司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 街道をゆく 2

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    歴史好きのオジ様のバイブル司馬遼太郎先生!
    どうも日本史に造詣がないため、イマイチ手が伸びなかったのだが、紀行文という手があった。
    これはいい!私が知りたかった民族・語族・地政学的な話がてんこ盛り。
    これを今の私の年齢で書いたというのだから、やはり司馬遼太郎先生は凄すぎる。自分の薄っぺらさ加減がイヤというほど分かってしまう。かの人のように懐深く、厚みのある人物というのは今の日本にはほぼいないのではないだろうか。2019.6.19

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    2019年06月19日
  • 新選組血風録 新装版

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    新撰組の個が焦点に描かれた短編集。
    実在もそうでない人物も、新撰組の厳格さや壬生狼と呼ばれる所以の時としての野蛮さ、そして儚さが巧みに表現されている。

    (フェアに出した本)

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    2019年06月02日
  • 新装版 播磨灘物語(4)

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    官兵衛という男。戦国時代には珍しい合理的な考えができた男。目薬売りから豪族化した彼の経歴によるものと考えられるが、それがもう一人の合理的な男織田信長に惹かれることになり、毛利ではなく織田を播磨へ導いたのであろう。

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    2019年05月24日
  • 新装版 アームストロング砲

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    佐賀出身なので表題作のみ読もうと思って借りたが、面白かったので結局全部読んだ。いづれも秀作だが、「大夫殿坂」の動機のばかばかしさに、ふっと笑ってしまった。幕末の動乱期にあっても人間の原理は他愛いもなく面白い。

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    2019年05月04日
  • 街道をゆく 41

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    司馬さんの人物評には根底に優しさがあってとても好き。青森(弘前・津軽半島・下北半島)を旅した北のまほろばにも、意固地だったりちょっと捻くれているけれど愛すべき人たちがたくさん出てくる。
    伊藤重や陸羯南をめぐる人々、今兄弟、棟方志功も皆、目の前で生きているよう。

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    2019年04月25日
  • 街道をゆく 3

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    街道をゆくシリーズ、初めて国内のものを読んだ。なぜもっと早くに読んでいなかったのかと後悔。

    世界史しか勉強しなかった身としては、初めて知ることがたくさんあった。

    あと、日本が単一民族国家であるという神話は罪づくりだなあと思う。色々な人たちがつくりあげたこんなにも多様で豊かな文化を持っている島なのに。

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    2019年04月12日
  • 「明治」という国家

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    明治という国家は、世界史としても一つのメルクマールである。異様なので。という内容。
    憲法が面白い。欠陥があって、昭和につながる。
    人々も面白い。阿Qが基本で、武士と町人のみ誇りある人々だったとか。

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    2019年04月07日
  • 新装版 箱根の坂(下)

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    この小説は、北条早雲が箱根の坂を越えて関東を制覇する話のはず。
    しかし上巻中巻ときて、未だ箱根の坂を越えない。
    下巻の400ページで本当に関東を制圧できるのか?
    北条早雲、50歳を超えているぞ。

    自分たちの欲得のための戦いをするだけで、何ら生産性のない守護や地頭などの武士階級。
    貴族化しつつある彼らは、農民が作る米や野菜を、国人たちの労力をただただ消費するのみで、疲弊しきった農民や国人には何の見返りも与えない。

    鎌倉時代に比べて農業生産性が格段に上がった室町時代。
    農民や国人たちから搾取するだけの守護や地頭を無視し、早雲は直接彼らと語らい、破格の低税率で領地の経営を行っている。
    しかし、た

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    2019年04月06日
  • 新史 太閤記(下)

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    【感想】
    上巻に続き、とても面白かった。
    「本能寺の変」によって仕えていた信長を亡くし、悲しみつつも義理を果たしたと切り替えて、「今度は俺が天下を取る」と計画を達成していく様は、読んでいてとても爽快に感じた。

    (例外も少々あったが)どの敵に対しても慈愛の心を忘れず接し、「不殺をもって人を手なずけ、世間を飼い慣らす」事に力を注ぐ。
    こと戦に関しては、用意周到に準備を行なって、投機性を減らして必ず勝つべき態勢を作り上げていく。
    出身が卑しいために難儀することも多かったが、決してそれに屈さず、陽気さを保って難事を乗り越え出世を果たしていくのは、本当に現代にも通ずる処世術だ。

    また、快進撃を続ける

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    2019年03月12日
  • 新史 太閤記(下)

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    播州三木城に幽閉された黒田官兵衛を救出するところから天下を平定するまでの下巻。
    山場が3つ、明智光秀の謀反と秀吉の政治的立ち回り、賤ヶ岳の戦いを山場とした柴田勝家との闘争、家康との駆け引き。
    信長の死でそれまで骨の髄まで献身的だった秀吉が自己のために動き出す劇的な描写が印象的です。
    人を引きつける陽気で友好的な政略は大いに学ぶべきコミュニケーション手段と感じる。
    深いテーマが多く盛り込まれた良書です。

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    2019年03月03日
  • 新装版 歳月(下)

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    「西郷を玉とすれば、その玉をくだく者はその門人、敬慕者、郷党だろう。師は弟子によって身をあやまる」

