あらすじ
「俺とおまえで世界を救いに行こうじゃないか」
現代を代表する人気作家ふたりが合作、その化学反応が生み出した問答無用のノンストップ・サスペンス。
世界を揺るがす秘密は蔵王に隠されている! 大陰謀に巻き込まれた小学校以来の友人コンビ。 異常に強い謎の殺し屋と警察に追われるふたり(と犬一匹)は逃げ切れるか。
女友達を助けたばかりに多額の借金を背負う羽目になった相葉の手にひょんなことから転がり込んだ「五色沼水」。それを狙う不死身の(ように見える)冷酷非情な銀髪の白人が、死体の山を築きながら彼を追ってくる。
五色沼といえ通称「御釜」と呼ばれる蔵王の火口湖、そこは戦後にパンデミックを起こしかけた「村上病」のウィルスで汚染されていて、立ち入り禁止地域になっていた。この水はいったい何なのか。すべての背後にあるのは「村上病」をめぐる秘密らしかった。
ウィルスの発生源とされる「御釜」に何があるのか? そして主演男優のスキャンダルを理由に封印された戦隊ヒーロー映画に何が映っていたのか?
相葉は逃亡の途中で中学時代の野球部の悪友・井ノ原と再会。ふたりは、太平洋戦争末期に蔵王山中に墜落した米軍機の謎を追う女性・桃沢瞳の助けも借りて謎に挑む。
だが事態を解決するためには、あの銀髪の破壊者との直接対決は避けられない―― 平凡な男ふたりが世界を救うために命をかける。その胸にあるのは少年時代の思い出。
ちりばめられた伏線が収束し、破滅へのカウントダウンが点滅する中で、白熱のクライマックスに突入する!
文庫用に本編の前日譚と後日譚となる書き下ろし掌編小説を、ボーナストラックとして収録!
解説・佐々木敦
感情タグBEST3
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『キャプテンサンダーボルト』 阿部和重 × 伊坂幸太郎少年野球でバッテリーを組んでいた相葉と井ノ原が、大人になって再会し、蔵王の御釜を舞台にテロリストと戦う冒険譚。相葉は熱血タイプ、井ノ原は巻き込まれ体質で、関わらないようにしても結局巻き込まれる。その心理描写が面白い。村上病という架空の感染症、生物兵器、東京大空襲のB29墜落など、歴史とフィクションが絶妙に絡み合う。「村上病はあるけどない」という言葉が物語の鍵。登場人物や犬も個性的で、特に犬は自由気ままで愛らしく、『ハウルの動く城』の犬を思い出した。ストーリーは一見大味でも、伏線回収やテンポの良さに伊坂さんらしさが光る。阿部さんの作品も読んでみたくなった。
Posted by ブクログ
映画2時間みているような……頭の中で映像化される感覚、の代名詞の小説では?
いいコンビ。主人公2人の性格が正反対だからこその面白み。ずっとその掛け合いみていたい。
どん底に落ちても何度だって這い上がれる。チャンスは必ず来るんだ…。
実際の蔵王と五色沼に行きたくなってきた!
Posted by ブクログ
上下巻の下巻って割と好き。「一冊の長編の後半」ではなく、「上下巻の下巻」が。上巻で登場人物の掘り下げが完了していて、尚且つ展開も盛り上げている状態で、初速の勢いがいいのが下巻。
上巻も面白かったが、下巻はそのまま疾走感を保ったまま走りきった感じでさらに良かった。
とは言え、伊坂作品の中では中の下くらいの感じ。個人的な好みとしては。★3〜4。
と思っていたけど、ラストのボーナストラックが良すぎた。最高の読後感。
Posted by ブクログ
ワクチンや生物兵器など、まさに今!な内容で楽しめた。
伊坂さんの小説は名言が散りばめられてるところが好き。主人公の2人も野球少年時代、言われてたこととか鮮明に覚えていて、それを大人になった今に落とし込んでるとこも良い。
「常識を疑え」これ大事
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面白かった。
上巻、下巻まとめての感想になりますが、序盤の入りが話のノリが悪くてぼちぼちでしたね。後半からは一気読みでしたね。
相葉と井ノ原のキャラが掴めてからが一気になりましたね。大きなストーリーは星4つですが、最後の伏線の回収とエピローグの余韻がすごく良くて星5にしました。ボーナストラックも良かったです。
Posted by ブクログ
下巻になって物語はとんでもない方向へ進む。荒唐無稽だし都合が良すぎる気もするが、読んでいて飽きさせない。最後は爽快で、良質なエンターテイメントだった。解説でも触れていたが、結局二人の作者のどちらがどこを書いているのかはわからずじまい。でもそんなことを気にさせない力業だった。最後のボーナストラックにまたほろりとさせられた。二人の作者による渾身の長編大作。相葉が主演のスピンオフ作品を読んでみたい。
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やっと色々な疑問が繋がって、スッキリしました。
相葉のことは最後まで好きにはなれなかったけど、最後までやり遂げる様子にはハラハラドキドキしました。
ボーナストラックの話がほのぼのしていて好きです^_^
Posted by ブクログ
子供の頃に野球を通して学んだことは全て役に立たというセリフが良かった。
最近のコスパやタイバを重視して、 何でも安易な成果を求める風潮より、意味も分からずに一生懸命何かに打ち込んだ時代の方が好きだな。
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スリル感、スピード感抜群の映像的なストーリー
小学生以来の悪ガキコンビ
高校時代の過去の出来事をキッカケに、決定的に関係が疎遠になっていた
ひょんな事から再び出会った二人が、世界を巻き込むような壮大な事件に巻き込まれる
お互いに色々な事情で抱えた借金
公開中止になった特撮映画
ゴシキヌマの水を求める謎の組織と銀髪の男
村上病の謎
戦時中のB29の不可解な墜落
テロ組織
相葉時之と井ノ原悠という名前は、解説でも語られているけど、明らかにアイドルグループを意識してるよな
二人の性格も真面目と不真面目、熱血とクール、猪突猛進と冷静沈着と対象的だけど
特撮ヒーローものの「鳴神戦隊サンダーボルト」に思い入れがあるという共通点
ターミネーターの如く執拗に、そしてタフに追いかけてくる銀髪の男
謎の美女 桃沢瞳
色仕掛けを武器に男から情報を引き出しつつ、彼女も何らかの事情を抱えていそうな雰囲気
それにしても、冒頭の一文「ガイノイド脂肪に注目しろ!」のインパクトよ
この文章はどっちの思惑なんですかね?
