司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 菜の花の沖(四)

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    司馬遼太郎が江戸時代後期に活躍した船乗り、承認の高田屋嘉兵衛を主役とした大作、全6巻中の4巻。いよいよ択捉島の開発が始まる。

    エトロフ島の航路を確立。15万石に匹敵するというエトロフの開発が始まる。幕府の官僚的体制の中、それでも豊富な人材、多くの有為の人物との出会い。

    嘉兵衛は単に利益を求めるのでなくロマンに惹かれていく。師匠というべきサトニラさんの後悔を考えると止めた方が良かったのだが、蝦夷地定御雇船頭を引き受ける。ここの所がこの後どう響いてくるのだろうか。

    残り2巻、ロシアの存在が見えてくる今後。どのような展開になるのだろうか。

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    2020年07月18日
  • 国盗り物語(二)

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    面白い!

    筆者である司馬遼太郎と斎藤道三が対談しているかのような章も新鮮。
    現代を生きる術にも通ずるところがある。

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    2020年07月17日
  • 新史 太閤記(下)

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    下巻はいよいよ本能寺の変から本格的に秀吉が天下統一を果たしていくことになる。

    信長という存在がある限り、秀吉の目的は信長を儲けさせる事。そのためなら信長から殴られようが蹴られようが、その目的のために事をなしていく。

    ふと信長のやり方よりも自分のやり方のほうが上手くいくと思っても、そこは耐える。主君を裏切ってまで我を張らない。自分のほうが器が大きいと思っても。

    それが信長という存在がいなくなる事で解放された時、秀吉の才能が爆発する。後半は秀吉の独り舞台。

    天下を取るために、どのように相手に振る舞えばいいか。大名という土台がないだけに自分一人の才能が頼りになる。

    不世出の天才の後半は描か

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    2020年07月15日
  • 新史 太閤記(上)

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    当然秀吉の話は知っているが、秀吉が主役の本を読むのは意外と初めてである。

    やはり秀吉の魅力は人たらしなところなんだな。ここまでやられては人は嫌な気にはならず秀吉のために、となる。それを本気でありながらしたたかに計算していることもすごい。

    信長との関係も面白い。初めは不世出の天才としてどうやってこの主人に役に立ち出世しようかと考える。しかし終盤は天才の限界を感じるほどに自らが成長、器の大きさを示す。

    最初から秀吉では天下統一はならなかったろう。信長の苛烈さは最初に国を切り取るのに必要。その後は秀吉の人心掌握での領地拡大であったのだろう。

    二人の天才が世に同時に現れ、主従となった奇跡が天下

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    2020年07月15日
  • 坂の上の雲(二)

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    この明治の時代に、主に清国を中心に各国がどのように応対していたのかがとてもよくわかった。司馬遼太郎は本当によく調べあげていて驚愕する。、

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    2020年07月13日
  • 街道をゆく 37

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    ネタバレ

    本郷界隈がこんなにも歴史に囲まれた場所だったのかと気づかされた。
    江戸時代の加賀藩邸のあったので時代。明治以降、東京大学ができた時代。
    とくに漱石、「三四郎」の世界を歩く道行きは楽しかった。三四郎の時代、司馬遼太郎が歩いた時代、そして今。

    本郷界隈は「坂」の町であることも、よくわかる。知っている「坂」もいくつかあるし、知らない坂も行ってみたい。

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    2020年07月11日
  • 国盗り物語(一)

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    難しそうだからと敬遠してたけど、真逆だった!
    めちゃくちゃ分かりやすくて面白い!

