あらすじ
「復讐を横取りされた。嘘?」元教師の鈴木は、妻を殺した男が車に轢かれる瞬間を目撃する。
どうやら「押し屋」と呼ばれる殺し屋の仕業らしい。
鈴木は正体を探るため、彼の後を追う。
一方、自殺専門の殺し屋「鯨」、ナイフ使いの天才「蝉」も「押し屋」を追い始める。
それぞれの思惑のもとに──。
「鈴木」「鯨」「蝉」、三人の思いが交錯するとき、物語は唸りをあげて動き出す。
疾走感溢れる筆致で綴られた、分類不能の「殺し屋」小説!
感情タグBEST3
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いや〜伏線回収がやっぱりすごい。毎度伊坂幸太郎には思わされる。そんな伊坂幸太郎が大好き。それしても蝉と岩西の犬猿の仲なのに最後はお互いを信頼している最高のパートナーみたいになるのが嬉しくもあったし悲しくもあった。面白かったし映画化されてるし映画も見てみようと思えた1冊でした。
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20年ほど前(刊行当初)に買ってから何度も繰り返し読んでるはずなのに、毎回ちゃんと内容忘れてる笑
あとは、前読んだときにはスルーしてた新たな気付きがあったりするんだと思う。
とっても面白い!ってわけではないけど(いや、好きなんだけど)とにかく思い入れの強い作品。
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相変わらずの伏線回収が凄い作品。
書いてあることに無駄がない。
妻を殺された鈴木が敵を討つために組織に潜入する。だが肝心の敵が目の前で車にひかれて死んでしまう。彼は押し屋に殺されたのか?押し屋を巡り多彩な殺し屋達が織りなすハードボイルド小説。
個々のキャラクターも魅力的。
特に蝉がいいねー。
隠れてるんじゃない、満を持してるんだ、てセリフが好き。
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疾走感のある物語を読みたい!
方におすすめです。
物騒な人たちが交錯し、残虐なシーンもありますが面白いです。
展開がスピーディーで
あっと言う間に読み終えちゃいます。
キャラクターたちも個性豊かで面白い。
個人的に推しは蝉でした。
岩西と蝉の掛け合いがテンポよく、好きでした。
シリーズ物のようなので、
次のマリアビートルが楽しみです。
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本作は「殺し屋シリーズ」の第1作目にあたります。鯨、蝉、槿という3人の個性的な殺し屋が暗躍する世界を描いた物語。 妻を交通事故で失った元高校教師・鈴木は、加害者とされる寺原への復讐を果たすため、寺原の会社に契約社員として潜入します。 しかしその会社も寺原自身もろくでもなく、各方面から恨みを買っていました。 そして寺原は、鈴木の目の前で交通事故によって死亡。 その瞬間に鈴木が目にした出来事をきっかけに、彼と殺し屋たちの運命が動き出していきます。伊坂さんの描く世界観やキャラクターはいつも魅力的で、この殺し屋たちも例外ではありません。 殺し屋なのにどこか憎めず、殺しの方法にもユーモアがあって、読んでいて楽しめる作品だと思います。
ハードボイルドって
伊坂幸太郎さんのワールドをしっかり堪能できる作品です!登場するキャラ(特に殺し屋の面々)が、皆個性的・魅力的でクール。ハードボイルドってこういうこと!楽しめた方には「マリアビートル」もオススメです。
面白い
電子書籍で小説を読み漁ってますが、遅ればせながらこの本に出会い、はまりました。
続編のマリアビートルも読了。
現在、シリーズ3作目を堪能しています。
各登場人物の視点で構成される作風も良いです。
三人の視点が交互に語られ物語が進んでいくスピード感が最高。
比与子が孝次郎から住所を聞き出し、これから非合法な連中が槿の家に押し寄せてくる、という場面にハラハラした。
最後に寺原が死んだとなって、どうしてだろうと思ったら最初の若者が伏線だったとか、その正体もしっかり示唆されていたとかさすがと驚いた。
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面白くて、途中から目が離せない展開になった。
殺し屋3人達と凡人鈴木さんのお話。 鯨は最期呆気ないと思ったけど、散々出てきた亡霊達とのやり取りの総括と思えば最期に何を見たのか、この終わり方しかなかったのだろうと思える。
好きなシーンは、パスタのシーン。 美味しそう。
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3人の相容れなかった殺し屋(1人は?)が、1人の男を追っていく中で、徐々にそれぞれが結びついていき、衝突していく展開が疾走感溢れて面白い。
特に、どんなに力が強い相手でも心の弱味につけ込んで自殺に追い込んでしまう鯨と、いとも簡単にナイフで相手を切り裂いてしまう蝉との対決は、どんな展開でどちらに軍配が上がるのかとハラハラして読み進めて行った。
