ヤマザキマリのレビュー一覧

  • CARPE DIEM 今この瞬間を生きて
    作者はイタリア生活の中で食卓に誘われると祖父母をまで一緒に連れて行き、ごく自然に迎えるホスト。「老害」などと言われる日本のそれとは大きな違いを感じた。核家族で普段から老人をみないで葬式でしか死に立ち会え無いと生まれてくる老人に対する全く違うだろうと想像出来る。
    最後のお母様の北海道での生き様をみると...続きを読む
  • 人類三千年の幸福論 ニコル・クーリッジ・ルマニエールとの対話
    歴史から学ぼう。自分を、世界を、時代・文化を俯瞰できる力を身につけたい。
    ネットではなく、生の体験も大切にしたい。

    価値観の違う人とも語り合い、共生できるのが理想的な社会とはわかってはいれど、実際は外に出れば差別や言葉の暴力、女性蔑視、セクハラやモラハラ・・電車に乗っているだけで不快な思いをするこ...続きを読む
  • 猫がいれば、そこが我が家
    いつも傍らにペット(今はベンガル猫のベレン)がいる人生なんだね。うらやましい。
    もちろんそれだけ別れがあったわけだけど。
    とにかく著者の母上が破天荒こうすぎてこの母親あってこの娘(著者)ありって感じ。
    14歳のまだ子どもを本物を見てきなさいと1年間、イタリアに単身で留学させるってすごい勇気と覚悟だよ...続きを読む
  • 地球、この複雑なる惑星に暮らすこと
    自分の人生を計画したい人があまりにも多すぎると。そうではなく、人生はひとりでに「なる」のだということ。
    自己とははじめからあるものではなく、生きて行くうちにひとりでにできていくものなのだ。それをやる前からそれをすれば何を得られるのか、それは自分のためには必要かなど考えてしまうのは、現代病の一種だなと...続きを読む
  • 歩きながら考える
    ヤマザキさんの本を読んでいると、知的好奇心・探求心が刺激されて、世界についてもっと知りたい、知らなければという思いにさせてくれる。狭い自分の安心できるテリトリーで安穏と生活していないで、もっと広い世界に目を向けなさいと叱咤激励されているような。
    楽しいことばかりではなく、辛いこと苦しいこともあるのが...続きを読む
  • 扉の向う側
    マリさん、たっくさん経験してるなぁ。この経験はすごいな。自分の経験を本にするって、憧れる。自分でもこっそり書いてみたくなるな。絵日記みたいだった。
  • 扉の向う側
    イタリアを中心に有名無名の芸術家との出会いを辿る旅、、をGoogleアースを片手に楽しんだ。人の死にも苦労にも優しい眼差しが向けられていた。
    人と分け隔てなく関わり、常識に縛られない作者の人柄に好感を持った。
  • 「自由」の危機 ――息苦しさの正体
    今、私が自由だと思っているものは本当に自由なのだろうかと考えた。秩序はたしかに大事だけれど秩序以上に大事なものを蔑ろにしていないか。
    国は私を守ってくれるが同時に傷付けも見捨てもする。安易にぬるま湯に浸かっていることの危険性。
    これから先の時間を生きる人が傷付き見捨てられないように今を大事にしようと...続きを読む
  • 男性論 ECCE HOMO
    山崎さんの歴史・人物を見る目が豊かで、こんな風に人生を見ることができる心の豊かさに憧れる。若いうちから日本を飛び出して海外生活が長かっただけでなく、山崎さん自身の好奇心・寛容性によるものだと思う。過去現在を問わず、人間を俯瞰して見ることのできる目線。
    時間・空間を、横軸だけでなく縦軸で掘り下げて。狭...続きを読む
  • パスタぎらい(新潮新書)
    このあとの『貧乏ピッツァ』の方を先に読んでいるものだから、かぶる話もなくはなかったんだけどね。とはいえ、料理とヤマザキ氏の生活史のエピソードをからめた文章は、やっぱり楽しいね。自分の経験では、スイスに行ったときにいただいたチーズサンドを一口で戻しそうになった経験があり、決して相いれない味覚があるのは...続きを読む
  • 仕事にしばられない生き方(小学館新書)
    よく聴いているラジオに著者がゲストで出ていて、話の内容も話し方も面白かったので、読んでみた。