    まぁ、ほぼフィクションなんだろうけど、
    司馬遼太郎の手に掛かると斎藤道三がこんなにも魅力的なキャラになるとは。

    続きが楽しみ♪

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    2020年07月10日
  • 歴史と視点―私の雑記帖―

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    広範な資料を閲読した経験に裏付けられた作家にとっては、地図上の地名一つからでも、その地にまつわる人の物語を紡ぎ出すことができるのである。

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    2020年07月01日
  • 義経(上)

    購入済み

    さすがは司馬遼太郎

    日本人がこれまで飽きるほど見たり聞いたりしてきた義経物語だが、司馬氏のてにかかるとここまで秀逸で欣快の書物となるのであろうか。

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    2020年06月30日
  • 花神(下)

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    初読は高校3年生の受験直前。43年ぶりの再読です。今回も読み始めたらやめられず、睡眠時間を削って読みました。

    本書は周防の村医から一転して討幕軍の総司令官となった近代兵制の創始者大村益次郎(村田蔵六)の生涯を描きます。

    「大革命というものは、まず最初に思想家があらわれて非業の死をとげる。日本では吉田松陰のようなものであろう。ついで戦略家の時代に入る。日本では高杉晋作、西郷隆盛のような存在でこれまた天寿をまっとうしない。3番目に登場するのが、技術者である」

    吉田松陰と高杉晋作を主人公にしたのは「世に棲む日々」。一種の技術者を主人公にした本書は、その姉妹作品と言えます。ただ、大村益次郎は「ど

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    2020年06月26日
  • 国盗り物語(三)

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    晩年の道三の「天下を獲るには自分には時間がない」という寂寥。どれだけの才覚と体力と実行力があっても、壮気というか欲望というものを人間はやがては失っていくのだな、と、10代で読んだ時には感じなかった心情に共感した。読書は読んだ時によってまるで受け取るものが違うと改めて実感した。将軍家再興に奔走する光秀を、幕末志士のようなタイプで戦国時代には類を見ないという指摘にはなるほどと思った。

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    2020年06月26日
  • 国盗り物語(四)

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    斎藤道三からの国盗りの流れを、信長と明智光秀が引き継いでいる。特に、光秀がクローズアップされて描かれており、信長の傘下に入り重要な武将まで階段を上がっていく過程での心情変化の模写が素晴らしい。また、保守的な光秀を通して、信長の革新性も再認識することができる。徳川家康と細川幽斎の振る舞いも面白い。司馬遼太郎の本は満足度が高い。

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    2020年10月26日
  • 豊臣家の人々 新装版

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    秀吉がいなければ歴史に名を残すこともなかった人たちの、理不尽で哀しい、それでも確かな人の生き様を描き出す。
    秀頼がただ一度家康と対面した場面の凛々しさ、家康を感嘆させた秀康の威厳、人生の最後秀吉の呪縛を解いた秀次。

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    2020年06月19日
  • 北斗の人 新装版

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    ネタバレ

    再読。

    北辰一刀流の流祖・千葉周作成政の前半生を描く歴史小説。

    「『剣の要諦はひとことで申してどういうことでございましょうか』
    と門人がよくきく。
    (中略)
    周作は、
    『剣か。瞬息』
    とのみ教えた。剣術の要諦はつきつめてみれば太刀がより早く敵のほうへゆく、つまり太刀行きの迅さ以外にはない。ひどく物理的な表現であり教え方であった。周作は剣を、宗教・哲学といった雲の上から地上の力学にひきずりおろした、といっていい」

    たとえばこの部分によく表れているように、周作は明確な理論と合理性でもって、それまでの剣の常識を破壊していく。その展開は読んでいて小気味よいが、それだけでなく、筆者・司馬遼太郎の文

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    2020年06月15日
  • 国盗り物語(二)

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    斎藤道三という人が魅力的な歴史上の人物なのは、その時代の常識に生きるふつうの人が想像できないことを、創造することのできる数少ない人物だったからであることがよくわかる。飢饉の時に領土の税を減免するかわり、油は自分のところから買わせるようにするとか、決して奇抜な発想ではなく、常識にとらわれないだけで妥当な方法である。こういうことが時代や世界をデザインをするということなのだろう。そしてそれを果たしていく織田信長は、隣国にいた斎藤道三にその才能を見出されなければ、あるいは歴史に出る前に滅ぼされていたかも知れないことを思うと、歴史の不思議さを感じる。

