伊坂幸太郎のレビュー一覧

  • 死神の浮力

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    死神シリーズ2冊め。

    好きなものはミュージック、嫌いなものは渋滞。
    死神・千葉がやってくるとターゲットが亡くなる(かもしれない)時まで雨が振り続ける。

    前作と違うのはその人とその人が人生を全うするまでを追いかけた短編だったけど
    今回は娘を亡くした山野辺夫婦がサイコパスな犯人・本城を追いかけるまでの7日間の長編。
    本城の『支配ゲーム』は、山野辺夫妻周辺の人たちを巻き込む思惑がなんなのか、夫妻の気持ちを弄び最終的には夫婦を懲らしめるという悪質っぷりは異常。
    また山野辺が愛する著者、パスカルや渡辺一夫の言葉がこの物語のキーワードになっているのかな…死に対する真理が書かれていて、山野辺がその言葉を

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    2025年04月02日
  • 首折り男のための協奏曲

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    ネタバレ

    伊坂節健在の連作短編集。短編をあとから加筆修正してつながりを持たせたと解説にはあるが、かすかな関わりてあり、全く独立した話ではあるものの共通点を探すのも楽しい。首折男はなぜどんな理由で死んだのかは謎のまま。死に方が不審なだけに惜しい。
    合コンの話が一番楽しめたがどれものめり込めるし、台詞回しにくすりとさせられる。作者の作品はややコメディテイストのほうが好みです。

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    2025年03月30日
  • PK 新装版

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    時間かけて読んだのもあって一回読んだだけでは3つの話のつながりを理解しきれなかった
    解説を読んで理解した時、それぞれの話のつながり方がとても面白かった
    最初短編3つかと思っていたが長編なのかもしれないと思った

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    2025年03月30日
  • ガソリン生活

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    意外な展開で面白かった
    古本屋で見つけて作者名だけで購入したため、何も前情報なく読んだ。そのため、冒頭から設定にビックリ。
    まさかの、一人称が自家用車(緑のデミオ)。しかし車同士のおしゃべりも違和感なく、ちゃんとミステリーになっているし、どんでん返しもあって、とても楽しめた。主人公のキャラクターの影響で、事件が起きていても全体的にほんわか温かい世界観で、読後感が良いのもよかった。エピローグもほのぼの。さすが、伊坂幸太郎。

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    2025年03月30日
  • モダンタイムス(上) 新装版

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    情報社会はこうなるかもしれない、という未来の私たちの生活への警鐘のようだった。
    下巻に続く展開がとても気になる。

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    2025年03月25日
  • SOSの猿

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    まったくの無関係だった登場人物たちが、ラストスパートにかけて一気に繋がって完結していくのが伊坂幸太郎作品の良きところですなあ。この物語のあらすじを説明するにあたって、絶対に他人に伝えても理解できないような内容なのに、読み始めたらその意味不明な状況を理解しながら読み進めている自分がいて不思議。続きが気になりすぎて最後らへん一気に読破してしまいました。

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    2025年03月22日
  • シーソーモンスター

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    面白いです。伊坂幸太郎のイメージはスパイモノ。今回もその要素が入って、しかも2編の話。
    特にスピンモンスターについては、コロナ前の作品に関わらず未来を予想していたかのようなシナリオ。螺旋プロジェクトである、残り7作品も気になるところだが、気になる程度で、読んみたい!とならなかった。偶然の出会いがあればいいな。

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    2025年03月22日
  • ガソリン生活

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    ネタバレ

    内容は割と物騒なはずなのに何故かほっこりできる伊坂ワールド全開の作品。星4つにしたものの伊坂幸太郎作品の中で飛び抜けて面白い話ではなかった気もするが魅力的な登場人物が多かった。それから車たちがとても可愛い。

    主に車たちの視点で書かれている構成によって犯人が分かった状態で読み進める倒叙ミステリーを読んでいるような神視点で楽しむことができる。(逆に言うと予想できないような大どんでん返しはなかったかもしれない)

    大きな謎はスッキリ解決して終わるが、部分的に100%結論を書き切らずに読者に想像の余地を残す書き方になっていて、私はそれが良いと思ったが賛否両論ありそう。

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    2025年03月17日
  • クジラアタマの王様(新潮文庫)

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    1.登場人物
    岸(きし)…中堅のお菓子メーカーに勤めるサラリーマン。宣伝広報局所属。度々、奇妙な夢を見ることがある。
    池野内征爾(いけのうち せいじ)…四十代半ばの議員。奇妙な夢を見る。
    小沢ヒジリ(おざわ ひじり)…ダンスグループのメンバー。奇妙な夢で繋がっている一人。
    栩木(とちぎ)…岸の会社の広報係長で一児の母。

    2.物語の始まり
    中堅の菓子メーカーに勤める岸は、妊婦の妻と平和に暮らしていたが、ある日、自社が手がける菓子に画鋲が混入していたというニュースが流れる。クレーム処理に長けている岸は、サポート要員として駆り出された。
    マスコミの過剰報道とネット炎上で消耗しながらも、なんとか事態

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    2025年03月16日
  • サブマリン

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    短編集チルドレンの続編だと知らずに読んだ。話のテンポや登場人物の性格によりかなりサクサク読める本だったけど内容が重かった。悪いことをした人に、どこまで寄り添うべきなのか、犯罪者は全員が全員完全に悪い人であるのかどうか、自分の中でニュースを見たりするときに考えなければいけないなと思った。

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    2025年03月15日
  • 残り全部バケーション

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    裏稼業を行う二人組のお話。
    全5編。裏稼業組視点であったり、巻き込まれた側視点であったり。時間が進んだり戻ったり。
    様々な角度から二人組を紐解いていく。

    第1章で起こる事件の顛末が最終章で明らかになりそうなところで終わるのだが、なんともスッキリしないなぁと感じた。しかしそれは完全に私の読解力不足だった。
    文庫版を手に取った方はぜひ解説を読んでいただきたい。なるほど、全ての点が繋がるととても腑に落ちる。

    それにしても立派な学者が言った言葉より半グレや裏稼業の人の一言にビビッと来てしまうのはなぜなのだろう。

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    2025年03月12日
  • 火星に住むつもりかい?

