夜の国のクーパー

夜の国のクーパー

880円 (税込)

4pt

「ちょっと待ってほしいのだが」私はトムという名の猫に話しかけた。猫に喋りかけていること自体、眩暈を覚える思いだったが致し方ない。前には猫がおり、自分は身動きが取れず、しかもその猫が私に理解できる言葉を発しているのは事実なのだ。目を覚ましたら見覚えのない土地の草叢で、蔓で縛られ、身動きが取れなくなっていた。仰向けの胸には灰色の猫が座っていて、「ちょっと話を聞いてほしいんだけど」と声を出すから、驚きが頭を突き抜けた。「僕の住む国では、ばたばたといろんなことが起きた。戦争が終わったんだ」――伊坂幸太郎、十冊目の書き下ろし長編は、世界の秘密についてのおはなし。野心的傑作。/解説=松浦正人

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感情タグBEST3

    「夜の国のクーパー」

    伊坂幸太郎がまさか「吾輩は猫である」でくるとは思わなかった。語り手は人の言葉がわかる猫のトム。

    舞台は毒塗りの防壁が巡らされた小さな国。鉄国が侵入して来て、国王の冠人が射殺され、国が支配される。

    トムは生まれて初めて馬という動物と銃という武器を目の当たりにする。
    そんな占領された国の様子をトムは

    #深い #シュール

    0
    2025年09月01日

    Posted by ブクログ

    戦争や支配といった暗くなりそうなテーマを猫ちゃんたちが緩和してくれている感じがして、心穏やかに読めた

    0
    2025年07月06日

    Posted by ブクログ

    伊坂さんが書く人物は、みんな人間味が溢れててとても好きです。『何でも出来すぎ』の主人公ではない点にとても親近感が湧いて、物語に引き込まれます。
    今回もとても面白かったです。

    0
    2025年04月20日

    Posted by ブクログ

    結構長編の小説だけど世界観に引き込まれて一気に読んでしまった^^
    構成がめちゃめちゃいい
    最初の何気ない設定だと思ってたことが最後になってまさかの展開で面白かった
    猫目線の問題と人間目線の問題がそれぞれ進んでいくのがいいと思った

    0
    2023年07月10日

    Posted by ブクログ

    きっと何かのメタファーなんだろうなあと思っていたものが綺麗に回収される気持ちよさはこの作品でも共通。この瞬間のために読んでいると言っても過言ではない。

    0
    2025年10月18日

    Posted by ブクログ

    長い時間をかけて読んだ。めっちゃ面白い。
    さすが伊坂幸太郎。現実世界と地続きではあるけどこれはファンタジーかなと思う。猫の視点で話が進むのも初めての感覚で楽しいし、何より展開が面白い。最後の方の今までの謎が解き明かされていくのが気持ちよすぎるし面白いしで一気読みだった。
    ところどころ現れる現実味ある

    0
    2025年02月07日

    Posted by ブクログ

    寓話という趣が強かった。終盤で明らかになるミステリ的な要素は、意外と中盤で察してしまい驚きは大きくなかったかもしれない。会話が軽快で読みやすい。

    0
    2024年05月12日

    Posted by ブクログ

    異国の戦争と語り継がれる伝説、猫とネズミの対話。ファンタジーとしてのおもしろさにのめり込んでいたら、なんとこれは「世界の秘密」の前章に過ぎなかった。
    無条件に信じてしまうことの危うさを感じる。

    0
    2024年04月12日

    Posted by ブクログ

    人語を操り解する猫というファンタジー設定。
    序盤は物語を咀嚼するのに時間がかかったが、中盤以降は尻上がりに面白くなった!
    現代の寓話を読んでいる様で楽しかった。

    0
    2023年10月03日

    Posted by ブクログ

    何が正しくて、何が誤っているのか、自分で判断しろ

    自分が目で見たものが真実ではないとはこのことだな〜と思いながら読んでました。思い込みや固定概念はなかなか覆らないけど、広い世界に出て初めて知ることもあるし、勇気を振り絞って、ぬくぬくしている現状から抜け出した先に新たに発見できることもあるし、これか

    0
    2023年07月26日

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