そして、ラストにかけては思いもよらぬ展開へと進んでいき、一気に読み終えてしまう程没入感に浸ってしまった。
それにしても、こんなに中身がギッシリ詰まった展開なのに、たった1日での出来事かと思うと、とても中身の濃い1日だったんだなと改めて思った。
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読書録「グラスホッパー」4
著者 伊坂幸太郎
出版 角川文庫
p66より引用
“台詞は少ないがそれでも、彼が世の中で
もっとも軽蔑しているのが、新聞屋の店主で
あることは歴然としていた。青年を扱き使う
だけで、労働にいそしむことなく、怠惰に生
活している、肥満の店主だ。”
妻の復讐を誓った男やその他の、常人が関
わってはいけない人達が生きる様を描いた、
長編群像劇。同社刊行作加筆修正文庫版。
夜になっても明るく騒がしい街を眺めて、
学生の頃を思い出す一人の男。虫と人間の類
似性についての思い出と共に、頭に浮かんで
きたのは、亡くなった妻の発した言葉だっ
た…。
上記の引用は、フランス人青年の人生を描
いた映画についての一節。
人を使ったり、利用することばかりで利益を
得ようとする人間は、現実にも大勢いるよう
です。人材という言葉を使って誤魔化されて
はいますが、人を売り物のように扱うのは、
良い結果を生む事は無かったのではないで
しょうか。
視点と時系列が、あちこちへ入れ換わるの
で、しっかりと読んでいないと見失いそうに
なる作品。誰の視点で描かれているのかを、
節ごとに書いてくれているので、そこをしっ
かりと見ていればいいのですが、速く読み流
すと見落とすかも知れません。
なんだかあまり、スッキリとしない作品。
終わり方も、はっきりとしておらず、好みが
分かれそうな終わり方です。
ーーーーー
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎の本基本的にめっちゃ読みやすいけど、これ一番すごい。飛ぶように読めた。伏線回収とかも当たり前に気持ちよかった。
ハードボイルドってジャンル?らしいけどその辺はよくわかんない。
殺し屋シリーズの始まり
正直2.3.4作目の方が好きだけど、、。
まさにハードボイルド、殺し屋シリーズ大好きです。
人がどんどん死んでいくし結構表現もグロめだけど、淡々と描かれていく。最後にきっちり助けてくれる押し屋流石です。蝉が1番好き、どの殺し屋も死ぬ時に悲壮感が無くてかっこいい。
Posted by ブクログ
想像以上に面白かった!!
登場人部一人一人のキャラが魅力的で全員に感情移入してしまいそうになった。
鈴木が一般人に近い存在のキャラクターだったからこそ、非日常感を感じられて面白かった。劇団には騙された笑
他の作品も読んでみたい。
Posted by ブクログ
それぞれの個性強い殺し屋たちの強みと弱点が関わりあって物語になっていく。暴力沙汰や殺人があるけれど嫌な感じはなく、楽しく読んだ。「結構頑張ってる」を自覚する鈴木が良かった。映画も観たが、やっぱり原作が数倍楽しい。
Posted by ブクログ
初期伊坂作。表現が今よりも凝った言葉を使っている感じがする。今は、より分かりやすい言葉が多くなった。
13年ぶりの再読。昔はエンタメとして読んだけど、今回は「人は人殺しを耐えられる精神はなく、人殺しはどこかでツケを払う」という教訓を得た。
Posted by ブクログ
えげつない読み応えだった。先の読めない展開⋯機知に富んだ会話⋯炸裂するスリル⋯伏線の妙⋯それら全てがたまらない。
殺し屋の業界が私たちの日常のすぐ隣にありそうな雰囲気で描かれていて、怖いと感じたけれど、逆に楽しくも感じられたのは、伊坂作品の独特な筆致の影響だと思う。
生きてるように生きなくちゃ。
強く心に刺さった。私もバイキングで「一対一の勝負」に挑んでみたくなった。
Posted by ブクログ
初めての伊坂幸太郎さん
なかなか私には刺激が強かったけど面白かった。
鯨の能力すごすぎない?どういうこと?とは思った
心理描写が細かく丁寧にされていてのめりこめた
Posted by ブクログ
妻を車の事故で亡くした「鈴木」、相手に語りかけて対象人物に自殺をさせる自殺屋の「鯨」、上司の指示で対象人物を殺害する「蝉」の3人の登場人物が、それぞれの視点で語り手を務めるストーリー展開。
鈴木の妻を轢いた殺し屋の息子が、ある日車に轢かれて死んでしまう場面から、3人それぞれのストーリーが続いていく。後半では3人が同じ場面で出くわす展開にハラハラドキドキした。
個性的な登場人物がとても好きで、槿(あさがお)ファミリーを装っていた家族4人の場面はホッコリさせられるところもあった。鈴木の亡くなった妻が話す「やるしかないじゃない」という言葉が要所に響いて良かった。伊坂幸太郎さんの独特の世界観が好きなので、殺し屋シリーズ続編も読む予定。
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結構前にマリアビートル読んじゃったけど殺し屋シリーズものだったんだと知って一作目から!
伊坂幸太郎の文章って本当に読みやすい〜〜何読んでもこれ思うのなに??
