小路幸也のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
帯に「圧倒的ノスタルジー」とあるけれど、生まれる前の知らない街のお話なので、そこまでノスタルジックな感傷は浮かばない。この時代に青春を送った人であればもっと異なる感慨と共に読めるのかもしれない。
ただ、ケータイやスマホのない頃の人間関係、ネットやSNSであらゆる情報を即時発信・収集できないからこその遠い土地への憧れ、あとは、働くことや未来に対する主人公たちの意識。それぞれに抱えたものはありつつ、道を示してくれる大人の存在。
主人公にとってはそれこそ当たり前のことなので、そういうものだ、みたいに語られる話をどこか他人事のようにそうなんだと頷きながら読むしかないのだけれど、彼らの目に映る世 -
Posted by ブクログ
待望の花咲小路シリーズ三作目。
いいんだよ!
すっごくいいんだよ!!
ラストの展開なんか、想像していた所をさらに飛び越えてきて、涙腺緩んじゃうくらいなんだ。
でも、個人的には主人公が…。
なんだろう、10代半ばの女の子に見えない。
なんとか方向修正している感じはあるんだけれど、どこか老成してる。
「大人っぽい」じゃなくて「老成」。
『東京バンドワゴン』の花陽なら、大人に囲まれて育ったからそんな言動や思考もわかると思えるんだが、めいちゃん、わりと普通の環境で育ってるのにって違和感が。
前二作が大人が主人公だったからそう感じてしまうのかなぁ。
ポプラ社からの本だから、中高生がメインターゲット -
Posted by ブクログ
小路幸也さんの「知らないうちにガッツリ刊行されてて読めてなかったやつがこんなにあったとはっ!!!」シリーズ!?・・・衝撃の第一弾w
天才的ミュージシャンだった父の失踪から9年。
秘められた音楽の才能が花開くとき、止まっていた時が動き始める―。
幼なじみの勧めで歌をうたうことに真剣に向き合い始めた花歌は、父親譲りの天才的な音楽の才能を花開かせていく。
そんな中、父・ハルオの目撃情報が届き…。
祖母・母・娘、三世代女子家庭の再生の物語―。
まったくもって小路さんらしいお話しw
登場人物もいつものバッチリ好感度♪
花歌の祖母のうたと母の花子がいいなぁw
親友のむっちゃんやリョーチもいいしww -
Posted by ブクログ
『どれほど過酷な状況でも、持ち前の機転と軽さでくぐり抜けてハッピーエンドになるように努力する主人公を想定して、考えろ。ストーリーを組み立てろ。君の考えたストーリーが、出した結論がハッピーエンドだと思え』
50時間起きて20時間眠る特殊体質のメイジ。そんな彼がゲームプランナーの傍、アルバイトで行なっている『監視』で2億円を手にしてしまい、裏世界の人々に命を狙われる。そんな中、ふとしたきっかけで謎の人物、ナタネと出会い、互いに協力し立ち向かう事になり…というお話。
睡眠障害を中心とした話ではなかったけど、ナタネさんがなぜメイジに危険を冒してまで協力してくれるのか?その疑問点が分かった時にこの小 -
Posted by ブクログ
舞台は1991年の北千住。
主人公の弓島大は、祖父母が住んでいた洋館を改築して
作った喫茶店「弓島珈琲」のマスター。
大のほか、母親の親友、丹下さんと二人で店を切り盛りしている。
五年前、同じ広告会社に勤務していた恋人を薬物がらみで殺され、その殺人の疑いをかけられるという過去を持つ。
ある日、近所の小学生の女の子から中学生の姉の行方を捜してほしいと頼まれる。
さらに、五年前の事件が再び姿を現し…。
小路幸也さんの作品は登場人物が多く、家族、あるいは家族に似た濃密な関係を持っている。
誰かが見守り、誰かに見守られ、そういった人との何気ない言葉や感情のやり取り、普通であることの大切さ