司馬遼太郎のレビュー一覧
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1〜4巻、全体の感想
何だろう。この本を読んでると、突き動かされるような気持ちになってくる。吉田松陰や高杉晋作の生き方そのものはもちろんのこと、それ以上に思想や革命、正義といったものへの司馬遼太郎の考え方や解釈がそうさせるんだろう。
読み終わるまで、思想やそれが見据える正義の影響力の凄さに引き込まれていたが、読み終わってふと現実を見回すと、実はちょっと違うんだということに気がつく。実際に周りや後継に影響を与えているのは、人となりそのものなんだろうな、と。思想に共感してるんじゃなくて、生き方に共感してるんだと。
大切なのはずっと先を見据えることと、少し先の作戦を考えること。ずっと先の作戦を考えることではない。そう教えられた気がする。
・学問は好きだからするもので、必要だからするものではない。
・革命は現実の先にはない。現実離れした思想が現実を破壊することで起こるもの。
勝手な解釈だけど、勇気をもらえる本だった。
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打ちのめされました。短い文庫本。
ほとんど「街道を行く」のスピンオフなのかな、という感じなんですが。
モンゴルの女性の話で、どうやら実在の人物で、司馬さんが数回は会っているヒトのお話し。
戦前戦中戦後にかけて、日本とソ連と共産中国とモンゴルの「政治」に翻弄されて家族と人生をズタズタにされた女性の人生。
それを、アンコから入らずに、その人の存在感から語り起こしていく書き方は、舌を巻く小説家の技法だと思いました。ノンフィクションなんだろうけど。
これはまさしく、小説というか文章でしか伝えられない後味。
荒野の中の人間の滋味。政治と個人。
脱帽。 -
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3巻と4巻は信長の物語。しかし、半分以上は明智光秀の視点が描かれています。斎藤道三の弟子ともいえる二人の天才が主従関係となり、天下統一に向けて才能を発揮するのですが、同じ天才同士ながら、古い秩序や慣習を徹底して破壊する合理主義者の信長と、文化や伝統を重んじる光秀とは、水と油。信長は光秀を重用しながらも、一方で、キザで面倒な奴と感じています。光秀もまた、信長の凄さを頭では理解しつつも、肌が合わないことを実感し、やがてその鬱屈した思いが本能寺へとつながります。
4巻に渡る大長編。道三、信長、光秀を中心として、細川藤孝、秀吉、家康、信玄、謙信と、戦国時代のそうそうたるスターが活躍する一大絵巻。司馬遼太郎の作品の中でも、やはり傑作中の傑作だと思います。 -
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3巻と4巻は信長の物語。しかし、半分以上は明智光秀の視点が描かれています。斎藤道三の弟子ともいえる二人の天才が主従関係となり、天下統一に向けて才能を発揮するのですが、同じ天才同士ながら、古い秩序や慣習を徹底して破壊する合理主義者の信長と、文化や伝統を重んじる光秀とは、水と油。信長は光秀を重用しながらも、一方で、キザで面倒な奴と感じています。光秀もまた、信長の凄さを頭では理解しつつも、肌が合わないことを実感し、やがてその鬱屈した思いが本能寺へとつながります。
4巻に渡る大長編。道三、信長、光秀を中心として、細川藤孝、秀吉、家康、信玄、謙信と、戦国時代のそうそうたるスターが活躍する一大絵巻。司馬遼太郎の作品の中でも、やはり傑作中の傑作だと思います。 -
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ネタバレ~全巻通してのレビューです~
鉄砲技能集団の雑賀統を率いた雑賀孫一を主人公とした物語。面白くて1週間で読めました。
岐阜城下に孫市が現れる場面から始まるのですが、無類の女好きとして描かれていて、孫市の勘違いで信長の妹を目当てに来たことから秀吉と知り合うことになり、
秀吉との友情は物語の最後まで続くことになります。