鈴木、鯨、蝉それぞれがこうも交わるか!という感じで物語が交錯していく感じと 一瞬でも気を抜くと命がなくなる感じ読んでてずっと面白いなー
ところどころ鈴木が奥さんのことを思い出す描写がすき
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伊坂幸太郎の描く殺し屋がとてもキャラクターが特徴的であり、殺し屋の苦悩やそれに巻き込まれる一般人鈴木の復讐劇というのだろうか。
人が死んでいく描写のディテールが細かく表現されており、殺し屋の仕事の熟練度がとても高い。
そして、物語のラストは鈴木はどうなったのか、押し屋に押されて死ぬという含みも持たせた終わり方であり、死からは逃れられないという筆者のメッセージともとれる。
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知人に薦められた「AZ」に続き、読破。
3人の登場人物の話が同時進行する形で、読んでて「どう繋がるのか」とワクワクしながら読めた。
久々の小説ハマりということもあり、楽しんで読むことができた。
なんていうジャンルなんだろう…
ミステリーではないし…
巻末にあった解説に出てきた言葉を借りると、ハードボイルド小説…?
とにかく伊坂さんの作品は面白い。
そして小説って息抜きにぴったり。
引き続きマリアビートルを読むことにする。
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重力ピエロの次に読んだ伊坂幸太郎。
重力ピエロの最初と最後カッコいい❗️と思ったけど、またこれも違うのだが、終わり方がかっこいいんだよなぁ。これは続くな!と思わせるような終わり方は映画のようなかっこよさ。頭で想像できるので映像をみているかのよう。
スラスラ読めて次❗️次❗️と焦る感じはないけれど、最後までじっくりと続きを読んでいく感じ。
でも、スラスラと読めるし、途中でおわりたくはない。次のマリアビートルいこーと。
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徹底したメタ視点の描写で
鈴木と蝉が対峙するまで、蝉の倫理観が終わっている事を強く認識出来なかった。
(鯨は、それにしても変なヤツ過ぎたからなんじゃこいつって思ってたけど。)
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これを読んだことあるような…?蝉とか鯨とかハンコを押してある書き方に記憶が。でも全く内容が記憶になく、最後まで読んだ。鈴木さんにはまともな世界に戻ってほしいと願う。
Posted by ブクログ
鈴木、鯨、蝉それぞれの視点から話が進む。
はじめは別々の場所で全く繋がりのない人物たちだと思っていたが、それぞれの思惑が交錯し、1つに繋がっていく。
場面展開の際、ハンコで名前を示しているので分かりやすい。
印象的なのは、鯨が発する「人は誰でも、死にたがっている」。
まるで鯨は死神かのように、出会う人出会う人が死を選ぶ。
その中で唯一、鈴木は直前で思いとどまることができる。
それは亡き妻の言葉が降りてきたからであるが、その時にわたしが感じたことを書く。
人は常に陰と陽、つまり心の中に生きることへの負の感情とプラスの感情が入り混じりながら生きている。
それが、「人は誰でも、死にたがっている」という言葉をきっかけに負の感情や過去の負の出来事が大きくなっていく。
ただ、それを引き戻してくれるのは人や環境なのではないかと感じた。
もし、わたしの目の前に鯨が現れ、同じ言葉を発した時にわたしはどうするのだろうか?
あわよくば、その時楽しいことに囲まれた人生の時であってほしい。
個人的には、自殺風景や殺人描写が具体的に書かれているので、バイオレンスが苦手な私はなかなか話がすすまない。
1ヶ月ぐらいかけてようやく読み終わった。
Posted by ブクログ
複数のストーリーが並行して進み最終的に交わっていく展開、ハードボイルドな暴力の描写など、タランティーノの映画のような雰囲気が味わえる小説だった。
重力ピエロの次に読んだ伊坂幸太郎の作品、重力ピエロはあまりハマらなかったが、こちらは面白かった。
Posted by ブクログ
評判の高いゴールデンスランバーより個人的にはこちらの方が面白いと感じました!
これぞエンタメって感じ。
☆は限りなく4に近い3とさせてもらいましたが、マリアビートルも間違いなく読みたい作品になりました!
いやー、読みやすいしずっとワクワクする展開でしたね。
Posted by ブクログ
久しぶりの伊坂幸太郎せんせい
殺し屋シリーズものだと知りグラスホッパーから読んだ。ページを読み進めていくと思い出すこの感じ。。読解力低めのせいかキャラクターの個性というか区別が難しいのよね。イメージがしにくいというか。
中盤までいくとキャラクターを理解し始めて、中弛みもなくなってきてからは楽しく読めた!
序盤の不安感からのラストはもやもやを残さずにほわっとさせてくれるのは好き。
Posted by ブクログ
伊坂氏の著書に出てくる達観した登場人物は読んでいて清々しい。この作品は今まで私が読んできたものとは世界観は異なりますが、著者らしさは存分に感じられました。それにしても、色んな殺し屋がいるもんだ。
予想通り
これは複線なんだろうなと、思っていた出来事が見事に的中していて、ああ、やっぱりかよ。と思った。
ちょっと鼻高にもなれたが、ちょっと失望もする。
それはさておき。
ミステリーとしてはキャラクターの個性も立っていて、本当にこんな業界があるのだろうかと、興味深く読めました。