伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
チルドレンに続き、大好きな陣内さんに会えた。
大学で心理学を学んでいるため、「少年法は罰するためではなく更生が目的」ということは理解しているつもりだったが、罰ではなく更生が目的ということの難しさに対する理解が欠けていたと気付かされた。
更生と言っても、そこまでの道のりや介入の仕方は少年によって異なるし、どうなれば更生と言えるのかも定かではない。
そのような曖昧模糊としたものと対峙し続けなければならない家裁調査官を、陣内さんのような良い意味でも悪い意味でもド直球な人が勤めるというのは、読んでいて非常に面白かった。
また月日を経て読み返したい。 -
Posted by ブクログ
満点過ぎる作品でした。
実際は車同士が人間のように話し合うなんて
ありえないけどまるで、事実のように
車たちの特徴を捉えて会話劇を繰り広げる世界を
違和感なく作れるのは伊坂先生、凄すぎる。
人間がよく例える言葉 ことわざも車風に
アレンジされていて嬉しい。
車たちの会話だけでも、面白いのに
次々繋がる事件。色んなとこに伏線回収。
さすが伊坂先生すぎる。キャラがちゃんと
置いてかれずに1人1人、焦点が当たる回が
あるのが、良きすぎる。
享が大人っぽいのは…もしかして
郁子の旦那さんの生まれ変わりかな…って
考えたりもしました。(これは私の個人的意見。笑)
1番好きなのは、エピローグで -
Posted by ブクログ
ネタバレ面白かった!!!!!
アリのコロニーやナチスドイツの話など、
我々にも「システムの細分化は良心をなくす、
そして諸悪の根源は存在しない」
ということは馴染み深いんだ、と受け入れられた。
それと同時に
そんなシステム主軸の世界は無味乾燥だなぁと思っていたところで終盤、
「大きな目的で生きてるんじゃない。
もったい小さな目的で生きてるんだ。」
ハッとしました笑
ど真ん中正解でなかったとしても、
圧倒的カタルシス…!
そして主人公が最終的に国家やシステムに立ち向かわず、妻と愛し合って暮らしていくのも
斬新でそれ以上にリアルだなと思いました。
なんにせよ
直前の妻の「愛してる」や岡本猛との会 -
購入済み
四人の天才?たちの銀行強盗が思わぬ方向に。犯罪ではあるのだが、できるだけ周りの迷惑にならないように仲間内で相談してスマート?な犯罪を目指している所が面白い。
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購入済み
面白かった!!
少し長かったけど、、、、
首相爆殺の濡れ衣を着させられ、巨大権力に追われる青柳雅春の逃走劇。物語の中で様々な人に助けられ、危うい所を脱する場面にハラハラドキドキさせられた。ラストの生存をみんなに知らせるシーンが良かった。あとがきにある「風呂敷を広げたまま」の構造がとても素晴らしい。映画化されたのも頷ける作品。