伊坂幸太郎のレビュー一覧

  • バイバイ、ブラックバード<新装版>

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    繭美がとにかく最高

    主人公はどっちなんだってくらい、繭美のキャラが面白い。
    見た目はブッチャー、口は悪い、でもいいヤツ。

    様々な彼女に別れを告げる設定もいいけど、繭美の会話のやり取りで何度も笑ってしまった。
    伊坂作品は散りばめられた細かい伏線の回収が面白い。
    姉妹がいないからとか、散々濁して比喩していたのに、繭美がキャッツアイみたいな女って簡単に言ってしまうのが一番面白かった。

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    2025年11月21日
  • 陽気なギャングが地球を回す

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    ネタバレ

    本作を読んで最も心に残ったのは、成瀬・響野・雪子・久遠の四人のやりとりに漂う、穏やかで揺るぎない信頼関係でした。言葉を交わすたびに、互いを尊重し合う姿が感じられ、読んでいる自分までその輪の中に入れてもらえたような温かさがあります。

     中でも中心となる成瀬は、まさに“頼れるリーダー”そのものでした。状況を冷静に読み、仲間の気持ちを誰よりも理解し、鋭い判断力で道を開いていく姿は、ページをめくるたびに「さすが成瀬だ」と唸らされます。特に、雪子の元夫である地道の裏切りをあらかじめ見抜き、あえて仲間に引き入れたうえで偽の会議情報を流す場面は圧巻でした。

     しかしその一方で、地道の携帯に盗聴器が仕掛け

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    2025年11月20日
  • オー!ファーザー

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    伊坂幸太郎第一期の集大成といった作品。

    高校生の由紀夫には父親が四人いる。
    ギャンブル好きに女好き、博学卓識、スポーツ万能。
    個性溢れる四人の父親と暮らす由紀夫が遭遇するのは、
    知事選挙、不登校の野球部員、盗まれた鞄と心中の遺体。
    次から次へと巻き起こる事件と深まる謎。
    まさに思いもよらぬ物語が駆け巡る。

    まさに自分が心打たれた伊坂幸太郎の世界が全て詰まった物語である。
    現実的にはあり得ない設定。
    むしろ今なら倫理的なことをとやかく言われるのかも。
    とは言え、そんなあり得ないをありにしてしまうその手腕が伊坂幸太郎。
    こういうオフビートでもないけどそういう感覚にさせてくれる世界観、
    まさに唯

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    2025年11月20日
  • AX アックス

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    主人公がこんなにも一言一句気をつけながら奥さんに接していたのに奥さんには自由にのんびり生きている人に見えていたことがいちばんの驚き。
    人の気持ちって測れない。どれだけ相手のことを想って何かをしたとしても見返りを求めるのは傲慢なんだなあってことを学びました。その点この主人公は細やかな気遣いだらけなのにテイクを求めてないところが素敵。

    面白すぎて毎日の通勤時間が楽しみでしょうがなかった。殺し屋シリーズもっと読んでみたくなりました。

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    2025年11月20日
  • アイネクライネナハトムジーク

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    とても面白く読めました。
    会話が素敵ですね。
    最後は感動しました。
    登場人物が多すぎて頭が大変でしたが、
    おぉこんなところに繋がってるんかーいって、
    ゾクゾクしました。
    私が主役の私の人生を満喫していきたいなと思えました。

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    2025年11月19日
  • ゴールデンスランバー(新潮文庫)

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    初めての井坂さんの小説読んだけどすごくスラスラ読めて手が止まらなかった
    主人公が警察から逃げる描写がリアルで常にドキドキハラハラしていた

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    2025年11月19日
  • シーソーモンスター

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    ネタバレ

    螺旋プロジェクト作品

    嫁姑、遺児同士の対立の2篇で構成された作品

    シーソーモンスター
    専業主婦が国家スパイという設定がありそうでなかなか見てこなかったので自分としてはすごく新鮮で楽しめた。その姑も実は、、というのも面白かった。

    その対立している2人が腕を競うように尋問していくシーンがシュールさと残虐性が混ざって一番好き

    自分を嫌悪する姑が自分と同じ境遇で、写鏡であることの皮肉が効いている

    スピンモンスター
    人口知能による支配の物語

    人工知能ウェカセラリの破壊を目指す
    構図としてはゴールデンスランバーやモダンタイムズに似てて個人対国家で懐かしさがあった。

    内容がシリアスでいつもの軽

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    2025年11月18日
  • ゴールデンスランバー(新潮文庫)

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    まさか自分が「痴漢は死ね」ってワードで泣くことになるとは思わなかった…!!

    先の展開が読めないドキドキ感がいっぱいで進んでいくストーリー。「もうダメだー!」「詰んでるよー」と思ってしまうけど、主人公のことを応援したくなってる自分もいて、臨場感いっぱいだった!!!

    読み進める中で、三浦が出てきたあたりから、ギアが一つ上に入ったような感覚で、ストーリーがグイグイ進んでいき、自分がページをめくってるのに、なぜか受動的な感覚に陥るくらい、勝手にページが進んでいくような錯覚すら覚えた。

    ラストはまさかのまさかで、そんなことになるなんて思ってなかったから、痛快で爽快な展開だった!!!

