ヤマザキマリのレビュー一覧
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これまではずっと
世界のどこかに
自分の一生を<充実させてくれる>はずのお宝が眠っている、
と信じていた。
だが、
こんな本を読んでしまったら、
宝の在処、なんてもう<あの場所>以外考えられないではないか。
漫画『テルマエ・ロマエ』の原作者であるヤマザキマリさんが
アジアで働く逞しき日本女性達を直接取材し、
漫画、写真と共にエッセイ風に紹介。
なぜ彼女達は安楽な『今』を捨て、
困難も多いであろうその地へ旅立つ事を決めたのか?
活き活きとした表情で毎日を過ごしていた彼女達は
<自分はこう生きたい>という心の意志に従った。
未来への不安におびえる事も、
平穏な日々に甘んじる事もなく、
素直に心が望む、本当の自分の声に耳を傾け、
忠実に自身に従った。
その結果、流した汗と引き換えの充実した日々。
皆、輝くお宝みたいに素敵な笑顔だった♪ -
Posted by ブクログ
これはもしかして私の願いのすべてをかなえてくれる連載になるかも。
ローマの日常を生きた人々の話が、歴史的偉人の人生とリンクし、そして現代や地域を超えた類推と対比をもたらし、
最後には大きな悲劇で収斂する。
1ッ間で皇帝ネロと将軍ヴぇスパシアヌスにヴェスヴィオス火山が出てきたからには大河になるんだろう、とは思っていたが、コルブロのパルティア戦役も出てきた。これはユダヤ戦役も当然出てくるし、あとはどこかでオトとガルバも出てくることになる。
塩野本を除いて、この時代を日本語の物語にしようと思った人がかつていただろうか?なんか、すごく貴重なものを見せられている気がする。 -
Posted by ブクログ
『「アーティストは作品に署名を入れるんだ」ってスティーブにチーム45名がそれぞれ呼び出されて、製図用紙にサインをしました。それはマックの内側に彫り込まれています。最終的成果をアートだと彼が感じさせてくれるのは、こういう時なのです…。』
というラストで泣きそうになる。
あと喜んで週90時間働きますTシャツとかストイックさを追求する姿勢、そしてそれに応えてくれる人間がいるのはいいですよね。優秀な人材に恵まれているから意味があることですけれども。
『僕はジョブズの「くだらない」という物言いを「これがベストなのはなぜか説明してみろ」という質問として聞くようになったんです。彼の言葉は翻訳機にかけなければならないんです…。それに、冷静になってどんなトレードオフがあって、そうしているのかを説明すれば、ジョブズは納得してくれるんです。ジョブズを押し返す事はできるけど、同時に彼の声にも耳を傾けるべきなんだ。ジョブズは単にトレードオフが下手なんです。支配的な完璧主義者ですからね…。製品を完璧なものにしようとしない人間は全員マヌケ扱いですよ。』 -
購入済み
人生観がゴロッと変わる!!
自分がいかに枠にとらわれ、その中でモゴモゴしていたかを痛感しました。
「男はこうあるべき」「女はこうあるべき」「社会人として、夫として、妻として、親としてこうあるべき」などど、自分で勝手に枠を作っておきながら、苦しくなって今すぐにでもそこから抜け出したくてどうしようもなくなってもなお、「そうすることで人から異質に見られたらどうしよう」とか、「世間から、家族から批判されたらどうしよう」とか、どうでもいいことに悩み、結局慣れ親しんだ「苦しい生活」に留まっている私。
この本を読むまで、今の自分はそんな自分だったんだということさえ気付いてもいませんでした。
読み終えたとき、たった一度しかない人生なんだから、くだらない枠を作って自ら行動や思考を制限するなんて、もったいなすぎる!!
マリさんのように、そんなものさっさと取っ払って思いっきり生きることを楽しみたい!そしてなにより「本当の自分」を大切にしたい!と
強く思いました!!
