伊坂幸太郎のレビュー一覧

  • バイバイ、ブラックバード<新装版>

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    バイバイブラックバード
    五股した青年星野の元へ繭美が現れ「あのバス」へ乗せようとする。ここだけ見ればチャラ男に罰を与える物語だ。この作品の面白い所はこんな設定なのに星野が全然憎めないこと、そして繭美と五人の女性の強烈なキャラクターである。星野は「あのバス」に載せられる前に五人の女性に別れを告げに行く。決して湿っぽくなく時にクスリと笑えるような珍道中。

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    2024年07月14日
  • 魔王 新装版

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    「まわりの雰囲気とか、世間体を気にして、やりたいことができない自分はちょっと嫌だ。何のための人生なんだ、って思うよ」集団は危険だからこそ、1人きりで挑む安藤兄弟の姿が刺さった。あと、登場人物それぞれが政治に対して何かしら自分の意見を持ってるのいいなあ。

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    2024年07月06日
  • 陽気なギャングが地球を回す

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    ロマンはこの本の中だ!銀行強盗って犯罪だよね?あなたたち悪い事してる自覚ある?そう問いかけたくなる。裏の裏の裏で最後はスッキリ!やっぱ伊坂幸太郎さんのセリフ回しは面白すぎ、私にすごく合っています。

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    2025年10月18日
  • あるキング

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    “Fair is foul, and foul is fair.”
    仙醍キングスという弱小野球チームに現れる「あるキング」。
    彼の人生と、彼を取り巻く人間たちの人生とが絡み合う、劇的でない、でもドラマチックな物語。


    連載→単行本→文庫本と改訂を重ねているあたりに、伊坂幸太郎の職人気質をすごく感じる。笑
    文庫版は「わかりやすく」することを考えていたようで、だから私が理解できそうな(あくまで出来"そう"な笑)描かれ方だったのかもしれない。

    きちんとマクベスを読んでいればもっと3人の魔女の描写など楽しく読めたかもしれないけれど、それでも巧妙に物語に歴史的な作品が練り込まれて

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    2024年06月29日
  • 火星に住むつもりかい?

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    これまで読んだ伊坂さんの作品とは一味違う内容でした。
    『斬首』『魔女狩り』一般人の前で行われてきた処刑が現代でも行うことで犯罪を抑制する。
    斬新な考えだけど、あるかもしれないと思う説明力はさすがです!
    また、事件について虫の生態と合わせて説明させることで尚理解しやすかったです!

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    2024年06月20日
  • 火星に住むつもりかい?

    匿名

    購入済み

    残酷さを隠し持っているのが人間、正義と悪がなんなのかわからなくなってしまいました。最後はスカッとできました。

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    2024年06月01日
  • 夜の国のクーパー

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    ネタバレ

    最初は何のことやらと思っていたけど、読み進めるうちに鼠が喋って交渉を持ちかけてきたり、鉄国の兵士が死んだり…とうとう現代から来たらしい男とトムが出会ったところに話が戻って、物語が加速して…
    終盤にかけてはとにかく面白かった
    人間たちの緊迫した状況の中、人間の国のことは自分たちには関係ないというようなネコたちの会話がなんだか良かった
    最後どうやって敵を追い払うのかと思ったら、まさかの展開で笑っちゃったけど、このファンタジー感も好きだった

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    2024年05月24日
  • 首折り男のための協奏曲

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    連作短編と呼んで良いのか悩むところ。うっすら繋がってる短編集。
    回収しきれていない謎は多いけれど、結果、どの話も面白かった。
    首折り男もしくは黒澤が出てくる別の話も読みたいなあ。

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    2024年05月21日
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)

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    文庫版は、おまけ含めて700ページ弱の長編。手探りの序盤を乗り越えるとグッと入り込めた。井ノ原と相葉コンビ(+ポンセ)、掛け合いが最高だった!

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    2024年05月14日
  • 夜の国のクーパー

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    寓話という趣が強かった。終盤で明らかになるミステリ的な要素は、意外と中盤で察してしまい驚きは大きくなかったかもしれない。会話が軽快で読みやすい。

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    2024年05月12日
  • バイバイ、ブラックバード<新装版>

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    ネタバレ

    最期まで読んでも結末は見えない、けれども読み終わった後にモヤモヤ感が残らない、爽快な読後感がまさに伊坂氏らしい作品だと感じました。

    私が読んだ文庫版には伊坂氏のロングインタビューも同梱されておりました。伊坂氏の執筆のスタンスを覗くことができ、そちらもぜひおすすめしたいです。

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    2024年05月11日
  • 777 トリプルセブン

