伊坂幸太郎のレビュー一覧

  • さよならジャバウォック

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    ネタバレ

    殺人から物語が幕を開けるにもかかわらず、全体としてはどこかノホホンとした空気で進んでいくのが印象的だった。
    殺人を犯した量子と、なぜか元ミュージシャンの北斎という、異なる立場の二人の視点が軸となり、物語は静かに展開していく。
    大きな起伏があるわけではないが、その穏やかな流れが逆に不気味さを際立たせているようにも感じた。
    そして何より圧巻だったのは、ラスト残り20ページ。
    量子が実はジャバウォックに乗っ取られ、20年間も意識を失っていたことに気づく展開で、物語は一気に加速する。

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    2026年04月04日
  • ホワイトラビット(新潮文庫)

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    ネタバレ

    人質籠城事件をメインに、人質誘拐グループの暗躍を重ねながらユーモアたっぷり、それでいてジンとくるシーンも織り交ぜた快作。籠城して警察に包囲された状況からどうやって人質となった新妻を探し出し解放するのか。ほぼ不可能を思われる難題を奇抜なトリックで鮮やかに成し遂げる。作者ならではのユニークな言い回し、レ・ミゼラブルに相当傾倒し、色々な場面で活用される。神目線で状況を解説するところもそう。作者自身もあとがきで不安がっているが、トリックが複雑で一読では掴みきれないほど深い。
    たくさんの作品を紡いできた作者にはアイディアの枯渇はないのか、と考えるほど今回もふるってます。終わり方がさりげなくかっこよかった

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    2026年04月04日
  • さよならジャバウォック

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    最初から最後まで読みやすかったです。途中から何となく、もしかして…?と思いながら読み進んだが、私が思っていた以上に、ああ!そうだったの?!という展開で満足度も高いです。視点が2人交代で話が進んで行くのだけれどもその2人の話が交わりだしてからは一気読みでした。理性を失い暴れても大切なものへの気持ちは変わらなかった彼の姿に、自分がジャバウォックに憑かれたらどうなるんだろう、私が大切だと思っているものへの気持ちは本物なのか、大切に思うべきだと思っているだけなのか、ちょっと怖くなりました。

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    2026年04月04日
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)

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    おっもしろ…である。
    特にボーナストラックがおっもしろ。
    本編ははらはらドキドキ過ぎて、心臓に悪い、という表現がしっくり。

    伝染病にワクチン接種、そして兵器。
    ハードボイルドもあり、人間の営みもあり。

    作家さんって本当にすごい職業だと思います。フィクションの中に、いろんな要素を整えて、楽しませてくれる作品を生み出している。

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    2026年04月04日
  • ホワイトラビット(新潮文庫)

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    夏之目課長の娘さんのセリフがとても印象に残っている。

    レミゼラブルのパリの下水道事情を1章つかって説明するということを知った夏之目課長が娘に問いかける。「ストーリー以外のところなんて必要なのか?」
    それに対し、
    「そういう無駄なところが、物語を豊かにするんだから。」

    無駄が物語を豊かにする一方、無駄を楽しめる人間は豊かなんだとも思う。
    妻と娘を失い、仕事に没頭していないと悲しみで押しつぶさそうになっていた夏之目課長は最後に無駄(本来の仕事から外れ、黒澤についていったシーン)を楽しんで豊かさを取り戻したんだろうな。

    30代半ば、効率重視だけではなく、無駄を楽しみ、豊かな人生を歩もう。

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    2026年04月04日
  • 陽気なギャングが地球を回す

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    これぞ伊坂幸太郎ど真ん中。
    安心して読み進められるし爽やかな読後感で気持ちが良い。
    物語のテンポも良くて「陽気なギャング」一向のキャラクター性も良いのでストレス無く読めた。

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    2026年04月03日
  • 逆ソクラテス

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    小学生たちが主人公となった5つの短編集。
    こどもって、ほんとに小さな社会で必死に生きているんだよね。大人からしたら些細な問題かもしれないけど、こどもからしたら人生を揺るがすくらいの事件だったり。お金もないし使えるものは限られた中で答えの出ない問にがむしゃらに向かった行く。それは大人もこどもから学んでいかないといけないところかもね。

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    2026年04月03日
  • ゴールデンスランバー(新潮文庫)

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    主人公青柳が突然首相暗殺の濡れ衣をきせられるが、青柳の人柄や友人からの信頼もあったり、さまざまな人と出会ったりする、ハラハラドキドキで必死な2日間の逃走劇。

    過去の思い出話が多く組み込まれており、登場人物との関係性が深く感情移入しやすい。また、マスコミや警察の闇も見え、青柳の立場になると怒りと恐怖で諦めてしまいそうだと思った。

    しかし、青柳からは周りの人の声もあり強く生きていこうという気持ちが感じられた。

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    2026年04月03日
  • アヒルと鴨のコインロッカー

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    犯罪と片棒を担ぐことが嫌な主人公椎名と河崎と名乗る謎の男の物語と外国人ドルジと日本人女性の琴美の物語がどのように交わるのかここが見どころだと思います。
    初めから中盤にかけては話が交錯している感覚があり、少し関連付けにくいですが、徐々に近くなっていきます。
    主人公椎名は春に上京してきたのだが、お隣に挨拶をする時に「本屋を襲わないか?」という持ちかけを謎の男(河崎)から持ちかけられるという意味のわからないところからスタートする現在と動物をすごく大事にする2人の男女が正反対の動物殺しを暇つぶしのように楽しんでいる3人組と接触するところから始まる過去の物語が交錯して描かれていきます。
    印象に残ったとこ

