伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレトイストーリーの車バージョンみたいな世界観で、楽しかった!
普段クルマを運転する人の方が、より楽しめるように思う。
車目線の物語を今まで読んだことがなかったけれど、例えば「享、公園行かないほうがいいよ!」と思っても、登場人物の人間たちの行動を止めることができないのは車たちも読者も一緒なので、車たちと同じ目線で読み進めることができて、新鮮だった。
細見氏のようなかっこいいキャラも出てくるし、謎解き要素もあって飽きずに読めるし、蛙の置物とか予想できなかった伏線が回収されて、やっぱり伊坂幸太郎さんの作品は好きだなと再認識する。
私の愛車は作中に出てこなかったけれど、それでもこの本を読んだら車への愛着が増した。
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購入済み
巻末の伊坂先生の言葉
伊坂先生ってやっぱりすごいです。この方の日本語には文章には、どういうわけか人の涙腺を緩める力があるんです。
1ページにすとんと収まる後書きだけで、私が上巻で感じたこと全部当てられててびっくりしたし、優しい内容に感動するしで・・・感情が溢れるんですよ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ再読。(2025.10.02)
全編ほぼ新幹線車内でのお話。うっすら鉄ヲタ気味の私にはそれだけでワクワク嬉しい…!
「グラスホッパー」の続編的な作品なので、知ってる人がちょいちょい出てくるのも面白いです。七尾君は今回も不運で可愛い。気弱なひょろひょろメガネ男子なのに腕っぷし強いの刺さり過ぎます。
次々人が死んでいくけどあっさりぽっくりすぎて何も感じないところに殺し屋業界を実感します。こわい。
それでとにかく中学2年の王子やばい。ずっとムカついてました。言ってることが世の中の本質をついてるからこそ煽られるんだよな…。
再読。(2026.10.07)
忘れっぽい私でも流石に展開を記憶しているレベルに何度も読んでるけどまだ面白い!にしても、伊坂先生の作品には例え話をするのが好きなキャラが沢山いるね。中でもこの作中の「檸檬」がとびきり好き。トーマス愛すぎるし、クセ強な名言多すぎ。たしかに昔トーマス見ながらイライラしたこと結構あったな笑。木村の両親が大御所なの分かった上で読むと、序盤から会話の端々に伏線あるの分かって楽しい。あと、七尾君の緊急時の頭のキレが天才的笑!蜜柑に仕掛けた罠が可愛くて「エルマーの冒険」のエルマーの荷造りを思い出したな。 -
「夜の国のクーパー」
伊坂幸太郎がまさか「吾輩は猫である」でくるとは思わなかった。語り手は人の言葉がわかる猫のトム。
舞台は毒塗りの防壁が巡らされた小さな国。鉄国が侵入して来て、国王の冠人が射殺され、国が支配される。
トムは生まれて初めて馬という動物と銃という武器を目の当たりにする。
そんな占領された国の様子をトムは「私」に語りかける。
仙台の公務員の「私」は妻に浮気をされ、趣味の釣りに逃避して海に出たら時化に遭い、気付いたら見知らぬ場所で横たわっていたのだ。
恐らく伊坂幸太郎の愛読者なら、彼のデビュー作「オーデュボンの祈り」を思い出すだろう。
人間の言葉を喋る案山子が存在する異世界を舞台にしたファンタジーを。
その案山子という存在は、作者が愛する丸山健二の「さすらう雨のかかし」のシンボルと響き合うし、この本では大江健三郎の「同時代ゲーム」の登場人物に刺激を受けていると思われる。
伊坂幸太郎はミステリ作家としてデビューしたが、純文学的なテーマをミステリ的な手法でスリリングに見せる作家だと思う。
そのために寓話の手法が使われるのだが、この本ではより象徴的な意味合いが濃い。実際、戦争を巡る対話がほとんどを占めている。
「魔王」で全体主義の危険性を捉えた伊坂幸太郎にとっては、戦争をテーマに据える事は、当然の帰結と言えるだろう。
崩壊した体制、権力の委譲と旧権力者の処遇、占領下における支配と被支配の問題などに、移動する樹木の化け物(クーパー)を退治するための出征兵士たちの伝説を絡めて、異空間の国の過去と現在が様々に語られるのだ。
とはいえ、物語巧者の作者の事だから、隠された秘密を用意し、巧妙に張られた伏線の回収と共に、一つ一つ明らかにするのだ。
謎が解かれるのではなく、当事者が一方的に告白する点など、物足りないと思うけれど、それもこれも終盤で判明する叙述トリックのためである事がわかる。
小説としての味わいにやや欠けるものの、寓話性に富む物語の興趣は十分に備わっていると思います。
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ネタバレ 購入済み
最後に読みました
あとがきから察するにこの順番で合ってたみたいです
既刊書の車の人物抄に似てる感じもしますが、
犬好きの私には嬉しい短編でした。
死の話題は絶望的な恐怖と悲しみを纏っている
んですがそんなこと感じさせない愉快作でした。
残りの2編も読みたいので、やっばり紙書籍も購入することになりそです -
Posted by ブクログ
この本ほんと笑っちゃう!
