感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2024年04月18日
男心をくすぐる設定、世界観に没入できた。一見非現実的なように思えるが、実は自分の知らないところでこういう闇があるのではないかと思わせる作品だった。それも登場人物の感情描写だとか馴染みのある地名だとかが随所随所に散りばめられてるからではないだろうか。
伊坂幸太郎らしいどんでん返しもありつつその他の部分...続きを読むでも少しずつ繋がっていく個々のストーリーや人間のリアルがとても面白かった。
Posted by ブクログ 2024年04月05日
伊坂さんもしかしてJAZZ好きですか、、¿
そんでもってチャーリー・パーカー好きだったりしますか、、? ...なんてストーリーとズレたところが気になっちゃったりもしまして。
いやあ、読み応えありましたね。。
怒涛の後半は読み入っちゃった。
Posted by ブクログ 2024年03月23日
めちゃくちゃ面白かった!!
当たり前だけど殺し屋たちは善人じゃないし
しっかり悪人。
それでも魅力的な登場人物たち。
魅力的だけど、めっちゃ人殺してるし、
嫌な気持ちにもなるけどやっぱり魅力的!!
って感じでした笑
終盤にかけての伏線回収は
私みたいな深く考えずに読む読者には
「はぁ〜、なるほど...続きを読む…」と何度もなりました。
キャラクター、ストーリー、伏線
最高でした!!
Posted by ブクログ 2024年03月05日
【2024年49冊目】
いやー見事、見事な作品でした。一回読んだことあったのですが、すっかり忘れていたので新鮮な気持ちで読みました。面白かったー!!
まずもって、こんなにも殺し屋に感情移入してしまう作品があるでしょうか。鯨、蝉、槿に、岩西。世間一般から一ミリ足りとも白の要素がなく、真っ黒な彼らの人...続きを読む間味をこれでもかというほど見せつけられて、完敗です。好きにならないわけがなくない…?
特に鯨にはずっと感情を奪い去られてしまいました。過去に自殺に赴かせた人達の幻影を見る彼は、罪悪感なんて感じていなかったんじゃないかとも思います。ただ、他人を自殺させることでしか生きられなかった人なんじゃないかと。蝉が鯨の瞳を見てしまった時の描写が鮮烈でした。そりゃ「人は誰しも死にたがっている」って言うよ。自分が視線を合わせた人が30回以上死んでるんだから。
勝手に想像力を働かせて、そんな特異な能力で最愛の人を死なせた過去があるんじゃないかという勘ぐりさえしてしまいますね。っかー!美味しい!(?)
主人公の「凡庸さ」も良かった。妻のために復讐したいという欲を叶えるために、他人を犠牲にする人間性がこれでもかというほどに滲み出る描写。「自分は悪くない。仕方なかった」と言い聞かせながらも、深層で罪悪感に苦しんでるんだろうなぁと思わせる人間の性。最高ですね。
一瞬、「押し屋」の彼が全く関係のない一般人だったらどうしようと思ってましたが、家族(偽)ぐるみで安心しました。お子2人は、通常ではない世界に生きながらもどうか健やかに育って幸せになってくれ…。
何が良いって、結局殺し屋がほとんど死ぬことにもあるのかもしれません。因果応報。多分彼らも納得してる。納得できる人たちだと思う。
伊坂幸太郎さんならではの架空の映画や人物にもすっかり騙されました。特に映画は「えー!観ようかな」と思ったらYahoo知恵袋で「そんな映画はありません」がベスト回答になってました、辛い。本当にあってくれ、観たい。そんな中で自身のデビュー作を言及するのずるくないですか?好き。
