伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
俺の弟は俺よりも結構、元気だよ。
いいねー。決め台詞として使える。
双子がある一定の条件のもとで空間的に入れ替わるという特殊能力を駆使してあらゆる困難に立ち向かう。
この使い勝手の良いとはけして、いえない能力で物語が展開される伊坂ワールド。
設定だけで、期待値を上げまくっていると、、、
あれ?いつもの軽妙な感じが足りなくなくない?
なんだか、東野圭吾風な気もしないでもないような。
でも、東野圭吾作品を多く読んでるわけじゃないし、
でも、なんか作風がダークネスな感じが。
基本的に高打率の伊坂作品でも、まれーに合わない作品がある。
あー、これは久々に合わないかなーと思って、
読みづづけ -
Posted by ブクログ
【短評】
実は未読だった一冊。上梓は2007年である。18年も経ったのだ。
書店で平積みされたハードカバーを買おうか買うまいか随分と悩んだ在りし日を今でも良く覚えている。貧困大学生が泣く泣く諦めた一冊が、今、手元にある。
「2008年本屋大賞」「このミステリーがすごい!(2009年度版)第1位」「第21回山本周五郎賞受賞」と各賞を総嘗めにした伊坂幸太郎の「集大成」と名高い一冊は、期待に違わぬ圧倒的な面白さだった。
凱旋パレードの最中、首相が爆殺されるという衝撃な事件に日本中が震撼した。
報道が過熱するなか、犯人と目された男・青柳雅春(あおやぎまさはる)。
俺はやってないーー必死の訴えも虚しく -
Posted by ブクログ
ハードカバー版も読んでいるので、再読になる。
自分自身も、ロシアンブルと同じで心配症。不安は9割起きないとか、嘘だと思ってる。
伊坂幸太郎本のバディたちの”会話”が大好きだ。檸檬と蜜柑、 成瀬と響野。
「小説より奇なり」という言葉があるけれど、やはり世の中は“物語=現実”なのかもしれないと思う。
もし誰かが書いたシナリオの上を歩いているのだとしたら、結末はすでに決まっているのだろうか。
どこかに分岐点があるのでは、と不安になることもある。
けれど、わたしは物語と現実を重ねることはしない。
自分で決めたことは、最後までやり切りたいと思っている。 -
Posted by ブクログ
とにかく面白かったし、すごく好きな一冊だった。
短編集の形をとりながら、それぞれの物語が少しずつ繋がっていて、別の話で見た人物や出来事がふと顔を出す瞬間がある。
「あ、これさっきの」「この人、あのときの」
その小さな気づきが積み重なって、物語の世界が静かに広がっていく感覚が心地いい。
登場人物それぞれの視点から描かれる人生を追っていくうちに、世界は思っているよりずっと狭いのかもしれない、と思った。
直接交わらなくても、どこかで同じ時間を生き、同じ出来事を共有している人たちがいる。その事実が、なぜだかとても愛おしい。
作中でふと浮かんだのは、テレビ番組のことだった。
ボクシングやお笑いなど、 -
Posted by ブクログ
「人間は集団で生きるから、ルールを守る事を教えられるんだ。」
「それは、誰が教えるんだ?」
「渡り鳥に渡る時期を教えたやつだろうな。」
いやー、相変わらず伊坂幸太郎の描くキャラは最高。この掛け合いがたまらない。オシャレ。
洋画を見ているようだった。
誘拐を行ない身代金の代わりに、何かの行動を要求する誘拐屋とでもいうべき生業をしている兎田。
ある日、愛する妻を誘拐されてしまい、自分自身が使う誘拐の手口で嵌められてしまう。
要求はオリオリオという人物を探し出す事。
追い詰められた兎田は思いもよらぬ方法で問題解決を図ろうとする。
というあらすじ。
ちょっと、整理しないとこんがらがってしま -
Posted by ブクログ
十数年ぶりの再読。面白いけどちょっと重い内容だなという印象があり、なかなか読み返す機会がなかったが、全国高校ビブリオバトルの動画を見て久々に手に取った。結果、この本は再読必須だと痛感。
物語は現在と二年前が交互に語られていくカットバック形式。現在と過去のつながりが分かってくる一方で何か引っかかりを感じる。それは物語の序盤でちょっとした「仕掛け」が施されるからなのだが、物語終盤までその種明かしはされない。初見ではこの種明かしで「やられた」、と思いながらすべてがつながっていく爽快感が得られる。そして再読では結末を知ってるが故にそれぞれの人物描写や言葉の重みを感じた。
初めて読んだときは学生だっ -
Posted by ブクログ
ネタバレ「春が二階から落ちてきた」という冒頭の一文は、最初はとても情緒的な比喩表現だと思って読んでいた。しかし物語が進むにつれて、それが文字通り、弟の春が物理的に落ちてきた出来事だったと分かり、強い印象を残す。
それでも春という存在は、泉にとって「冬のあとに突然やってくる春」のようでもあり、比喩としても非常に美しい。物理的な出来事と心情的な意味の両方が重なり合って描かれているのが印象的だった。
放火魔を追う展開や、街中のグラフィティを消して回る描写など、少しアンダーグラウンドな世界が垣間見える一方で、日本のどこかに実際にあってもおかしくない物語だとも感じた。
映画のキャッチコピーである「家族の愛