司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 項羽と劉邦(中)

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    堯・瞬・夏・殷・周・秦・漢・三国・晋・南北朝・隋・唐・五代・宋・元・明・清・中華民国・中華人民共和国。
    ぎょう・しゅん・か・いん・しゅう・しん・かん・さんごく・しん・なんぼくちょう・ずい・とう・ごだい・そう・げん・みん・しん・ちゅうかみんこく・ちゅうかじんみんきょうわこく。
    今年95歳になる祖母が、「こうやって自分は中国の歴史を覚えた」という、呪文のようなお経のような、丸暗記文句です。
    祖母がこれを覚えたのは女学校の時代のはずなので、その頃には「中華民国」で終わってたんでしょうけれど。
    この判じ文句で言うと、かなり前半。秦と漢の間の激動の時期が物語の舞台です。
    漢の初代皇帝になった劉邦。日本で

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    2015年09月22日
  • 新装版 アームストロング砲

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    司馬遼太郎さんの短編集。幕末、維新にかけての有名どころの話ではなく、あまり知られていない部分にスポットを当てているのは新鮮。

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    2015年08月22日
  • 新装版 播磨灘物語(1)

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    黒田官兵衛 こういう人になりたいなと思う。
    織田信長、豊臣秀吉もいいけど、こういう脇役が戦国時代を支えてたんだなと思う!

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    2015年08月14日
  • 殉死

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    乃木希典に対し、司馬遼太郎は常に厳しく、突き放した態度を取っていますが、「要塞」は二百三高地の奪取を目指した乃木の苦悶と愚かさを、「殉死」は自己の一生を不遇と見ていた乃木が明治天皇の大喪の礼の日に見事に自決を果たす姿を、それぞれ淡々と描くもの。余韻が残る。

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    2015年07月30日
  • 故郷忘じがたく候

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    司馬さんの小説なんですが、半分は現代のお話。
    そして、日本と朝鮮、戦争や民族意識という、デリケートなところに司馬さんの掌がそっと迫る一篇です。

    短編集。と、言っても、3編しか入っていません。中編集とでも言いますか。
    どれも相変わらず俯瞰的で皮肉めいて同時に人間臭くて、司馬遼節とでも言いますか。僕は大変に面白かったです。

    ですが、まあ、何と言っても表題作が素晴らしかったです。
    エッセイのような中編小説なんですが。

    1590年代、つまり関ヶ原の戦いの直前に、豊臣秀吉さんによる朝鮮出兵がありました。
    今から振り返ると、イマイチ良くワカラナイ無謀な出兵だった訳ですが、秀吉さんは本気で朝鮮半島そし

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    2015年07月12日
  • 故郷忘じがたく候

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    白薩摩の沈寿官十四代との対話を通じ、異国の地で生き続けた子孫たちの370年を、ただ静かに紡ぎ出す佳編。他に細川ガラシャを描いた胡桃と酒などを併録。名作です。

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    2015年05月22日
  • 以下、無用のことながら

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    毎夜寝る前の30分ほど読んでいましたが、この本を読むと不思議に神経が休まり、安眠に導いてくれるのです。
    500ページ以上のボリュームがありますが、司馬遼太郎の豊穣な世界に改めて酔うことの出来る一冊です。

    以下興味を持った箇所の一部です。
    『裾野の水』
    「かつて『箱根の坂』という作品を書いたとき・・・富士の描写については自分の臆病さがつらくなるほどで、できるだけそれに触れることを避けた。実をいうと、西にいる者にとっては、富士ほどわかりにくい山はない」

    『概念! この激烈な』
    「私には、物事を悲観的に見たがる傾向はない。しかし朝鮮・韓国人と日本人の集団対集団の間柄については、楽観的気持ちを持ち

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    2016年02月09日
  • 世に棲む日日(四)

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    前半は吉田松陰の稀有なまでの純粋さ、誠実さに心打たれ、後半は高杉晋作の天才性に酔いしれました。
    この師弟に共通している"狂"という人生観のようなものは、僕は個人的には非常に好きです。血がたぎる思いがします。
    実は読んだのはこれで3回目なのですが、いつも興奮しますね。名言が多い!

