ヤマザキマリのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『テルマエ・ロマエ』の作家さんでメディア等に露出もあるので強めの印象があります。
コロナ禍で今までの価値観が揺らぐ中、ヤマザキさんの力強い言葉が胸に刺さります。
【人はどうも信じることを美徳とし、疑いは良くないこととして解釈する傾向がある。たしかに信じるほうが、疑いを抱くよりは楽だし、裏切られた場合もその責任を信じた相手に負わせればいい。疑いという想像力には、それなりのエネルギーを要します。怠惰な人にとっては「信用」のほうがはるかに気楽でしょう。しかし、この「疑念」こそが社会の質を高め、栄養素の多い社会環境をつくり上げていくきっかけとなるのではないかと感じます。】
【「難しい問題を前に -
Posted by ブクログ
ネタバレ◯愛する人たちの死を避けたい、考えたくないという思いが私にある。
しかし、自分の死については悲しいものだとか怖いものだとは思わない。
なぜかと言えば、それは自分の命を大切に思っていないのとは違って、生まれてから今までを十分に生きた、生かされてきたことに喜びや感謝の気持ちがあるから。
自分のこれまでの生き方に全て満足はしていないし、全て肯定できるものではないけれど、私なりに一生懸命生きてきたからだ。
私の愛する人たちも私と同じように、それ以上に精一杯人生を楽しみ、苦労して生きているし、そうやって生きてきたのは確かだ。
それなら、愛する人たちの人生も生から死に至るまでを丸ごと愛おしく、ありのまま -
Posted by ブクログ
2025年7月5日
深窓のお嬢様だったリョウコがかくも逞しい母になるとは❗️
自分の仕事、好きなものにこれだけ一途になれるってすごいと思う。
子どもに手がかかり、なかなか踏み切れないのが普通の女性。
子どもにとっては寂しい日々だった。
よその家に預けられて肩身の狭い思いも味わった。
それでも自分への愛情を感じることができたからまっすぐ育ったのだろう。
音楽家の娘が画家(漫画家)芸術に深い縁があるのはDNAに組み込まれているのだろうか。
きっと先祖、前世に起因しているのだと推測する。
好きなことをやり尽くす、不幸現象も困難も笑って凌ぐしなやかさ、遠方も自力で行くバイタリティ、自然の美しさに感 -
Posted by ブクログ
『パスタぎらい』
『テルマエ・ロマエ』でお馴染み
ヤマザキマリ 極上の食文化エッセイ♪
…って、表紙のインパクト強すぎでしょ♡
"ジャケ 買い♪" しちゃったよん (๑˃̵ᴗ˂̵)
ヤマザキマリ さんのこと全然知らなくって
『テルマエ・ロマエ』の人 ってことくらいしか知らなかったのね…恥ずかしいんだけど
読みやすかったなぁ✨
いくら海外暮らしが長くても、家族が外国人であっても、やはり私の味覚はなんだかんだで和製優位なのだろう。茹ですぎてぶちぶち切れてしまう、お弁当の付け合わせに入っているようなケチャップベトベトの冷めたスパゲッティを口にした -
Posted by ブクログ
ラテン語さんの前作を読んでラテン語に興味を持った。今作は格言集であるが、ヤマザキマリとの対談形式で各々の格言にコメントがされており、テルマエロマエ好きとしては嬉しい内容であった。
ラテン語は印欧言語のルーツ的な存在であるが、意外にも日本人的な感覚の格言が多いのが印象的だった。私はユダヤ教・キリスト教などの一神教的価値観には本能的な拒否反応を示すが、ラテン語時代まで遡ると、共通の何かにたどり着けそうな気がした。
好きな格言は in vino veritas(酒に真実あり)である。飲み会の時にこそ本音が出せるというのは如何にも日本的ではないか。現在でもローマの土産物店で、この格言のマグネットが