司馬遼太郎のレビュー一覧
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堯・瞬・夏・殷・周・秦・漢・三国・晋・南北朝・隋・唐・五代・宋・元・明・清・中華民国・中華人民共和国。
ぎょう・しゅん・か・いん・しゅう・しん・かん・さんごく・しん・なんぼくちょう・ずい・とう・ごだい・そう・げん・みん・しん・ちゅうかみんこく・ちゅうかじんみんきょうわこく。
今年95歳になる祖母が、「こうやって自分は中国の歴史を覚えた」という、呪文のようなお経のような、丸暗記文句です。
祖母がこれを覚えたのは女学校の時代のはずなので、その頃には「中華民国」で終わってたんでしょうけれど。
この判じ文句で言うと、かなり前半。秦と漢の間の激動の時期が物語の舞台です。
漢の初代皇帝になった劉邦。日本で -
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司馬さんの小説なんですが、半分は現代のお話。
そして、日本と朝鮮、戦争や民族意識という、デリケートなところに司馬さんの掌がそっと迫る一篇です。
短編集。と、言っても、3編しか入っていません。中編集とでも言いますか。
どれも相変わらず俯瞰的で皮肉めいて同時に人間臭くて、司馬遼節とでも言いますか。僕は大変に面白かったです。
ですが、まあ、何と言っても表題作が素晴らしかったです。
エッセイのような中編小説なんですが。
1590年代、つまり関ヶ原の戦いの直前に、豊臣秀吉さんによる朝鮮出兵がありました。
今から振り返ると、イマイチ良くワカラナイ無謀な出兵だった訳ですが、秀吉さんは本気で朝鮮半島そし -
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毎夜寝る前の30分ほど読んでいましたが、この本を読むと不思議に神経が休まり、安眠に導いてくれるのです。
500ページ以上のボリュームがありますが、司馬遼太郎の豊穣な世界に改めて酔うことの出来る一冊です。
以下興味を持った箇所の一部です。
『裾野の水』
「かつて『箱根の坂』という作品を書いたとき・・・富士の描写については自分の臆病さがつらくなるほどで、できるだけそれに触れることを避けた。実をいうと、西にいる者にとっては、富士ほどわかりにくい山はない」
『概念! この激烈な』
「私には、物事を悲観的に見たがる傾向はない。しかし朝鮮・韓国人と日本人の集団対集団の間柄については、楽観的気持ちを持ち -
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もう、何年前になるだろうか?歴史系小説が好きになったきっかけの本。最近、歴史年表が気になっていて本書も再読してみる。再読してもやはり面白く、特に後半はグググッっと引き付けられる。
織田、秀吉、家康に使えてきた山内豊一の話。機転の利く妻の協力もあり、最後は四国の大名にまでなる。
織田、秀吉、家康と歴史の流れもわかるので、日本史初心者にも良い書物なのではないだろうか。
【感心】
「関ヶ原の勝利の一因は、山内対馬守夫人と細川越中守夫人に多くを負っている」
現代にも通じるところがあるな
議場が合戦、決まれば実行するだけ
男が自分の技能に自信を持ったときの美しさと言うのは格別なものだが、自分の -
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表題の「人斬り以蔵」こと、岡田以蔵を見出だした土佐勤王党の武市半平太、目当てで本書を選んだ。
中短編、八編 収録。
そのなかでも、「お お、大砲」と「美濃浪人」が良かった。
「お お、大砲」の中書新次郎と平山玄覚房との"奇縁さ"には、ほくそ笑んでしまう。
両者とも縁があってもその後は、それっきりの付き合いで、思い出の中で思い返す程度に留めているのが、却って清々しい気分にさせてくれる。
「美濃浪人」の井上聞多(井上馨)と所郁太郎も、奇妙な縁がある。
医者の郁太郎は、二度も聞多の瀕死を救ったのだ。
この美濃出身の志士、所郁太郎は無名であり、経歴、正体不明の人物である。
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長州、極めてアクティブな藩に属したことが、村田蔵六の運命と日本の歴史に重大な変化をもたらしてゆく。攘夷という大狂気を発して蛤御門の変に破れて壊滅寸前の長州に再び幕軍が迫っている。桂小五郎の推挙で軍務大臣に抜擢された村田蔵六は百姓兵たちに新式銃を持たせて四方から押し寄せる幕軍と対峙し、自らは石州口の戦いを指揮して撃破する。
村田蔵六の力量を見抜いた桂小五郎の人物鑑定眼がまず凄い。村田蔵六の力量が長州藩に勝利をもたらした。近代兵制を翻訳していたので、それを幕軍に先駆けて導入させた功績は素晴らしい。実際に軍団指揮をさせるとことごとく勝利に導いた。石州口の戦いを読んでいると武士の世を終わらせて新しい -
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この本を読むのは2度目となった。再読した要因は複数ある。数日前に台湾を旅行で訪れたこと、早稲田大学・江正殷氏の「台湾を知る」を受講した後であったこと、台湾のひまわり学生運動を調べた後であったこと、KANOや天空からの招待状が上映中であることと数をあげればきりがない。とにもかくにも台湾の歴史的背景を、ここでいったん整理しようと思い立ったのである。
本書は台湾の全貌を知りたい人にとってのバイブルといっていい。週刊朝日誌上で連載が開始されたのが1993.7.2とある。いまから20年以上も前となり、やたら「グローバル化」が唱えられる現代社会では、時代の趨勢が移り変わっているように思われるが、今から -
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巻(三)は戦略的攘夷のため、狂人となった高杉晋作の幕府への挑発から始まります。まずは御殿山の英国公使館焼き討ち。この焼き討ちには井上聞多(馨)や伊藤俊輔(博文)も参加します。そして吉田松陰の遺骨を白昼堂々と掘り出し改葬する御成橋事件。いずれも幕府は長州に処罰をくだせず。京都では孝明天皇の行幸に随行する馬上の将軍家茂に「征夷大将軍!」と叫ぶが、行幸中であったため、ともの幕臣は晋作を捕らえることが出来なかった。さらに晋作は将軍暗殺を企てるが、事前に発覚して失敗。その後晋作は長州随一の美人である妻のお雅も家に置いて東行と称し山に籠る。この間に長州藩は攘夷を実行するために、下関で外国船に砲撃を開始する