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    2026年04月02日
  • 重力ピエロ

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    『春が二階から落ちてきた。』
    この冒頭がなんか好き。
    家族愛と兄弟愛のお話かな。

    結局遺伝子ではなく、生まれ育った環境なんだと思いたいし、そうなんだと思う。

    まぁまぁ長いのでちょっと読むのに時間がかかってしまったけど、後半はスルスル読めて面白かった。

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    2026年04月02日
  • さよならジャバウォック

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    ネタバレ

    目を覚ましてから量子が感じていた違和感の原因が最後に一気に判明していくところが面白かった。ジャバウォックに取り憑かれた亀さんはどんな変化をするんだろう。

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    2026年04月02日
  • ジャイロスコープ

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    ネタバレ

    短編集。でも1つ1つが面白くてサクッと読めてしまった。
    短編ながらに、それぞれがちょっとずつ繋がっていたりして全然、舞台が違う話なのに不思議と同じ世界線のなかでの物語になっている。

    いちばん好きだったのは、「1人では無理がある」かな。
    冒頭の物騒な話から、サンタクロースの話になってどう展開するのか…と思いながら読んでいたので、これがいちばん面白かった。

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    2026年04月02日
  • さよならジャバウォック

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    ネタバレ

    ストーリーがどこに転がっていくのか全くわからず必死に追いかけました。
    伊坂作品はトンデモ設定なんだけど、いつの間にかそのトンデモに馴染んで読み進めてしまうのがすごい。

    びっくりポイント
    破魔矢くんが翔くんだったこと

    心がチクっとしたところ
    最後のほうで「子供は宝」と言っていた桂凍朗がジャバウォックに取り憑かれながらも子供を救った場面

    戦争を身近に感じる今は人間のエゴや本能に悲観的になるのだが、その気持ちとリンクするような台詞が散りばめられている。
    特に桂凍朗から。
    「暴力と親切」
    「仲間には優しく、敵には残忍に。安定と破壊、維持と発展、自分のエリアを平和に保ちながら、よその土地に攻め入っ

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    2026年04月01日
  • 逆ソクラテス

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    小学生を主役にした短編集。
    昔経験したことあるような懐かしい描写が、自分と重ねられて読める。
    先入観は良くないと教わってても、大人になると先入観は抱いて行動してしまう。
    自分を見直し、あの頃の気持ちを思い出したい時に読む本。

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    2026年03月31日
  • さよならジャバウォック

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    ジャバウォックとは何なのか、よくわからないままいろんな事が起こり、誰が味方なのか、敵なのか見極められなかったです。途中、さらによく分からなくなり断念しそうになったけど、最後まで読めてようやく事の真相がつかめました。もう1回読み直したらもっと細かい所まで分かるのかもしれないなぁ。
    量子さんはいろんな意味で凄い人なのかもしれないと思いました。

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    2026年03月31日
  • 終末のフール

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    あと3年で世界が終わる
    みんな死んでしまう中で生きていく人達の短編集

    人それぞれ3年で終わる世界での死と生への感情が違いとても面白かった
    色々な登場人物がある時点で交差する点なども読んでいて面白かった

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    2026年03月31日
  • マリアビートル

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    マリアビートル★3.8
    ブラピ主演で実写化された映画を観たことがあったが、原作は初めて。一部グラスホッパーの登場人物と被っていて懐かしさを感じた。登場人物ほぼ全員殺し屋で物語は東京から岩手にむかう新幹線の中だけで展開される。殺し屋同士も誰が敵かわからない中、お互いを牽制し合いながら戦うのがハラハラして面白かった。生意気でサイコパスな中学生王子がおじいちゃん殺し屋に全て見透かされてやられるのが爽快でした。

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    2026年03月31日
  • グラスホッパー

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    グラスホッパー★3.8
    ずっと読みたかった殺し屋シリーズ!妻の復讐のために殺し屋になった心優しい鈴木は運良く周りの人に助けられ命拾いを繰り返して任務を遂行していく。展開が多くて面白かった。

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    2026年03月31日
  • 砂漠

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    5人の大学生たちのキャンパスライフが描かれています。大きな事件が起きるわけでもなく淡々と物語が進んでいくのですがどこか読んでいると前向きな気持ちになっていきました。特に西嶋の考え方が印象に残って面白いことは自分で起こす!という前向きな考え方がすごくいいなと思いました。

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    2026年03月30日
  • モダンタイムス(下) 新装版

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    今後サスペンス小説のおすすめを聞かれたら自信を持ってモダンタイムスと答えるだろう。

    それくらい終始ハラハラドキドキの連続だった。
    上下巻合わせて700ページ超という長編小説だったが退屈することなく最後まで読むことができた。

    上巻で散りばめられた安藤商会や株式会社ゴッシユの正体、播磨崎中学校事件の真相や検索の仕組みなどありとあらゆる伏線がどんどんと回収されていき、読み進める手が止まらなかった。

    中でもホテルで緒方と兎の男と対峙する場面がドキドキした。
    もうダメかと思う度に超能力が解放したり思わぬ人物が助けに来たりと胸熱な展開に何度歓喜したことか。

    SEとしてPC上のシステムを制作する渡辺

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    2026年03月30日