司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 新装版 戦雲の夢

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    長宗我部盛親が主人公です。
    物語は秀吉の死から、大阪夏の陣まで。

    盛親は、家康の勝利を読んでいましたが、
    元親の死や家督相続により、どうにもならず流れるまま西軍につきます。

    天運に任せて生きますが、京都での謹慎生活の中で、
    一念発起し大坂の陣に臨みます。

    盛親の人物像がとても良かったです。

    盛親はその立場から、孤独を感じていたのかな、と思いました。
    しかしながら、盛親は色々な人物にいとおしく想われています。
    桑名弥次兵衛、林豪、雲兵衛、田鶴、お里、等々。

    大名としては、野望のある人物が適格かもしれませんが、
    盛親は欲がなく自然体でした。
    どこか儚げな雰囲気を帯びているように感じます。

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    2012年07月05日
  • 新装版 北斗の人(下)

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    剣術を技術体系化し、剣道の礎を築いた千葉周作。僕には宮本武蔵より魅力的。その千葉周作が言葉の力(舌刀)も重視していたのは思うところありました。

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    2012年06月30日
  • 風神の門(上)

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    幸村の人物に惹かれていく才蔵の様子や、それを見守る佐助、彼らを取り巻く女性たち。これらの人物がいきいきとえがかれていて、まさに活劇という作品。個人的に穴山小助が好きなので、彼の描かれ方にぐっときた。

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    2012年06月04日
  • 尻啖え孫市(上) 新装版

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    今の和歌山市にあった雑賀城の若大夫、雑賀孫市の男ぶりが可笑しかった。雑賀鉄砲武者を率いて戦国の時代恐れられていたが物凄く女好き、かつ皆から慕われる男らしさに好感が持てる。日本サッカー協会のシンボルマーク、八咫烏が家紋だったという事実も面白いし興味深い。織田勢と浄土真宗との戦いに孫市がどのような役割を果たしていくのか、下巻を読むのがワクワクします。

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    2012年06月02日
  • 韃靼疾風録 (下)

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    『平戸の人桂庄助の形影にしたがいつつ、韃靼国へゆき、ついには...』司馬遼太郎氏が、あとがきに書いています。作中人物への作者の乗り移り度は氏の作品中でも1,2ではないでしょうか。私も本当に旅させてもらいました。17世紀の平戸、遼東、モンゴル、蘇州、杭州、そして北京へと。大中国史の中で、明から清への大政転を確かにその場にいて体験してしまった感があるのです。政権が非漢民族に渡ることの意味についても、初めて納得の行く形で考えられました。

    女真、満洲、満韃子、東韃。ツングース系のひとびと。アルタイ語。膠着語、辮髪。文化と文明。

    庄助が手探りで学んで行く一言一言の解釈に、司馬氏のモンゴル語学科卒ゆえ

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    2012年06月02日
  • 夏草の賦(上)

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    ネタバレ

    戦国時代、四国を統一した英雄・長宗我部元親の野心に満ちた前半生。複雑な性格の元親と明るく軽はずみな妻の組み合わせもいい。

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    2012年05月05日
  • 夏草の賦(下)

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    ネタバレ

    戦国時代、四国を統一した英雄・長宗我部元親の悲哀に満ちた後半生。同世代に豊臣秀吉や徳川家康がいるって厳しい。

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    2012年05月05日
  • 花神(中)

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    周防の村医から一転して討幕軍の総司令官となり、維新の渦中で非業の死をとげたわが国近代兵制の創始者大村益次郎の波瀾の生涯を描く長編。動乱への胎動をはじめた時世をよそに、緒方洪庵の適塾で蘭学の修養を積んでいた村田蔵六(のちの大村益次郎)は、時代の求めるままに蘭学の才能を買われ、宇和島藩から幕府、そして郷里の長州藩へととりたてられ、歴史の激流にのめりこんでゆく。

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    2012年04月10日
  • 新装版 軍師二人

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    戦国の英雄たちの中で群を抜いて輝く二人の武将ーー天稟(てんぴん)の智将・真田幸村と、千軍万馬の勇将・後藤又兵衛。名将なるが故の葛藤と互いの深い洞察を語る〈軍師二人〉。徳川家康の女性観を描く〈嬖女(めかけ)守り〉。他、争乱の時代を生きた、戦にも、女にも強い、生き物の典型としての男たちを描く、興趣尽きない短編集。

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    2012年04月10日
  • 功名が辻(二)

