小路幸也のレビュー一覧
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〈東京バンドワゴン〉シリーズ第八弾の今回は番外編。
語り手のそれぞれ違う11の短編で構成されていて、おなじみの登場人物のふだん語られていない過去のエピソードを知ることができます。
青の出生の秘密や、亜美さんと紺が出会った北海道での話や、藤島さんが〈東京バンドワゴン〉の常連になったいきさつなど、短いけれどどれも人情味溢れるよいお話ばかり。
秋実さんと我南人との出会いは、温かすぎて泣けてきました。
堀田家の人たちみんなが優しくて、堀田家に人が集まる理由がわかります。
勘一と祐円さんの幼なじみコンビ、好きだなぁ。
研人は、縁側に座っている亡くなった大ばあちゃん(サチさん)の姿が見えるようです。
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ネタバレ久しぶりのバンドワゴンシリーズ♫
【春 花も嵐も実の成る方へ】
「呪いの目録」をめぐるあれこれ。
ちょっぴりキナ臭いかなと思うも、いいおハナシで終わった。
前作?前々作でも出てきた記憶はあるものの、それが秋実さんとどうか変わったのかは失念。
【夏 チャーリング・クロス街の夜は更けて】
シリーズ中時折り挟まれる“ちょっとキナ臭いハナシ”は、いつ読んでもワクワクドキドキできるね。
英国諜報機関が乗り出してきての堀田家の危機。
見事な機転と人脈とでピンチを乗り越えた流れの中でまた少し、堀田家の担ってきた“使命”なるものの輪郭が浮かび上がってきた。この筋を追うのも、シリーズの醍醐味の一つ♫
【秋 -
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シリーズ第7弾。
子どもの成長は早いもので、まだまだ幼いと思っていた鈴花ちゃんとかんなちゃんの片言のおしゃべりがとっても可愛いです。
我南人が仲間を集めて、カフェでアコースティックライブをやるようになったようで、音楽の話題が加わると、この物語の楽しさがどんどん増してくるようです。
紺と亜美さんが実はドラムスティックで繋がっていて、亜美さんは我南人の大ファンだったなんていうこともちらっと出てきて、詳しい事実が今後どういう形で明かされるのか、とっても楽しみ。
〈東京バンドワゴン〉は古本屋さんだけれど、堀田家と音楽は切り離せない間柄のようです。
今さらながら、本のタイトルにビートルズナンバーが使わ -
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一部抜粋
「キサとトアは、ああいう生活をしているけれど、たくさんの人たちに愛されている。お前は色を失ってしまっているけれど、独特の感性を持っている。なにかを失っているんじゃない。逆に何かを得ているんだ。そういう風に考えている。もしかしたらそれはお前たちへの贈り物なのかもしれない。だから無理に取り戻そうとしなくてもいいのかもしれない。すべては、時が来たらなるようになるんじゃないか」
主人公の父が言った台詞で、他にもこの世に存在するものの繋がりとバランス·常に流動的で循環している…など自然物に対する考え方が個人的に共感できるし面白い。
自然(風·水·緑·大地)に興味がある人にはオススメ。
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〈東京バンドワゴン〉シリーズ第6弾。
相変わらずのにぎやかさで、話題も豊富。
月日の経つのは早いもので、勘一のひ孫の花陽と研人は中学生に。
かんなちゃんと鈴花ちゃんもこの秋で2歳になります。
堀田家の子育て論が実にいいです。
難しいことは考えず、人に優しく、自分に厳しく。
子供は親の背中を見て育つのですよね。とても参考になります。
医者になりたいという花陽の夢を叶えるために、家族が一丸となる様子がまた素晴らしいです。
家族だけでなく、家に集まってくる人たちの縁をものすごく大切にする堀田家の人たちが温かくて、毎回胸にじんときます。
朝起きて、ご飯を食べて、働いて、寝る。
この繰り返しの毎日