伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
伊坂幸太郎さんの作品は、貫井徳郎さんや薬丸岳さんの作品と違って初っ端からグイグイ引き込まれる感覚は無いのですが読み進めていく内にいつの間にか沼の真ん中に腰まで浸かっちゃっているという感覚です。前置きが長くなってしまいましたが、今回の作品はシステムエンジニア・渡辺拓海が請け負った仕事は、出会い系サイトの仕様変更といったもので今迄受けてきた仕事と比べわりかし楽な仕事と思いきや、自分の前にこの仕事を担当していた上司の五反田正臣は突如失踪。。。不明な点が多すぎる仕事に対し、渡辺は発注者に問い合わせる為に電話しても繋がらないし、コンタクトを取ろうとした事を上司に叱られる始末。渡辺はこのプロジェクトの謎を
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Posted by ブクログ
面白かったね。
で何が面白かったかっていうと、物語よりも状況を説明する言葉、状況説明かな。
もっと簡単な言い回しがあると思うけど、何でそんな回りくどいことを説明調に話すのか、何となく面倒くさい自分を思い出したよ。
だけどこれが良かった。
さて物語はっていうと罪の意識もあるし、まあある意味ハッピーエンドだけど、この作者の殆どに言えるのかと思うけど、死を軽んじてるよね。
100人100通りの人、人生があるからこんな簡単じゃあないと思うけど、まああまり重くならないのでそこがいいのかっていう感じも分かる。
この作者らしいね。
でも、落とし所は外してなかったので、SIT隊長の夢に出てきた娘、妻の会話は何 -
Posted by ブクログ
ネタバレ伊坂作品にしては心重たい部分が長くて疲れる本だった。
平和警察とは名ばかりの一般市民に対して魔女狩りを行う世の中に対して、ちょっとした正義感から立ち上がる1人の青年を描いた物語。
揉み消された平和警察の横暴を始めとして伏線の散りばめ方と回収のスマートさは伊坂幸太郎健在と言ったところ。
真壁鵠太郎という敵側に置いておくには些か魅力的すぎるキャラクターが最終的には黒幕の1人であるあたりは伏線で裏切りを重ねながらも大事なところは押さえているな、という感じ。
まさかタイトルが「不満があってもこの世で生きていくしかないよね、まさか火星にでも住むつもり?」みたいなニュアンスとは思わなかったけど。