司馬遼太郎のレビュー一覧

  • 菜の花の沖(三)

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    いよいよ、嘉兵衛は自らの巨船で蝦夷(北海道)に渡る。当時の蝦夷における松前藩及び幕府の対応についての記述は興味深い。
    既に、幕府(田沼意次)がロシアという外圧を意識し始めていた。

    司馬遼太郎の小説は、所々に史実及びその考察が入る。
    ・朝鮮は中国以上の儒教国家になり、20世紀初頭になるまで貨幣がなく、自ずと商品経済は発達しなかった。(日本は室町時代から旺盛な商品経済の世になり、これが封建制度の亀裂となっていく)

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    2011年07月24日
  • 義経(上)

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    言わずと知れた義経です。
    ちょいちょい文章の流れを止めて、蘊蓄を傾けてくれるので、義経のことを大体のことは知っている人が読むとへえ〜ということが多いです。

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    2017年08月15日
  • 翔ぶが如く(八)

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    薩軍と政府軍の戦闘が始まる。
    桐野利秋が「熊本城はこの青竹で、ひとたたきでごわす」と言ったが、薩軍は必ずしもそのようにはいかなかった。
    戦国最強と言われた薩摩が、近代兵器の登場や綿密な作戦の欠如によって劣勢に立たされる。

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    2011年07月04日
  • 城塞(中)

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    真田幸村、後藤又兵衛などをかかえるものの、女に権力を握られているがために滅んでゆく大坂側の哀れさが感じられる。もし、秀頼に発言力があったら、どう歴史が動いていたのだろうか、要所要所の場面で妄想を描きながら、読み進めることができ、非常に楽しめる作品の一つであると思う。

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    2011年06月26日
  • 翔ぶが如く(七)

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    ついに薩摩が暴発する。薩摩が決起に至るまでが克明に描かれていて興味深い。政府が西郷暗殺を企てたかいなか、そこから引き起こされる暴発にともない、読みすすめるスピードが一気に加速。「吉野郷へ駈けてゆく休ニは、薩摩という火薬庫の中を、火をくわえて駈け回るねずみに似ていた」など司馬遼太郎節が炸裂。

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    2011年06月15日
  • 翔ぶが如く(六)

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    やっと6巻まで読み終えました~
    字が小さくて多いので時間がかかるのと、電車の中では老眼に辛いです(^^;
    萩の前原一誠が川路警視の放った密偵に騙されるあたりは悲壮感が漂っていましたね。
    続いて7巻に突入します。なんとか夏までには読破できそうです(笑)

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    2011年06月14日
  • 花神(中)

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    上巻では医師としての村田蔵六(のちの大村益次郎)を描いていたが、桂小五郎など様々な縁があって長州軍の重要ポストに就任し、軍人人生としてのスタートを切っていく。この蔵六がそれまで戦争未経験者であるのみならず、武芸、喧嘩等の類いも触ったことがないという背景が興味深い。あくまで医師として、学者としての道を歩んできた人間が軍事の道で力を発揮するのである。この点が、一貫して軍事教育を受けてきた上で軍人として功績を残した「坂の上の雲」の主人公である秋山兄弟とは異なるところである。ある分野を極めた者が、他分野においても成功するという現象は非常に興味深い。
    後半は第二次長州征討戦記となるが、通勤の行き帰りに読

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    2011年06月04日
  • 菜の花の沖(二)

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    ・嘉兵衛は、遂に船頭となり、実績を積み、巷の評価を上げ、いよいよ千石船の建造に取りかかる。そんな中でも過去、苦い思い出しかない故郷を大切にする。
    ・兵庫の北風屋のビジネスモデルは興味深い。無料のサービスで船乗りを惹きつけること、それは当時の情報を集める手法であった。
    ・国産木綿は江戸初期から広まる。木綿を作るための肥料として蝦夷からの鰯が登場してから綿の取れる量が増えた。保温性と耐用力をもった衣料を身につけることができるようになり、「木綿以前」とくらべて日本文化が大きく変わった。(人口増?)
    ・日本社会の上下をつらぬいている精神は、意地悪というものであった。「意地悪・いじめる・いびる」といった

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    2011年05月29日
  • 花妖譚

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     花にまつわる幻想小説集。
     
     「司馬遼太郎」になる前、新聞記者時代に本名で書かれていた作品たちだそうで…。

     司馬遼太郎の根底は、<わかりやすさ>なのだなと思った。
     「花神」読んでから、しばらくどっぷりつかっていた司馬遼太郎なのだけど、どの作品でもシンクロできるというか、シンパシーを感じる人物であり、シーンがあった。過去に生きた人たちなのだけど、人間である基礎というものはゆるぎないものであると感じてきた。

     それがようするに<わかりやすさ>なのだろう。

     いや、人としての軸を明確にしている、といえるのかもしれない。

     花が題材なので、妖艶で耽美な短編だ。
     が、そこには赤江瀑のよ

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    2011年05月22日
  • 新装版 戦雲の夢

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    長宗我部元親の嫡男、盛親の不運続きの生涯。元親が晩年情熱を失ったため、長宗我部家は世代交代が上手く進まなかった。そこに太閤秀吉の死、そして元親の死と続き盛親が大名となるが、すぐさま関ヶ原の戦いを迎え、東軍徳川方につくため使者を送ったが関所を通過できなかったため、西軍石田方につき周囲に翻弄され何もできないまま敗戦し浪人の身となった。年が経ち猫は牙を向き虎となり、自分を賭けるため大坂の陣に挑む。この戦いを読むのは初めて。真田幸村・後藤又兵衛といった猛者が大坂城の豊臣秀頼の元に集結。有名な真田丸とか出てきてわくわく。大坂方が不利な状況をわかっているのに、最後の戦いで一旗挙げるため、智勇の限り全てを出

