小路幸也のレビュー一覧
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ネタバレ6人の人気作家が異なる職業を持つ女性をテーマに書いたアンソロジー。漫画家、通信講座の講師、プラネタリウム解説員、ディスプレイデザイナー、スポーツライター、ツアーコンダクター。
この仕事にはこんな裏側があるのか、と素直に新鮮に感じて面白かったし、何より、働く女性として、「あー、わかる!」という部分がいくつもあった。ツアーコンダクターの小梅ちゃんのように、気持ちに蓋をしながら、ときには仕事しなきゃいけないことだってある。嫉妬することも。
最後に、ちょっとした希望があるのがそれぞれ、とても良かったな。
あとがきが素敵だったので、メモしておく。
「好きで選んだ仕事なのに、やっぱり疲れるときもある。 -
Posted by ブクログ
ネタバレここんとこ小路作品にダレ感を感じてたのだけど、この作品はいい!
個性が描き分けられた登場人物。
悪者が一切いない
家族のきずなが美しい。
家族をとりまく人々が優しい
ロードノベル要素はあるけど、帰るところがある旅。
これら小路作品的な全部の要素を満たしつつ、しかもちょっと意外な謎解きまで味わえるなんて。
ほっこりしたい時、家族を想いたい時、心に隙間風が入ってきた時、この本は絶妙に効く良薬になるんじゃないかな。お風呂入って暖かいご飯食べて布団にもぐってこの本読んで寝ればそそけ立った心もほぐれるような気がする、まさに小路作品。
余談:紫ちゃんが思いの人と再会する場所に要注目です。おそらくあの場 -
Posted by ブクログ
ネタバレ死人が多く出る町。
なぜか死体をよく発見してしまう義眼の主人公。
ミステリーに見せかけたファンタジーな感じでした。最後まで読んでも、ファンタジー的な要素のところは観念が難しかったです。
バットを振ってギーガンに怪我をさせてしまったルーピーに「野球やめるなよ」とお父さんが言うところが素敵でした。
あと、感情のはあるけれどそれを自分で認識できていないギーガンが、泣くところで私も泣きそうになりました。
このところ小路さんの本ばかり読みあさっているのだけれど、どれを読んでも人物たちがみんな、読んでいる最中頭のなかに生き生きと存在しているから面白いんだろうな、と思います。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ明治たてもの村で、家具などの補修をしながら暮らす、ひきこもりの過去を持つトムおじさん。両親と離れトムおじさんの元で暮らすハンナ。
二人の関係も、周りの人たちも、心地よい空気感でした。
トムおじさんは、人の目を見て話せないという点では弱いかもしれないけれど、言わなきゃと思ったことは言える強さと優しさを持っていて、弱さと強さは相反するものではないのだと考えさせられました。
文庫版だけに収録されているという後日談。あんなに自分をしっかり持って強く見えたハンナだけれど、小学生だから真っ直ぐ言えたことも、大人になったらどうしていいか分からなくてパンクしちゃうこともあるのかな、と思いました。