五十嵐貴久のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
リカ・クロニクル第4弾。
『リハーサル』は、あの事件の予行練習なのでしょうか
ある病院の看護師募集に現れたリカ。
するすると病院内に入り込み、気づけば誰もが彼女に巻き込まれていく。
ストーカーの異常性も、狂気に呑まれていく日常も、どこかで読んだ記憶が——
けれどこれは、まだ“本番”ではない。
すべては、あの“リカ”へと続くリハーサル。
……こわっつ。
「私、リカよ」
その一言に、ふと思い出したのはあの懐かしい“リカちゃん電話”。(現在もあるらしい)
あまりに対極な存在が、同じセリフを使っている。
もし偶然なら、なかなかのマッチング。
もし意図的なら——五十嵐さん、あなた天才です。
-
Posted by ブクログ
『リバース』は、2016年に「PONTOON」での連載を経て、同年10月に加筆修正のうえ文庫化された作品。
前作『リターン』で描かれた事件の10年前、主人公たちの幼少期にさかのぼる前日譚。
物語は、双子の姉妹・梨花と結花の関係性から、父親の重すぎる愛情を一身に受ける梨花、そしてその梨花達に躾という体罰を続ける母親。歪んだ家族の中で少女たちは育ち、壊れていきます。
屋敷という閉鎖的な空間、家族の中に潜む狂気、そして双子という“もう一人の自分”の存在が生む不穏さ。その構図はどこかゴシック文学の趣があり、ホラーというよりも、病的な愛と憎しみの交錯の心理劇。
なお、この物語は、お手伝いの女性が差 -
Posted by ブクログ
ホラーサスペンス大賞という、極めてアバウトなそして短命だった賞に見事に輝き、
以降はお涙頂戴映像化狙いの作品を頻発する作者の、めちゃ有名なデビュー作。
一気に読ませる力はデビュー作とは思えないし、
書籍化にあたり加筆したエピローグも悪くない。
だが、一冊を通して、トーンがパートパートで変わり過ぎではないかと。
キャラ造形と、ラストのレクター感が、知性として微妙にフィットしきらずで、結果作品としての色が濁る。
しかし作者はこの作品の後にしばらくホームドラマ的な作品を書き続けて、
そこから10年以上ぶりに続編書いてからの、数年で一気に大量にシリーズ化させ、完結。
映像化を意識しすぎてる感は否めな -
Posted by ブクログ
長野県の教会で過ごしていた幸子は、勉強をするために東京へ向かう。東京で幸子は、クリニックを経営するお金持ちの雨宮家の家政婦として働くことになる。雨宮家にいるのは、クリニックで働く父親、美人で花を教える母親、そして美人な双子の姉妹。家政婦として働く中、幸子はそれまで過ごしていた教会の神父へ、出来事を事細かに書いた手紙を送っていた。最初は雨宮家で働くことを誇りに思っていた幸子であったが…というストーリー。
幸子が神父へ宛てた手紙がこの作品の主な文章になっているのが面白かった。
雨宮家の雰囲気は序盤から不穏であったが、世間知らずの幸子のキャラクターが上手く活きていて、後半やっと気づいて畳み掛けると