伊坂幸太郎のレビュー一覧

  • 重力ピエロ

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    「家族は遺伝子だけで決まるのか」という重い問いを、DNAの配列と絡めた緻密な構成で描き出す筆致に圧倒されました。異常者の血を引くという、逃れられない「重力」に翻弄されながらも、軽やかに、そして力強く歩もうとする兄弟の姿。そこに、冷徹なロジックを凌駕する「家族の意志」を感じました。重厚なテーマでありながら、読後には春の光のような救いが残る、唯一無二の傑作です。

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    2026年03月26日
  • 777 トリプルセブン

    ネタバレ 購入済み

    繋がって、そして時は流れる

    本作も面白かったです。
    群像劇の中の伏線が回収されていって、沢山人が殺されるのに、読後感はスッキリ。
    オマケに登場人物の幸せまで祈ってしまいました。
    大好きなシリーズです。

    #笑える #ドキドキハラハラ #スカッとする

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    2024年07月17日
  • マリアビートル

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    映画版の派手な演出も一つの形かもしれませんが、やはり原作の持つ「緻密な駆け引き」には到底及びません。蜜柑と檸檬の軽妙な会話の中に潜むプロの矜持、七尾の不運が引き寄せる奇妙な連鎖、そして何より「王子」という邪悪な存在との息詰まる心理戦。すべての伏線がラストに向かって収束していく流れは、まさに芸術品。原作を読めば読むほど、その構成の素晴らしさに溜息が出ます。

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    2026年03月27日
  • 魔王 新装版

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    「まわりの雰囲気とか、世間体を気にして、やりたいことができない自分はちょっと嫌だ。何のための人生なんだ、って思うよ」集団は危険だからこそ、1人きりで挑む安藤兄弟の姿が刺さった。あと、登場人物それぞれが政治に対して何かしら自分の意見を持ってるのいいなあ。

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    2024年07月06日
  • あるキング

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    “Fair is foul, and foul is fair.”
    仙醍キングスという弱小野球チームに現れる「あるキング」。
    彼の人生と、彼を取り巻く人間たちの人生とが絡み合う、劇的でない、でもドラマチックな物語。


    連載→単行本→文庫本と改訂を重ねているあたりに、伊坂幸太郎の職人気質をすごく感じる。笑
    文庫版は「わかりやすく」することを考えていたようで、だから私が理解できそうな(あくまで出来"そう"な笑)描かれ方だったのかもしれない。

    きちんとマクベスを読んでいればもっと3人の魔女の描写など楽しく読めたかもしれないけれど、それでも巧妙に物語に歴史的な作品が練り込まれて

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    2024年06月29日
  • 火星に住むつもりかい?

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    「犯罪抑制」の名の下に、白昼堂々と行われる公開処刑。そんな斬新すぎる設定も、伊坂さんの緻密な説明力にかかれば「いつか現実になるかもしれない」という戦慄のリアリティを帯びてきます。正義が暴走し、誰もが監視者となる恐怖。これまでの作品とは一味違う、ヒリつくような緊張感と社会への鋭い風刺が、胸に深く突き刺さる傑作です。

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    2026年03月27日
  • 火星に住むつもりかい?

    匿名

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    残酷さを隠し持っているのが人間、正義と悪がなんなのかわからなくなってしまいました。最後はスカッとできました。

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    2024年06月01日
  • 夜の国のクーパー

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    ネタバレ

    最初は何のことやらと思っていたけど、読み進めるうちに鼠が喋って交渉を持ちかけてきたり、鉄国の兵士が死んだり…とうとう現代から来たらしい男とトムが出会ったところに話が戻って、物語が加速して…
    終盤にかけてはとにかく面白かった
    人間たちの緊迫した状況の中、人間の国のことは自分たちには関係ないというようなネコたちの会話がなんだか良かった
    最後どうやって敵を追い払うのかと思ったら、まさかの展開で笑っちゃったけど、このファンタジー感も好きだった

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    2024年05月24日
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)

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    文庫版は、おまけ含めて700ページ弱の長編。手探りの序盤を乗り越えるとグッと入り込めた。井ノ原と相葉コンビ(+ポンセ)、掛け合いが最高だった!