構成もキャラクターも結末も全部好みでした。
「駅にいる時も、通過する列車がいつまで経っても通り過ぎない、とか、この列車ずいぶん長いなあ、なんて思ったら、まずい兆候ですよ」
章が変わる判子も好きでした。
Posted by ブクログ 2024年02月04日
殺し屋側もみんな葛藤を抱えてて人間的で好きだった
続編も続けて読むので楽しみ
鈴木の焦りと槿の落ち着き具合の差が良かった
表で生きる人間と裏で生きる人間の違いみたいな感じが
伊坂幸太郎さんのワールドをしっかり堪能できる作品です!登場するキャラ(特に殺し屋の面々)が、皆個性的・魅力的でクール。ハードボイルドってこういうこと!楽しめた方には「マリアビートル」もオススメです。
電子書籍で小説を読み漁ってますが、遅ればせながらこの本に出会い、はまりました。
続編のマリアビートルも読了。
現在、シリーズ3作目を堪能しています。
各登場人物の視点で構成される作風も良いです。
三人の視点が交互に語られ物語が進んでいくスピード感が最高。
比与子が孝次郎から住所を聞き出し、これから非合法な連中が槿の家に押し寄せてくる、という場面にハラハラした。
最後に寺原が死んだとなって、どうしてだろうと思ったら最初の若者が伏線だったとか、その正体もしっかり示唆されていたとかさすがと驚い...続きを読むた。
Posted by ブクログ 2024年03月28日
思っていた以上に物騒なお話だった。こんなにどんどん死人が出るとは。一般人は鈴木だけで、あとは全員"非合法な"仕事をする人たちなので好きになれるキャラクターはいなかったのだけど、それを差し引いても楽しく読めました。鯨、蝉、槿(あさがお)、名前も独特で面白いしそれぞれのキャラが確立さ...続きを読むれていてさすが伊坂さんの作品、という感じ。
Posted by ブクログ 2024年03月27日
殺し屋達が交錯する複雑な構成
それぞれのキャラクターがいい
特に主人公がひたむきで良かった
戦いあって負ける者がキチンといるのは個人的には好きだ
主人公の幻覚説があったけどマリアビートルでそうでは無いことがわかる
Posted by ブクログ 2024年03月10日
マリアビートルからのグラスホッパーだったので、誰が生き残るかはわかってしまっていたので、ハラハラ感が少し減ってしまったけど、おもしろかった。
妻の復習をする元教師。
人を自殺に追い込む自殺屋。
歩道に押し出し車と衝突させる押し屋。
ナイフ1本で身体能力でやる殺し屋。
マリアビートルのときもだけど...続きを読む、場面展開が早くて読みやすいし、楽しい。
キャラも個性的で覚えやすい。
他の殺し屋シリーズも読んでみたい。
Posted by ブクログ 2024年03月04日
奥様が交通事故でお亡くなりに...
加害者はとんでもない酷いお方で復讐しよーと近づくために、あまりよろしくない相手の会社に就職⁉︎と、いう鈴木さんメインのお話ですが他の殺し屋さんたちが魅力的に絡んできます(о´∀`о)
なぜかAXから逆読みちう殺し屋シリーズ!
話が繋がってる訳ではないので逆からで...続きを読む何の問題もないのですが、やっぱり最初から読めばよかったなぁ
よーやく777に手を出せます笑
とても面白かったです( ^∀^)
Posted by ブクログ 2024年03月02日
いろいろな視点から物語が進んでいってとてもおもしろい本でした。
ただ個人的にはそんなに好みではなかったです。すごく淡々と人が亡くなっていき、亡くなる人の話が少ないと感じました。
