伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレこれまで読んだ本の中で最も心を揺さぶられた。しんどい展開にさっさと読み進めたくなるけど、間に椎名のエピソードが挟まれて、後味の悪いソワソワが紛れる。でも次々起こる展開にやっぱり早く読み進めたくなる。最後の最後までしんどい展開なのに、面白かった。もう一度読みたいけど、読みたくないしんどさもある。
途中、残忍さに気持ち悪さと嫌悪感にあふれるのに、最後は逆に自分も充分残忍になっている。人間は実に都合の良い生き物だ。
最後に河崎の自殺理由が判明した時、すとんと腑に落ちた。人間の心理とその行動をよく理解している作者だと思う。それによって、まるで自分も河崎と琴美とドルジの物語に入り込んだ錯覚に陥り、読後も -
Posted by ブクログ
久しぶりの伊坂ワールドに、どっぷりハマり込んでた中学時代を思い出した!これこれ〜!
ほとんど無関係の点と点が繋がってひとつの舞台にたどり着いた時の奥行きの深さ。
伊坂さんの作品を読んでいてなんとなく想像してしまうのが、なぜか凱旋門で。
四方に延びる大通りが、いずれも凱旋門へと収斂するあの感じをイメージしてる気がする…(語彙力乏しい)
天道虫だけでなく蜜柑と檸檬も少しだけ触れていてアツかった…!
『事故で家族を失った議員が、国の治安のために必死に頑張る、というストーリーは受け入れやすいじゃないですか。人類は、ストーリーが好きですから。』
このセリフはどうにも朝井リョウさんの『イン・ザ・メ -
Posted by ブクログ
⭐︎10をつけたいくらい好きな本。
マリアビートル派もいらっしゃるだろうし、人によって好みが分かれるのも読書の楽しいところ。
伊坂さん作品は、メインストーリー以外の小ネタもいつも楽しませてもらっていて、今回は、「選択肢は二つしかない」「と、相手を追い詰める」詐欺師の選択肢のお話がよかった。
私の以前の職場で、新しい案件が発生した時の担当決めの際、新しい案件をあなたが担当するか、新しい案件は自分が担当するが自分の元々担当している案件のうち一つをあなたが担当するか、どちらか選んでくださいと言ってくる同僚がいた。
その時はモヤモヤしていたが、この本を読んで、まさに詐欺師の選択肢だなあと気づいてモヤ -
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うわぁぁぁ面白かった!!
もっと早く読むべきでした。
伊坂さんって本当にすごい。
新潮のミステリー賞を受賞してるけど、ミステリーだけじゃない。(怖いかなと思って読まずにいたけど怖くなかった!)
教科書で学んだだけの記憶しかない歴史に、伊坂さんの想像力で、日本の一部だけど誰も知らない全く新しい島が、そこで暮らす人々が、信じられないような社会が、できあがってるんです、ゾクゾクしました。
人と人だけでなく人と自然との関わり、私たちが当たり前と思っている法律の不確かさ、それから小説というジャンルの構造だったりそこでの名探偵の役割りだったり、ハッとさせられたり考えさせられる事が多すぎました。
ほ -
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とてもとても長く、美しい詩を読んでいるような気分だった。
本屋さんで見かけるたび、不思議なタイトルだ、と思っていたが2割くらい読んでやっとその意味に気づいた(遅い)。伊坂さん、天才かと思った。(そうです)
むかし、すごくすごく親密になって、ずっとその人を考えいたくらいのヒトでも、今はもう会うことはないことがほぼ確定しているヒトもいる。
そんなヒトたちに対して、私も〈僕の大好きな あのヒトが ちゃんと幸せだったらいいな 僕の大好きな あのヒトが ちゃんと裕福だったらいいな〉と見えないくらい心の奥底で思っていたことを思い出させてくれた本だった。 -
Posted by ブクログ
1番最初に感じたのは、この小説を大学卒業前に読めて良かったということ。昨日看護師国家試験が終わって、ずっと読むのを我慢していた砂漠。ようやく読めた。ストーリーとしては大学生活4年間の日常やちょっとした事件なんかを春夏秋冬(1年春、2年夏、3年秋、4年冬)になぞらえて描いている感じ。タイトルの砂漠ってなんだろう?って思ってたけど、砂漠=社会ってことみたい。大学生活が終わったら社会という名の砂漠(どこに進むのも自由で自分次第、正解も不正解も誰も示してくれない世界)に放り出されることになる。大学までは勉強して、必要な単位を取っていったらある程度明確な基準の下評価されてそれを基準に生きていけばいいけど