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    2021年12月11日
  • 功名が辻(四)

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    もう、何年前になるだろうか?歴史系小説が好きになったきっかけの本。最近、歴史年表が気になっていて本書も再読してみる。再読してもやはり面白く、特に後半はグググッっと引き付けられる。

    織田、秀吉、家康に使えてきた山内豊一の話。機転の利く妻の協力もあり、最後は四国の大名にまでなる。

    織田、秀吉、家康と歴史の流れもわかるので、日本史初心者にも良い書物なのではないだろうか。

    【感心】
    「関ヶ原の勝利の一因は、山内対馬守夫人と細川越中守夫人に多くを負っている」

    現代にも通じるところがあるな
    議場が合戦、決まれば実行するだけ

    男が自分の技能に自信を持ったときの美しさと言うのは格別なものだが、自分の

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    2015年05月04日
  • 義経(上)

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    ネタバレ

    個性的な登場人物たちの数奇な運命は現在の創作物語に通じるほど特徴的なのにこれが完全にフィクションではないというのが不思議なところ
    構成の脚色により物語として描かれているとはいえ、運命を感じざるをえないようなファンタジックな物語が我が国の歴史として存在しているのだからおもしろい

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    2015年09月12日
  • 菜の花の沖(六)

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    ネタバレ

    ゴローニン事件後、ロシアの捕囚となった高田屋嘉平による、日露関係改善の努力。大黒屋光太夫も高田屋嘉平も、全員がそうではなかったにしろ、江戸時代の船頭クラスの教養・人格の水準が高かったことには驚かされます。

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    2015年03月23日
  • 街道をゆく 40

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    なにか特別なできごとがあるわけでもなく、著者の見聞きしたことがらがひとかけらの感想とともに淡々としたためられているだけなのだが、著者の目線のなんと温かく、愛惜に満ちたものであることか。

    過去に50年間同胞であったという記憶を、両岸で大切にしている人々がいると知るだけで、慰められる。

    日台友好進展を心から望む。

    今さらながら、司馬遼太郎という作家、というか文明評論家を失ったことは、我が国の大きな損失である。
    先の震災を乗り越えるに当たっても、羅針盤となってもらいかった。

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    2015年03月04日
  • 胡蝶の夢(二)

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    幕末海軍の教師団にポンペという軍医のいることを知った松本良順は、あらゆる圧力を断ち切って長崎に走る。やがて佐渡から語学の天才である弟子の伊之助を呼びよせた良順は、ポンペを師に迎え、まったく独力で医学伝習所を開講し、あわせて付属病院を建てる。ひろく庶民に門戸をひらいたこの病院は、身分で閉ざされた社会に、錐でもみ込むように西欧の平等思想を浸透させてゆく。

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    2015年02月22日
  • 胡蝶の夢(一)

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    内容(「BOOK」データベースより)

    黒船来航で沸き立つ幕末。それまでの漢方医学一辺倒から、にわかに蘭学が求められるようになった時代を背景に、江戸幕府という巨大組織の中で浮上していった奥御医師の蘭学者、松本良順。悪魔のような記憶力とひきかえに、生まれついてのはみ出し者として短い一生を閉じるほかなかった彼の弟子、島倉伊之助。変革の時代に、蘭学という鋭いメスで身分社会の掟を覆していった男たち。

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    2015年02月22日
  • 花神(下)

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    大村益次郎の生涯を描いた『花神』。大村益次郎の偉大さをじっくり読むことが出来てとても良かった。明治維新を完成させる最大の功労者だったと思う。靖国神社にある大村益次郎銅像を東京に行った際には、必ず見学に行きたい。

