伊坂幸太郎のレビュー一覧
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「届けよ、誰かに。頼むから」
帯にも書かれていたこのフレーズがもう大好きで。メロディーのように口ずさみたくなります本当に最高です。笑
短編だけど読後にしっかりと重みも爽快感もどちらも味わえるような一冊でした。
タイトルにもなってる「フィッシュストーリー」はやっぱりホロッときましたし好きですが、他のどのストーリーも奇抜で面白いし、キャラクターも個性的で楽しい。
「ポテチ」に出てくる今村のお母さんと彼女の掛け合いが抱腹絶倒でした!今村、こんな二人が付いてるんだから大丈夫だよと言ってあげたい。いずれ二番煎じにならない世紀の大発見をしてくれることを期待しています。笑
あと他の伊坂さん作品でもあちこ -
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山田王求の野球の王様になる物語…
シェイクスピア、マクベスが物語に色濃く反映されている。マクベスは悲劇なので山田王求の物語も悲劇であることを認識しながら読み進める。
王求は野球のセンスは規格外で既に小学校の時にプロの本気速球をホームランにしてしまうという…
悲劇は
①野球を続ける為に人間が命を落としている
②愛想が悪く、人間関係に苦慮することを放棄している
③優秀な野球選手であること
両親の育成方針も王求の野球スキルレベルアップに重きを置き、王求自身も他人との協調性に欠ける成長となってしまう…
天才は天才ゆえの苦痛、生きづらさもあるだろうが人間社会で生きていく為には少なからずの協調性、人間力も -
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伊坂さんの中篇が四作収録されている作品。
この作品の前に、伊坂さんの『オー!ファザー』を読んでいたので、『ポテチ』の親子愛にグッときてしまいました。主人公の今村が抱えている悩みが少しずつ明かされていきますが、すべてがわかったとき、『タッチ』や『ポテトチップス』に感動する件がたまらなくなります。(特に若葉が「間違えてもらって、かえって良かったかも」というシーンは震えます)
『オー!ファザー』でも触れましたが、伊坂さんは血の繋がりに関係ない、親子の愛を色々な角度から描いていて、それはこれからもずっと、変わらずに在り続けものなのだという強いメッセージを感じました。
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メモ
全体を通して、感じる重低音。ドラマティックな派手さはなくて、静かだけれども確かに動いてる流れみたいなのを感じた。死神のせいなのか、雨の描写のせいなのか、バッハのチェロ無伴奏組曲のせいか。何か大きな気付きがあったというよりも、根底にある小さな流れを感じた。
6つの中では、旅路の話と最後の老女の話が特に好きだった。ミュージックにジャケットに、最後の最後で前の章とのつながりが見えて、懐かしさと寂しさがふわっと込み上げてくる感じ。人間らしくないけど、同時に妙にどこか人間らしさもある死神の千葉さんのキャラクターも相まって。「山なんて走ってりゃぶち当たる」が残ったフレーズ(旅路を死神より)。 -
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『父と息子』の関係性を描いた家族小説。
主人公の由紀夫は、母1人・父4人という特殊な家庭環境に育つ男の子。そんな環境に育ったことが影響しているせいか、由紀夫は大人びていて、飄々としている印象。そんな由紀夫が、友人・鱒二のトラブルに巻き込まれてしまうというお話し。
4人の父親の愛情に、照れ臭さと鬱陶しさを感じる由紀夫の心情描写がとても瑞々しく、10代ならでは。
冷静沈着な由紀夫が、トラブルに巻き込まれ命の危険を感じたとき、真っ先に頭に浮かんだのが4人の父親。いかに父親たちに愛されていたのか気付かされる場面にグッときます。
愛されるということが、どれだけ心強いものか。
例え血が繋がっていなくても、 -
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ネタバレ8編の連作群像劇。隕石が落ちて8年後に世界が終わると宣告されて5年が過ぎ、なんとなく世間が小康状態の時点の、悟りを開いた様な日常がリアル。表題の「終末のフール」に始まり、「太陽のシール」「籠城のビール」…と続くタイトルがハライチのネタみたい笑。特に好きなお話は「冬眠のガール」「演劇のオール」かな。キャラは「週末のフール」の静江さんと「天体のヨール」の二ノ宮が好き。
「鋼鉄のウール」で苗場さんの「あなたの今の生き方は、あとどれくらい生きるつもりの生き方なんですか?」のセリフに痺れた。かっこいい。
それにしても、今作も仙台が舞台。伊坂さんてば本当に故郷が大好きなのね笑。
連作群像劇とはいえ、普段、