伊坂幸太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ独特な才能をもった4人が銀行強盗をする物語。
と思いきや、そのお金を奪われる。そして奪い返しにいく。文で表すとずいぶんボリュームの多い内容だと思うが、そこまで複雑に語られていないため読みやすい。
また、作中にそれぞれの子供を大切に思う気持ちが丁寧にそして幾度と描かれているのが印象的である。また最後の怒涛の伏線回収にクスッとしてしまう。フラッシュが焚かれないフィルムカメラがこうも役に立つとは。警官の制服が3着あると言ったセリフはこの3人のためだったのか。不思議な車はこう使うのか。あぁそうだ訓練があったんだ。
さくっと読めてしまう物語であった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ友人でも恋人でも同僚でも家族でも、今ある縁も新しい出会いも大事にすること。
それは回りまわって何か面白いものに繋がっていくのだな…一期一会でも。
ミステリでない人間ドラマもなんだか爽やかで面白かったです。
「この人が誰のお嬢さんか知ってて仰ってるんですか?なんて命知らずな…」みたいな戦法が脈々と受け継がれていて笑いました。
登場人物が多くて、でもこの人はこの人の…!と入り乱れ関わり合っていく関係に「伊坂さんコレコレ〜!」と思いながら読みました。
連作短編集さすが。ちゃんと「あの人か」と思い至れる。
時系列バラバラなのに途中で気付かされるのにも、やられた!という気持ちになれます。
ラストも -
Posted by ブクログ
ネタバレグラスホッパー、マリアビートルほどの面白さがあったかと言われると、個人的には少し物足りなく感じてしまったかも。
これまでに登場した殺し屋達にも劣らない、魅力的なキャラクターの「兜」。
殺し屋の側面と、恐妻家の側面と、2つの顔を持ち、家族のために苦しみながらも殺し屋の仕事を引き受ける姿に、これまでの殺し屋達とはまた違った魅力を感じました。
特に「AX」の章は、かなり好みでした。
ラストの1ページも、ぐっときました。
ただ、
・1章「AX」で仄めかされた犯罪集団たちの話はどこにいったのか。
・「結婚し、家族を持つ」=「殺し屋としてはこれ以上ないほどの弱点」になり得そうなのに、それでもなお、 -
Posted by ブクログ
家では妻に頭が上がらない恐妻家だが、一流の殺し屋「兜」。
子供が産まれたことで引退を考えながらも、日々淡々と仕事をこなしていた…。
伊坂幸太郎さんの殺し屋シリーズ第3弾。
他作とはテイストが違い、ハートフルで切ない読後感でした。
伊坂先生は殺し屋シリーズに限らず、身も心も強い女性と一見頼りなさそうなのに逞しい男性キャラが多い印象です。
本作もまさにその構図が夫婦になっていますが、最近『モダンタイムス』を読んでいたのでその奥さんよりはマシだなあと思ってしまいました。笑
伊坂作品で恐妻家の解像度がどんどん上がっている気がします。
兜は殺し屋であり文房具メーカーの営業マンであり、家に帰れば普通の -
Posted by ブクログ
「届けよ、誰かに。頼むから」
帯にも書かれていたこのフレーズがもう大好きで。メロディーのように口ずさみたくなります本当に最高です。笑
短編だけど読後にしっかりと重みも爽快感もどちらも味わえるような一冊でした。
タイトルにもなってる「フィッシュストーリー」はやっぱりホロッときましたし好きですが、他のどのストーリーも奇抜で面白いし、キャラクターも個性的で楽しい。
「ポテチ」に出てくる今村のお母さんと彼女の掛け合いが抱腹絶倒でした!今村、こんな二人が付いてるんだから大丈夫だよと言ってあげたい。いずれ二番煎じにならない世紀の大発見をしてくれることを期待しています。笑
あと他の伊坂さん作品でもあちこ -
Posted by ブクログ
山田王求の野球の王様になる物語…
シェイクスピア、マクベスが物語に色濃く反映されている。マクベスは悲劇なので山田王求の物語も悲劇であることを認識しながら読み進める。
王求は野球のセンスは規格外で既に小学校の時にプロの本気速球をホームランにしてしまうという…
悲劇は
①野球を続ける為に人間が命を落としている
②愛想が悪く、人間関係に苦慮することを放棄している
③優秀な野球選手であること
両親の育成方針も王求の野球スキルレベルアップに重きを置き、王求自身も他人との協調性に欠ける成長となってしまう…
天才は天才ゆえの苦痛、生きづらさもあるだろうが人間社会で生きていく為には少なからずの協調性、人間力も