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    2025年11月18日
  • 逆ソクラテス

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    短編集。
    一つひとつの読後感がとても良く、得した気分になれた。ほっこりするエンタメなんだけど、我が身を振り返るきっかけにもなる。ノスタルジーもありつつ。
    表紙の絵がなんだかジョジョっぽい。

    ・逆ソクラテス
    先入観を取っ払う。小さいけどすごく重要なところに真剣に向き合う小学生たち。そんなことを主軸にストーリーを組み立てて面白くできるのがほんとすごい。
    10年以上前に書かれた作品だったんですね。

    ・スロウではない
    ドン・コルレオーネが好き。「うむ、では。はい。消せ。」
    リレーの練習とかリアル。渋谷亜矢がものすごく腹立つように描かれているのが良い。
    ラストがすごく好きだった。

    ・非オプティマス

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    2025年11月18日
  • 逆ソクラテス

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    「ぼくは、そうは、思わない」
    先入観で何もかも決めつけるのではなく、自分の意見はしっかりもつべき
    正直な人は得も損もする、けれど真面目な人は人に応援される

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    2025年11月18日
  • ゴールデンスランバー(新潮文庫)

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    これぞ伊坂幸太郎と言った作品。第三者視点で一つの事件についての概略を示し、後半(というより残り3/4ぐらい?)を当事者視点で事件を描く。様々なところに散りばめられた伏線を回収していく。読後感は最高。そしてもう一度伏線の確認で思わず読み直してしまう。小説にf10が使えたらと思ってしまった。

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    2025年11月17日
  • マイクロスパイ・アンサンブル

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    この本を読んで、「良いことがなかったと思える日」は、「他の誰かを救ったのかもしれない」と考えるようにしている。

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    2025年11月16日
  • 777 トリプルセブン

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    いや、やはり伊坂幸太郎だ。
    これでもかと言うぐらいエンタメに振り切った伊坂幸太郎は最強だ。
    そう久々に思わせてくれた作品ではないだろうか。
    『グラスホッパー』『マリアビートル』『AX』に続く殺し屋シリーズ最新作。

    やることなすことツキに見放されている殺し屋・七尾。
    通称「天道虫」と呼ばれる彼が請け負ったのは、
    超高級ホテルの一室にプレゼントを届けるという
    「簡単かつ安全な仕事」のはずだった。
    時を同じくして、そのホテルには
    驚異的な記憶力を備えた女性・紙野結花が身を潜めていた。
    彼女を狙って、非合法な裏の仕事を生業にする人間たちが集まってくる。

    今回の舞台はホテル。
    次から次へと湧いて出て

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    2025年11月15日
  • ゴールデンスランバー(新潮文庫)

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    身に覚えのない、首相暗殺の濡れ衣を被せられた男。
    友人や恩師、新たな協力者を巻き込み、一世一代の闘争劇が繰り広げられていた。

    伊坂さんの作品らしく、登場人物のセリフが良い。そこに生きている感じがする。

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    2025年11月15日
  • 陽気なギャングが地球を回す

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    とにかく面白い。4人がもつ特殊能力。それぞれどんな時にその能力を活かすかのかとてもワクワクした。また自分なりに展開を予想して読んでいたが物の見事に予想が覆された。成瀬達が自分の予想していた展開を見透かしていたかように全く異なる展開が用意されておりとても面白かった。ちなみに自分は響野さんがお気に入り。

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    2025年11月13日
  • 終末のフール

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    「生」とはなにか。残された時間でどう生きるかを考えさせられた1冊。自分なりにもしあと3年で世界が終わるとなった時どのように日々を送るか考えながら読んでみたけど答えは出ず。自分は今、特に日々を一生懸命に生きてるわけではなく、流れに任せてのうのうと生きてる。けどこの本を読んで印象に残っているのが「懸命に生きるのは権利ではなく、義務」という言葉。この言葉を読んで何事も出来なくても良い。とにかくがむしゃらに泥臭くやってみようと思えた。まだ本を読み始めて日が浅く解釈がしっかりできていないがこの言葉だけが常に頭に残っている。

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    2025年11月13日
  • 死神の精度

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    読書にハマったきっかけの1冊。今まで自分は活字がダメで読書には不向きな性格だと思ってた。実際は続きが気になるような本に出会ってないだけだった。この1冊を読み終えた達成感でたくさんの本を読むようになった。
    本の感想は短編集だからサクッと読めて面白かった。また前のお話に出た登場人物が違うお話にも登場してくるのがどこか懐かしく思えてとても良かった。

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    2025年11月13日
  • 逆ソクラテス

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    なんというか、学びの多い一冊だった。
    心の中に留めておきたい言葉がたくさんあった。
    最初短編集だと知らなくて読んでて、「逆ソクラテス」の少年たちの話がもう少し長く読みたかったな、と寂しくなった。
    敵は先入観。
    私は、そうは思わない。
    この先の人生で役に立ちそうな大切な言葉を教わった!

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    2025年11月12日
  • 逆ソクラテス

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    あっという間に読み終わってしまいました。短編がいくつか入っています、どれも子供たちの勇気と優しさが詰まっていて後味良いです

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    2025年11月11日
  • アヒルと鴨のコインロッカー

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    面白かった。時間が交互に描かれることでテンポよく、登場人物の感情も分かりやすかった。予想を超えた展開でさすがでした。

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    2025年11月10日