05日
  • NHK「100分de名著」ブックス オルテガ 大衆の反逆 真のリベラルを取り戻せ

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    真理は手に入らない、人間は不完全な存在であり常に自己懐疑的視点を持ち続ける。他人の意見に耳を傾け、自分と異なる考え方に対して寛容になり、合意形成を粘り強く模索する。何かと他人を論破してやろうとする今のご時世で、本書を何度も読み返し、常に自省を促していきたい。

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    2022年03月19日
  • 自分ごとの政治学

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    ☑︎ 政治とは、"簡単には分かり合えない多様な他者とともに、何とか社会を続けていく方法の模索"である
    ☑︎"宗教は、同じ場所に到達する別々の道です"

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    2022年03月16日
  • 支配の構造 国家とメディア――世論はいかに操られるか

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    1.なぜ相変わらず私達国民はメディアや政府に騙されてしまうのか、対策はないのか、を考えるために読みました。

    2.現代メディアは「単純化」という罠仕掛けてあらゆる情報を分かりやすく伝えています。ゆえに、視聴者は飛びつきやすく、自分が考えなくても「考えた気になってしまい」、結果として手のひらで転がってる状態になってしまいます。
    本書では、4人の著者が自身のオススメの本を通して、日本のメディアがどのようにして国民に情報提供をしてきたのか、そして、国民がどう変化してしまったのかを述べています。

    3.「真実は伝わりにくく地味であり、嘘は単純で分かりやすく伝わる」ということを普段から心がけて情報収集に

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    2022年02月10日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    第2弾の方が面白かったから、遡ってこの第1弾も。識者による未来予測だから、概ね似た内容になるのはむべなるかなで、『とんでもないな』って思うことは無い反面、そこまでインパクトの大きい論説には出合えなかったり。ただ、そんな中でも探検家・角幡さんの投稿はかなり移植で、だからこそ際立って面白く感じられた。コロナ突入のちょうどその時期、極地単独踏破を敢行していたなんて、まさにリアル浦島太郎。そんな状況に身を置かれていたとは。色んな意味で得難い体験。面白かったス。

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    2021年12月09日
  • 支配の構造 国家とメディア――世論はいかに操られるか

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    メディアの功罪がいくつか語られているが、最も罪深いのが「単純化」だ。ネットの世界も同じだが、単純化しないと新聞が売れないし視聴率も取れない。「わかりやすくお伝えします」というのは紙面リニューアルやニュースの新番組で聞かれる決まり文句だが、それが良いことだという共通理解がある。とんでもない。わかりやすく伝えるという事は、細部を意図的に切り捨てていくことだ。世の中そんなにわかりやすくはできていない。こうして大多数の国民から、どんどん複雑なことを理解する能力や耐性が失われていく。メディアが単純化しているのは彼らに事実を伝える情熱が欠けている事のほかに、それが求められていないからでもある。一方的にメデ

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    2021年11月15日
  • こんな政権なら乗れる

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    ネタバレ

     強いリーダーシップの一方的な決断ではなく、
     「事態を正確に読み解く力」
     「現場からの声を傾聴する力」
     「自らと異なる主張や分析が正しければ受け入れる力」
     というのが、本書を貫くテーマ。

     具体的な実績を野党は、というけれど、
     与党も何も出来ていないのでは?
     

     

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    2021年09月15日
  • 支配の構造 国家とメディア――世論はいかに操られるか

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    4人の論客がそれぞれ一冊ずつ名著を引用しながら議論を展開する。内容はメディアと社会の関係性、その歴史、そして今後のメディアの展望。個人的には近代小説が近代国家の解説に加担したという部分が興味深い。文語から口語へ移ると同時に、文字が知識人階級から大衆へと解放されていく。魯迅の白話運動はその典型だろうか。そういう意味で近代国家は知識人階級と大衆を同等に扱うことによって成立している仕組みとも考えられる。メディアに影響されやすい性質を内在する大衆が中心を担っている社会であるからこそ、メディアによる煽動や忖度など、社会の中に存在する危険性には注視する必要がある。

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    2021年08月25日
  • こんな政権なら乗れる

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    リベラルの反対は保守ではなくパターナルか、なるほど。そしてパターナルな与党のオルタナティブであるべき野党もまた規模の小さいパターナルになっている、という点にはこれもまたうなずける観点だった

    今の体制にNOを攻撃的に突きつけたくなる。その方がカタルシスを感じられるからなのだろう

    毎日のように流れてくるニュースを見聞きしているとその不可解さに攻撃的な言動をしがちである。だがこの本を読んでると自分の眉間の皺が緩まっていくのがわかる。

    必要なのは時間をかけてでも対話しながら一緒に考えていく。民主主義を盾に強引に多数決という数の論理で押しきるんじゃついてこない

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    2021年07月26日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    コロナ後の未来のお話が1年経った今も現在進行形の状況でもフィットする内容でした。専門分野の方達がそれぞれの違った視点で社会とパンデミックの関わり合いがとても参考になりました。今後さらに深掘りしたいですね。

