伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ猫が好きなので、猫がしゃべるという設定に惹かれて買った一冊。
大きな国と小さな国、猫とネズミ、人とクーパー。
巨大な力を前に持たざる者たちはどう振る舞うのか、寄り添って歩んでいける道はないのか、そんな事を考えさせられる内容だった。
支配下に置かれている民が集まって反逆したり、(元)臣下が国王を殺害したり、ネズミが猫を罠にかけたり、「窮鼠猫を噛む」なんて言葉が思い浮かぶようでおもしろかった。
初めの「子猫のようにも見えるが体のつくりは成猫のそれ」という描写が後々猫がそもそも小さかったという、とても私好みの伏線回収がされててすごく良かった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ導入は仙醍という都市にある弱小プロ野球チームとそれを応援するとある家族(山田家)の話から始まります。熱烈な仙醍キングスファンの家族のもとに育つ劇的な天才野球児の話です。
仙醍なんて書いたらほぼ仙台だろって感じますが、これを読んで球団設立当初の楽天イーグルスを思い出さすには居られませんでした。仙醍キングスは弱小・常敗チーム。一方現実の仙台のチームといえば楽天ですが、新規参入の際は体制づくりがビハインドのなか、当初リーグダントツの最下位、当時の田尾監督は常にへの字口であったことを思い出します。
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さて、山田家の天才野球児の王求(おおく)、名前からして(横書きで球(たま)とも読める)野球の -
Posted by ブクログ
ネタバレ再読。
1度目に読んだのはおそらく大学生のときだから、10年ほど前。
当時は今より怖がりで話の筋が怖くて仕方なく、あまり細かい伏線や風刺に目もくれずさっさと読み切ったのだと思う。
その証拠に、この本の印象として覚えていたのは「なぁんだ、そういうことだったのか、怖がって損した」と安心したことくらいだった。
ただ今回再読し始めても、何に安心したんだっけ?と肝心の中身を全く思い出せない。
相変わらず不穏な空気が怖い中、過去の自分の記憶を信じて、「大丈夫、最終的にはなぁんだとなるはずだから」と思うことで、
各所に伏線(猫が鼓動で揺れるか?岩山に隠れるのがそんなに大変か?など)があること、鉄国とトム -
Posted by ブクログ
【2023年90冊目】
「この人は天才だな」と思うなんてことは、そう稀にはない。私は伊坂幸太郎さんの作品が好きで、何作か拝読している。読んだのが随分前のことで、内容はあまり覚えていないのに、確固たる自信を持って好きな作品だと言えるものもある。
今作。主に二つの時系列で物語は進む。家電量販店に勤める遠藤と、生真面目な五十嵐。二人の物語が交互に進んでいき、やがて交わる。のだが、最初はどんな因果関係があるのかわからない。もちろん各所にいわゆる「伏線」か張られていて「おっ」とは思うのだけれど核心には至らない。
極めつけは「孫悟空」の登場だ。彼の登場によって物語は加速すると同時に酷く混乱することにな