伊坂幸太郎のレビュー一覧

  • AX アックス

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    やっと読んだ〜殺し屋シリーズ3作目。恐妻家の殺し屋•兜の、常に妻の機嫌を気にする言動にクスッと笑いつつ、妻と息子への愛にグッとくる。シリーズ1、2作目の登場人物たちがたくさん話題に上がるのも良かった。後半に向けて兜の状況がどんどん緊迫感のあるものになっていくにつれて、兜が自分のこれまでにしてきた殺し屋としての仕事のことや、これからのことに思いを馳せるのが読んでいて辛いのだけど、兜の考えは真理でもあって、複雑な気持ちになる。やっぱり伊坂さんのお話なので兜も息子の克己も奈野原もいいキャラクターばかりだった。

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    2025年11月20日
  • アイネクライネナハトムジーク

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    短編集だけど登場人物が繋がっているので読み応えがある。
    あれ、もしかしてこの人は?とページを戻ったりして読むのが楽しい。
    それにしても『この子がどなたの娘かご存知ですか』作戦は秀逸すぎて笑った。

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    2025年11月20日
  • バイバイ、ブラックバード<新装版>

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    悪気なく5股している主人公なのに憎めない優しさがある。一体何が起きてこれからどうなるのかぼやかされているのが却って心理描写に集中できてよい。

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    2025年11月20日
  • AX アックス

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    主人公は殺し屋としては相当な腕前なのに、
    家では最恐の奥さんに全く頭が上がらない。

    夜遅く帰るときは、奥さんを起こさないように気を配り、おにぎりの袋を破る音すらアウトという徹底ぶり。

    あれほど強いのに家庭では人権なくて、
    そのギャップに変な親近感を覚えた。

    全体はコミカルだけど、
    ときどきモラハラっぽく見える場面もある。
    でも、主人公が本気で奥さんを大切にしているのが伝わるから、奥さんもそれに甘えているんだなと愛を感じる。
    息子との掛け合いも好きで、
    息子目線の家族の形も面白い。

    ただ、家族の場面は楽しく読めた一方、それ以外のパートは文字が滑ってしまい、読むのに時間がかかった。

    でも

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    2025年11月20日
  • ペッパーズ・ゴースト

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    非常に「ちょうどよい」エンターテイメント小説であった。

    この、伊坂氏の現代版おとぎ話とでも言うべき小説の何がちょうどよいかと言えば、その「爽快さ」である。

    いつぞやのニュースや、どこか最近見かけたような「悪」がいる。それらと対峙する分かりやすい「正義」が悪戦苦闘する。現実世の中がそう単純なものではなく、「悪」は跳梁跋扈するばかりであるが、小説の中で繰り広げられる、悪く言えば単純な、良く言えば、そうあって欲しい理想的なエンターテイメントが繰り広げられ、日常で溜まった脳や心の澱が流されていくような気持がする。

    その中にあって、「悪」に対する復讐を試みる「悪」が登場し、我々の心の水面に石を投じ

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    2025年11月20日
  • ジャイロスコープ

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    伊坂幸太郎さんらしさが溢れる短編集だった。どの作品も味わい深く、かつ一本芯の通った作品に仕上がっていると感じた。この不思議な清涼感のある読後感を得られるのが伊坂幸太郎さんの作品であり、さらに多くの作品を読みたいし、ご本人には作っていただきたいと願ってやまない。

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    2025年11月19日
  • アヒルと鴨のコインロッカー

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    物語の終盤にかけて、華やな雰囲気と清々しさを感じさせる作品だった。現実世界から少し先の不思議な世界に飛び込んだような気分になった。

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    2025年11月19日
  • 死神の精度

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    ネタバレ

    「死」について私はよく考えていました。
    死神、という言葉に惹かれてこの本を買って、読みました。
    「死ぬというのはそういうことだろ。生まれる前の状態に戻るだけだ」というセリフを聞いて漠然と抱いていた死への恐怖がふっと軽くなりました。
    あと、私も千葉と同じくミュージックが好きなので「人間が作ったもので1番素晴らしいのはミュージック」というセリフに激しく同意しました。

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    2025年11月19日
  • オーデュボンの祈り

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    はじめは進みがイマイチだったけど
    途中から一気に引き込まれた!
    ありえない世界なのに、どこかリアリティーもあって
    謎が一気に解けそうになったり、ならなかったり
    面白かった!
    ちゃんとすべてに意味があって繋がっている伊坂幸太郎ワールドのデビュー作

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    2025年11月18日
  • マリアビートル

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    ネタバレ

    殺し屋シリーズの第2弾。
    またも個性的な殺し屋たちが、新幹線の中という限られた空間でいろんなことを起こす。
    蜜柑と檸檬のコンビも面白いし、何より七尾の不運が面白い。
    次はどんな事が起こるんだろうって期待しちゃう。
    木村の両親にもびっくりだ。
    あと、前作のキャラクターが出てくるとちょっとうれしいよね。
    鈴木、お前もか!って。

