伊坂幸太郎のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレなんだこれー!面白すぎる。
読む手が止まらず、1日で読み終わってしまった!
なんというファンタジーミステリー。
冷たさだけじゃなく、人と人とのつながりの温かさもちゃんと描かれているのが良かった。
城山の最期は呆気なかったな〜。
ある意味、爽快でもあった。
最初は怖いなあと思っていた桜も、伊藤との会話や物語が進むにつれてどんどん好きになっていった。
園山さんの奥さんが生きていると分かった場面で、
「まいったな、ベッドは彼女が独り占めだ」
と、嬉しさと寂しさが混じった言い方をしたのが印象的で、、
そのシーンを読んで、草薙の百合ちゃんに対する向き合い方を思い出した。
荻島の男女は精神的に支え合っ -
Posted by ブクログ
突飛な言動ばかりだけど愛おしくなってくる陣内という人物。人間として魅力的だよなぁ。
武藤は現実的なキャラクターだから、主人公として読者と一緒に悩んだり感じたりしてストーリーが進むから読みやすい。武藤と一緒になって「陣内さん変わってるなぁ」と翻弄されながらも憎めない。
若林青年には苦しくても頑張ってほしいなと鼓舞の気持ちでいっぱいになったし、棚岡少年には若林のように立ち上がっていけるといいなと応援したい想い。小山田くんはその能力を善の方向に役立てる方法があると素敵!
この本に出会えて、極悪人の犯人ってのはそうそう存在しなくて、たまたま良くない方向につまづいてしまった人も多いのかもしれないと考える -
Posted by ブクログ
「大丈夫、紙野ちゃんはここから出て、ちゃんとこれからも人生を楽しめるから。逃げるというよりは、やり直せる」「わたしはそのためにいるんだよ」
「五十の手習で始めたの。パソコンの勉強」
紙野結花にかける、ハッキングのおばちゃん『逃がし屋』ココの言葉。
「部屋に行って荷物を渡す。それだけだよ。本当に簡単。びっくりするくらい。」
またまた天道虫が巻き込まれる
「梅の木が、隣のリンゴの木を気にしてどうするんだよ」「梅は梅になればいい。リンゴはリンゴになればいい」七尾は奏田が語る高良の話を噛み締める
「現状を変えようとする人って、邪魔だから」
マクラとモウフの高校生女子のような掛け合い
魅力的な殺 -
Posted by ブクログ
家族愛、とりわけ兄弟の関係性が色濃く描かれた作品。
ミステリーの形は取っているものの、謎解きの鮮やかさやどんでん返しを期待すると、やや肩透かしを食らうかもしれない。けれどそれは、この物語の本質が別のところにあるからだと思う。
伊坂幸太郎らしい、軽やかな会話やどこか寓話的な空気感。その柔らかさの裏に、人の善悪や過去との向き合い方といったテーマが静かに横たわっている。正しさを押しつけるでもなく、ただ登場人物たちの選択を見せることで、読む側に問いを残してくる。
ミステリーとしての“解決”よりも、人と人との関係の中にある救いや歪みに重心が置かれている印象だった。派手ではないが、読後にじわじわと効 -
Posted by ブクログ
ネタバレ白兎事件というその名前(?)だけを読者は聞かされ、ある立て籠り事件を中心に、警察、空き巣一味などのストーリーが進んでいく。何の変哲もない事件だが、読み進めていくとこちらが思っている事件の構造とは全く違っていた、ということに気づき、そこからはページが止まらなかった。文章も堅苦しくなく、立て籠り事件にしてはそれほど緊迫感も感じられないが、このようなトンチを効かせたストーリーには非常に合っていると後々になって感じた。白兎事件も、兎田というキーパーソンに関連しているだけでなく、因幡の白兎をモチーフにしていることが後々わかり、稲葉という登場人物もいるなど、読んでなるほどとなる仕掛けが沢山あり、サクッと読
-
Posted by ブクログ
ネタバレ息子の渉に重傷を負わせた子供・王子に復讐するため、盛岡駅行きの新幹線に乗り込む木村。監禁から救出されたドラ息子と金の護送を依頼され、新幹線に乗り込む蜜柑と檸檬。金の入ったトランクを奪い途中駅で降りるよう命じられて新幹線に乗る七尾。新幹線というある意味密室の空間に居合わせる殺し屋たちのストーリーが交錯し、展開していく様は、長さを感じさせなかった。中学生でありながら木村をはじめとする大人を見下し、達観したようなことを言う王子に、読みながらフラストレーションが溜まりながらも、ハッとさせられる場面は何度もあった。「正しいとは何か」「なぜ戦争や虐殺は無くならないのか」「なぜ人を殺してはいけないのか」。悪