また、文中何度も出ていた「自分に責任をもつ」「頼れる自分になる」「たとえ選択を間違ったと感じたとしても、修正はいつでもいくらでもきく」という言葉が特に心に残りました。 -
Posted by ブクログ
至福の時。風呂の素晴らしさを再確認しませんか?
あらすじ
1.ルシウスと呼ばれる古代ローマ人がテルマエと呼ばれる風呂をもっとよくしたいと悩む。
2.そして溺れる。
3.目が覚めるとなぜか現代の日本に時間と場所を超えて上陸。
4.なんとこの国の風呂やトイレは画期的な事か!ただ、驚き感動し、裸で歩き回る。
5.感動もそのままになんやかんやあって元の世界に戻る
6.良いところは見習おう。と、当時の技術をなんとか応用し、再現。
7.評価アップ!
また、他にもできる事はないかと悩む。
8.1に戻る。
前半は基本的にこんな構成。後、徐々に物語は進展を見せる事になる。
とにかく風呂、銭湯、温泉好きは必見です!
ルシウスがタイムスリップ(?)する先は実在する場所。実際に作者が下見に行っているので情報も確か。
温泉の情緒を感じられる内容となっています。
物語的には結構、真面目なものですが、ルシウスがいちいち真新しいものを発見する度、そのリアクションがとてもシュール。
現代の日本に迷い混んだ古代ローマ人がいたとしたらまさにこんな驚きの連続なのかもしれません。誰しも想像もつかない世界にたどり着いたらそうなるはずです。
我々の身の回りでは当たり前になっているもの。段々とその数を減らしていく銭湯。
技術の進歩と共に新しく快適になっていく日々の暮らし。
引き換えに薄れてなくなっていく古き良き時代の名残。
この漫画はそういった事を改めて考えさせられる素晴らしい漫画であると思います。
これはオススメ!
絵は独特ですが、大丈夫です。慣れます!
なぜか人気が出すぎて実写映画化も…。
鑑賞しましたので、その旨はまたDVDが出る頃に想いを書き留めておこうと思います。 -
Posted by ブクログ
勇気づけられました。
正直へこんでいた時に、「自分を確実に慰めてくれるであろう本」を何冊か買い求め、自分を慰めておりました。そのうちの一冊でございます。やめようやめようと思いつつも、そうでもしないと浮かばれない気持ちってのがあるんですよね。
最近、不倫しそうになりました。しそうになったというか、言い寄られたというか。
その返事はまだ出てません。嫌ならばっさと切ればいいんですが、まぁいろんな事情があります。
言い寄られた際に「あぁ、またかよ。」と思いました。
女は男に、性的価値のある女かどうか、無意識の選別を受けます。ありがたいことに、人に「やりたい女」くらいには思ってもらえるようです。
でも、わたしはそこ止まりなんですよ。「結婚したい女」か「性的価値止まりの女か」どうかという選別にかけられると、確実に後者なわけなんです。少なくとも日本人にとっては。外国人と付き合ったことはあるけど、誠意をもって性的価値として付き合っていた感があります。なかなか言語の違う人と付き合うのは難しいものがありました。
別に私は、尻軽女というわけではありません。言い寄られ、人とごはんに出かけるとか、そういうことはまぁあります。でも誰とでも寝るとか、セックスが大好きだとか、そういうんじゃない。
でも男(日本男子?)は、「やりたい女」として、私に寄って来る。それ以上は何も望まない。
その最終形態が、既婚者からの言い寄られでしょう。ハナから自分のものにする気なんて、ありゃしない。
地味にさぁ、傷ついてんだよ。君が欲望を素直に私に向けることがさぁ。
そう思いつつ、あぁ、まだ私は女でいるのだ、と思ったことも事実なんだけれど。
まだ、返事を出していないのは、とても近しく仕事に支障が出ては困るという事情もありますが、あなたはなぜ私に声をかけたのか、ということと、なぜ私はそのようなポジションにしかなれないのかということを、徹底的に調べたいと思ったからです。
