小路幸也のレビュー一覧

  • キシャツー

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    北海道の田舎町に住む高校生たちが、幼い頃に家を出た姉を探しに東京からやって来た男の子の手助けをする話。
    相変わらず登場する人たちがとても真っ直ぐで気持ちいい、小路テイスト満載の作品。
    歳下の女の子を愛する美人女子高生を筆頭に、難しい題材を数多く交えながらここまで伸びやかに描ける才能が素晴らしい。

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    2017年03月20日
  • レディ・マドンナ 東京バンドワゴン

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    冷静に考えると青の立場ってすごく微妙なんだけど、自然に家族としてわだかまりなく生活できているのって、きっと亡くなった秋実さんの影響が大きいんだろうなと思う。
    確かに池沢さんは青の母親だけれど、生まれたての頃からずっと同じ時を過ごして、思い出もたくさんある人にはかなわない。
    青だけじゃなく、堀田家に関わる人たちはみんな優しい。
    大切な人を守ろうとして、大切な人が苦しむのを黙って見過ごしになんか出来ない。
    我南人じゃないけれど「LOVEだねぇ」と思う。
    淑子さんが遺してくれた別荘も、けっして裕福とはいえない堀田家にとっては、これからの教育費とか考えたらとても大きな財産になったと思う。
    でも、勘一は大切な淑子さんが遺してくれたものだから、余計に一番生きる使い方をしたかったんだろう。
    秋実さんが育った大事な思い出の場所。
    きっと淑子さんも秋実さんも、勘一がした決断を喜んでくれるだろう。
    不器用だけれど真っ直ぐで思いやりがある勘一がいるから、みんな安心して自由に出来るのかもしれない。

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    2017年03月15日
  • モーニング Mourning

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    おっさんのための青春小説。
    大切な友達が亡くなるという重い始まりだけど、
    真相は気持ちの良いものだった。
    じんわりくるいい話でした。
    ドラマ化されて欲しい。

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    2017年02月24日
  • ダウンタウン

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    とっってもノスタルジックな話です。
    読んでいると、なんだかわからないけど、共感して自分の子どもの頃を思い出します。
    大なり小なりきっとみんなにある話なので、どこかが琴線に触れて来ます。

    当たり前のことなんだけれども、どんなにつまらなくて、どんなに退屈でも、そしてどんなに辛くても自分のペースを保っていれば、少しづつ前進していくはずです。

    そんな当たり前のことを改めてノスタルジックな青春小説から思い出し、少し前向きな気持ちになれました。

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    2017年01月30日
  • 札幌アンダーソング 間奏曲

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    読み合い、探り合いしてる感じがなかなか楽しい。セックスに関する話が随所に出るので結構きわどいですが、それを語る登場人物たちが淡々としてるので、艶っぽさはまったくない。
    主人公の春の説明が全くないので、前巻を読んでないといろいろ意味不明だと思う。

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    2017年01月29日
  • ダウンタウン

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    旭川に住む高校生が喫茶店の店員や常連さんとの交流を通して大人への階段を少しずつ登っていく話。
    感受性が高い主人公の少年と、いろいろ訳ありながらも魅力的なお姉さんたち、ここぞという時に格好いいおじさんたち、青い真っ直ぐな生き方を貫く友人や伸びやかな恋人と、登場人物それぞれがいきいきしています。
    舞台となっている時代は自分より少し上なので臨場感を感じられないのが残念だけど、いつか書きたかったという小路氏の気持ちが表れている作品だと思います。

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    2017年01月27日
  • 小路幸也 少年少女小説集

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    ネタバレ

    小路幸也が短編集なんて珍しい…と思ったものの。
    ちょーまてよ、東京バンドワゴンシリーズは連作とはいえ短編やないか!