信長の朝倉攻めで秀吉が殿軍を務めることになった時、孫市も協力することになるのですが、このあたりは司馬先生の創作のようですね。
物語の中心は石山本願寺の大将となった孫市と信長軍の戦いや、孫市の母国紀州に攻め入った信長軍と孫市の戦いです。
孫市はいずれの戦いでも勝利し信長を悩ませますが、
鉄砲を中心にした戦の展開は描写が素晴らしく上手く、
孫市の面白い人間性とも相まって読者を惹きつけます。
今までの読んだ司馬先生の著作の中でも3本の指に入る作品でした。 -
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1巻、2巻は斎藤道三の物語。寺を飛び出した一人の男が、やがて京都の油商となり店を乗っ取り、美濃に進出してとうとう守護職を追い出して自分が国王になってしまう。まさに戦国時代の英雄物語である。道三の活躍する数々の戦のストーリーもすごいが、女性を次々と我が物にしていく展開もすさまじい。しかし、2巻の最後、道三編のラストでの、彼に人生を変えられた女性たちとのシーンはしみじみとしていて、それまでの道三のイケイケ物語から急にトーンが変わる。ここに道三の老いの悲しみが見事に表現されている。
司馬遼太郎の戦国物は、史実を細かく追わずに、ストーリー中心にグイグイ引っ張っていくところが魅力的だ。 -
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1巻、2巻は斎藤道三の物語。寺を飛び出した一人の男が、やがて京都の油商となり店を乗っ取り、美濃に進出してとうとう守護職を追い出して自分が国王になってしまう。まさに戦国時代の英雄物語である。道三の活躍する数々の戦のストーリーもすごいが、女性を次々と我が物にしていく展開もすさまじい。しかし、2巻の最後、道三編のラストでの、彼に人生を変えられた女性たちとのシーンはしみじみとしていて、それまでの道三のイケイケ物語から急にトーンが変わる。ここに道三の老いの悲しみが見事に表現されている。
司馬遼太郎の戦国物は、史実を細かく追わずに、ストーリー中心にグイグイ引っ張っていくところが魅力的だ。 -
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ついに最終巻。晋作爆発の時。
創始者である奇兵隊から挙兵の加勢を断られた晋作は自分と伊藤俊介(のちの博文)と力士隊のみで長州藩に対してクーデターを行った。嗚呼、晋作よ。生き急ぎ、師である松陰先生同様幕府の瓦解と新しい日本を見ることができなかったが、それでも師の教えの通り、生きて為すべきとを為してから旅立ったので悔いはなかったのではなかろうか…
これより長州男子の肝っ玉をお目にかけます
とか
わしとお前は焼山葛 うらは切れても根は切れぬ
とか、しびれる名言。
確かにこの時代の志士には珍しく、他藩とは全く交流が無かったのも面白い。そこも松陰先生が生きてたら違ってたのだろうなぁ。
この時代の人物は代わりがきかない人だらけなのだけど、勝海舟、西郷吉之助、大久保一蔵と並んで晋作も幕末の巨大な柱でしたね。
山縣狂介が意外と活躍してたので安心した… -
購入済み
何回も読み重ねる傑作
司馬作品の初期の傑作ですね。梟の城とこの作品は忍びの世界を描いたジットリした・暗闇にスポットを当てた司馬作で、私は文脈も含め大好きです。20代から何回も読み返しています。
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司馬遼太郎歴史小説の1つ
斎藤道三前編
斎藤道三の、能力抜群だが格が低いということであれやこれやと芸をこなして成り上がる姿がかっこいい。悪者として言われているが緻密な作戦、時には大胆な行動を起こすことで為すべき時に為して成り上がれるのは見習うものだと思える。
欲しいと思ったときに我慢強くするところは我慢し、手に入れられると思ったら迅速に動ける人間になりたいと感服した。
今作は斎藤道三が牢人から始まり、商人、武士、守護大名へと肩書を変えていく。人生がたくさんあるようでうらやましくも思えるが、やはり野望を抱き、行動を起こすことが自分の人生で大事なものだと感じさせられた1作でした。