    江藤新平の残した言葉は正しかった。

    ただ自分が言ったその言葉は、ブーメランのように自分に返ってくることは想像してないところが、江藤の特徴である、「うかつ」さ、なんだろうな、と思えた。

    上巻より、下巻がとてつもなく面白かった。
    大久保vs江藤、が書いてあるだけなんだけど、凄かった。
    でも、日本を作り上げようとした、この二人の似た者同士の思考方法は、それぞれ大事ですね。そして、近親憎悪も政治には付き物かもしれないですね。

    三権分立を唱え、初の司法卿として法律を整備して、警察組織も整えた。

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    2019年03月02日
  • 新選組血風録 新装版

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    久しぶりに再読。活字が大きい新装版とは言え、600ページを超える分量だが、面白く、あっという間に読み終えた。
    同じく司馬遼太郎の『燃えよ剣』よりも人物の人柄が色濃く出ている。天真爛漫だが冷徹さも垣間見える天才剣士、沖田総司の存在が大きい。

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    2019年03月01日
  • 新史 太閤記(上)

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    【感想】
    天下人・豊臣秀吉の人物史。
    豊臣秀吉の生き方は、現代でも十分に通用する処世術だと思う。

    愛嬌があり、人に可愛がられやすい。
    敵を作らない。
    人が嫌がることを率先して行なう。
    長期的な視野を持ち、見返りを求めない。

    もちろん秀吉はただのバカではないし、また都合のいいだけの人間ではなく、先を見据えて日々生きている。
    言動ひとつとっても充分に頭の中で考えた上で慎重に行いつつ、その雰囲気を周りに気づかせない。
    古今東西、自分の意見を通すことに必死な人間が多い中、「猿」の処世術は遅咲きになるだろうが、必須なテクニックであると思う。

    物語の終盤で、合理・完璧主義の信長と猿の差が如実に表れて

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    2019年02月27日
  • 坂の上の雲(六)

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    ここまで深く掘り下げられると、1つの出来事としての戦争だけに留まらず、歴史の背景から実際に起きたことまで、非常に多くのことを学び取れる。内容的にも非常に面白く、一気に読み終えてしまった

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    2019年02月10日
  • 国盗り物語(四)

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    【感想】
    ついに最終巻。信長というよりそれに仕える光秀にスポットライトが当てられて物語は進んでいく。
    「うつけ」と呼ばれ、この本を読むまではいかにも感情的で粗暴なイメージもある信長だったが、イメージとはかけ離れた印象を持った。
    天才、とも少し違うと思う。
    徹底的なまでに現実的で、合理的なものの考え方をしているんだなと思った。
    突飛な戦略の数々も、比叡山の焼討も、その時代であったから突飛で非常識な事だったのだろうが、合理主義の視点で考えると信長はそれに沿って進めていただけにすぎない。
    (まあそれがスゴイのだが・・・)
    また、光秀の苦悩と葛藤、信長に対するコンプレックスから「本能寺の変」が起きたの

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    2019年01月31日
  • 国盗り物語(二)

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    【感想】
    斉藤道三編の後半。
    この時代で既にPDCAをしっかり遂行し、権謀術数で巧みにのし上がって行く姿は本当にロマンに溢れる。

    斉藤道三の凄いところは、上記のとおりPDCAだろう。
    目的に向かってしっかりと段階を踏んで準備を行ない、色んな策を弄して遂行していく。
    素晴らしい目的意識の高さとその手段の選定センスは、自分への揺るぎない自信と能力に裏打ちされているのだろうが、個人的には非常に参考になる部分も多いと思う。
    やはり事を成すにあたり、PDCAを明確にすることは今も昔も大切なことなんだろう。

    斉藤道三においてもう一つ注目する点は、目的遂行の為にまわりくどいほどに我慢強い事だと思った。

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    2019年01月09日
  • 街道をゆく 1

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    【司馬遼太郎 街道をゆく 1 湖西のみち、甲州街道、長州路ほか】司馬遼太郎著、朝日新聞出版者、1971年

    また、長い本に手を出してしまった。。。
    本好きが誰でも知る司馬遼太郎が1971年の47歳の時から、1996年の72歳で亡くなるまでの25年間をかけて綴った「街道をゆく」全43巻だ。

    いままでも、新しい土地を訪ねるときは、できるだけ読んでみようと心がけて、東北地方を中心に読んでいた。

    2  陸奥のみち、肥薩のみちほか
    26 嵯峨散歩、仙台・石巻
    33 白河・会津のみち、赤坂散歩
    40 台湾紀行

    塩釜の御釜神社や、会津の慧日寺跡などに立ち寄ったのは、これらの本で学んだからだ。

    先日

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    2019年01月06日
  • 以下、無用のことながら

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    好き・数奇=身を滅ぼすのも覚悟した精神の傾斜
    知魚楽(荘子、秋水の句)
    今治の農業土木学
    ウラル・アルタイル語説
    などなど、面白すぎる!

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    2018年12月31日
  • 城塞(下)

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    司馬遼太郎、城塞の前に読んだのはなんだったか

    この国のかたちを手にとって、一巻のちょっとだけ読んだ

    俺は昭和史が嫌いというか、大平洋戦争前後の日本は醜悪過ぎて相手にしたくないので、読めなかった

    それもあって?しばらく離れてたけど、高校生の頃の新撰組とか、徳川慶喜とか、楽しんで読んだのを思い出した

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    2018年11月19日
  • 城塞(上)

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    2017年末か2018年1月あたりに読んだはず
    忘れてしまった

    久々の司馬遼太郎

    さすが、読ませる

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    2018年11月19日