司馬遼太郎のレビュー一覧
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「やべーいつ挫折するんだろう!」と恐る恐る読み始めてみたけど、ところがぎっちょん。
最初はどんな牛歩戦術かと思ったけど、後半になればなるほど面白い。
6巻あたりから面白くなってくるので、それまではひたすら耐えるのみ。
どんな鎮台兵かと。
結局のところテーマは「士族の総決算」ということであって、その最たるものが西南の役であり、象徴が西郷を筆頭とする薩摩士族であり、ということなのだろう。
そのピークに向かって、征韓論から徐々に徐々に歩を進めていく感じ。
時折余談にそれながら、何度も同じ話をしながら。
ちょっとした登山のよう。
が、終わりは周知の通りなので、達成感やら爽快感のようなものはない。
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Posted by ブクログ
長宗我部盛親が主人公です。
物語は秀吉の死から、大阪夏の陣まで。
盛親は、家康の勝利を読んでいましたが、
元親の死や家督相続により、どうにもならず流れるまま西軍につきます。
天運に任せて生きますが、京都での謹慎生活の中で、
一念発起し大坂の陣に臨みます。
盛親の人物像がとても良かったです。
盛親はその立場から、孤独を感じていたのかな、と思いました。
しかしながら、盛親は色々な人物にいとおしく想われています。
桑名弥次兵衛、林豪、雲兵衛、田鶴、お里、等々。
大名としては、野望のある人物が適格かもしれませんが、
盛親は欲がなく自然体でした。
どこか儚げな雰囲気を帯びているように感じます。 -
Posted by ブクログ
『平戸の人桂庄助の形影にしたがいつつ、韃靼国へゆき、ついには...』司馬遼太郎氏が、あとがきに書いています。作中人物への作者の乗り移り度は氏の作品中でも1,2ではないでしょうか。私も本当に旅させてもらいました。17世紀の平戸、遼東、モンゴル、蘇州、杭州、そして北京へと。大中国史の中で、明から清への大政転を確かにその場にいて体験してしまった感があるのです。政権が非漢民族に渡ることの意味についても、初めて納得の行く形で考えられました。
女真、満洲、満韃子、東韃。ツングース系のひとびと。アルタイ語。膠着語、辮髪。文化と文明。
庄助が手探りで学んで行く一言一言の解釈に、司馬氏のモンゴル語学科卒ゆえ