およそ思うに、「人にそこまでしがみついていきたいと思うほど執着を持てない」自分の性質にあるのだと思います。わたしは、この本を読んで、山崎さんのパートナーの選び方に、とても共感を覚えました。
お互いに、頑張っていたいのです。
自立した関係を築きたいのです。
「あなたがいなくても、私は生きていけるけれど、あなたと生活を共にすることによって、私の人生はとても彩り豊かなものになる。」そう思える人と、一緒になりたいのです。
それは、「あなたのことはそれほど好きではない、という人と一緒になること」とは違います。もっと自立して人と対峙していたい。依存の強い関係が(とりわけ日本的な感じがします)苦手なのです。
そういう女は、おそらく日本の男性からしたら、「常に何かを頑張っていなければ、その関係を保てない」面倒くさい女だと思われるのではないかと思います。自分の好きなこと、楽しんで深めている姿を見ることができれば良いだけの話なのですが。
だったら海外に行け、日本の男が合わないと言うのだったら出て行けよ。そういう発言にも聞こえるかもしれません。違いますよ。もしかしたら価値観の合う人が、世界のどこかにはいるかもしれませんが、依存しなきゃいけない関係なんて、別に日本人だからそうならなきゃいけないわけじゃ、ないじゃないですか。
家のことは奥さんにやってほしい、その代り自分が外で稼ぐ。(あわよくば奥さんにも働いてほしい。)その気持ちが根底にあるから、自分が優位に立てる女を望む。それを受け入れられる人ならいいけれど、「外で稼ぐ」プレッシャーを自ら生み出してもいる。なおかつ「頑張らなくても優位に立ちたい」と願うがゆえ、「言うことを聞いてくれそうな女を選ぶ」。
それが悪いわけじゃありません。憂慮すべき点があるとすれば、その停滞は成長をまるで生まないことではないかと思います。
わたしは、成熟したい。そのために自分を伸ばしたいし、深めたい。多くの男性にとって、それがプレッシャーになるのなら、私は「選ばれる女」ではないのでしょう。
だから「やれる女」なのかよ、っていうのが、とっても悲しい。そんなに物欲しそうにわたしは佇んでいるのかと。
好きな人には、自分の好きなことを思い切り頑張っていてほしい。
それが成立するためには、女が自分を犠牲にしてその男に尽くすことだけがその関係を成立させる手段だなんて、そんな演歌な話、ありえないでしょ。今、平成ですわ。
私はあなたを大切に思っています。
自分のことは責任持って自分でやってください。
生活すること、二人で頑張らなきゃ乗り越えないことを、一緒に乗り越えていきましょう。
そう思う私はやっぱり、多くを求めすぎているのかな。 -
Posted by ブクログ
借りたもの。
これは男性的/女性的の二者択一なジェンダー論の本ではない。
今日、理想的なリーダーには〈女神的〉価値観が求められているという。
この本にある〈女神的〉価値観とは、地域や時代を問わず“女性的”と分類された資質である。
共感、公平、叡智…
それらはギリシア神話の女神アテナが象徴するものと指摘。
〈女神的〉価値観は女性のみが持っている資質ではないが、女性の方がより顕著でより自然に扱っている。
それ故に、女性の指導者が今後の世界の発展に必要であること、現在活躍する女性リーダーの事例も挙げて示唆している。
今、現在の女性の社会進出を肯定するための良著にもなりそうだ。
しかし、女性のみにスポットを当てず、〈女神的〉価値観を持ち、活かす男性達も紹介している。
具体的なデータや、洋の東西を問わない事例、意外と知らなかった他国のリアルな話に、読んでいて惹かれた。
アジアや中東など、女性への差別意識が強いとされる国であっても、それは既に燻っている。
日本の3・11での「希望の缶詰」エピソードも挙げられている。利害に関わらず他者に手を差し伸べる共感と助力の精神……
排他的(男性的と目される資質)な成長戦略では無く、真に共生する成長戦略を、現代人は求めている。
それは先進国、発展途上国に関わらず。それをデータとしても再確認できる良い本。
ヤマザキマリによる表紙絵が印象的。