伊坂幸太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
父親から日常的に暴力を振るわれながら育った双子が、あるときから誕生日の特定の時間にお互いが入れ替わるようになる。
その力がどこまでできるのか実験をしながらたまーに周りを驚かせていたが、あるとき事件が襲いかかる…。という話。
入れ替わりの設定が細かく設定されており、読みながら「これはできるのかな?」「こういうときはどうなるんだろう?」というこちらの疑問もすべて説明してくれた。
父親からの暴力は読んでてツラい内容もあったが、順風満帆だけではない家庭の存在を再認識させられる。
らすとはハッピーエンドとはいかなかったが、問題は解決されてきれいに終わった。 -
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎の中篇2作品を収録した『シーソーモンスター(英題:Seesau Monster)』を読みました。
伊坂幸太郎の作品は、昨年11月に読んだ『フーガはユーガ』以来ですね。
-----story-------------
バブルに沸く昭和後期。
一見、平凡な家庭の北山家では、元情報員の妻宮子が姑セツと熾烈な争いを繰り広げていた。(「シーソーモンスター」)
アナログに回帰した近未来。
配達人の水戸は、一通の手紙をきっかけに、ある事件に巻き込まれ、因縁の相手檜山に追われる。(「スピンモンスター」)
時空を超えて繋がる二つの物語。
「運命」は、変えることができるのか――。
-------- -
Posted by ブクログ
ネタバレ本屋大賞ノミネートとあったのでミステリーではないものと思って読み始めたら、ミステリーであり、ヒューマンドラマであり、サイコ要素あり、そしてどんでん返しまでありと楽しく読めたが、作者の意図は少し切なく終わらせたかったようなのだが、自分的にはそこが少し残念だった。
主人公のフーガとユーガは双子で、誕生日にだけ2時間おきにお互いの居場所が入れ替わるというか設定。
大人になったユーガは高杉というTVディレクターと話をする場面が続く。
発端は双子の入れ替わる瞬間を盗撮されてしまい、それに興味を持った高杉にインタビューされると言うものであった。
ユーガ達の幼い日に受けた父親からの虐待、ぬい