伊坂幸太郎のレビュー一覧
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プロの殺し屋が3人。確実に仕事をこなしていくので次々と死人が出る。小気味いいくらいのテンポの良さだ。殺し屋のプライドか、人の殺しは気に入らないのか、それぞれ対決へと向かう。そしてまさかの展開。それこそ芝居がかっている。
どぎつい場面も何のその、一気に読んでしまうほど面白かった。現実感のないシュールな場面もありつつ、ドラマチックで東京のどこかにある景色の中で恐ろしい場面が展開していく。いい奴はいないのに極悪非道な奴らも魅力的。ミステリーではないし、クライムノベルというやつか。
このところ読んでいた伊坂幸太郎作品が割といい人ばかりだったが、殺し屋が暴れ回る話は伊坂ワールドのメインストリームか。遅れ -
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ネタバレ二人の主人公で話が進んでいく。
一人は松嶋くん。彼女に振られた社会人一年生。
もう一人はエージェント・ハルトに拾われた少年。後にキミ君となる。
ちょっとだけ、ハルトも主人公っぽいところがあるけれど、全体的にはキミ君と松嶋君かな。
日渡早紀「ぼくの地球を守って」という漫画がある。その中に出てくる宇宙人の身体のサイズが人の指くらいのサイズ、というのを思い出した。キミ君の世界の人は多分小さい。蝉にのり、ウスバカゲロウに乗る。昆虫を乗り物として使う。
音楽イベント用の冊子に綴られた短篇。なかなか独特な話だと思う。
そこまでひねった話ではなかったけれど、伊坂さんお得意の「繋がり」を考えるのには良い。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ異なる2つのストーリーが、最後には見事に繋がる!
登場人物(動物)も、それぞれに意味があったことにも感服した。
「現在」の主人公、椎名は大学入学のため一人暮らしを始める。引っ越してすぐにアパートの隣人・河崎から「一緒に本屋を襲わないか」と誘われ意味不明。そしてなぜか共犯となる。
「2年前」の主人公、琴美は動物好きで、ブータン人のドルジ(見た目は日本人)と同居している。交通事故にあった猫の死体を埋葬するため公園の立入禁止区画へ入ると、世間を騒がせているペット殺しと想われる3人と遭遇。それから目をつけられてしまい、今後が心配。
現在と2年前のストーリーが交互に進んでいき、途中から共通の人物が -
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ネタバレ妻が夫を殺してしまった、と言う衝撃の場面から始まり、ミステリなのか、と思いきや、SF のような展開になってゆく。
いつものように、語り口は面白く、一気に読み通せる。
何故、伊坂の文章は読みやすいのか。
最近は、微に入り細を穿つ心理描写がもてはやされているようだが、伊坂の文章にはそれがない。それでも、感情移入が出来てしまう不思議な力がある。博識なこともあろうし、音楽の造詣も深いことが分かる。
登場人物のさりげない台詞の中に、普遍的で哲学的な真理までも含蓄される、と言うと大げさか。
子供は宝、などと大上段から言われてしまうと、読んでいる方が照れてしまうが、そうならない物語にしてしまう。
他人と過去