伊坂さんっぽくはあるけど……
戦後に発生した架空の病気「村上病」の謎
新型コロナウイルスのパンデミック前にこの物語が書かれていたんだなぁ
架空の物語ではあるけど、所々に人々の反応の答え合わせがされた気がする
国が推奨するワクチン接種
それに反発する人
ワクチンのリスクとベネフィットの比較
所々の設定に物語上の都合のよいファンタジー要素があるけど、実際にバイオテロを起いたら大変な事になるというのが実感できる
ラストの展開ですけど、あそこの気密性ってどうなんですかね?
確か人が閉じ込められたときのために通気孔があるようなものですけど
ま、その辺のツッコミは野暮ですね
色々と手こずらせたり、いい場面で活躍したりした犬のポンセ(仮称)
助っ人外国人で巨人の選手ではなかったというヒント
名前が何かの伏線や前フリかと思ったけど違ったな
下巻のボーナストラックでも登場してるし、やはりマスコット的な立ち位置なんだろうなぁ
物語としてはバディものにあたるけど、その執筆背景が何よりのバディものになっているというね
阿部和重と伊坂幸太郎が打ち合わせして、お互いに担当する章を決め
さらに出来上がった文章にまたお互いにガンガン手を入れてくという制作方法らしい
お互いに手の入っていない部分はないとの事
阿部和重さんの著作は一作も読んでないし、伊坂幸太郎は何作か読んだ程度だけど、設定や言い回しの所々から伊坂幸太郎っぽさは感じる
世の中に、こんな制作スタイルで出版された作品って他にあるのかな?
こんな特徴というだけでもこの作品に価値があると思える
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3.5
村上病、米軍機、テロ、サンダーレッド赤木の濡れ衣と陰謀、国家の陰謀など様々な伏線が徐々に明らかになり面白い。厚生省の官僚である桃沢の父へ想い、相葉の母親への想い、井ノ原の家族への想いなどの描写もよい。伊坂っぽく正義が描かれている感じでなかなかよい。井ノ原と相葉の因縁も伏線回収され、妻への出会いのきっかけ。村上病、筒井、島田など名称に作家が使われているよう。戦争をやりたがるのは、たいてい、戦場でひどい目に遭ったことがない奴ら。
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阿部和重の作品は読んだことがないので全編において伊坂幸太郎色が強いです。解説にはかなり綿密に話し合って執筆しているとのことなのですが、阿部作品を読めばわかるのかもしれませんね。
伊坂作品っぽく伏線の回収や巻き込まれる主人公たち、謎の組織によるテロ、サンダーボルトにまつわる映画と架空の戦隊ものを取り込みつつ展開されるストーリーはさすがです。
途中、アメリカ軍によるB29による章が挿入されていますが、中だるみするので不要と感じました。
銀行の地下金庫に閉じ込めるくらいでウイルスは拡散しないのかな?
