小路幸也のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
小路さんは大好きな作家さんの一人。
東京の公園で家族の写真を撮る大学生の圭司。
幼い子どもを連れた女性(百合香)の写真を撮ろうとしたところ、その夫から頼みごとをされてしまう。
ファインダーを通した言葉のない会話。圭司の気持ちは揺れる・・・
木漏れ日の中で読書しているような感じを与えてくれる本でした。
ただ、ちょっと結末が想像していたのと違ったかな・・・
この作品も2011年に映画化されているですね。
主演が三浦春馬さん。このキャスティングには文句ありません。
百合香が井川遥さん。井川遥さんと言えば昨年の「ガラスの家」のイメージがしっかり残っているので???なのですが・・・
井川さんがとても美し -
Posted by ブクログ
東京バンドワゴンが刊行されたときからずっとファンである小路幸也の作品なので読んでみた。
東京バンドワゴンよりも読みやすいように感じたので、まだそちらを読んでいなくて、小路幸也の作品ってどういう感じ?ということが気になる人は読んでみてはいかがか。
あと音楽の演奏が好きで、でも今はあんまりそういうことができていない、という方は特に共感できて良いかもしれない。
かつて(もしくは今)同じ夢を持っていたのに、そういうことは恥ずかしいと思ってしまい、会話に出さない人が多いかもしれない、と読んでいて感じた。
もしかしたら電車で隣に座っている人も好きな映画が同じかもしれないし、今日行こうと思っていたレス -
Posted by ブクログ
不思議な設定の小説です。
登場人物は五人。名優・笠松一郎、彼の最初の妻・四ノ宮睦子、二人の息子・園田準一、準一からみたら親子ほど年の離れた異母弟・岡本裕とその婚約者・二品真里。五人は全て非常に優れた役者です。
笠松は(多分)脳を患っており、普段はごく普通の生活が出来るのですが、突然見当識を失うことがあり、余命わずかです。笠松を主人公にした最後の映画を撮る為に、五人は笠松と睦子が新婚時代を過ごした古い日本家屋に集まります。
部屋に仕掛けられた固定カメラと、たった一人のカメラマン。与えられる脚本はごく簡単な、例えば「今日は買い物にでも行って見ませんか」といったもの。セリフは全てアドリブ。監督からは