小路幸也のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前回の話より、遡り、30歳のダイの話。2つの事件はどうなってしまうのだろう、どういう関係があるのだろうと結末がとても気になってしまいました。ダイは、本人には自覚がなくても、優しくて図太い部分があって、本人も辛い思いをしているのに、周囲の負を引き受けてしまう部分がある。今回の事件を通して、また一つ、人の負を、見届けなければならなくなってしまったダイ。でも、弓島珈琲に集まる仲間たちが本当にいい人ばかりで、小路さんの作品らしく温かい雰囲気の作品でした。ダイもかっこいいし、三栖さんもかっこよすぎる。モーニングの最後に出てきたあゆみちゃん。そう来ましたかとにんまりしました。
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Posted by ブクログ
ネタバレこの話は、ドラマなんかにしちゃいけない。
とてもじんわりと、人間のよいところを信じられるような物語。これをテレビなんかに毒されてはいけない。真剣に思う。
タカ先生も大吉さんも茉莉子さんもいい。相良さんももちろん、いい。
でもやはり、佳人の視線から描かれたシェアハウス小助川の居心地の良さ。このプチ大家の目に映るこの家が、こんなにも快適なのだから、無防備にこの作品のあたたかさを信じられる。
期待以上に心地良かった。タカ先生の語る人間論も、真っ直ぐに聞けた。
ラストは出来すぎかな?とも思うけれど、こんなに素敵な人たちが、ひとときでも幸せに暮らしてゆく物語なら、それもいい。なんだか全部許せる。 -
Posted by ブクログ
久しぶりの再読。
違い者(たがいもの)、解す者(げすもの)、稀人(まれびと)など、見かけは普通だがどこか常人とは異なる人々が共存している物語。ただ、解す者や稀人はともかく、昨今のニュースでも"違い者"と言いたいような犯罪は多くあるし、そう考えればごく普通の社会です。
やはり読んでいて、恩田さんの「常野物語」シリーズを思い出してしまいます。
小路さんのデビュー作。他に「高く遠く空へ歌ううた」も同じシリーズですが、それ以後は書いて無いようです。
もう少し、続きがあってもいいかな。
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09-049 200