伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ戦争ものかと思ったらやっぱり伊坂さん!
占領しにきた人たちが、元クーパーの戦士だなんて。
クーパーも架空の敵で国王が統治しやすいように作り上げたもので、結局杉の森に現れる普通の人?のことだったのかな。そしてミニチュアみたいな世界だったとは。初めからまた読むと違った見方ができそう。
でも、戦争に負けた国のその後は何もかも奪われる、何をされても文句は言えない、というのが初見だとリアリティがあって怖くなった。伊坂さん自身北朝鮮のミサイル問題でこの本を書いているし、身近というか案外空想の世界と思っていたこともすぐそばにあるのかもしれないな。 -
Posted by ブクログ
グラスホッパー辺りが流行った頃に伊坂幸太郎作品を読んでた。
色々な登場人物の視点から物語が進んでいく構成が、状況を理解するのに時間はかかりながらも懐かしくて。
後半の一気に展開していく流れに乗ると楽しんで久々に1冊読み切れました。
せっかく観たことのあるレミゼの内容も小説部分が分からないのはしょうがないにしろ、自分の中で忘れてしまった設定やらシーンが沢山ありそうで悲しい悔しい。
全体的に事件がスッキリ解決!というよりかは登場人物のキャラクター性?が魅力的なのが良い!好き!!
後になってこういった過去が〜ってゆうのはずるいとも思いながら、その人の人格の説得力がしっかり増す設定で、まんまと -
購入済み
いつになくモヤモヤ
アプリにお薦めされて読みました。
いつものようにグイグイ読み進んだのですが、解説を読むまで三篇とは思いませんでした。
一篇の長編だと思っていたので、読み終わってモヤモヤしてしまったようです。
これまで著者の作品でこんな風に感じたことがなかったので、それはそれで新鮮でした。
解説を読んで、「そうだったかも」と思うところが多数あるので、近いうちにまた読み返すとおもいます。 -
Posted by ブクログ
「伊坂幸太郎」のエッセイ集『3652―伊坂幸太郎エッセイ集―』を読みました。
『火星に住むつもりかい?』、『夜の国のクーパー』、『残り全部バケーション』、『ガソリン生活』に続き、「伊坂幸太郎」作品です。
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愛する小説、苦手なスピーチ、憧れのヒーロー。
「小説以外」を収録した初のエッセイ集。
エッセイが得意ではありません――。
自らはそう語る「伊坂幸太郎」がデビュー以来ぽつぽつと発表した106編のエッセイ。
愛する小説、映画、音楽のこと。
これまた苦手なスピーチのこと。
憧れのヒーローのこと。趣味を語る中にも脈々と流れる「伊坂」的思考と、日常を -
Posted by ブクログ
ネタバレうーん、、社会の仕組みについて考えさせられた。
特に興味深いところ記録↓
国家は国民を守るためにあるのではなく、国家自体を存続させるためにある。国家を存続させるためには停滞が最も良くないから、定期的に犬養みたいな英雄、力を持つカリスマ的人間の登場が必要らしい。そんな人たちが料理の出汁をとる肉と喩えられてるのが印象的。それがないと料理はできないけど、料理が出来上がった頃にはもう中身すかすかで捨てられている、みたいな。犬養自身も「自分はシステムの一部に過ぎない」と言っていたことが分かって、魔王で出てきた時と印象が変わった。
どうしても気になるのは佳代子、何者?と佳代子、さすがに旦那にやりすぎ -
Posted by ブクログ
「喫茶店」で巻き起こる数々の奇跡、退職を決意したあの日、「青春」の部屋の直筆間取り図、デビュー前のふたりの恩人、偏愛する本や映画に音楽、「干支」に怯える日々、恐るべき料理、封印された「小説」のアイディア。20世紀「最後」の「新人作家」が歩んできた10年。
伊坂幸太郎さんのエッセイ集第一弾。発刊されたのが、デビューしてから10年。
伊坂さんの人柄、優しさ、謙虚さで溢れていて、とてもほっこりしながら読むことができました。伊坂さんのお父さんがたびたび登場し、謎の存在感を漂わせる。
「父は行動する人である。『今できることはすぐにやるべきだ』とよく言った。服にこぼれたスープの染みを布巾ですばやく -
購入済み
個人的には前2作のほうが好みでしたが、これも面白かったです。
恐妻家という設定はちょっと時代に合わないような気もしつつ、それでも面白く読ませるのはさすがでした。