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     超下っ端の武士が家来のため、妻のため、死にものぐるいで出世街道をよじ登っていく。歴史的な良妻に乗せられたりしつつ。
     成り上がり物語自体も面白いし、何事も妻の意見を聞いていた一豊が土佐の主となるや、急に傲慢になるあたりで、環境が人に与える影響の怖さみたいなものも感じられる、感慨深い作品

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    2012年04月09日
  • 功名が辻(三)

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     超下っ端の武士が家来のため、妻のため、死にものぐるいで出世街道をよじ登っていく。歴史的な良妻に乗せられたりしつつ。
     成り上がり物語自体も面白いし、何事も妻の意見を聞いていた一豊が土佐の主となるや、急に傲慢になるあたりで、環境が人に与える影響の怖さみたいなものも感じられる、感慨深い作品

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    2012年04月09日
  • 新装版 北斗の人(上)

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    剣道に縁のなかった私には名前だけが余りに有名だった「北辰一刀流」。
    こんなルーツだったんだ、千葉周作とはこういう人だったんだと知るだけでも面白い。

    『夫れ、剣は瞬息』

    いい言葉だな。

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    2012年03月24日
  • 十一番目の志士(上)

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    主人公が実在しているのかと思ったら架空の人物だったようです。しかしそのおかげで色々な幕末スター達との共演があって、とても面白く読めました!
    主人公の天堂晋助は長州人なので、幕府側の新選組の面々との絡みも沢山ありました。相変わらず土方さんが素敵でした…v
    (楊枝を削ったり甘酒飲んでたりして可愛かった。)
    勝海舟さんもさすがです~好き。
    どの人物も生き生きと描かれていてとても楽しく読めました。

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    2012年03月04日
  • 新装版 戦雲の夢

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    この作品も司馬遼作品MYtop3の一つ。
    司馬遼の大好きな維新の原動力、長宗我部侍のルーツが書かれています。

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    2012年02月23日
  • 新装版 箱根の坂(下)

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    司馬遼太郎大ファンとしてはもっと早く読むべきであったと後悔の書。伊勢新九郎/北条早雲の生涯の物語。戦国期の作品については国盗り物語から読めば良いと認識していたが、道三、信長、秀吉、家康の前に絶対読むべし。鎌倉幕府成立の意味を、南北朝室町幕府の意味、応仁の乱、その衰退と戦国時代へと変遷の必然をの司馬氏得意の経済変化と民情の変節から明解に説明し切ります。

    後北条家にこれまでは思い入れを持って見た事がなかった。この一冊で最も尊敬できる歴史上の人物の一人となりました。司馬遼太郎氏も早雲は手放しで好きのようです。早雲、その人こそが戦国時代の幕を切って落とした人。

    公家化、古い権威への執着、政治機関と

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    2012年02月19日
  • 新選組血風録 〈改版〉

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    竜馬を読んだ時にススメられた本。新撰組のこぼれ話というか、短編集。大変血なまぐさい話が多いのですが、総司の恋話にほっこりしたり。話が前後することが多いので、新撰組のだいたいの話を知っておかないと読みづらいですね。
    司馬シリーズには元号と西暦の対照表をつけてほしい。。。

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    2012年02月18日
  • 新装版 妖怪(下)

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     この小説を通して、だれが妖怪であるのかを考えた。表面上は、唐天子や指阿弥陀仏のことだと考える。しかし、彼らを操っていた日野富子や今参りの局が本当の化け物である気もする。日野富子に至っては、今参りの局を遠島にし、京都に関所を設け、私腹を肥やしている。彼の夫である足利義政も極貧の時代に銀閣寺を建てるなど、人間離れした感覚の持ち主である。誰が一体妖怪なのか。
     私は、筆者なのかと思案する。

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    2012年02月15日
  • 豊臣家の人々 新装版

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    太閤記→関ヶ原→城塞→そして豊臣家の人々!っていうこの究極のリレーを、本好き歴史好き司馬好きの全ての人と分かち合いたい。
    長編三作のなかでちらっとしか語られなかった人物たちについての列伝。これだけ語ることがありながら長編の方ではぐっと抑えていたり、列伝では人物重視で関ヶ原の戦いが三行で終わったりする、抑制力やテンポ感が見事。

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    2012年02月08日
  • 尻啖え孫市(上) 新装版

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    孫市の人柄に惚れます。
    小みちや法専坊信照など、脇役も魅力的でした。
    鮮やかな鉄砲術が眼に浮かぶようです。
    痛快です。

    いつか再読したい。

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    2012年05月01日
  • 燃えよ剣(上)

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    自分の中の土方さん像はこの人の土方さんに在る。
    カッコいいところだけじゃない、田舎臭さも人間臭さも見えるから、本当に素晴らしい。

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    2012年01月14日