「人間にとって最高の贅沢とは
人間関係における贅沢である」
サン=テグジュペリの言葉だそうけど、
その贅沢さを本書では存分に味わいました。
可笑しいけど、噛めば噛むほどいい味出る
西嶋初め、かなり面白いメンバーと関わって、
どんどん論理的じゃなくなる北村。
「生きていくのは計算やチェックポイントの確認じゃなくて、悶えて、「分かんねえよどうなってんだよ」と髪の毛をくしゃくしゃにしやりながら、進んでいく事なのかもしれない。」
彼が発したこの言葉に救われる想いでした。
最後に。
西嶋の大ファンという後書きに、
はいはいはーい!と私も手を挙げたい。
「残念ながら俺を動かしているのは俺の主観ですよ」
私も私の主観を生きて行きます! -
購入済み
不覚にも
ちょっと泣けました
あとがきでその意味も分かります。
紙書籍の掲載順まで気にせずにまずはパズルを拝読し、
これはたまたま当たり、
次にタイトルの本編を拝読しましたが、最後に読まないといけなかったみたいです。
紙書籍では5番目に収録、確かに内容もそれに相応しい
皆さんもご注意下さい。
そんなこと気にしないのが短編集ではあるんですが‥ -
購入済み
お久しぶりの
新作おもしろかったです
相変わらずの伊坂節炸裂。
でも書籍版は5つ短編集つて情報
電子書籍はまだ3編しか発行されてない
早く残りの2編も読みたいな -
Posted by ブクログ
ネタバレ仙台での日常を楽しくまとめた1冊。
著者が心配性な事もあって、そんな事まで気にしなくていいのでは……?みたいな話がいくつも出てきてとてもおもしろい。
私は仙台という街には縁もゆかりも無く(強いて言うなら小学生の頃仙台から転校してきた友達がいた事くらい)、普段暮らしている中であまり意識した事はなかったのだが、このエッセイに出てくる仙台とそこに住む人々がとても魅力的で次にどこか旅行に行くなら仙台もいいな〜と思い始めている。
後半には東日本大震災の話も出てくるのだが、著者自信が「この本を震災関連本にしたくない。」と言っているように、震災の本だとはあまり感じなかった。
いつか仙台に行ってみたい。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【今の私を構成した作品のひとつ】
確か最初に読んだのは小学校高学年の頃。腹話術というパッとしない能力でどこまで戦えるのか、困った時に「考えろ、考えろ」という安藤がかっこよくて毎週週刊少年サンデーで追っていた作品。
改めて思う。この作品が今の私にも影響を与えていたのだろうと。
安藤は幼少期から、考えることを辞められず弟の潤也から考察魔と言われている。また、考えたことを周りに告げると雰囲気を害することに気づき、自らを納得させて周囲に溶け込みながら学生生活を過ごしている。
そんな中で犬飼が作るグラスホッパーと出会い、その表裏を知り、熱狂の渦に包まれる周りを見て、ほんとにこれでいいのだろうか?と思索し始める。
犬飼と対決すると決めるまでには様々な出会いがあり、安藤は葛藤しながら前に進んで行く。その出会いには、ジュブナイルリミックスとあるとおり、他の伊坂作品に登場する魅力的なキャラクターが描かれており、作者の大須賀先生の上手いミックス具合にワクワクが止まらない。
安藤は対決後に、安らかな表情で死を迎える。私もこんな死に方をしたいと思ったからこそ、できることは全部何でも試したいと思うようになった。そして対決したいとも思っている。
そして、潤也の存在。これがまたこの作品を忘れられないものにしてくれる。
私には現実に兄貴がいるし、とっても仲が良いので、潤也の痛みをより自分事として想像することが出来る。とても感情移入しやすいキャラだからこそ、第94話「大空」で涙が止まらなかった。
犬飼と対決するために変わっていく安藤を見て、潤也はどこにも行かないでくれ、ずっと一緒にいてくれと訴えかける。安藤はそばにいる「賭けてもいい」と返答するが、結果的に帰らない人となり潤也は深い悲しみの底に居る。
94話では、詩織に鷹(安藤の生まれ変わりと思わせるもの)が腹話術をかけ、潤也へ見放していないそばに居ることを伝える。潤也のこの時の表情。救われた姿は見ていて心地よく、清々しくもあった。心が洗われた瞬間だった。
この漫画では殺し屋がでてくる。よって人が死んでいく描写が多いが、その情景はくどくなく読む際にもさほど気にならなかった。私は残酷描写が得意ではないのでとてもありがたい。週刊少年誌で連載していたからなのか、そこの配慮も嬉しかった。
スマホを使って調べれば10秒で色んな人の意見や思想を覗けるこの時代で、考えろ、自分の頭で考えるというのは、とても価値のある行為だと思う。流されて生きてるのは死んだも同然じゃないか?というメッセージは胸に深く突き刺さる。
アンダーソンがまたいい味を出していてる。とっても優しい人柄の息子と会社は別物なのに、それを一括りにしてなじるクラスメイトの変化・大衆は本当に怖いと思った。
単行本10巻で、犬飼は微妙な顔をしている。
それは犬飼が言うからそれを信じる、内容は関係なく属人的に信頼出来るものに全てを委ねる人物が描かれているから。
犬飼は最初から演説で、自分の頭で考えろと言っている。現実はそのカリスマ性に惹かれて、何も考えず盲信する信者に取り囲まれている。そこに潤也は水を差す。痺れますよね。しかもそれを作ったのは安藤なんですよ。
第二部が始まってから時折出る安藤がかっこよすぎてたまらんのです。
キャラのセリフや生き方を見て、自分の人生に与えてる影響とても大きい。そんな振り返りをした土曜日の昼下がりでした。
10巻まで一気に再読破。
2025 05 10