司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 街道をゆく 1

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    ・浦島伝説の乙姫の格好は、渤海(のちの満州あたり)の宮廷の女性の装いであり、若狭湾に浦島伝説が多く伝わるのは、海を隔てて渤海に面していたせいだろう。

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    2011年08月07日
  • 新選組血風録 〈改版〉

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    いつも剃刀みたいで隙がない男前な人の、ほこっとする日常が垣間見れたりして、でもその人の人生の結末を知ってしまってるから、逆に切ない。

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    2011年07月31日
  • 花神(上)

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    ネタバレ

    時代は幕末。主人公は長州藩の軍師 村田蔵六(後の大村益次郎)。
    蔵六はもともと医者なのだが、外国語に精通していることから抜擢され、蒸気船の製造や、長州藩軍師として、才能を発揮していく。

    彼の役割はリーダーではなく、どちらかというと軍師・参謀。
    軍隊の訓練・武器の調達・実戦における戦略立案を、理論立てて実行していく。時には冷酷な判断も選択しつつ。

    読んだのは大学の頃だが、当時から蔵六の生き方にあこがれていた。
    蔵六は、自分で望んだり周りにアピールしたりしたわけでもないのに、才能を認められ、やりがいのある仕事をどんどん任されていく。

    今の私の仕事が、技術職でも地道な裏方作業が多いため、蔵六の

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    2015年09月11日
  • 新装版 軍師二人

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    戦国時代を題材にした傑作短編集。

    表題作「軍師二人」は真田幸村と後藤又兵衛を描いたもの。著者独特の視点からの二人の内面描写が興味深い。

    その他の短編も非常に面白い。
    出てくるのはほとんど無名の人物ばかりなのに、これほど面白くできる司馬遼太郎はやっぱりすごい。「雨女」「一夜官女」「侍大将の胸毛」など、女性が密接に関わる作品が多いのも特徴。

    信長や秀吉だけではない、無名の人物の生き様を通して、戦国時代を別の角度から楽しむことができる一冊。

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    2012年12月06日
  • 新装版 歳月(上)

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    時間もないので箇条書き程度の感想。
    肥前佐賀藩は二重鎖国状態であった事。鍋島閑叟が「肥前の妖怪」と言われていた事。知らなかった事ばかり。
    枝吉神陽という人物は、長州における吉田松陰のような人。その神陽が作った思想結社「義祭同盟」には、神陽の実弟の副島種臣、門人の大木喬任、大隈重信、江藤新平がいた。

    岩倉、大久保、木戸などが洋行中の留守政府で、西郷、板垣がお昼の休憩時間を過ぎても、戊辰戦争の昔話や、相撲の話をしていたというエピソードで、「両人は戦争のはなしとすもうの話がよほどすきらしく、来る日も来る日もそうであった」という文章が、なんだかとても可笑しかった。

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    2011年07月11日
  • 豊臣家の人々

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    豊臣家のドラマのような栄華と没落を、一人一人主人公をたて気持ちを代弁し、史実を興味深く説いてくれる。11.6.9

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    2011年06月09日
  • 花神(中)

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    長州藩  蔵六が居てこその長州藩であったと思います。
    小さな一国があれ程頑張れた原動力の一つを担っていたと思います。
    すごく面白かったです。

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    2011年05月31日
  • 新装版 真説宮本武蔵

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    とても人間味あふれた宮本武蔵が書かれている。
    人一倍強い野心・多少の法螺・宣伝上手・弱い相手ではないと戦わない・・いいのではないでしょうか。このような武蔵がいても。
    そのような俗人的なものがそぎ落とされたのが、通説の宮本武蔵像となるのではないでしょうか。
    他にこの本に収められている「越後の刀」は司馬遼太郎先生独特の哀愁漂う作品となっています。

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    2011年05月02日
  • 功名が辻(三)

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    ネタバレ

    「ホホホ…鬼婆あ」平穏な時代になるとどこからかポッと権力者が湧いてきて千代は北政所派と淀派との権力争いに巻き込まれる。機転を利かしてひらりひらりと回避していく様はさすが。さて頑固で馬鹿正直で律義な伊右衛門は千代から側室を入れるのを打診されたが、逆上して手を上げてしまう。初夜での約束を守るためとはいえ、伊右衛門は千代のことが大好きなんだなと夫婦愛を感じた。「このおれを男らしからぬと申すか」能力は平凡であれど、戦場での場数は誰よりも踏んでいて歴戦の勇士なんだね。胸が熱くなった。確かにもはや小物ではない。秀吉が死に時代が動く。徳川家康につくことを決意した伊右衛門。ここからは女大名・軍師?千代の外交を

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    2011年04月29日
  • 十一番目の志士(上)