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伊坂幸太郎と阿部和重の合作。
著者が2人いるパターンは珍しい気が、、どこをどう分担?協力?しているのか自体気になるところだが、ところとごろ伊坂らしくない部分(いい意味で)があるのは阿部和重も加わっているからだろう。そういった意味ではこれもまた味が違っていてとても良い。
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前半に比べて、ドキドキハラハラがあって、
タイムリミットのシーンはこっちまで心臓バクバク。
銀髪の怪人の最期はまさかだったなー。
その後の2人がなんとも微笑ましかった。
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全体として読みやすかったです。
特にクライマックスにかけて、
謎が少しずつ明かされていくときのワクワク感はありました。
内容的に難しすぎる所も少なく、
楽しく読める一冊でした。
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阿部和重、伊坂幸太郎両氏の合作。伊坂さんの作品はいくつか読んだけれど、何かから逃亡する?話が多い気が…w この作品も映画ターミネーターの敵キャラ?(名前なんだっけ)みたいな奴にずっと追われてるし。相葉と井ノ原が出会ってからの展開がもう怒涛で読んでてホント楽しかった^^ 伏線もキレイに回収され、大満足!!星四つ半。
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阿部さんの作品を読んだことがないので、どの辺りが阿部さんっぽいかとかは全く分からず。伊坂作品しか読んだことがない私からしたら、全体的に伊坂さんぽさ溢れてました。伊坂さんの文章の軽快さが好きなので、読み心地に違和感を感じたとこが、阿部さん担当だったのかなとも思ったり。
他の方のレビューにもありますが、国家権力と戦う男2人の友情、セクシーなヒロイン、アクションと、映画化したら画になるのだろうなという作品です。ポンセまで再現するのは難しいかなぁ。笑
これの後にフーガはユーガ読みましたが、ちょっと無鉄砲で元気なキャラと、温厚ながらも芯に熱いものを持ってるキャラの組み合わせが重なりました。
ボーナストラックにはほんとにほっこり。こういうのが文庫化の楽しみでもありますね。機会があれば阿部さんの作品も読んでみたいです。
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上下巻を一気読み。犬のポンセが大活躍。文庫版についてくるボーナストラックも良い。伏線と国家レベルの危機、昔観た戦隊ヒーロー、これに音楽が加われば浦沢直樹作品っぽい。
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ノンストップで読んでしまう話の進み具合!結末までのもっていきかた!更に結末カッコいい!最後だけ何度もページを戻して読み返し感動!
最高に面白かったです!
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「キャプテンサンダーボルト」(阿部和重 伊坂幸太郎)を読んだ。
二回目。
前回読んだ時は何やら文句垂れましたが、今回は楽しく読みました。
考えてみたら、阿部和重さんの本はこれ以外は2冊しか読んでなくて、しかもちゃんと読んだ気がしていない。
ここにも私にとっての未知の領域があるのだな。
「キャプテンサンダーボルト」(阿部和重 伊坂幸太郎)[電子書籍版]を読んだ。何がどうなってお二人がこれを書くことになったのかという事は存じあげないし、どういう形で創作して行ったのかも知らないのだけれど、なんだか相乗効果みたいなものが感じられなかったというのが正直な感想です。
Posted by ブクログ
六転七転するストーリーを楽しんだ。ボーナストラックの話もなかなか良い。
そして、伊坂幸太郎さんって、『野球には逆転があるが、俺たちの生きている社会にはなかなかない』と言いながら、それでも生きていれば逆転があるってことを信じているんだなと、いつものように思った。
あわせて、作者の心の中にある今の政治への批判や戦争に対する思いも、これもまたいつもの通り受け取った。
Posted by ブクログ
面白いは面白いけど、もしかしてお互いの良さがちょっとずつ消えている感じでは…?阿部和重の単著を読んだことないのではっきりしたことは言えないけど、伊坂幸太郎の良いところは薄まってしまってるような。テイストはふんだんに感じるけど。
あとあまりにもご都合展開大団円という印象が拭えず、(私が読んだ他の伊坂作品もそういうものはあったのかもしれないけど、あまり気になったことはなかった)そのあたりの大衆小説とそんなに変わらないような。たしかに、「ヒーロー物」をモチーフにしているからこそご都合主義であってもみんな幸せになりましたという結末なのは分かるけど。もう一捻り欲しかった。(欲張り)
Posted by ブクログ
恥ずかしながら、これまで阿部和重さんを存じ上げなかったけれど、また一つ小気味いい本と作家さんに出会うことができた。伊坂さんとの共作との事だけど、どこまでか伊坂さんでどこに阿部さんのテーストがあるか意識することなく、ワクワクする気持ちのまま読み終えさせていただいた。 キーワードが沢山ありながら、相葉君と井ノ原君の逃走の間にその一つ一つが解き明かされいく流れがとてもいい。彼らコンビに、物言わぬはずのポンセ(?)もなかなかいい味とリズムを加えてる。(o^^o)
Posted by ブクログ
友人のすすめで読んでみた。
共感や教訓はないけど、興奮はある。
全体的に浅く、思索をめぐらせたくなるような深みは感じなかったが、最初から最後まで飽きさせずに読ませるテンポの良さはさすが。
作中の固有名詞が著名な作家などを意識して書かれていることは気になるポイントだったが、個人的にはディズニーランドで隠れミッキーを見つける程度の面白みでしかなかった。なんか深い意味とかあるのかな。
Posted by ブクログ
謎の疫病『村上病』に端を発した陰謀に巻き込まれた悪友コンビ。すべての伏線が収束するクライマックスの下巻。
世界は陰謀に溢れている説に従えば、すべての出来事は茶番劇である。今日のニュースも後で振り返れば、陰謀の成立の為かもしれない。登場人物にそれぞれモデルがあるようだが、では桃沢瞳は誰なのかと考えると、これは伊坂・阿部コンビの陰謀か。