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    2024年05月14日
  • 夜の国のクーパー

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    寓話という趣が強かった。終盤で明らかになるミステリ的な要素は、意外と中盤で察してしまい驚きは大きくなかったかもしれない。会話が軽快で読みやすい。

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    2024年05月12日
  • ラッシュライフ

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    読み進めるうちに「あれ、今のどういうこと?」と立ち止まる瞬間がありましたが、それこそが著者の仕掛けた罠でした。全く無関係に見えた登場人物たちが、小さな偶然をきっかけに東京・仙台の街で交錯し、最後には驚くほど鮮やかに時系列が一致する。バラバラだったピースが「人生」という一枚の絵になる展開には、鳥肌が立ちました。点と点が線になる快感を味わいたいなら、これ以上の作品はありません。

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    2026年03月27日
  • 魔王 新装版

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     伊坂幸太郎さんの著書は哲学的な表現が多いような気がします。
     この本が出版されたのは2005年だと思いますが、日本の政治や政治家に対するアンチテーゼがテーマのように感じました。途中に次のような一文があります。
     『聞こえのいいことばかりを口にし、何も決定せず、何も断言せず、憲法をはじめとする法律を恣意的に解釈し、国民を騙すかのようにずるずると、任期を務めていく政治家の無責任さ...』
     今に始まったことではないですが、何か令和の政治家の有様を予言していたのではないかとさえ思いました。
     主人公には自分が念じた言葉を相手が口に出す超能力を持っていましたが、伊坂幸太郎さんも未来がわかる超能力を持

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    2024年04月15日
  • 夜の国のクーパー

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    異国の戦争と語り継がれる伝説、猫とネズミの対話。ファンタジーとしてのおもしろさにのめり込んでいたら、なんとこれは「世界の秘密」の前章に過ぎなかった。
    無条件に信じてしまうことの危うさを感じる。

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    2024年04月12日
  • モダンタイムス(下) 新装版

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    読めば読むほど『そういうことだったのか!』と分かっていくのが爽快。いつもなんでも検索しちゃう人間としては、ほんとに怖い。あと、伊坂好太郎さんの言葉が全体的にとてもよかったです。笑

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    2024年03月27日
  • あるキング

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    解説にもある通り、いつもの伊坂幸太郎作品とはテイストが異なる作品でした。マクベスを読んでみたくなったな〜。
    王求に降りかかる不幸が切なかった、、、。

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    2024年03月20日
  • フィッシュストーリー(新潮文庫)

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    ネタバレ

    松岡茉優案件。
    大好きな俳優の松岡茉優が本好き、読書好きと知り、彼女が読んだであろう本を、僕も読んでみようと思ったことが僕の読書動機。この文庫本に収められている『ポテチ』の映画版に“若かりし”彼女が出演していた。当時の彼女へのインタビュー記事には、伊坂幸太郎の物語は以前から読んでいたという趣旨の話が載っていた。具体的なタイトルの記述がなかったので、僕はこれから入手可能な伊坂幸太郎の物語を読み続けることにした。僕にとって伊坂幸太郎は、まだ2冊目。1冊目は『仙台ぐらし』エッセイ集だった。
     
    『動物園のエンジン』
    冒頭の一編は、いわばアイドリング状態。手ごたえを掴み損ねてしまったのは残念だけど、そ

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    2024年03月10日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    子供の頃に野球を通して学んだことは全て役に立たというセリフが良かった。
    最近のコスパやタイバを重視して、 何でも安易な成果を求める風潮より、意味も分からずに一生懸命何かに打ち込んだ時代の方が好きだな。

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    2024年03月02日
  • キャプテンサンダーボルト 上

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    協働執筆とは思えない伊坂ワールド全開の上巻でした。
    お得意の伏線だらけの展開なので下巻が楽しみです。

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    2024年02月28日
  • 魔王 新装版

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    世の中の流れに立ち向かう兄弟を描いた作品。
    二部構成で、魔王は兄、呼吸は弟の物語となっています。

    大変興味深く読ませていただきました。
    本の中での、兄 安藤の「馬鹿でかい規模の洪水が起きた時、俺はそれでも、水に流されないで、立ち尽くす一本の木になりたいんだよ」という台詞に深く感銘を受けました。
    普段このようなジャンルの本はあまり読まないのですが、とても面白かったです。

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    2024年02月26日
  • SOSの猿

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    積読になっていたものをようやく読み終えました。作品自体は2012年初版発行ということで、これまで出会っていなかったのが奇跡のようです。※私は文庫本で読みました。
    猿の話と私の話が織りなすように展開され、初めはてっきり同じ時間軸で物語が進行しているものと思っていましたが、、、
    私の話は現実的な、それと比べどこか現実味のない猿の話。読み進めた人だけが知れる世界観がここにはあります。
    私は仕事の合間に少しづつ読み進めましたが、時間が許すのならなるべく一気に読みたい内容でした。

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    2024年02月23日