伊坂幸太郎のレビュー一覧

  • 重力ピエロ

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    ネタバレ

    「春が二階から落ちてきた」という冒頭の一文は、最初はとても情緒的な比喩表現だと思って読んでいた。しかし物語が進むにつれて、それが文字通り、弟の春が物理的に落ちてきた出来事だったと分かり、強い印象を残す。

    それでも春という存在は、泉にとって「冬のあとに突然やってくる春」のようでもあり、比喩としても非常に美しい。物理的な出来事と心情的な意味の両方が重なり合って描かれているのが印象的だった。

    放火魔を追う展開や、街中のグラフィティを消して回る描写など、少しアンダーグラウンドな世界が垣間見える一方で、日本のどこかに実際にあってもおかしくない物語だとも感じた。

    映画のキャッチコピーである「家族の愛

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    2025年12月14日
  • 陽気なギャングの日常と襲撃

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    最高!大好きだ

    成瀬というより、久遠になりたいって思う自分は珍しいのか、一般的なのか、気になる

    ボーナストラックの充実感もすごいぜ

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    2025年12月13日
  • さよならジャバウォック

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    最初は、主人公と同じで何がなんだかわからない、といったぼんやりとした感覚で進んでいったのですが、最後の方の文で全てが繋がりました。
    そして最後のページの言葉は作者から読者に向けての言葉なのだと自分は勝手に解釈しました。とても素敵な小説だったと自分は思います。

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    2025年12月12日
  • さよならジャバウォック

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    暴言を繰り返していた夫。妻の量子はある日、ついに暴力を振るってきた夫を正当防衛のために殺してしまう。そこへ、最近、久しぶりに再会した大学時代の後輩、桂凍朗が訪ねてきて、事件は意外な方向へ進んでいく。

    「なぜ、そんな名前をつけたの?」と言いたくなるような相変わらずのネーミングセンス。

    『不思議の国のアリス』は子どもの頃、読んだことがあるけど『鏡の国のアリス』は読んだことがなく、ジャバウォックという言葉すら知らなかった。学校司書なのに恥ずかしい…。

    そして毎回、伊坂作品はよくわからんなーと思いながら読んでいくと突然、刺さる言葉が出てくる。今回も「他人と過去は変えられない。自分と未来は変えられ

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    2025年12月12日
  • マリアビートル

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    数年ぶりに読んでみました。ざっくり内容は覚えているものの、細かくは覚えていないにも関わらず「面白かった」という記憶が残っていました。改めて読んでみてやっぱり面白かったです。七尾の普段は頼りないけど、機転が利いて実は強いっていう少年漫画の主人公にいそうなキャラ設定が、個人的には結構好き。

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    2025年12月12日
  • チルドレン

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    「奇跡」なんか起こらないってわかっているから、人々はそれを「奇跡」と呼ぶのだが、そんな「奇跡」を本当に起こしてしまう、痛快なストーリーです。
    主人公の周りにいる人たちを第一人称とし、それどれの立場や時間軸の違いの中で繰り広げられる物語は、読む人を圧巻します。大人は汚いと言いながら、大人っていいなって思わせる作品です。

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    2025年12月12日
  • 残り全部バケーション

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    数ある伊坂幸太郎の名作の中でも、トップクラスの面白さだと思います。今年最後の本になりましたが、気持ちよく年を越せそうな名作に出会えて満足です。
    ストーリーの最後の一言に、主人公の期待、不安、怒り、ひねくれた性格、全ての感情をここまでベストな文章で締めるのはさすがでした。

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    2025年12月12日
  • さよならジャバウォック

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    複数の物語が絡まり合い最後に結び付くカタルシスの作り方、ユーモラスな会話の中に力強いメッセージを軽やかに入れてくる感性、そして読んだ後は人間や世界に対して希望が何となく湧いてくる感じがする。要素は変わらない気がするのに全く違う体験として味わえるのは伊坂作品の魅力。

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    2025年12月12日
  • さよならジャバウォック

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    どういうこと?が最後に回収されてスッキリでした。その他の仕掛けや展開はある程度想像できましたが、最後の種明かしは「なるほどー」となりました。

    この本のテーマの一部であろう、正義か悪か、敵か味方という区別による見え方の違いなど、フィクションですが実体験から共感できる部分が多く、自然と入り込める物語でした。

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    2025年12月11日
  • ガソリン生活

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    車好きですし、大好きな作品。
    エピローグの感じはめちゃくちゃ好きです。
    車同士がお話しする一風変わった世界も非常に楽しく読めました。

    今も駐車場で我々の車が他の車とお話ししてるかもしれませんね……

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    2025年12月10日
  • 陽気なギャングが地球を回す