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    殺し屋の話とは思えない 本にはジャンルがあります。ミステリー、時代物、エッセイ、この作品は何に分類されるのかなって思いました。読み進めながらハッとする仕掛けに楽しませてもらいました。

    フーガはユーガ、アヒルと鴨のコインロッカー、砂漠、どれも面白く手に取った777ですが、こちらも他の作品と違わず面白かったです。

    ただ、殺し屋シリーズとしてグラスホッパーからのつながりをあることを知りませんでした。マリアビートル、AXアックスも機会を見つけて読みたいと思います。

    殺し屋が何人出てきて、死体が何体積み上げられるのか、また、それらが一つのホテルで起きると言うストーリーには圧巻でした。細かいところは

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    2025年12月03日
  • バイバイ、ブラックバード<新装版>

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    ネタバレ

    巻末に伊坂さんのロングインタビューが掲載されていて興味深かった。

    本作は「ゆうびん小説」という珍しい方法で発表された作品であり、太宰治の未完の絶筆「グッド・バイ」を完結させないか?という編集の提案から始まったという。

    結局はオマージュとして伊坂幸太郎の新作となったらしいが、伊坂作風が好きなので良かったと思う。

    伊坂さんの自己分析も的確すぎた。

    「ちょっと変わったキャラクターとそれに振り回される人がいて、登場人物たちのやりとりが楽しくて、いろんなところに張ってある伏線が少しずつ繋がっていき、要所要所で「ああ、そうなんだ」とはっとする感じ」

    正に!これが全部好き!

    本作は主人公の星野が

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    2024年05月02日
  • 魔王 新装版

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     伊坂幸太郎さんの著書は哲学的な表現が多いような気がします。
     この本が出版されたのは2005年だと思いますが、日本の政治や政治家に対するアンチテーゼがテーマのように感じました。途中に次のような一文があります。
     『聞こえのいいことばかりを口にし、何も決定せず、何も断言せず、憲法をはじめとする法律を恣意的に解釈し、国民を騙すかのようにずるずると、任期を務めていく政治家の無責任さ...』
     今に始まったことではないですが、何か令和の政治家の有様を予言していたのではないかとさえ思いました。
     主人公には自分が念じた言葉を相手が口に出す超能力を持っていましたが、伊坂幸太郎さんも未来がわかる超能力を持

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    2024年04月15日
  • 夜の国のクーパー

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    異国の戦争と語り継がれる伝説、猫とネズミの対話。ファンタジーとしてのおもしろさにのめり込んでいたら、なんとこれは「世界の秘密」の前章に過ぎなかった。
    無条件に信じてしまうことの危うさを感じる。

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    2024年04月12日
  • モダンタイムス(下) 新装版

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    読めば読むほど『そういうことだったのか!』と分かっていくのが爽快。いつもなんでも検索しちゃう人間としては、ほんとに怖い。あと、伊坂好太郎さんの言葉が全体的にとてもよかったです。笑

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    2024年03月27日
  • あるキング

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    解説にもある通り、いつもの伊坂幸太郎作品とはテイストが異なる作品でした。マクベスを読んでみたくなったな〜。
    王求に降りかかる不幸が切なかった、、、。

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    2024年03月20日
  • フィッシュストーリー(新潮文庫)

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    ネタバレ

    松岡茉優案件。
    大好きな俳優の松岡茉優が本好き、読書好きと知り、彼女が読んだであろう本を、僕も読んでみようと思ったことが僕の読書動機。この文庫本に収められている『ポテチ』の映画版に“若かりし”彼女が出演していた。当時の彼女へのインタビュー記事には、伊坂幸太郎の物語は以前から読んでいたという趣旨の話が載っていた。具体的なタイトルの記述がなかったので、僕はこれから入手可能な伊坂幸太郎の物語を読み続けることにした。僕にとって伊坂幸太郎は、まだ2冊目。1冊目は『仙台ぐらし』エッセイ集だった。
     
    『動物園のエンジン』
    冒頭の一編は、いわばアイドリング状態。手ごたえを掴み損ねてしまったのは残念だけど、そ

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    2024年03月10日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    子供の頃に野球を通して学んだことは全て役に立たというセリフが良かった。
    最近のコスパやタイバを重視して、 何でも安易な成果を求める風潮より、意味も分からずに一生懸命何かに打ち込んだ時代の方が好きだな。

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    2024年03月02日
  • キャプテンサンダーボルト 上

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    協働執筆とは思えない伊坂ワールド全開の上巻でした。
    お得意の伏線だらけの展開なので下巻が楽しみです。

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    2024年02月28日