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    2011年05月21日
  • 新装版 軍師二人

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    関ヶ原、城塞、戦雲の夢と同時期、東軍がわで関ヶ原の終戦を迎えた勇将達の豊臣家滅亡までのサイドストーリー。合わせる事で同時期のパノラマが浮かび上がる感あり。長編に無い日常のスナップにより、東西無い時代の漢たちの清々しい息づかいを感ずる事で来た、色までも清々しく。渡辺甚兵衛了、夏の陣にて藤堂高虎に帰参した猛将の侍大将の胸毛、小説らしい時代小説の小片に、本来の司馬遼太郎さんの、生な人としての感覚が滲んでいるのかも。実に艶がありますね。桑名弥次兵衛の下りも、同一の合戦を戦雲の夢で両方向から語る場面に。古田織部、最後のクーデター構想、更に他の書籍求めたい。

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    2011年05月08日
  • 風神の門(上)

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    誰にも縛られたくない、個人事業者のような生き方を是とする伊賀の忍者、霧隠才蔵は、真田幸村と出会い、徳川家康の首を狙うに至ります。下巻が楽しみです。

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    2011年05月02日
  • 菜の花の沖(五)

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    この巻では物語の本筋はあまり進まず当時のロシアや日本の時代背景など物語をより楽しむための話が続いた。話が進まないため、じれったくはあったがこれはこれでありだと思った。ゴローウニンの『日本幽囚記』をものすごく読みたくなった。

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    2011年04月09日
  • 果心居士の幻術

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    ☆☆☆2011年4月レビュー☆☆☆
    司馬遼太郎の初期の短編集。
    なかでも、戦国時代の幻術使いを描いた『果心居士』の幻術が面白かった。司馬の考えでは、人の迷信にすみつく幻術使いは、戦国時代までは存在し、記録にも残っているらしい。筆者の手で、その不気味な姿がありありと浮かんでくる。司馬氏は『妖怪』という小説でも幻術使いを扱っているが、次第に人々が合理的精神をもつようになると、こおような幻術使いは生きられなくなったようだ。
    松永久秀や、筒井順慶といった戦国大名も、「さすが!」という豪胆さを見せ、非常に読み応えがある作品。


    ☆☆☆2018年7月レビュー☆☆☆
    前回読んだときから7年も経つのかと思う

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    2011年04月06日
  • 街道をゆく 3

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    ネタバレ

    鹿児島・熊本旅行の事前準備としてこの本を読んだ。相変わらず観光ガイドに載っていない地名ばかりであった。地元の友人にお願いして島津氏の難攻不落といわれた竜ヶ城に連れて行ってもらった。案の定、「そげいな場所はどこにあるでごわすか?」(※標準語でした)。城跡に入る所に看板表示はなく彷徨い、不安になりながら細い一本道を山奥へと駆け上がって行った。着いた先は桜が満開で蒲生町が一望できる絶景ポイントだった。いまや地元住民にしか知らない穴場なのだろう。いい場所なのに古いものが忘れられていっているんだなとつくづく思った。

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    2011年04月06日
  • 菜の花の沖(四)

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    ネタバレ

    高校時代の歴史の教科書を引っ張り出して調べたところ、ゴローウニン事件の説明として以下のようにあった。
    1811年、国後島に上陸したロシア軍艦の艦長ゴローウニンが、日本の警備兵に捉えられて箱館・松前に監禁された。ロシア側は翌年、択捉航路を開拓した淡路の商人高田屋嘉兵衛を抑留した。嘉兵衛は1813年に送還され、その尽力でゴローウニンは釈放され、事件は解決をみた。

    何とも無駄のない文章…昔コレ読んで何でこの人商人やのにこんな最果ての地でウロウロしてたのかすっごい気になってたけど背景を知ったら納得する。上記の説明を読んで、ますますこの話の続きを読みたいと思った。

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    2011年03月31日
  • 韃靼疾風録 (下)

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    清=辮髪
    そして、朝鮮は清に対してよからぬ印象を抱いている
    というのが
    韓国歴史ドラマファンにとって周知の事実だったのですが
    この小説を読むことによって
    その背景をあらためて知った思いがしました。
    日本人よ、中国のことをもっと知るべきである!
    と、この小説を読むことをすすめたい。

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    2011年03月25日
  • 韃靼疾風録 (上)

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    学生時代、中国の歴を
    「いんしゅうしんかんぎごしょくずいとうそうげんみんしんかん」
    と、念仏のように唱えて覚えた記憶がある。
    それらは単に年号であってその区別にさしたる意味はないと思っていた。
    けど、「明」から「清」に至るにはこんなんも重要な意味があるのだと
    いうことを知るうえでとても参考になる小説です。

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    2011年03月25日
  • 新装版 箱根の坂(上)

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    北条早雲の若き日の物語。京の鞍作りから、駿河に出立するまで。その時代の宗教、ものの考え方に言及し、当時の時代背景がよくわかり、思わず作品の中に没入してしまう。11.3.10

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    2011年03月10日
  • 街道をゆく 5

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    ネタバレ

    当時は旧ソ連の2都市を経由しなければモンゴルに行けなかったんだ。モンゴル人の素朴でおおらかな性格が伝わってくる。ゴビ砂漠の雄大さと匂う草原、満天の星空。モンゴルに行ってみたくなってきた。『モンゴル人の目は写真機を必要としない。景色も人の顔も覚えてしまうのだ。決して忘れない』モンゴルの人々から学ぶことがたくさんありそうだ…

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    2011年04月29日