小路幸也のレビュー一覧
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シリーズ第三弾。
堀田家の家系図も、頭の中でどうにか整理できるようになってきました。
義理人情に厚い堀田家は、昔から本当に賑やかな家だったようです。
すずみと亜美の両方に、同じ日に女の子が生まれていたり、藍子とマードックさんがイギリスから帰って来たり、家族がどんどん増えていきます。
我が家の経済事情を心配する紺は、どんな秘策を打ち出すのでしょうか。
私は、この物語に毎回登場する朝の食卓のシーンが大好きです。
食事のメニューと、にぎやかな家族の会話。
この場面にくると、ほんとうに心が和みます。
大家族というものに何処かしら憧れを持っているのかもしれません。
笑いあり涙ありで、何か問題が起こっ -
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神様と人とのつながりを描いた短編集。
短編ごとに話がつながっていて、あーここで!こういうことだったんど!と小説の面白さを感じることができた一冊。
読み終わった時は心が少し暖かくなった。
悲しいことも苦しいことも、たくさん人生には降りかかってくる。でも、同じくらいに幸せもたくさん人生にはある。あまりにもささやかすぎて、あたりまえすぎて気づかないけど、何より不幸は心に突き刺るが、本当の幸せは寄り添うように訪れる。
私たちは生きているだけで、苦しいことがたくさんある。そして、幸せよりも不幸の方がずっこ心に巣食う。嫌だな、辛いな、しんどいな、、。大きな幸せなんかでなく、毎日を生きていられること -
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楽しみにしていたシリーズ二弾!
お稲荷さん、九十九神、死神、貧乏神、福の神、お地蔵様など、八咫烏も登場します。
人間社会に紛れている神様たちにまた会えて嬉しい。
特に好きだったのは、
*「戌の日に」
*「お稲荷さんをよろしく」
*「眠れぬ夜の神様」
*「引きこもりおじさん」
未読の方は意味不明だと思いますが、
「鳥おじさんがいるだけで、皆が幸せになっていく社会」
「生きてることが全部私の栄養になっていく」という考え方
いいな~♪
ちょっと不思議で読むとほわっと和むシリーズ。
スキマ読みにもピッタリだし、寝る前に読んだら良い夢が見れそう。 -
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〈東京バンドワゴン〉シリーズ第2弾も、前回に引き続き相変わらずのにぎやかさです。
サチさんの目線で、古本屋、カフェ、朝の食卓、小料理居酒屋〈はる〉など次々と場面が変わっていって、本当にホームドラマを見ているようで面白いです。
今回も、カフェに置き去りにされた赤ちゃんや、自分の売った本を一冊ずつ買い戻すおじいさんや、葉山の海の家で花陽と研人に本を託したおばあさんの謎など、どれも人情味あふれた温かいお話ばかりでした。
そして、秋には家族が二人もいっぺんに増えるようで、大家族のお話だけあって、ほんとに話題が尽きません。
亡くなった我南人の妻秋実さんは、家族を支える太陽のような人だったそうです。
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東京バンドワゴンシリーズも6作目。
早いもので、鈴花ちゃんたちはもう2歳。
生まれて、亡くなって、季節は移り変わって、おいしいものを食べて、幸せなことや悲しいことがあって、そんな愛おしい日常に触れ、温かい気持ちになりました。
毎度思うことだけど、ごはんがとってもおいしそう。
そして人手があるって素晴らしい、と。
その分いろんなことが起きるけれど。豊かさって、おいしいごはんと人との繋がりと強く関連しているよなぁと改めて感じたところです。
子育て中だからこそ響く言葉もありました。
「親の背中を見て子供は育つんですよ。子供ばっかりを見るより、子供に見られるように普段の生活を頑張りなさい」
ほんと -
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ほっこり穏やかな日常。でもないか。
ただ、忍び寄る影は常にあるけれど、周りの人にも助けられ、収まるべきところの収まる、いつもの安心感があります。
登場人物はやはり多くて、東京バンドワゴンのメンバーはわかるけれど、亜美さんの弟とか、藤島さんのお姉さんとか…存在は朧気ながら覚えていても、どんなエピソードだったっけ…と、続けて読まないとすぐに忘れてしまう。
そして、子どもたちの成長のはやさに目を見張るばかり。
特にかんなちゃんや鈴花ちゃんは我が子と比べて、もうその頃に言葉を話すの?!など、今の自分ならではの楽しみ方もあっていい。
それにしても研人もいつの間にやら随分大人びてしまって…と、気分はすっ -
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なんて楽しい展開!
まさかの戦後の物語。登場人物は馴染みのあの人たち。
こうきたか!と、わくわくしながら読みました。
名前だけは知っていた人たちが生き生きと動き出す様子にすっかり引き込まれました。私の知っているおじいちゃん、おばあちゃんじゃない。二人の恋模様にもきゅんとする。
ちょうどこの前やっていた朝ドラ、カムカムエブリバディを少し思い出したりもして、戦後の大変な時期ながらも復興の熱気や格好いいジャズの音色が感じられるようでした。
振り返ってみると、本当に盛沢山で、読み応えがあるのですが、草平さんが特に素敵。
「何かを得た人間は、その得たものをどう使うかで値打ちが決まる」なんて考え、好き