小路幸也のレビュー一覧

  • レディ・マドンナ 東京バンドワゴン

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    いつもの如く、見事なホームドラマです。
    シリーズ第7弾。意外に飽きないのが何故か不思議です。登場人物がどんどん増えて行くせいですかね。第1巻を見ると1ページに簡単な家族構成図が書かれていたものが、今では友人関係も含めて見開きでギッチリですから。しかしその所為でずいぶん混乱してしまうのですけど。
    まあ、まだしばらくお付き合い出来そうです。

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    2016年06月19日
  • 空を見上げる古い歌を口ずさむ

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    帯に青春小説、とあったけど、けっこうホラー色もあって怖いところも。のっぺらぼうに見える理由に、もっと精神的なものがあるのかなぁととおもっていたら、結構異世界モノだった。雰囲気はいい本なので、一気に読んだ。

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    2013年09月01日
  • モーニング Mourning

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    ネタバレ

    二十数年ぶり、親友の葬儀で福岡に集まったのは、大学時代の四年間、共同生活を送った三人の仲間と私。葬儀を終え、一人の仲間が言う。「レンタカーで帰って自殺する」。

    男性の友人達との空気感が凄く感じられる話。友人の自殺を止めるため、昔を懐かしみながらもその原因を探る3人。女性のグループならこうはならないと思う。

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    2013年08月30日
  • HEARTBLUE

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    『HEARTBEAT』を読み終わりそうになった時、たまたま本屋にいた所為もあるがすぐに買った。巡矢は魅力的な探偵だと思う。仕事やら外見やらクールっぽいのに内側に熱い想いを秘めている。一生モノの。主要な登場人物に悪い人がいない。それぞれが自分の弱さを自覚して、その上で卑屈になることなく一所懸命生きている。なんか凄いや。

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    2013年08月21日
  • ピースメーカー

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    中学校を良くしようと頑張る放送部の話。

    運動部と文化部が対立しているというより
    先生達が仲悪いだけだよね。
    いい学校じゃないか。

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    2013年08月16日
  • ピースメーカー

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    ネタバレ

    人当たりのよい放送部員たちが
    校内で起こる対立や問題の
    仲立ちをして解決していくお話。

    放送部員のキャラクターに
    かなり好感を持てる。

    ケンちゃんミウちゃんは
    良い仲になりそうだ。

    小路さんの作品は舞台が昭和のものが多い。
    本作品も1974~1975年の話。

    正直、過去が舞台じゃなくても…とは思うものの、
    ビートルズやフォークソングが流行っている時代の
    話を書くのが作者のこだわりかもしれないので、
    深く言及はしないでおこうと思う。

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    2013年08月05日
  • 高く遠く空へ歌ううた

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    悲惨だったり、凄惨だったり・・・書き手によっては、キツイことになりそうな話を、これまたさらりと書いて、印象として残るのは、優しさや温かさ、というね。。。 それでいて、生きること、死ぬこと、について、ふと立ち止まって思い巡らす、なんてことをしてみたくなったり。普段は心の奥底に眠っているような事柄を、小路さんの作品を読むと思い出し、引っ張り出して眺めてみたりすることがあるんですよね。

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    2013年08月04日
  • 探偵ザンティピーの惻隠

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    またも、ザンテが日本にやってくると、悲しい過去が事件に
    つながってしまう。
    悪い人はいないのにね。
    でも、ザンテの温かいやり方には心からほっとする。
    シモーヌやアーノルドとの関係の今後も楽しみ。

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    2013年08月04日
  • 21 twenty one

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    クラスメイトが自殺したという衝撃的な事実が、残された人物の‘生’を浮かび上がらせていく。
    順々に視点が代わり、その人物の人生にスポットライトがあたる。
    連作短編のおもしろさが感じられる一冊だ。

    人はみんな秘密を抱えて、それを誰かのために必死に隠して、いろんなものと戦いながら生きていくんだと思った。
    それが、生きるということなんだと。

    金物屋のまっちゃんが翔くんに言ったセリフが好きで。
    器用に立ち回るのが苦手な私は、その真っ直ぐなセリフに泣いた。

    「戦え。自分の弱い心と戦って戦って、勝て。
    勝ち続けて、ちゃんと生きて、ずっと俺と友達でいてくれ」

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    2013年07月27日
  • 話虫干

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    「こころ」から読まないと・・・と思いましたが、必要ないかな、
    並行して読み始めましたが、こちらを先に読破。
    完全に別の話になっているので、これだけで楽しく読める
    これシリーズ化してほしいな

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    2013年07月18日
  • さくらの丘で

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    〈さくらの丘〉にある古い西洋館に秘められた過去が
    戦後間もない頃の若き日の祖母たちと、
    現在の三人の孫娘の話を交互にしながら紐解かれていく。
    ~私ね   戦争、大っ嫌いなの~
    出てくる人々が優しい人ばかりなのは小路幸也らしい。
    優しくも哀しい物語。