Posted by ブクログ 2024年02月28日
久しぶりに伊坂幸太郎の本を読んだ。
高校生だか大学生の頃、オーデュボンの祈りとか、その辺を読んでいた。
会話劇が面白くて、でもちょっとグロいな、とか10代の私は思っていたような記憶がある。
本作では2人の殺し屋と1人の一般人(?)の視点が代わる代わる切り替わりながら殺し屋同士の戦いが描かれていた...続きを読む。
登場人物全員、全然いい奴じゃないしなんなら大概人を殺しているというのに魅力的すぎる。何処にも挿絵なんてないのに顔や表情が浮かぶような描写が続く。
岩西と蝉の関係性が特に大好き。あんまり泣くような作品じゃないと思うけど、岩西と蝉それぞれの最期はちょっと、うるっときた。
蝉は心の底では操り人形でいたかったんだろうな、岩西は蝉のこと、しっかり可愛がってたんだろうな、というのがひしひし伝わってくる。死なないで欲しかったけど、めちゃくちゃ人殺してんだよなこいつら、という気持ちもあり複雑。
鯨の最後は幻覚にやられたのか、押し屋に押されたのか、はっきり描かれていなかったように思う。
そこだけははっきりさせて欲しかったかも。
鈴木を助けるために押し屋が押したんだと思っとこう。槿好きなので。
強烈なキャラクターである鯨の最期があまりにもあっけなくて、岩西と蝉のようなドラマもなく終わりを迎えたことが寂しかった。
まあ、めちゃくちゃ人殺してるしなあ。
槿はキーマンでありながら彼視点で描かれることはなかったけれど、これまた魅力的だった。
達観し全てを見透かしたようでどこか諦めているような感じもある不思議な男。なのになんだか優しさも感じたりして。
別のシリーズでも出会えるだろうか。
鈴木についてはめちゃくちゃ運のいい一般人だと思った。復讐のため悪事に手を染めているもののどこまでも一般人。
かっこいい殺し屋達のお話の中で、しっかりかっこよくない一般人だった、が、「結構頑張っている」と思う。
本当の危機が迫るまで実感が湧かず、楽観視してしまう気持ちなんかとても分かる。私も一般人なので。
本当にキャラクターたちが魅力的な作品だった。
トリックがどうのだとか、そういったミステリー小説ではないけど、さくっと読めてエンタメとしてとても楽しめた。
殺し屋シリーズをこれから読んでいくので、またこの、全然いい奴じゃないのにかっこいい殺し屋たちに出会いたい。
Posted by ブクログ 2024年02月20日
新刊777からの再読。
なんと20年前発売とは・・・なるほど再読しても新鮮だ!
そして、鈴木よりも槿とその家族の記憶の方が強かった。
ようやく「777 トリプルセブン」の鈴木と槿が繋がった。
殺し屋シリーズ再読、最後はAXで完結する。
Posted by ブクログ 2024年02月19日
鈴木、クジラ、セミ、押し屋、3人の殺し屋が登場する殺し屋シリーズの一作目になる。先に2作目のマリアビートルを読んでいたけど、違和感なく楽しめた。3人の男達の別々のストーリーがやがてひとつになり、対決するようになる頃には読む手が止まらなかった。3作目のAX、そしてブラピに熱望されて書いたと言われるシリ...続きを読むーズ最新作の777も早く読んでみたい。
Posted by ブクログ 2024年02月17日
伊坂幸太郎さんの作品は久しぶりに読みました。
「777」が出たときにタイトルを見てなんだかとっても気になって、何やら殺し屋シリーズというものがあるらしい!と知って調べてみると、「グラスホッパー」から始まっている!!