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    これぞ伊坂幸太郎ワールド全開の作品ですね。
    キャラクターもストーリーも抜群にイケてるいました。早く続編も読みたいと思いました。

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    2025年12月10日
  • 陽気なギャングが地球を回す

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    伊坂作品にハマるきっかけになった作品。
    テンポよく進むお話、キャラクターの魅力、様々な伏線回収。ラストにむけて収束していく感じが心地よい。また読み返したいです。

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    2025年12月10日
  • 終末のフール

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    私の好きな作家ベスト3に必ず入るであろう
    伊坂幸太郎さんの作品。
    ほぼ全部読んでると思っていたが、思わぬ穴。
    何が好きかって、伏線が張り巡らされているのが全て回収されるところ。
    人物が沢山でてくるけど、絡まるところ。
    小さな言葉や小さなポイントが
    後になって、ここででてくるんかー。ってなるところ。
    秘密の扉がいっぱいあって、あちこち開いて
    どーしよー,迷子になると思っても
    どこから入ったとしても最後にちゃんと
    出口にたどりつけられるところ。 

    病の中、病室で夢中になって読みました。

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    2025年12月10日
  • ゴールデンスランバー(新潮文庫)

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    学校の先生にお勧めされ購入。
    ハラハラドキドキの逃避行!
    最初から最後まで落ち着くことのできない展開の連続。
    キャラの会話が面白く、作中のいろんな要素が後半に繋がっていくのが良い。
    大学時代の友人、その知り合いだけでなく全くの他人や偶然出会った人などが助けてくれる展開に「習慣と信頼」が表れている。

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    2025年12月09日
  • オーデュボンの祈り

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    ネタバレ

    伊坂幸太郎は好きでよく読むけどこれは特に好きだった。
    喋るカカシとかいうファンタジーな存在、変な島民たち、それらを変だと思いつつ順応していく主人公、すごく刺さった。現実には絶対にないのに、もしかしたらどこかにはこういう島があるのかも…と思わされた。
    ちゃんとミステリーの部分もあって面白かったし、何よりキャラクターが良かった。

    島に足りないものが何か、がわかったときの日比野の嬉しそうな様子で何故か泣いてしまった。日比野には幸せでいて欲しいと思った。

    あと好きなのは、城山が島に着いて最初に民家を訪ねるシーン。それが桜の家だとわかった瞬間、こいつ踏むぞ、と思ったし、そのための花の種だったんだと気

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    2025年12月09日
  • フーガはユーガ

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    ネタバレ

    導入シーンがどういう場面なのか、序盤は全く分からずに読んでいたが終盤に繋がりが分かってからは読み切るまですぐだった。
    他の方が感想に書いていたようにフーガとユーガではなく、フーガはユーガなんだなと。
    個人的にはハッピーエンドがよかった、切ない。

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    2025年12月09日
  • 逆ソクラテス

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    それぞれの短編の結末が心をスカッと、あるいはじーんとさせてくれる。それぞれの子供の未来には心がほっこりさせられて、宣伝通り、爽快な読後感がある。短編も全く世界が乖離しているわけでも、子供達が皆同じ時代を生きているわけでもなく、つながりを考察するのもなかなか楽しい。とてもよい作品。

    逆ソクラテス:野球。犯罪者の息子。大人の先入観に立ち向かう、子供たちの姿が爽快な読後感を生んでくれる。「先入観は敵」、「僕は、そうは、思わない」響く言葉を得られた。
    スロウではない(磯憲):リレー。いじめっこの変貌。いじめに関する自分の中の先入観にハッとさせられる。そんな世界線もあるのかと思い知らされた。
    非オプテ

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    2025年12月08日
  • グラスホッパー

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    いや〜伏線回収がやっぱりすごい。毎度伊坂幸太郎には思わされる。そんな伊坂幸太郎が大好き。それしても蝉と岩西の犬猿の仲なのに最後はお互いを信頼している最高のパートナーみたいになるのが嬉しくもあったし悲しくもあった。面白かったし映画化されてるし映画も見てみようと思えた1冊でした。

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    2025年12月07日
  • マリアビートル

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    ネタバレ

    檸檬と蜜柑のやり取りがすごく好きだったので2人とも死んじゃったのは残念だな〜

    とはいえ抜群に面白かったです。
    木村の両親が出てくるところなんか最高でしたね

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    2025年12月07日
  • 陽気なギャングが地球を回す

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    Twitterで掛け合いがおもしろいと話題だったから読んでみた。
    ひとつひとつのフレーズがおもしろかったし、ここでそれがつながるんだ!?っていうのがいくつもあった
    リズムが自分に合ってたから、ほかのギャングシリーズ?も読んでみたいとおもう。

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    2025年12月07日