中島岳志のレビュー一覧

  • ガンディーに訊け

    Posted by ブクログ

     ガンディーそのものにあまり興味はなかったが、中島岳志にこのところハマっているので読んでみた。
     ガンディーの思想は中島の保守思想を補強するのにぴったりだったんだな。
     巻末の南直哉との対談の方が面白い。

    0
    2019年05月01日
  • 保守と立憲 世界によって私が変えられないために

    Posted by ブクログ

    安倍首相が立憲主義を壊そうとしているという危機感が溢れる文章が多い中で、オルテガ、マンハイム、福田恆存、吉本隆明などの説明が出てきたり…。保守とはリベラル、それは安倍政権、ネオコン政権や共産主義政権、ヒトラーのファシズム政権のパターナルな決断主義との対極にある!保守にとって重要なのは死者の立憲主義であるとの著者の主張はよく分かるものの、死者を強調しすぎることには少し違和感がないでもなかった。しかしほぼ主張が快い。著者の枝野幸男氏の「リベラルな現実主義」との評価に極めて深い絆・信頼を感じさせられた。そして存在しない抗議に怯え、自主規制を繰り返す。忖度もそうだ。こうして自由が失われてしまっていって

    0
    2019年03月01日
  • 保守と大東亜戦争

    Posted by ブクログ

     保守論客とは結局のところ学者や思想家であって、戦前においては超国家主義(戦争)を、戦後においては左翼活動を止めることはできなかった。なぜ、超国家主義思想家(北、大川など)や左翼思想家が、社会の流れを作れたのに、彼らは作れなかったのか?その辺を知る必要があるか?

    0
    2019年02月03日
  • 平成論 「生きづらさ」の30年を考える

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    思ってたのと違ったけどまあまあ
    平成論というタイトルに惹かれて読んだけれど,中身は平成における宗教論.池上さんのわかりやすい総論のあとに各著者がそれぞれ1章ずつ考えを書いている.
    ざっくりまとめると,バブル崩壊からの心の拠り所として宗教は力を持ったが,オウムの事件で敬遠.ただスピリチュアリティはパワースポット巡りの流行だったり災害を機に改めて重要視されてきている,といったかんじ.
    日本での仏教が衰退しているのは僧たちが広める努力をしてこなかったからだ,という記述にはなるほどなと思った.日常で仏教にかかわる場面がないなかで葬式のときだけ高い金を要求されるのだからよいイメージはもてない.
    宗教観の

    0
    2019年01月14日
  • 平成論 「生きづらさ」の30年を考える

    Posted by ブクログ

    池上氏をはじめとした東工大の教授たちの
    平成論と宗教論。
    とても読みやすく面白く読めました。
    こういう視点でまとめると、平成というのは
    確かに宗教的というか、精神世界というか、
    そういうものについては、分岐点的なところで
    あったような気がします。

    0
    2018年10月24日
  • 平成論 「生きづらさ」の30年を考える

    Posted by ブクログ

    「崩御」? 
     天皇が亡くなるとそう言うんだ、へえ~、というくらいで、とくに厳かな気持ちにもならず自分にとっての平成は幕を開けた。
     「下血」という文字が新聞報道にも頻繁に載り、いよいよ容体が危ないとなると、学校も自粛ムードで、文化祭が取りやめになった。別に中止でもいいけど、天皇の具合が悪いのと、文化祭がなんの関係があるんじゃ?とブツクサ。
     
     不謹慎、不遜、なんて畏れ多い態度、と今なら思うが、馬鹿な10代男子の頭の中なんてそんなもの。
      
     平成の幕開けはバブルの余韻にまだまだどっぷり浸かったまま、何事もなく過ぎたが、異変は海外からやってきた。なんとソ連がなくなった!冷戦で二分されていた

    0
    2018年10月18日
  • 「リベラル保守」宣言

    Posted by ブクログ

    バークやチェスタトン、あるいはわが国の福田恒存や西部邁の保守思想を継承し、左翼の設計主義から距離をとる一方で、反知性主義的な熱狂に浮かされるような自称保守の浅薄さを批判する著者の立場が語られている本です。