「グラスホッパー」実はずっと前に買って放置していた1冊なのでした。
読むタイミングが...続きを読む来たのだとワクワクしながら読み始めました。
始まってみると、意図も簡単に死んでいく人たちと、殺していく(死を選ばせていく)殺し屋たち。
鈴木、鯨、蝉、それぞれの主観で描かれる物語が交代交代で進んでいきます。
殺し屋なんて怖いに決まっているのに、文章から人間味が滲み出ていて、なんていうか、人を殺してるからって責められないところもあったり。(いや、現実では責められて然るべきですが)
鈴木も鈴木で、運が悪いどころかあの中で生き残っているだけでかなり運がいいじゃんあんた、と思いました。
唯一、主観の物語がないけれど、重要な人物である槿は、口数も少ないですがどのような人物なのか想像しやすかったし、好きなキャラでした。
現実世界から別の世界に展開するところもトリガー的な描写が巧妙で、スムーズに別の世界に入り込むことができました。
伏線の回収もしっかりあって、特にスズメバチのところは鳥肌たちました。
最後の駅のホームの場面、鈴木が結局普通の人でなくて病んでしまったのか、気になる終わり方ではありました。
次のマリアビートルも読むのが楽しみです。
Posted by ブクログ 2024年02月03日
登場人物多数、視点が移り変わりながらストーリーが進んでいく物語で、疾走感が最高。お話がとても面白い。パラレルに話が進んでいって繋がっていく系が好きな人は絶対読んだ方がいい。
(手術直後で傷が痛くて眠れない中、一晩で読み切るくらい面白く、しんどい時間を助けてくれたこの本には個人的に思い入れがある笑)
Posted by ブクログ 2024年02月05日
殺し屋シリーズの新作「777」が発売されたので再読。
タイトルの「グラスホッパー」はバッタなどの直翅類の昆虫を意味するらしい。人も昆虫も、個々だと穏やかで臆病だが群れると凶暴になっていく。有象無象のように見えて一人一人、一匹一匹に事情と感情と人生がある。そういう意味では両者に大した違いはないのかもし...続きを読むれない。
ホームレスの田中曰く幻覚は少しづつ人生にくい込んでくるらしい。信号の点滅が終わらなかったり、列車がなかなか通過し終わらなかったり。
鈴木が最後に見た2人の子供は本当に現実だったのか。
彼は誰も殺さなかった。けれども、最愛の妻を亡くし、おかしな世界に首を突っ込み、人が死ぬところを見たり自分が死にかけたりしてきた。
彼がこれから穏やかな人生を送れるのだろうか。
次作マリアビートルは殺し屋シリーズの中で1番好きな話なので、もう一度読むのが今から楽しみ。
Posted by ブクログ 2024年04月11日
殺し屋シリーズ1冊目。
といっても手持ちはこれだけ。
ゴールデンスランバーが面白かったので購入して読んでみたのだけど、すごい引き込まれるということはなかった。
「殺し屋」【蝉】・「自殺屋」鯨】・「妻を殺された復讐者」【鈴木】を主人公にして
「押し屋」「令嬢のフロライン」「劇団」など殺し屋たちが色...続きを読む々と殺し殺される話。
盛り上がりに欠けたかな?
いつシリーズ揃えて次も読もうと思います。
(連続性はないらしいけども)
Posted by ブクログ 2024年04月10日
「どんなに酷い環境に置かれたって、動物は自分から死のうとしねえよ。自分たちが生き残るために、他の動物がどれだけ犠牲になったか知ってるからだ。人間ってのは、傲慢だよ」
Posted by ブクログ 2024年03月31日
777を読んでみたかったので、シリーズの最初からチャレンジ
裏の世界の不思議なキャラクターが沢山出てきて、このメンバーでシリーズが続くのか楽しみだ、と思って読み進めたらどんどん対決してどんどん死んでいく…
恐ろしい世界だけど読み進めるうちにどんどん私の中の恐怖も麻痺して、劇団面白そうだとふと興味...続きを読むが湧いてしまった。(口が軽いからすぐに消されそう)
危機に対して大丈夫そうだと思ってしまうの分かる。実際自分も本当のピンチにどれだけ反応出来るか自信がない。危機感をちゃんと持たないと。慎重にならないと、という変な教訓を得た。
辻村美月みたいに本に出てきた人物に別の本の中でまだまた出会えるタイプのシリーズかな?次はマリアビートル。
Posted by ブクログ 2024年03月24日