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    2021年06月15日
  • 「利他」とは何か

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    ネタバレ

    昨年NHKの番組でジャック・アタリ氏が発した「利他主義とは合理的な利己主義」という言葉に私もとても共感したのだけど、この東工大の研究会のメンバーがまた豪華だし、とても面白かった。特に伊藤さん、中島さん、若松さんの章はわかりやすいし読んでいて膝を打つことが多かった。
    放送直後にもこのジャック・アタリ氏の発言には反響が多かったような気がするし、今後もこの研究を重ねてまた本を出してほしい。

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    2021年06月08日
  • 自分ごとの政治学

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    過去の集積が今を見つめ、未来を誇るために今を紡ぐ。
    大声で政策を語るよりも、身の回りのスケールで物語る政治学。

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    2021年02月26日
  • 別冊NHK100分de名著 メディアと私たち

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    このシリーズは有名な著作を分かりやすく解説してくれるのでお気に入り。
    アメリカ大統領選やコロナによる社会情勢の不安もあって、メディアに対する不信感が高まっている現在では非常に参考になる内容だった。
    特に山本七平の『空気の研究』を解説していた部分は興味深いものだった。日本人独特の「空気を読む」という特性に関して、クリスチャンとしての山本が宗教観を交えながら分析するもので、今度改めて読んでみようと思った。

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    2021年01月25日
  • 自分ごとの政治学

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    政治に苦手意識があって、でもそうも言ってられない情勢になり、手に取った一冊。
    難しい言葉は一切無く、政治に触れる準備をさせてくれた様な印象。
    自分ごととして考えるキッカケは、生活の中から拾える。
    この本で政治を知る入り口に立つ心構えが出来たので、ここから勉強していかなければ。

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    2021年01月19日
  • 自民党 価値とリスクのマトリクス

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    『自分ごとの政治学』を読んで、そういえば『自民党』が積読されっぱなしだったことを思い出して読む。

    お金(リスクの社会化・個人化)と価値(リベラルとパターナル)をそれぞれ縦軸、横軸にして、9人の自民党の政治家の立場を、それぞれの著書もしくはインタビュー記事などを通して、分析したもの。

    今の首相も官房長官ももちろん対象になっている。
    今の自民党は、パターナル・リスクの個人化に突き進む人が中心になっていることがよくわかる。でも、そうでない政治家もいるわけで、人柄ではなく、ヴィジョンとともに、「合意形成のための人間的な『プラクティカル・ナレッジ』(実践的な知)」を持ち合わせた人であるかを見極められ

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    2021年01月04日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    誰もが気になっているだろうし、自分も気になっているコロナ後の社会。それを考えるヒントになりそうだと思って読んでみた。

    読んでみて、やはりコロナ後の世界は誰にもわからないのだという、当たり前だけれどちょっとホッとする自分なりの結論。でも、少なくともコロナ以前に戻ることはないし、新しい社会を作り上げる(あるいは、遠い未来に実現するはずだった社会を、少し近い未来に実現する)ことになるのだろうという予測はたった。

    その時に、どんな未来が待っているのか、自分はその未来でどのように立ち振る舞うのかを、いま考えなければならないという感覚を持った。

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    2020年11月14日
  • 自民党 価値とリスクのマトリクス

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    中田敦彦のYoutube大学で何度か登場した本
    あっちゃんおすすめのとおり2つの軸での政治家の分析がわかりやすかった。この2つの軸は今後も自分の軸にしたい。

    ・リスク(お金)(社会化か個人化か)
    ・価値(リベラルかパターナルか)

    ■安倍晋三
    最大の特徴はアンチ「左翼」やアンチ「リベラル」
    →標的は、朝日新聞と日教組

    ・靖国
    →公式参拝でなければ合憲
    →→軍国主義と直接結びつけるのが見当違い
    →国家は命を投げ打ってでも守ろうとする国民がいなければ成立しない
    だとすれば国のために命を捨てた人の顕彰がなければ、国家は成り立たない

    ・親米
    →アジアよりも米国との連携を第一
    →→アジアとは価値観

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    2020年11月12日
  • コロナ後の世界を語る 現代の知性たちの視線

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    某所読書会課題図書.養老さんとブレイディみかこさんに出てきたブルシット・ジョブとキーワーカーの対比、世界レベルのアイデンティティの創造(p71)、政府とIT企業の連携で見えてくる世界(p77)、国家を超える連帯の必要性(p87)、リベラル層が強権発動を言い募る危うさ(p99)、ケア階級の再認識(p133)、人と会うことの暴力性(p142)、指定感染症への指定とその後の対応(p173)などなど、考えさせられる視点が多かった.

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    2020年10月24日