    著者の立場は、基本的にはコミュニタリアンに近いように思えました。ある程度共感できるところもあったのですが、本書であつかわれている内容は、原発問題や橋下徹批判など、ややジャーナリスティックなものにかたよっているように感じました。

    現実を遊離した理想に基づく性急で革命的な社会の変化に対しては懐疑の精神を向けてみることを怠らず、つねにみずからの思想的地盤を顧みる保守の精神を生かすに際してもっと

    0
    2018年03月23日
  • 親鸞と日本主義(新潮選書)

    Posted by ブクログ

    日本主義を信奉した知識人、文化人の中には、深く親鸞の思想を研究したものが散見された。
    親鸞の思想がどのように日本主義に転換していくのか、いくつかの実例を挙げて検証している。

    0
    2018年03月19日
  • 親鸞と日本主義(新潮選書)

    Posted by ブクログ

    大正から昭和初期にかけて、親鸞の思想が皇国主義と結びついていった。

    本書は、いかにして親鸞の思想がこれらの右翼思想に取り込まれて行ったかを当時の文献を紐解いている。各章のテーマは、歌人同人(三井甲之)、ベストセラー作家(倉田百三)、教誨師(刑務所専属の僧侶)、大衆文学(吉川英治)、浄土真宗の教義の変遷。

    親鸞の教えにある阿弥陀如来の「他力」が天皇崇拝に置き換えられるとともに国体論を補強する中心的な概念になった。そして「天皇陛下万歳」と言って死ぬ瞬間の恍惚感に究極の信仰の境地を見出す、というようなことが思想家や宗教家によって論じられた。太平洋戦争末期の特攻攻撃などに先立って、このような議論が

    0
    2018年01月22日
  • 親鸞と日本主義(新潮選書)

    Posted by ブクログ

    宗教(親鸞,及び大谷派)と国体論の蜜月の仕組みが非常にわかりやすく書かれている.宗教にしても政治権力の前にはなんでも利用されるのだと思い知った.まず,神話の成り立ちを疑ってみることから始めてほしかった.

    0
    2017年11月04日
  • 脱グローバル論 日本の未来のつくりかた

    Posted by ブクログ

    ネタバレ

    日本の株式会社化は今も着々と進んでいる。
    「選択と集中」というプロパガンダに煽られ、私たちは次々と国に大事な物を手渡している。

    その結果がどうなるのか、私は今から非常に楽しみにしている。

    0
    2017年06月25日
  • 脱グローバル論 日本の未来のつくりかた

    Posted by ブクログ

    グローバル人材が、根無し草的な地元がない生活がないどこへでも行ける取り替えがきく人材と理解すると、ゆくゆくは国が不要になるのだろうと私も思えてきました。日本語しか話せず、日本に暮らし家族がいて生活があるというほとんどの人のために、地元企業があって、雇用を創出し、利益を還元するというサイクルを世界と競争していないという評価でいいのか、常に疑問を持っていたいと思います。

    0
    2013年10月12日
  • パール判決を問い直す 「日本無罪論」の真相

    Posted by ブクログ

    対談者のひとりである中島 岳志が著した『パール判事--東京裁判批判と絶対平和主義』という著作に対して巻き起こった反批判として企画されたものらしい。

    原著およびそれに対する批判を読んでいないのでなんとも言えないけれど、批判者の言説を表層的ないし都合よくもってきているのではないかと思えてしまう。と、いうのも本書で反批判している批判は、なんだか阿呆なものばかりに思えるから。

    そういう部分には注意が必要だけど、とりあえずは面白く読め、考えるきっかけにはなるホンダと思う。

    0
    2010年05月10日