伊坂幸太郎のレビュー一覧
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ネタバレ夫からの暴力に対抗し
結果的に殺害してしまった妻。
現実を受け入れられず、働かない頭を
無理やり動かし今後を思案していたとき
突如部屋を訪問してくる大学時代の後輩…
こんな導入からは想像もつかない
展開と結末だった。
「人間が抱える暴力と親切の二面性」
「変えられない過去と他人、変えられる未来と自分」
この二つがこの本の主題だと感じた。
SNSの発展により仲間か敵かを識別する線を
引く行為自体が容易になったことで
不必要なはずなのに、敵(輪の外)と認識しては
その冷酷な暴力性を発揮する。
量子が眠っていた20年の間に起きた
技術革新によりその側面は加速し、結果として
凍朗は世界を諦めて -
Posted by ブクログ
ソワソワしながら読み進める。
388ページ読み終えるまで長かったようであっという間
量子の困惑が私の脳に取り憑いていたのかも⁉︎
見当違いな私の推理も今回は出番なし最後まで予測出来ない内容でした。
印象に残った文
p168フランスの思想家はこう言いました。人間の最も強い欲望の一つは、 「今より落ちぶれたくないという欲求」だ、と。人間はお金を無駄にすることはあっても、地位を捨てることは稀だ、とも。
そういう法則性があれば、人は身近な人と競い合い、足を引っ張り合い、時に意地悪に振る舞うようになるわけです。落ちぶれないために。
急に性格が凶暴化したのはジャバウォックのせいなのか… -
Posted by ブクログ
未来を知るカカシ、嘘しか言わない画家、動くことのできない女店主、理由になっていないといって撃ち殺す男、百年以上も人との交流がない離れ島で起こる様々な出来事。何とも不思議な世界が伊坂幸太郎ワールド。以前に初期の作品を読んだ時にはあまりに非現実的な、シュールな世界の面白さがよくわからなかったかもしれない。このところ連続で殺し屋シリーズや学生時代物を読んだ後でここに戻ってきたら、意外にもハマっていった感がある。
この土地には何か欠けているものがある、それはリアリティだろうと思って読み進めていったが、そんなことは当たり前で、話はもっと単純だけど複雑な色々な関係性を持って、と感想を書こうと思っても混乱す -
Posted by ブクログ
ネタバレ大どんでん返しと言われていたので覚悟して読んだが、そこまでの衝撃はなかった。。笑
ただただペット殺しが不快だった
なんとなく予想はしてたしていたが、琴美も河崎も死んでいた。ドルジが切ない。生まれ変わって3人再会できてたらいいなあ。
河崎のキャラ好きだな〜
P182「僕はいかにも自分が主人公であるような気分で生きているけれど、よく考えてみれば、他人の人生の中では脇役に過ぎない。そんなことに今さらながらに気がついた。河崎たちの物語に、僕は途中参加しているのかもしれない。」
当たり前だけど、自分の人生も他人にとっては脇役なんだな〜という真理。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ1ページ目の「ひっくり返したスノードームの中身のように混乱している」というフレーズに痺れた。
わかりやすくて、ぴったりな表現に感動すら覚えた。
なぜ量子さんはずっと帰してもらえないのだろうと思っていた。もう少しもう少しと言われながらずっときてしまったが、まさかそういうことだったとは!
2つのストーリーがバスケのワールドカップ会場でやっと1つにつながったと思ったら20年?
ジャバウォックに憑かれた夫を死なせてしまったのだから想定できたはずなのに。
章や節の変更なく、流れるように破魔矢と絵馬のゾーンに入っていったので、私自身、量子と同じように継ぎ目のない感覚でずっといってしまった。すごい技巧。
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Posted by ブクログ
現在と2年前の二つの視点が交互に展開される構造に、読んでて飽きさせない。徐々に伏線回収していくうちに、気づいた時にはそんなどんでん返しが待ち受けていたとは!
河崎、琴美、ドルジの関係性が良いなぁ〜、とそこに加わる椎名の存在がまた、交差する物語において、良いスパイスになっている!
「一緒に本屋を襲わないか」なんて持ち掛けられる椎名も気の毒ではある笑
読んでて面白いんだけど、それ以上に悲しすぎる…。伊坂節のおかげもあって、物語全体を包み込むような暖かい雰囲気を感じられた。それにしても、補えないくらいには物語が残酷で終盤にかけてとても悲しかった。タイトルもそういう事か〜!
ほんと癖になるなぁ -
Posted by ブクログ
ホテルの備品が戦闘道具になるとは……
天道虫が並べ立てる不運物語が、本当にくだらなくて面白くて。
今回も荷物を届けるだけの任務のはずが、またまた不運に見舞われ、そして妙な巡り合わせの中でしっかり生き残っていく。
世界一不運な男は世界一「しぶとい」ラッキー・ガイだった。
殺し屋ばかり出てくる物騒な話のはずなのに、テンポの良い会話と小気味よいアクションのせいで、人がバッタバッタと死んでゆく展開ではあるが、読者が感情を差し挟む暇などは殆どなく、逆に爽快感さえ覚えるから不思議。
全体的な軽口の合間に哲学的なことを挟んでくるので油断できない。
肩の力を抜いて読めるエンタメ小説だった。
ちなみに、