相変わらずキャラクターとセリフが印象的。殺し屋なのに憎めないキャラクターなのが流石だと思う。死んだ人間のセリフや少し余韻を残したラストが良かった。
Posted by ブクログ 2024年03月12日
伊坂幸太郎作品の中では、一番 苦手。伊坂幸太郎は 短編とか連作短編が好きだな、と改めて感じた。この作品は長編だけど、読み飽きてくる感じがした。読みにくいとも感じた。
なんとなくどことなく 村上春樹を感じる雰囲気もある。
Posted by ブクログ 2024年03月07日
初伊坂幸太郎。
3人視点が交互に繰り返されるため、読みやすいというか、状況が掴みやすかった。
鈴木の妻の生前の言葉は刺さるものがある気がする。
Posted by ブクログ 2024年02月29日
うーん…悪くはない
でも好みかと言われるとそうではない
多分主人公鈴木が好きではないだけ?かも。
むしろ鯨も蝉も槿も自分の美学というか考えがあって良い。比与子も大物ではないが小狡い悪さがあって良い。
中途半端な鈴木がなんだかフワフワしていて好きになれず。素人なのでその描き方がおかしいわけではないだろ...続きを読むうけど。
映像化されているようだが、映像化されたら面白いだろうなと思いながら読んだ
Posted by ブクログ 2024年02月21日
独特のワードセンスと軽妙なテンポの伊坂幸太郎節で、疾走感とともに物語が展開していく。
途中、思慮の浅い鈴木の行動にイライラ感を覚えるが、終盤の鈴木と槿家族の緊張感に温度差のあるやり取りは笑えた。
哲学チックなハードボイルド小説という印象。
続編も楽しみ。
Posted by ブクログ 2024年02月15日
主人公以外の殺し屋は虫や動物、植物の名前で統一されており、その不気味さとキャラクターの異質さに興味が唆られた。殺し屋の本名は最後まで明かされることはなく、彼らは俗世間とはかけ離れた存在であることを認識させてくれる。逆説的に主人公の鈴木は名前の通りどこにでもいる凡人で、読者側の気持ちを代弁するかのよう...続きを読むに振る舞う。
割とあっさりと終わってしまったが、この展開に対してどう終わらせるかという大きな期待の表れでもあった。
また、誰もが死にたいと思って生きているというフレーズは響くものがあった。死んだように生きている人生を克服して前を向き、生の実感を得ながら再起する主人公に勇気を貰った気がした。
Posted by ブクログ 2024年02月12日
殺し屋シリーズ第一弾。昔マリアビートルを読んでたのもあり、気になって手に取った。
鈴木、鯨、蝉の視点で場面がクルクル変わる。あまり伏線などは無かったけど、読みやすくて面白かった。
殺し屋だし全体としてシリアスな雰囲気になりそうだけど、コミカルさがあって軽い。
Posted by ブクログ 2024年03月10日
伊坂幸太郎氏の代表作のひとつ『殺し屋』シリーズの第一作目。
妻を殺された復讐を誓い、裏社会に入り込んだ男・鈴木。
復讐対象である、違法薬物を売る悪徳会社の社長・寺原の長男を目の前で殺された鈴木は、その犯人と思われる『押し屋』と呼ばれる殺し屋の行方を追うことに。その先で見つけた槿(あさがお)という男...続きを読むと、幸せそうに暮らすその家族。
上に報告すれば寺原の長男によって間違いなく彼らが殺されてしまうと考えた鈴木は、家庭教師として槿とその家族に近づき、槿がクロであるか見極めようとする。
一方その頃、別の場所では二人の殺し屋が暗躍していた。
相対した相手を自殺に追い込むことができる男・鯨(くじら)。
殺しを斡旋する男の下で働く凄腕のナイフ使い・蝉(せみ)。
序盤~中盤では鈴木と二人の殺し屋それぞれの、過去や物語開始当時の行動について描かれる。
中盤以降は各々の思惑が交差するところから物語は加速していき、その後はテンポよく進んでいく。
物語を彩る殺し屋たちも魅力的で、殺し屋という無慈悲で冷酷な仕事人のイメージもありつつ、殺人中にどこかコミカルな言い回しをしたり、過去に苦悩したりと、それぞれが殺し屋である前にひとりの人間であることをしっかり描いている、珠玉のエンタメ小説だった。
これは複線なんだろうなと、思っていた出来事が見事に的中していて、ああ、やっぱりかよ。と思った。
ちょっと鼻高にもなれたが、ちょっと失望もする。
それはさておき。
ミステリーとしてはキャラクターの個性も立っていて、本当にこんな業界があるのだろうかと、興味深く読めました。