    登場人物が多く、それぞれにフォーカスが当たるので途中ちょっと中だるみ感があった。
    けれど、最後はやっぱり面白いんだよね。
    後半のスピード感が良い。

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    2025年11月18日
  • マイクロスパイ・アンサンブル

    購入済み

    やっぱり面白い

    伊坂幸太郎ワールド全開、オススメです。

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    2025年11月18日
  • アイネクライネナハトムジーク

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    伊坂さんの『それぞれの物語が交錯する』伏線回収が好きなんだけど、数日かけて少しずつ読み進めたから誰が誰で、今がいつなのか分からなくなっちゃった(〃ノдノ)記憶が薄れた頃にもう一度、一気に読みたい。

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    2025年11月17日
  • グラスホッパー

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    伊坂幸太郎の本基本的にめっちゃ読みやすいけど、これ一番すごい。飛ぶように読めた。伏線回収とかも当たり前に気持ちよかった。
    ハードボイルドってジャンル?らしいけどその辺はよくわかんない。

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    2025年11月17日
  • 終末のフール

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    3年後に小惑星の衝突により世界が滅亡する。
    事前に国民が知らされていたらどんなに混乱するだろう。パニック映画のように暴徒化した国民が暴れたりわかりやすくはちゃめちゃになるんだろうか。
    自分は絶望したあとどうするだろう。
    滅亡を前に日常生活をおくる人々の話を読みながらしんみり考えてしまった。

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    2025年11月17日
  • クジラアタマの王様(新潮文庫)

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    先が気になって一気に読み進めたい!そんな一冊だった。
    主人公の岸さんをずっと応援しながら読んでた。

    この題名、どういう意味!?とずっと思ってたんだけど、ラストで明かされて『なるほど!そういうことか!』とすごく腑に落ちた。

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    2025年11月17日
  • 777 トリプルセブン

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    小気味いいストーリーで安定の面白さ。
    暗殺や切迫したストーリーなのだが、文体のおかげで楽しい話でも読んでいるような錯覚を覚える。

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    2025年11月16日
  • 777 トリプルセブン

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    天道虫こと七尾による殺し屋シリーズ
    いつものように簡単な仕事が不運により複雑化する「七尾」
    逃し屋おばちゃん「ココ」
    一度見たもの聞いたものを絶対に忘れることのない「紙野」
    紙野が記憶した情報を追うのは狂気の男「乾」
    吹き矢殺し屋集団「6人組」
    炭酸殺し屋コンビ「コーラとソーダ」
    ホテル専門の殺し屋「マクラとモウフ」
    ホテルを舞台に運命が交差するエンタメ小説。
    テンポが良く非常に読みやすい。さらに描写にほとんど無駄がないと言っていいほど綺麗。安定感がありすぎて新鮮さはないかも?120点を読みたい人にはおすすめできないけど85点を読みたい人にはぜひおすすめしたい作品。

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    2025年11月16日
  • 逆ソクラテス

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    小学生の視点だったが自分自身の昔の感覚を思い出させてくれた。もちろん現代の子供たちとは違う世相で育ってきたが子供の頃に感じていた正直さや正義感は今も変わらないのだなと思った。
    今までと少し雰囲気は違ったが、まあ良かったやん、という読後感は健在で大いに楽しめたと思います。

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    2025年11月16日
  • 重力ピエロ

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    ネタバレ

    2人の先輩から薦めていただいたにも関わらず、2年も積読してしまった本をようやく読み終えた。
    購入したままこれまで読んでいなかった自分を、なんで読まないんだと問いただしたいくらいにおもしろかった。

    小説に限らず様々な作品に触れていると、なんとなく展開を予想してしまう。
    本書についても例外ではなかったが、うっすら予想しているものとそれほど外れてはいないのに、真実が明らかになるのと同時に少しの衝撃が心を揺さぶる。
    この感覚は、放火犯を追い続ける中で弟と向き合うことになる「私」の心情を追体験していた証拠だと思う。それくらい、見事な描写だった。

    だからこそ、
    「おまえは俺に似て、嘘が下手だ」
    終盤で

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    2025年11月16日
  • 楽園の楽園

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    各国で大停電が起き
    強毒性ウィルスが蔓延し
    巨大地震が頻繁し
    飛行機が墜落し
    放射能漏れに怯える人々が大移動する…
    これはそんな世界の話

    特殊能力を持った3人の登場人物がこの世界状況を打破すべく不思議な旅をする
    3人しか登場人物がいない本
    挿絵がとてつもなく美しい本

    AI社会
    アダムとイブの伝説の樹木
    いつもストーリーを求めるヒトの脳
    キャベツの話
    そしてNI(nature Intelligence)=自然界が持つ意思

    ファンタジックかつ壮大な映画のような風景と哲学的思想の中にいつの間にか自分も迷い込んだ気持ちになる

    もし本当にNI(自然界に意思)があり、それによってヒトが淘汰されるの

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    2025年11月16日