伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ初めての「殺し屋シリーズ」で、想像以上に軽快な表現で骨が折れたり、人が死んでいくのが衝撃的だった。
何人もの死体が転がっているとは思えないほどのテンポ感で、ストーリーが進んでいくのも新鮮に感じた。
「何でも覚えられる」「一度見たら絶対に忘れない」というのは、一度ならず思わぬ「忘却」によって後悔をしたことがある身からすると羨ましい。
しかし、人間は忘れる生き物であることによって、救われている部分も大きいと感じた。
自身の記憶力によって、人との深い繋がりに積極的になれなかった紙屋さんが、天童虫、ココさん達との関わりも経て、乾との関係を築いていくことに繋がるラストが印象的だった。
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Posted by ブクログ
前作、陽気なギャングが地球を回すに続けて拝読。
個人的には前作より、レベルアップして面白かった。
きっと前作で4人の登場人物の性格や特徴を知った上で、今回この作品を読んだからだと、思う。
4人それぞれの短編の話と、銀行強盗を働いたあとの物語が描かれている。
4人がそれぞれ体験した出来事が後々の銀行強盗の話で意外な点で繋がっていたり、あ、あの人物だ、あのセリフはここに繋がっていたんだというフラグの回収が読んでいて心地いいし、スッキリとした。
4人が互いにテンポよくイジりあったり罵り合ったりする場面が、可愛げがあって、でも、とっても仲の良い信頼し合っている関係性なのが垣間見えて素敵だなぁ、と -
Posted by ブクログ
飛沫感染によって未来が見える国語教師の行く末とその教え子の女子中学生が創作する虚構の世界、交わるハズのない世界が交わったとしたら⁉️
映画で例えるなら、エンドロール後も席を立たずに鑑賞してくださいという感じの作品でした❗️相変わらずの伊坂さんらしい展開と最後はもう一捻りが加わっていて、最近出版されている長編では結構惹き込まれました。
余談ですが、最近ジャッキーチェンの出演する映画、ベストキッドレジェンドが公開されているのですが、本作ではそのジャッキーの魅力が描かれていて、昔よく観ていて好きだった作品を懐かしく思いました❗️
個人的には、クライマックスの野球場のシーンは、『死神の浮力』の自