伊坂幸太郎のレビュー一覧
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流石の読みやすさ
しばらく活字が読めなくてヤキモキしていたのですが、伊坂さんのなら……と手にとって、その読みやすさに心底感嘆させられました。読みやすさって、読んでて引っかかりを覚えないで、よそ見をしないですんて、本当に助かるんですよね。カギ括弧が続いても誰の台詞かスッとわかる、というのは、意外と稀有なことなのだと思います。
本編は、夫を殺してしまった「量子」と、引退した歌手のマネージャーをする「斗真」の視点からなります。特に量子サイドは謎に次ぐ謎という感じで、最初は「これはどういう物語なんだ?」と全く先を読むことができません。そのストレスをおしても読みたくなる、真相が気になる、問答無用でページをめくらせる……こ -
ネタバレ 購入済み
サクサク読める
殺し屋シリーズが好きな人は多分好き。
どんでん返しとかは無いけど、ちょっとした伏線が多くて面白い。この4人が揃ったら無敵だなって安心しながら読める。どうせ成瀬が裏の裏まで見通してる、人生の解説書を読んでる男大好き。 -
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伊坂幸太郎の小説『魔王』を、キャラクターを学生に変更して大胆に再構築したコミカライズ作品。さらに同作者の小説『グラスホッパー』の世界観を融合させることで、原作ファンにも予想外の化学反応を見せてくれる意欲作です。
物語の軸は、『魔王』でも中心となる犬養と安藤の対立ですが、この漫画ではそこに『グラスホッパー』の主要キャラクター――暗殺者として高い人気を誇る蝉や槿が登場します。これにより、作品の熱量が一気に引き上げられ、「少年誌的な熱さ」のあるドラマとアクションが展開されます。蝉と安藤が直接ぶつかるなど、原作ではあり得ないクロスオーバーが実現している点も、ファンにはたまらない魅力です。
一方で、 -
Posted by ブクログ
様々な人物が織りなす群像劇。メインの登場人物は8人。
何でもお金で買えると信じている画商、戸田と、彼に振り回されている女性画家の志奈子。
周到な準備をしてから空き巣に入る、泥棒稼業の黒澤。
新興宗教の教祖に憧れる画家志望の河原崎と、指導役の塚本。
それぞれの配偶者を殺害する計画を立てている、精神科医の京子と、サッカー選手の青山。
40社連続不採用の憂き目に遭っている、失業者の豊田。
何も罪を犯していないのは、戸田(嫌なヤツではある)と志奈子だけ。
元々泥棒の黒澤を含め、ほとんどが何かしらやらかしてしまう。
同情できる境遇の者もいれば、そうでない者もいる。手放しで共感できる人は‥いないかな〜 -
Posted by ブクログ
読書備忘録951号。
★★★★。
伊坂さんの初期作品で連作短編(長編)。
巻末の解説で香山さんが仰っていますが、今では普通になっている連作長編の手法はこの作品が最初じゃないか?と。
それぞれの短編に登場する面々がそれぞれ主人公になったりして繰り広げられる小説世界。
【バンク】
舞台は仙台の銀行。
閉店間際ギリギリの銀行に大学生の鴨居と陣内が訪れる。
銀行からしたらはた迷惑な客。
ただ、彼らは今日中にバイト代から学費を振り込まないとダメだと。もうちょっと言えば陣内が。カスハラまがいの屁理屈を捏ねる。捏ね捏ね。
もっと早く振り込んでおけよ!と言いたくなる。
そして銀行強盗に巻き込まれる2人。