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    ネタバレ

    伏線回収がよかった
    最初から最後まで伏線と回収があった。
    文自体は読みやすかったけど、人が多すぎて読みづらかった
    真壁さんが死体を使って偽装死したのかな?
    映画で見たい作品だと思った
    ビターエンド

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    2025年03月12日
  • 死神の浮力

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    読みごたえがあった。もう一冊の「死神の精度」は1人(?)の死神といろいろな人の話だったので、読み切り風だったけど、今回の「死神の浮力」は1人の人と最後までいく話。
    ニュースの向こう側を少しだけ見れたような感じもあったし、自分の近くにいないタイプの人も出てきたりしてちょっと怖い気持ちもあったけど、久しぶりに「早く続きが読みたい」といいペースで読み進められておもしろかったです。

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    2025年03月10日
  • キャプテンサンダーボルト 下

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    やっと色々な疑問が繋がって、スッキリしました。

    相葉のことは最後まで好きにはなれなかったけど、最後までやり遂げる様子にはハラハラドキドキしました。

    ボーナストラックの話がほのぼのしていて好きです^_^

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    2025年03月08日
  • 終末のフール

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    【2025年23冊目】
    今から8年後に小惑星が地球に衝突します――突如突きつけられた終末論に、多くの人々は混乱し、絶望し、自暴自棄になった。それから5年後、小惑星の衝突まで残り3年。絶縁状態だった父娘、決断できない男、終わる前に終わらせようとした人々、目標に向かって動く女、変わらないボクサー、天体マニア、擬似家族、天高くなっていく櫓と父と息子。人々の思いを描いた連作短編集。

    伊坂幸太郎さんの連作短編集はいくつか読んだことがあるので、「あっ、この人がここと繋がってる」みたいなさりげない仕掛けにニッコリできるのは当然のことだな、と読み進めました。いやー、一番好きな連作短編集かも。

    定められた死

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    2025年11月17日
  • 残り全部バケーション

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    資格試験のため、しばらく小説を読むことを休止していました。試験も無事終わり、読書再開の一発目。タイトルが何だか楽しそうな伊坂幸太郎作品。
    読み始めから、これは楽しい物語なのか?と不安になりました。当たり屋をやってる悪人が出てきてバケーションとはかけ離れた感じです。

    家族解散からどうなったのか、岡田は生きているのか?食べ歩きブログのサキさんが岡田かも気になります。
    やはり最後のメールの内容が気になります。

    「飛んでも8分、歩いて10分」自分ならどっちを選ぶか?

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    2025年03月07日
  • バイバイ、ブラックバード<新装版>

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    「やだな、怖いなって腰が引けてると、やっぱりやられちゃう、って。かかってこいってぐらいに真正面から受け止めるほうが、ダメージはすくないんだ。喧嘩も病気も、何もかも、へっぴり腰じゃ絶対に負ける」

    ドッチボールが思い浮かんだ
    そんなこと言える状況!?みたいな切迫した状況かつ、意味わからない設定のところで言う発言だからこそいつも響く、伊坂さんの描くキャラクターの言葉。
    しかもそのキャラも毎回変な人で、でも芯があって大好きになってしまう

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    2025年03月07日
  • 残り全部バケーション

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    ネタバレ

    溝口という先輩と共に、恐喝や当たり屋など犯罪の下請け仕事をしている岡田は、人を悲しい顔にさせる仕事が嫌になりそろそろ足を洗おうと考えていた。
    そのことを溝口に打ち明けると、適当な番号宛に「友達になろうよ」とメールを打って返事がくることを条件とされた。
    奇跡的にメールが返ってきたその相手は40代の男で、彼自身の浮気が原因でまさに今日一家解散をすることになっているその妻と娘とドライブに行くことに。

    実の父に暴力を振るわれている少年。国会議員が刺された事件の裏側で誘拐された女性。スパイの仕事をしているという父親から担任の先生の危険を知らされたクラスメイト。岡田、溝口が関わった出来事は時間を超えて結

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    2025年03月06日
  • ジャイロスコープ

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    ネタバレ

    伊坂幸太郎の短編集。どれも面白くあっという間に読んでしまった。特に好きなのは「ギア」。独特な世界観に引き込まれた。
    伊坂幸太郎の情景描写が好きだなと感じた。

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    2025年03月04日
  • 陽気なギャングは三つ数えろ

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    伊坂幸太郎の「陽気なギャング」シリーズ3作目。シリーズの中で一番面白かったかも。
    このシリーズはギャングメンバーの成瀬、久遠、響野、雪子それぞれのキャラが抜群に立っているのが特長で、今回もそれぞれの持ち味を十分に出している。
    更に今回は敵役がハイエナ記者といういかにも悪役らしい悪役でかなり虫の好かないキャラなのが良い。それでこそ最後にスカッとするのだ。
    伊坂幸太郎ならではの軽妙な文体。張り巡らせた伏線の回収。
    伊坂ワールド全開の本作は気軽に楽しく読める一冊だ。

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    2025年03月03日