伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
他人の未来を見ることができる中学教師の壇先生。
生徒が虐待されているかもしれないと疑いを持った壇先生は、未来を見る力を使って生徒を助けようとする。
さらにネコジゴに制裁を加える二人組も絡んできて…。
伊坂幸太郎さんワールド全開のエンターテイメント小説。
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あー、面白かった!
ストーリーは言わずもがな、キャラクター、細かなあれこれがピッタリはまっていく快感、視点を変えて読む楽しさ、どれをとっても面白い。
久しぶりに伊坂さんの作品を読んだけれど、読んで損はない作家さんだと思う。
読み始めてすぐに引き込まれてしまった。
ニーチェなんて読んだことがないけれど、登場人物たちと一緒に哲学を考えた。
被害 -
Posted by ブクログ
ネタバレ
何だ、この本!何なんだ、この発想!!何!何!
五十九彦、三瑚嬢、蝶八隗の三人は、人工知能「天軸」の開発者である先生を探すという任務のもと、楽園を目指す。
【NI:ネイチャーインテリジェンス】
"インターネットが人間の集合知を活用するのと同じく、植物や動物が、私が気づかない方法で繋がり合い、さまざまなやり取りを交わし、大きな知能となっていても不思議じゃありません。
この森で、自然の植物や生き物が組み合わさって、ネットワークを作り、巨大な知能となっているんです。その知能が目的を達成するために、植物や生き物に指示を出していたんですよ。地球の生きとし生けるもの、すべての集合知。&quo -
Posted by ブクログ
ネタバレ幼い娘を殺した犯人への復讐を誓う夫婦と、音楽を愛する死神・千葉との7日間の犯人追跡劇。
相変わらずピントのズレている千葉(本人は至って真面目なつもり)と極限の精神状態の夫妻との会話は絶妙に噛み合わず、その様子が微笑ましくもあり、シリアスな場面が続く作中の重さを軽減してくれる。
読みながらどうしても夫妻に肩入れしてしまっていたので、犯人の『見送り』には落胆と絶望を感じてしまったけど、ある意味『可』の方が救いがなかったというか…落とし所としては納得のいく結末で安心。
人間はいずれ死ぬわけだけど、自分はどう生きたいか、どうやって生きてどう死んでいくのか…死生観について考えさせられる深い内容の作品