伊坂幸太郎のレビュー一覧

  • 777 トリプルセブン

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    テンポよく痛快 オーディブルにて

    マリアビートルの登場人物が巻き込まれる、同じようなワンシチュエーションもの。前は新幹線で今回はホテル
    テンポよく、ユーモアがあって面白い。
    AXはあまり響かなかったが、これは楽しかった

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    2025年12月12日
  • 魔王 新装版

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    世の中の流れに立ち向かう兄弟を描いた作品。
    二部構成で、魔王は兄、呼吸は弟の物語となっています。

    大変興味深く読ませていただきました。
    本の中での、兄 安藤の「馬鹿でかい規模の洪水が起きた時、俺はそれでも、水に流されないで、立ち尽くす一本の木になりたいんだよ」という台詞に深く感銘を受けました。
    普段このようなジャンルの本はあまり読まないのですが、とても面白かったです。

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    2024年02月26日
  • SOSの猿

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    積読になっていたものをようやく読み終えました。作品自体は2012年初版発行ということで、これまで出会っていなかったのが奇跡のようです。※私は文庫本で読みました。
    猿の話と私の話が織りなすように展開され、初めはてっきり同じ時間軸で物語が進行しているものと思っていましたが、、、
    私の話は現実的な、それと比べどこか現実味のない猿の話。読み進めた人だけが知れる世界観がここにはあります。
    私は仕事の合間に少しづつ読み進めましたが、時間が許すのならなるべく一気に読みたい内容でした。

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    2024年02月23日
  • SOSの猿

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    伊坂幸太郎さんにしては珍しいなと思う点が二点あり、おもしろい作品だなと感じました。

    「猿の話」の章では主人公視点ではなく語り手視点で物語が語られます。私の感覚ではとても珍しい印象です。語り手が読者に語りかけるような記述もあり、物語から少し距離を感じる場面が序盤は多いです。私は、物語の世界観に100%没頭できる方が好きなのでこの点には少し冷めました。終盤で語り手が誰なのか分かり、それも必要な要素だったのだと思えてすっきりしたので最後まで読むことをお勧めします。

    もう一点は、読者の意識が「敵対心」や「危機感」に集中しないこと。敵に対する嫌悪感や場面の危機感を大いに煽り、最後に意外な伏線をすべて

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    2024年02月20日
  • PK 新装版

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    これは3つの短編(PK、超人、密使)からなるんだけど、全て読み終わった時に『密使』から物語は始まり、『超人』と『PK』がそれぞれ違う過去だった場合(パラレルワールド)という構成になっていて、読み終わった時の繋がり、伏線に感動しました。
    みんなの小さな勇気が集まることで、お互いに意識してなくてもある人に影響され、歴史が作られる。
    私の何気ない行動で、どっかの誰かの人生が変わってるのかもなと思えた作品でした。

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    2024年02月19日
  • 逆ソクラテス

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    久しぶりの伊坂さん、めちゃくちゃ良かった。これは人に薦めたくなる!
    子供達が主人公って珍しいなぁと思いながら読んでたけど、後書きで伊坂さんもそう書いててやっぱりそうかと思った。子供達ならではの、人間関係や行動範囲は狭いのに、体の小ささに対して何もかも大きく見える世界が、すごく上手に描かれていると思う。自然と小学生の目線で世界を見るので、小学生時代をもう一回疑似体験というか。自分の子供の頃を振り返らずにはいられないな〜面白いな〜!
    読後感がとてもいい。本当にいい。すごく好きな短編集だった!

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    2025年11月23日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    スリル感、スピード感抜群の映像的なストーリー

    小学生以来の悪ガキコンビ
    高校時代の過去の出来事をキッカケに、決定的に関係が疎遠になっていた
    ひょんな事から再び出会った二人が、世界を巻き込むような壮大な事件に巻き込まれる

    お互いに色々な事情で抱えた借金
    公開中止になった特撮映画
    ゴシキヌマの水を求める謎の組織と銀髪の男
    村上病の謎
    戦時中のB29の不可解な墜落
    テロ組織


    相葉時之と井ノ原悠という名前は、解説でも語られているけど、明らかにアイドルグループを意識してるよな

    二人の性格も真面目と不真面目、熱血とクール、猪突猛進と冷静沈着と対象的だけど
    特撮ヒーローものの「鳴神戦隊サンダーボル

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    2024年01月25日
  • キャプテンサンダーボルト 上

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    二人の作家が織りなすノンストップエンタメ

    小学生以来の悪ガキコンビ
    蔵王の御釜の水を求める謎の組織と異様に強い銀髪の男
    戦後に発生した「村上病」の謎
    東京大空襲の日に東北方面で墜落した三機のB29

    詳細な感想は下巻を読み終わってから


    阿部和重と伊坂幸太郎の合作らしい

    阿部和重さんの著作は未読なので何とも言えないけど、伊坂さんのは何作か読んだ事があるので、所々に漂うそれっぽさは感じる

    どうやって書いたんでしょうね?
    江國香織さんと辻仁成さんのように、それぞれ別の人物のパートを書いているわけでもない
    木皿泉のように、二人でプロットを相談し、どちらかが主導して書いて、もう片方がバトンタッ

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    2024年01月24日
  • モダンタイムス(下) 新装版

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    単行本から大幅な改訂が行われていると聞き、どう変わったのか知りたくて文庫本を読んだ。