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    2013年07月11日
  • 僕は長い昼と長い夜を過ごす

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    表紙とタイトルに惹かれて手に取りました。

    主人公は二十時間寝て五十時間起きるという特異体質の青年。
    なかなか重い過去を抱えながらも強くしなやかに生きている印象です。

    そんな彼が突然事件に巻き込まれて、日常が奪われてしまう…そんな話。

    主人公の話し方がくどくてあんまり好きではなかったけれど、情報系の人間という背景を考えると納得。

    お助けキャラとして登場するナタネさんは格好良くて好きでした。
    単にかっこいいだけでは済まないところがよかった。

    ただ、ヒロインとの関係には??って感じでした。
    ヒロイン惚れっぽすぎだし、主人公もそれをスッと受け入れ過ぎだし。
    しかもいつの間にかいい感じになっち

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    2013年07月07日
  • カレンダーボーイ

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    何かを得ると言うことは何かを失うと言うこと。ハッピーエンドは無理でももっと救いようのある結末を期待していたがそんなに甘くない。タイムスリップものの中でも毎日今と過去を行き来するものは初めてで新鮮だった。

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    2013年06月18日
  • HEARTBLUE

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    HEARTBEATを再読しようと思っていたのに、ついつい本屋に行って、ついつい買ってしまいました。HEARTBEATの続編です。

    切なさに拍車がかかってる・・・!

    前作もそうでしたが、設定の根底がファンタジックなのに、起きる出来事(今回は露骨に事件)はやたら悲しい方向にリアルなんですよね。しかも、ヘビー。

    巡矢の切なさは言わずもがなですが、繊細そうなワットマンが今後、今回の件をどう背負って生きていくのか、心配でなりません。

    このシリーズは3部作らしいので、次作がとても気になります。みんなが救われますように・・・!

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    2013年06月15日
  • HEARTBEAT

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    よくよく考えると、ヘビーな話です。ヘビーな経験をこれでもか!と背中に背負い込まされた人たちばかりが出てくるお話。

    なのに、さらりと肌触りがよく、爽やかで、透明感のある切なさだけが残ります。

    途中までは、「わー、(フィクションとしては)ありがちー」とか「いやいや、ここまではねーよ」とか思いながら読んでいたのに。

    一番最後のサプライズに、本当に驚かされました。

    みんな、優しい人たちです。優しくて強い人たち。

    「約束と再会の物語」。その意味がずんと響きます。この余韻が消えないうちに、もう一回読む。

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    2013年06月12日
  • おにいちゃんのハナビ

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    古本屋で見かけ、なんか聞いたような題名だなと思いながら購入したのですが、映画の題名でした。
    読み終えて改めて表紙を見ると、企画原案・西田征史 、著者・小路幸也となっています。そうか、映画のノベラリゼーションなのか。というか、実話に基づく話のようなので、同じ題材で映画と小説を作ったようなものなのか。映画を見ていないので、判断付きませんが。
    何れにせよ、感動的な話でした。病気の妹の可愛さ、健気さ、そして(予定通りとはいえ)最後の章の感動。久しぶりに電車の中で涙腺が緩むのをこらえてました。
    ただし、思いっきり"ベタ"でも有りますが。まあ、白血病の妹とひきこもりの兄の話ですからね。

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    2016年06月19日
  • HEARTBLUE

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    今度は自殺と性的虐待の謎を解く話。

    少女達のことを思うと
    気持ちのいいもんじゃない部分がいっぱいだったけど
    寝ずに読んでしまったです。
    前作を読み返しておいてよかった。

    小路さんの本は登場人物が魅力的だな。
    次作もあるそうでまた楽しみに待ちたいと思います。

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    2013年05月27日
  • 東京公園

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    暖かくて優しくて切なくて、舞台となる公園の陽だまりの中で読みたくなる。
    出てくる人々がみな優しい人なのは小路さんらしい。
    勝手なイメージだけど東京バンドワゴンが6頭身だとしたら東京公園は8頭身かな。

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    2013年05月22日
  • 僕は長い昼と長い夜を過ごす

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    面白かった。

    50時間起きて20時間寝る特異体質のメイジ。
    種苗屋を名乗るナタネ。

    軽妙な語り口とキャラがいい。
    ストーリーの展開は読みやすいけど、ナタネさんの存在だけで十分過ぎるほど魅力的。
    メイジとナタネのこれからも見たい。

    ふと本屋で見かけて買ったけどこれは大当たり。

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    2013年05月25日
  • COW HOUSE カウハウス

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    東京バンドワゴンシリーズ以外を読んだのは始めて。

    この人のテーマは家族なのかな。
    東京バンドワゴンは大家族の物語だったけど、こっちは(血のつながりはないけど)大きな家族を作ろうとしているかのような人の話だった。

    早くに家族を亡くした二人が、再生していく。
    大事なものをなくして罪滅ぼしのように人生を送ってきた人が、最初の場所にもどろうとする。
    あたたかいお話だった。

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    2013年05月21日