    収録作品は、どれも小路幸也らしい優しい暖かい小説で、大好きな雰囲気を醸し出してくれるし、他の作品群に負けない小路幸也作品を読む心地よさも楽しめるんだけど。
    やっぱ、ちょっと勿体ない気持ちがするねんなぁ。

    もっとこいつらの話を読みたいってどうしても思ってしまう。キャラクターに魅力があるので、短編では味わいつくせず、まだ味残ってるガムを吐き出してしまったような勿体なさ感がどうしても残ってしまい…

    なるほど、東京バンドワゴンは短編やけど連作やから(しかも冊数多いし)、そういう不満は生まれないわけか。

    収録作の中ではりんごジャムの話が一番好きです。甘くて優しくて、ド直球に心がほぐされます。

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    2017年01月18日
  • 花咲小路一丁目の刑事

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    田舎の商店街に戻ってきた刑事さんの話。

    四丁目の彼らも出てきて また街の問題を解決。
    優しい街の本はまだ続くようですね。

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    2017年01月04日
  • すべての神様の十月

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    ネタバレ

    か・み・さ・ま・の・い・う・と・お・り-。「幸せな死神」「貧乏神の災難」「ひとりの九十九神」など全6篇を収録した、神様たちの意外な目的が胸を打つ短篇集。月刊文庫『文蔵』掲載に書き下ろし等を加えて単行本化。

    Twitterでフォローをしているものの,初めて読みました。

    巡り巡ると繋がっていて,優しい気持ちで読み終えられました。

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    2016年12月21日
  • 僕は長い昼と長い夜を過ごす

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    少しミステリー的要素を持つ作品です。
    小路作品らしいまっすぐな心、家族や友人との信頼と愛情、困難に負けず前向きに進む強さなどは健在。後半に明らかになるナタネさんの正体には、スマートな振る舞いとのギャップに涙腺が緩みそうになりました。
    種苗屋という職業のネーミングセンスは抜群なので、森田家とは別のところでシリーズ化して欲しいな。

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    2016年12月19日
  • モーニング Mourning

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    1961年うまれ。5人組。
    真吾、ダイ、ワリョウ、ヒトシ、淳平。
    東京で喫茶店を営むダイ、人気がでてきた俳優淳平、
    水戸の教師ヒトシ、金沢の老舗豆腐屋 ワリョウ。
    20数年後、真吾が死んだことで、葬式に4人が集まる。
    大学時代 一緒に寝起きして、飯を食べ、
    大人になっていく過程の微細な記憶。
    バンドを組み、その時代の呼吸を感じた。

    大学を卒業して以来始めて 4人が出会う。
    それぞれは、自分の生活をしているのだ。
    葬式を終え みんなで空港に向かって 
    別れようとした時 俳優の淳平が 自殺すると宣言する。
    ダイ、ワリョウ、ヒトシは なぜ?自殺するな。
    というが、
    自殺する理由がわかれば、自殺しないと言う淳平。
    そこから、ロングドライブが始まる。
    クルマ故に 音楽も共有できる。
    うまい構成で、過去にさかのぼって 青春を語り合う。
    5人の共有のマドンナ そして 淳平の恋人 
    茜さんにまつわる話を掘り出していくことで 
    淳平が なぜ自殺すると 宣言したのかを探っていく。
    過去にはもどれないにもかかわらず 
    4人は 過去にもどったかのように、
    青春を語り始める。記憶の中にある青春は 
    甘酸っぱく、痛く、そして 幸せだった。

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    2016年12月11日
  • すべての神様の十月

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    八百万の神。
    死神、貧乏神、疫病神、道粗神、九十九神、福の神。
    みんな優しいのよねぇ…

    生きている、生きていくってことは、守られているってことなんだなぁ…

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    2016年12月04日
  • 本をめぐる物語 一冊の扉

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    本をめぐる物語というか、本に係わる物語って感じ。
    色んなかかわり方があるとは思うけれど、それだけでなく、
    本が出来上がるまでに、色んな人が関わっているんだと思ったら
    ますます本が愛おしくなります。