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    2015年02月17日
  • 人斬り以蔵

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    表題の「人斬り以蔵」こと、岡田以蔵を見出だした土佐勤王党の武市半平太、目当てで本書を選んだ。

    中短編、八編 収録。
    そのなかでも、「お お、大砲」と「美濃浪人」が良かった。

    「お お、大砲」の中書新次郎と平山玄覚房との"奇縁さ"には、ほくそ笑んでしまう。
    両者とも縁があってもその後は、それっきりの付き合いで、思い出の中で思い返す程度に留めているのが、却って清々しい気分にさせてくれる。

    「美濃浪人」の井上聞多(井上馨)と所郁太郎も、奇妙な縁がある。
    医者の郁太郎は、二度も聞多の瀕死を救ったのだ。

    この美濃出身の志士、所郁太郎は無名であり、経歴、正体不明の人物である。

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    2015年02月15日
  • 花神(中)

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    長州、極めてアクティブな藩に属したことが、村田蔵六の運命と日本の歴史に重大な変化をもたらしてゆく。攘夷という大狂気を発して蛤御門の変に破れて壊滅寸前の長州に再び幕軍が迫っている。桂小五郎の推挙で軍務大臣に抜擢された村田蔵六は百姓兵たちに新式銃を持たせて四方から押し寄せる幕軍と対峙し、自らは石州口の戦いを指揮して撃破する。

    村田蔵六の力量を見抜いた桂小五郎の人物鑑定眼がまず凄い。村田蔵六の力量が長州藩に勝利をもたらした。近代兵制を翻訳していたので、それを幕軍に先駆けて導入させた功績は素晴らしい。実際に軍団指揮をさせるとことごとく勝利に導いた。石州口の戦いを読んでいると武士の世を終わらせて新しい

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    2015年02月07日
  • 項羽と劉邦(中)

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    これまで長い時間をかけて、上巻、中巻と読み進めてきたが、ここにきてやっと大好きだと、もっと知りたいと思えるキャラクターに出会った。
    彼の名は「紀信」という。
    周りの人間、もちろん味方や同郷の者を罵倒し、批判する。劉邦もその例外ではない。
    しかしながら、彼は劉邦だけを愛し、劉邦のために劉邦となる道を選んだ。
    究極のツンデレがここにはある。

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    2015年02月04日
  • 街道をゆく 40

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     この本を読むのは2度目となった。再読した要因は複数ある。数日前に台湾を旅行で訪れたこと、早稲田大学・江正殷氏の「台湾を知る」を受講した後であったこと、台湾のひまわり学生運動を調べた後であったこと、KANOや天空からの招待状が上映中であることと数をあげればきりがない。とにもかくにも台湾の歴史的背景を、ここでいったん整理しようと思い立ったのである。
     本書は台湾の全貌を知りたい人にとってのバイブルといっていい。週刊朝日誌上で連載が開始されたのが1993.7.2とある。いまから20年以上も前となり、やたら「グローバル化」が唱えられる現代社会では、時代の趨勢が移り変わっているように思われるが、今から

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    2015年02月02日
  • 世に棲む日日(三)

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    巻(三)は戦略的攘夷のため、狂人となった高杉晋作の幕府への挑発から始まります。まずは御殿山の英国公使館焼き討ち。この焼き討ちには井上聞多(馨)や伊藤俊輔(博文)も参加します。そして吉田松陰の遺骨を白昼堂々と掘り出し改葬する御成橋事件。いずれも幕府は長州に処罰をくだせず。京都では孝明天皇の行幸に随行する馬上の将軍家茂に「征夷大将軍!」と叫ぶが、行幸中であったため、ともの幕臣は晋作を捕らえることが出来なかった。さらに晋作は将軍暗殺を企てるが、事前に発覚して失敗。その後晋作は長州随一の美人である妻のお雅も家に置いて東行と称し山に籠る。この間に長州藩は攘夷を実行するために、下関で外国船に砲撃を開始する

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    2015年01月28日