司馬遼太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ちょうど十月に、歌舞伎の「夏祭浪花鑑」を見ました。大坂の侠客のあんちゃんが主人公で愛之助、世話になってる親方みたいなおやじが翫雀、というキャストでとても楽しんだのですが、この「俄 浪華遊侠伝」もまさに「舞台は大坂」「侠客もの」ということで、タイムリーに楽しめました。
以下備忘メモ。
*主人公の万吉が、かっこいい。特に印象に残っているのは、「男稼業は泣くな」のシーン。
*万吉その他の侠客仲間は、決して思慮深いタイプの人物ではなく、勢いと男気あふれる台詞を軽快な大阪弁でしゃべる。それだけでなんとなくおかしみがあるというか、かっこつけてない雰囲気になる。ように感じた。
*幕末の動乱にも巻き込まれる -
Posted by ブクログ
さて下巻です。
以下いきなり多少、ネタバレ。
大雑把に言うと、幕末の混乱期。
万吉、基本は幕府側の流れになっていますが、長州が没落したときに、落ち武者刈りを命じられてるのに「かわいそうだから」という理由で逆にかくまって落ち延びさせる。
それが理由で幕府側から殺されかかる。
にもかかわらず、また頼まれて、鳥羽伏見の戦いに、幕府側として参戦、惨敗。
維新政府に死刑にされると思いきや、かつて志士を助けたご縁で生き延びる。
明治になって、混乱期に右往左往するが、かつての縁で米相場師となって金持ちに。
「頼まれたから」自腹で自警団、消防団、難民救済所までイロイロ趣味で作って、顔役として長生き。
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