    上巻も所々変わっていたところもあったが、特にこの下巻は大きく改訂されていた。
    ただ国家というシステムに立ち向かうという大きなテーマ自体は変わっておらず、むしろそれが強調された様な印象を受けた。

    新装版への解説の最後に、オマケとして文庫版と単行本の違いを簡単に紹介されていたので気になる人は読んでみるとよいかも。

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    2024年01月22日
  • エール!(3)

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    ネタバレ

    お仕事小説のアンソロジー。
    美術品輸送展示スタッフ、災害救急センター通信員、ベビーシッター、農業、イベント会社契約社員、新幹線清掃スタッフの6つの職業を6人の作家が描く。
    はじめましての作家さんが4人、ていうか原田マハさんと伊坂幸太郎さんしか知らない。農業の吉永南央さんの切り口はおもしろく、救急情報センターの日明恩さんのはこれからキュンキュンしてゆきそうかなと。
    伊坂さんはいつもとちょっと違い、作者知らずに読んだら伊坂さんと思わなかったかな、仙台出てこないし。

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    2024年01月21日
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)

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    ドキドキワクワク読み進めながら、読み終わった時の爽快感がある。ページ数は非常に長いが後半駆け抜けて一気に読める。さすがの伊坂幸太郎。作者2人でどうやって書いたんだろう。合作すごい。
    世界を救いたくなる。

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    2024年01月18日
  • グラスホッパー

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    ネタバレ

    徹底したメタ視点の描写で
    鈴木と蝉が対峙するまで、蝉の倫理観が終わっている事を強く認識出来なかった。
    (鯨は、それにしても変なヤツ過ぎたからなんじゃこいつって思ってたけど。)

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    2025年11月16日
  • モダンタイムス(下) 新装版

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    緊張感と疾走感で直ぐに読み終えた。
    自らが社会の一部に組み込まれていることを認識し、それを見直す面白さがあった。

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    2023年12月24日
  • エール!(3)

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    憧れて手に入れた仕事にも嫌な事はある。
    こんな仕事辞めてやる!という仕事の中に、
    笑顔になる一瞬がある。
    生活の為に働くのだから割り切る、
    という考えもある意味正解だと思うし、
    この仕事が天職だと思っていたのに、
    向いてないって挫折する事も多分ある。

    大変そうだね、と言われる仕事に、
    笑顔で楽しげに関わる人もいる一方で、
    誰もが羨む職業に就いているのに、
    人知れず悩んで塞いでいる人も多分いる。

    早期退職に憧れた時期もあったけど、
    社会の片方にしかいられない人生が楽しいのか、
    自信がなくなってきた。
    助け合って社会を作って生きていく上では、
    誰もが自分の役割を「ちゃんと」する事が、
    大事なの

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    2023年11月26日
  • 連城三紀彦 レジェンド2 傑作ミステリー集

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    まさにレジェンド。
    時代背景が、少し昔になるが、人間模様と謎を上手く絡ませ、読者に読ませるのは圧巻の書き振り。

    私は大好き。オヌヌメ。

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    2023年11月26日
  • モダンタイムス(下) 新装版

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    面白かったです。
    会話の中に常に読者、主人公を試す内容が多く、私も考えながら読んでましたが、テーマは正直大きすぎて作品の中で答えは出せませんでした。ただ、その時間が楽しいです。
    私なりに、国家はブラックボックス、これに尽きる話に感じました。テーマはもう少し大きいのですが、投げやりにもできないけどどうしようもない課題、でした。

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    2023年11月20日
  • 夜の国のクーパー

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    ネタバレ

    猫が好きなので、猫がしゃべるという設定に惹かれて買った一冊。
    大きな国と小さな国、猫とネズミ、人とクーパー。
    巨大な力を前に持たざる者たちはどう振る舞うのか、寄り添って歩んでいける道はないのか、そんな事を考えさせられる内容だった。
    支配下に置かれている民が集まって反逆したり、(元)臣下が国王を殺害したり、ネズミが猫を罠にかけたり、「窮鼠猫を噛む」なんて言葉が思い浮かぶようでおもしろかった。
    初めの「子猫のようにも見えるが体のつくりは成猫のそれ」という描写が後々猫がそもそも小さかったという、とても私好みの伏線回収がされててすごく良かった。

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    2023年11月19日
  • マリアビートル

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    殺し屋ひしめく新幹線 オーディブルにて

    面白かった。
    前作はだいぶ昔に読んだけどすっかり忘れている、が、本作を読むのには全く問題なし
    個性豊かなキャラがたくさん出てきて、新幹線の中で物騒なことが次々と起こる

    実はそうだったのかということが次々と起こる後半が爽快

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    2025年12月12日
  • モダンタイムス(下) 新装版

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    拷問シーンはかなりゾワゾワしたが、それでも そこまで感じさせないところがイイ。
    なかなか主人公の超能力が出てこない。が、最終的には妻の佳代子が強かった。強い妻を持っていることが超能力かも。
    作中にもあったように、現代社会においても大きな流れ=システムには逆らえず、笹舟のように流されて過ごしているが身近な小さい事くらいは自分の意思で変えていきたい。

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    2023年11月10日
  • 仙台ぐらし

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    ほっこりする内容やクスッとする内容が多くて読んでいて楽しかった。
    震災の話、映画化が多すぎるの話は特に心に響いた。

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    2023年10月16日