    アンソロジーは新しい作家さんとの出会いの場である。
    ましてや本関連のアンソロジーときたら、期待度大である。

    好きなのは、「メアリー・スーを殺して」
    話の流れから、どんな結末になるかと思ったら
    さすがの乙一氏ですね。
    ある意味、予想外で中田氏らしい終わらせ方でした。
    ちょっとしたきっかけで、人って変われるんだって思わせる。
    これは読後感がよいです(p^_^q)

    「砂に埋もれたル・コルビュジエ」
    最後に一気にこみ上げてきます。ブワーって来ます。

    「ラバーズブック」
    ステキ過ぎるお話。周りの人の優しさが素晴らしい(*´◇`*)

    原田マハさんと、小路幸也氏の本は、他の作品も読んでみたい。
    短編集なのに、大いに楽しませていただきました。

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    2016年12月01日
  • ラプソディ・イン・ラブ(PHP文芸文庫)

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    破天荒な私生活が故に家族は崩壊した名優・笠松市朗の最後の映画は、愛した家族の共演による『家族』の映画。各人が秘密にしていた真実の爆弾を抱えて撮影が始まる。現実と虚構が複雑に入り交じる家族小説。
    本当の家族が映画の為に家族を演じるという設定が秀逸。ドキュメンタリーでもなくドラマでもなく、演じることが日常となる時間の経過が、とても貴重で美しく輝かしい。読み終えた後に深い余韻を残してくれる。

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    2016年11月14日
  • 花咲小路四丁目の聖人

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    かつてイギリスで活躍していた世紀の大泥棒が、日本に帰化して寂れかけの商店街に住んでいるというアニメのような舞台設定。
    元大泥棒の聖人氏がさすがはイギリス紳士という粋な言動を見せ、語り手である娘の亜弥さんの心の声が可愛いらしく、少年たちが若い真っ直ぐさを発揮する。話を広げすぎて後半に収拾がつかなくなった感がありますが、はやみねかおる氏を彷彿させる楽しい作品でした。

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    2016年10月08日
  • そこへ届くのは僕たちの声

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    読み終わればそういうことか、と思った。3分の1ほど読み進めたら一気にラストまで読み切れた。最初は登場人物の違いに戸惑ったが、読み進めていくうちにつながったいった。

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    2016年09月24日
  • 探偵ザンティピーの惻隠

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    前2作は正直そこまで面白いと思わなかったが、
    これは面白かった。
    過去のネタバレも気になるほどはなかったし。
    続編があったら読みたい位。

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    2016年08月26日
  • 蜂蜜秘密

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    他人に言ったことはないのですが、小路氏のファンタジーはかなり好きです。
    もともと純粋な登場人物が多いうえに、変に幼稚にならずに子どもが一人称で語る文章が好ましいのが理由かな。
    本書もその特徴が上手く活かされており、期待を裏切らない内容でした。
    後半に真実が明らかになるにつれて生臭さが強すぎた点がやや残念。

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    2016年10月03日
  • 娘の結婚

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    結婚は当人同士だけのものではないと、この歳になって気がついた。どんなに離れようとも家族が居る。あなたを育ててくれた人が居る。あなたを想っている人が居るかぎり家族は繋がるし増えてくる。結婚は家族が増える事。家族になろうよ。

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    2016年07月23日
  • 猫と妻と暮らす 蘆野原偲郷

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    時代的には、戦前の日本を彷彿とさせられるような舞台設定か?
    若き研究者・和野和弥は、古より続く蘆野原(あしのはら)一族の長筋。人に災難をもたらす厄を祓うのが主な務め。長でなく、長筋というところにも、意味がある。
    ある日、帰宅すると妻が猫になっていた。厄の前触れには、何故か妻が猫になって、主人公・和弥を援護する。和弥の郷の幼馴染・泉水とともに。そうしたある日、猫になった妻が、子猫を連れてくる。子猫の正体とは一体?

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    2016年07月18日