    自分の人生を綴りながら、お金や仕事について書いている。

    一見、破天荒な人生である。14歳で1ヶ月も海外1人旅とか、17歳で絵画を学びに渡伊とかは、普通の親の元に生まれていたらできなかったことだろう。そこ...続きを読む
  • 仕事にしばられない生き方(小学館新書)
    ヤマザキマリ氏による、お金と仕事にまつわるエッセイ。
    ヴィオラ奏者である母のこと、貧しかったこども時代、イタリア留学、恋人の借金返済地獄、鬱、妊娠と出産、別れと再婚、タレント的な活動、漫画家デビュー、テルマエロマエの大ヒット、映画化原作料と炎上、過労による休止、最新作プリニウスのこと、夫と息子のこと...続きを読む
  • 扉の向う側
    ヤマザキマリさんが出会う人がそれぞれ個性的で魅力的。出会いを肥やしに書く文章がおもしろいです。

    ヤマザキマリさんの出会いを引き寄せる力、たくさんの出会いを経験したからこその度胸、心を開いて向き合ってみるしなやかさがかっこいいです。
    私の心の中の扉を開けるように日常の出来事や出会いを経験し、選択し、...続きを読む
  • CARPE DIEM 今この瞬間を生きて
    読んで、おだやかな気分になれる本だった。死とか老いとか、わりとネガティブに遠ざけたくなることがらについて、たんたんと受け入れるというかなぁ。正直、最初のうちはなんとなく読みづらかったんだよ。なにか、読み進めるのに抵抗があるというか。ひっかかる気分について、自分のなかでためつすがめつしてみると、内容に...続きを読む
  • たちどまって考える
    考えるにも土台が必要だと感じました。様々な経験と知識、知性がなければ、状況を客観的に比較したり俯瞰して分析できない。独りよがりの考えに固執してしまう。不安に対処するにも同じことが言えると思います。コロナの時、自分は何をしていたか?韓国ドラマを見るためにネトフリに登録したことを思い出し、今更ですが、今...続きを読む
  • 歩きながら考える
    パンデミックに奪われた、これまでの自由。でも、たちどまったままではいられない。先行き不透明な世界で、私たちはどう生きていけば良いのか? 「旅する漫画家」による、自分の足で歩き続けるための実践的指南書。

    いろいろ考えさせられた。
  • 妄想美術館
    面白かったです。
    博識のお二人だからこそできる妄想がすごく面白かったです。
    ウッチェロは知らなかったのですが、ファンになりました。聖母子像、最高!大阪のおばちゃんとふざけたガキンチョって感じがクセになる。ビリケンさんのような赤ちゃんのキリストが3Dのように飛び出てくる感じ。
    お二人のウッチェロ愛がひ...続きを読む
  • 扉の向う側
    「ハルさんの葉書」が読みたくて買った。北海道に生まれ育っているので、ヤマザキさんの描写がとっても胸に刺さる。樺太生まれのハルさん。私の祖父も樺太生まれだった。終戦時、樺太から命からがら北海道に引き揚げて来たという人が、沢山いる。そんな背景も合わせて読むと余計に心に沁みた。
  • 扉の向う側
    世界中の様々な人の人生が綴られていた。ご近所さんを含め色んな人の人生に触れることは視野が広がりそう。
  • 扉の向う側
    今までのエッセイとは一味違うエッセイ。
    著者自身の絵が文章に添えられていることの存在が大きい。

    今までは面白く捉えていたことも、このエッセイではどれも異国の中で経験した重みを感じる。

    過去に出会った人たち、たとえ一度きりの人でもこんな印象深く表現できるなんて!おこがましいけど、本作で著者の深さを...続きを読む