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    史実と同じ調子で書かれており、とても架空の人物の話とは思えない! まるで自分が歴史の舞台に参加しているかのよう。

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    2011年04月22日
  • 風神の門(下)

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    上、下巻の長編でしたが、読みやすく、面白かったです。
    物語そのものも良かったですが、豊臣、徳川の対立の背景やそれを取り巻く武将たちのことなど、昔、学校で習ったのかもしれないけれど、あらためて知ることができて、読み応えがありました。
    色恋もあり、さらにあの剣豪と才蔵が立ち会う場面では、妙にどきどきしました。良かったです。

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    2011年03月26日
  • 風神の門(上)

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    司馬遼太郎作品は2作目です。
    大変、面白かったです。
    史実とは異なるかもしれませんが、この時代の歴史に改めて興味がわきました。
    才蔵の生き様がかっこいい。下巻が楽しみです。

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    2011年03月23日
  • 新装版 播磨灘物語(3)

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    官兵衛が主家に裏切られ、荒木村重に囚われてしまう。
    あれ程、一所懸命に働いていた官兵衛に対し酷い行為だと思うが、「裏切り」「調略」「誘降」が日常的で誰を信用していいのか分からない時代であれば、官兵衛が悪いのか…。さらに、最後には自分を裏切った主家を許してしまう。官兵衛とは不思議な人物である。

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    2011年03月10日
  • 新装版 王城の護衛者

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    松平容保が好きで読みました。彼の忠義の厚さ、それゆえにおきてしまった悲劇。敗者からみる歴史もなかなか興味深いものです。ほかの短編もおもしろい。

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    2011年02月28日
  • 新装版 播磨灘物語(2)

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    室町時代の社会を引きずっている播州で働く官兵衛のもどかしさ、羽柴秀吉の他人には真似ができない特異の処世術、人を道具としか考えない冷酷さを持っているが、常に斬新な考えと行動ができる織田信長。官兵衛と官兵衛と同時代に生きた武将を鋭く考察し書かれていると感じました。

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    2011年02月27日
  • 新装版 歳月(下)

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    江藤新平と大久保利通の死闘。「薩人、智なけれど勇あり。長人智、あれど狡猾。」と評し、自らを智ありて勇あり、のつもりが存外うかつであったゆえ、呆気なく大久保の術数にはまってしまった。それにしても大久保は策士、忍人。
    今回、講談社文庫新装版第1刷を手にしたが、誤字が多かった。新刷では訂正されているが、作品が素晴しいだけに残念。
    P59 「工藤」☞「江藤」
    P187 「中島胤」☞「中島錫胤」
    p286「おとどし」☞「おととし」
    P361「あったっている」☞「あたっている」

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    2011年02月20日
  • 新装版 歳月(上)

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    江藤新平のような、頭が切れ、胆力がある人物は、あの時代でしか生み出されないだろうか。
    大久保が最も警戒した人物、詰まり、自分を脅かすという意味で、能力を買っていたのだろう。

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    2011年02月11日
  • 新装版 大坂侍

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    司馬遼太郎の著作かと思うほど虚事臭さがあるが、その分軽く面白く読める。幕末の動乱期に同じ国かと思うほど、風土の異なった大阪で生活する人の筋の通った考え方をおかしく描いている。「盗賊と間者」「泥棒名人」「大坂侍」がよかった。11.1.30

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    2011年01月30日
  • 新装版 尻啖え孫市(上)

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     雑賀孫市、好きだなぁ。何か。天下に興味無くて、お金で動く。でも、情には厚いところあり、か。いいやつですね。女好きだけど。孫市と藤吉郎の関係無双のムービーに似てるな、と思った。そういえば、無双好きな友人が、孫市に関しては資料が少ないから、司馬遼太郎の孫市を参考にキャラデザしたらしいって言ってな。その影響か。 司馬遼太郎の戦国モノは初めて読んだけど、物凄く読みやすい!サラサラ読めた。
     孫市サン、これからどうなって行くのでしょうか?まだ上巻なので、下巻が楽しみです。

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    2011年01月29日
  • 新装版 尻啖え孫市(下)

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     孫市かっこいい!…一言目がこれってどうよ?でも、孫市かっこいいんだもん(笑)
     天下の信長と闘って、敗走させちゃうし。でも、天下なんか興味無いんだよな…。戦好き。女好き。そういうところが、孫市のいいとこだと思います。
     個人的には、実戦参加型軍師、って感じがします。孫市に軍師でいろ、は多分無理。ていうか、盟主でいるのも、無理だったもんね(笑)とにかく、戦を楽しむ男。そして若隠居。かっこいい。
     この本読んでたら、雑賀党に凄く興味出てきました!鉄砲衆のこととか、詳しく知りたいです!

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    2011年01月29日