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    2020年06月13日
  • 菜の花の沖(三)

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    大型船「辰悦丸」を入手した嘉兵衛。いよいよ蝦夷地へ。高田屋嘉兵衛の生涯を描く全6巻中の第3巻。

    いよいよ嘉兵衛は辰悦丸を完成させ憧れの蝦夷地へ。そこは松前藩がアイヌ人を搾取する地。一方、ロシアの進出を恐れる江戸幕府。密かに蝦夷地を幕府直轄にすべく調査を開始。嘉兵衛は理想に燃える幕府の官吏たちに心を打たれ協力するが、松前藩との板挟みになる。

    嘉兵衛が利を捨てて蝦夷地の魅力にひかれていく巻。松前に比べ寒村の箱館。東蝦夷地は幕府直轄に。嘉兵衛の新たな挑戦が始まる。

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    2020年06月10日
  • 国盗り物語(二)

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    斎藤道三が加納城の城主となり、そこから美濃の国盗りを成し遂げるまでを描いた、「国盗り物語(ニ)〜斎藤道三 後編〜」。
    本城もやぐらも全て瓦でつくった稲葉山城を設計し、城下町をつくり、楽市楽座をひらき(美濃だけで)…斎藤道三のおこした様々な政治に圧倒されるお話でした。
    そして、尾張の虎 織田信秀との度重なる戦いにも息を呑む思いで読み進めました。
    歴史に疎い私でも知っている、幼少期の織田信長や明智光秀も登場し、これから大人になる彼らがどのような生き様を見せてくれるのか…ワクワクしながら、次の第三巻も読み進めていきたいと思います。

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    2020年06月09日
  • 菜の花の沖(二)

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    高田屋嘉兵衛の生涯を描いた全6巻中の第2巻。中古の船を得た嘉兵衛は船乗りとして日本海を北上、海に躍り出る。

    江戸時代後期、士農工商の身分からは外れた船乗りはコメとは別の貨幣経済の立役者である。身分制度の足枷から抜け出た嘉兵衛、1巻で切ない場面が多かった分、2巻は広い海へ躍り出る開放感が素晴らしい。

    兵庫から瀬戸内海を経て遠路秋田まで。当時の西回り航路を辿る記載が、紀行文的に楽しめる。

    太平洋の黒潮沿いに広まったと思われる海洋民族。日本人のルーツの一つであろう。日本海沿いにもその文化は散らばって残存しているようだ。裏日本ではなく江戸時代は日本海側が北前船の航路で表であったとのこと。

    嘉兵

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    2020年05月30日
  • 菜の花の沖(一)

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    商品経済の発展した江戸時代後期。農耕民族とは違った海洋民族も日本人のルーツの一つ。淡路島に生まれた高田屋嘉兵衛の壮大な冒険が今はじまる。

    司馬遼太郎の代表作の一つだろう。武士など農業が日本の歴史の主たる流れだろう。もう一つ南海道の方には海洋民族として日本人のルーツがある。

    江戸時代も後期となれば鎖国しつつも海運が大きく発達。元々はコメを大阪に回遊するためのものだが、やがて商品経済が発展し幕藩体制を蝕んでいく。

    そんな流れの中、高田屋嘉兵衛という船乗り、商人を主役とした作品。貧家に生まれ厳しい境遇。なんとも切ない出だしから。その分、淡路から海を渡り西宮で樽廻船に乗るあたりから急に展望が開け

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    2020年05月23日
  • 国盗り物語(一)

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    何という面白い小説か。史料に縛られていない、会話が中心のテンポのよい、闊達な人物描写が魅力の一編。活き活きと歴史上の人物が躍動する、こういう司馬さんの作品もまた司馬文学の魅力だなぁ。

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    2022年11月06日