伊坂幸太郎のレビュー一覧

  • 重力ピエロ

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    ネタバレ

    春の罪を家族は許しました。春はこの先、強姦魔への罪悪感は無くとも「悪いことをした」という罪の意識を抱えていかなければなりません。泉水もこの先重力に逆らうように、世の中で決められたルールとに逆らい殺人を許したという決断を抱えていきます。その覚悟も家族という強い絆で結ばれていればできることなのでしょう。春の出自や両親の死を乗り越えて、家族という結びつきがさらに強くなりました。

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    2026年09月22日
  • 逆ソクラテス

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    ネタバレ

    ☆3.0

    全体として大きな繋がりがあるわけではなく、インタビューからもコンセプトが決められている本として出したかったわけではない旨が述べられているため納得。

    短編集のため、全てを一気に読みきれず記憶が曖昧となっている(特に逆ソクラテス)。小学生たちが多く登場しており、小学生ならではの突拍子もない考えや、考えうる小さな世界の中での背伸びが表現されていると思った。

    逆ソクラテス
    「僕はそうは思わない」が、やはり印象に残る。終わり方に面白さを求めるタイプではない。先生のような大人はまだまだ世の中にいるだろうな、と思うと同時に、自分も無意識になる可能性も十分にあるとも感じた。

    スロウではない
    割とわかりやすいどんでん返し。読みやすかった。幸せになる権利や、いじめいじめられについては考えるところがある。

    非オプティマス
    世間は狭い。自分自身でも実感する。虎の威を借る狐という慣用句を久々に思い出した。先生の心に区切りがついたようで嬉しかった。

    アンスポーツマンライク
    こちらもよくいるような指導者が登場していた。非現実味はあるが、いつまでも友達としての仲が続くような5人の関係性が微笑ましい。

    逆ワシントン
    最後のシーンが好き。アンスポーツマンライクの犯人?のような気もするが述べられていないため憶測の域を出ない。が、そうであればいいなと思う。

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    2026年09月22日
  • マイクロスパイ・アンサンブル

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    ネタバレ

    舞台は猪苗代湖。彼女に振られた男と元いじめられっ子のスパイの2人の視点から描かれる。2つの世界は直接交わることはないものの、お互いが思わぬ形で助け合っていたという場面が度々出てくる。自分が見えていることや感じていることだけが全てじゃない。知らないうちに誰かを助けていたり、誰かに助けられたりするものなんだよなと実感した。読み終わった後温かい気持ちになれる作品だった。

    “僕の大好きな あのヒトが ちゃんと幸せだったらいいな” とっても素敵な歌詞。

    猪苗代湖いつか行きたいな。

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    2026年09月22日
  • 楽園の楽園

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    背表紙のタイトルに惹かれて取ってみて
    装丁が綺麗だな〜と思ってたら
    まさかのSFで好きな世界観だった

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    2026年09月22日
  • 777 トリプルセブン

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    久しぶりの殺し屋シリーズ。前作のAXとは随分と趣向の違った作品だったけども、群像劇的にバラバラだった様々な登場人物が、徐々に絡み合ってくる様はワクワクさせられる。
    にしても、このシリーズは本当に人があっさり死にすぎるのでそういう意味では常にハラハラさせられる。
    にしても天道虫。本当にこのシリーズに欠かせないキャラ。色んな意味で安心するよ。

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    2026年09月21日
  • 終末のフール

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    死が近くに迫っていると分かったとき、その苦しみに耐えられず先に自ら命を断つ人もいれば、諦めて死んだように生きる人もいれば、死に物狂いで生き抜いてみようとする人もいる

    この短編集は、どちらかというと死に物狂いで生きる人達のお話だった

    生きる意味が分からないとよく思うけど、意味なんてなくても生きる、醜くてもなりふり構わず生きることが義務という言葉をみてなんだか安心した

    死がすぐ隣にあるとき、人は生をこの上なく感じるんだなー、皮肉だね

    「ポップな死生観」みたいな本だった
    読めてよかった!

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    2026年09月22日
  • ホワイトラビット(新潮文庫)

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    中盤からの、ストーリーが突然反転するあの瞬間がたまらん!
    「時系列どうなってんの?」「今だれがどこにいんの?」「いつから?」「どゆこと?」って混乱しながらも、読み進めていくとちゃんと整っていく安心感はさすが。(ずっと眉間に皺は寄せてたけど笑)

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    2026年09月21日
  • 楽園の楽園

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    表紙の美しさに一目惚れして珍しくパケ買い。

    人間は現象に原因や因縁、物語(ストーリー)を求めたがる。そして無意識にこの世界の中心は人間だと思い込んでいる。

    人間が体内に入った有害な菌やウイルスを排除するために熱を出したりくしゃみをするように、地球にとって有害と判断された人間が自然から排除されようとしているのかも…という美しさの中に畏れが交わるディストピアストーリー。
    人間もAIも、自然が構築するネットワークには敵わないのかもしれない。

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    2026年09月21日
  • 逆ソクラテス

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    伊坂作品らしい文体や鮮やかなひねりはそのままに、小学生の日常の中に起こる葛藤や問題に、少しのひらめきと解決をもたらしていく物語が詰まった短編集。

    足が速いほうがなんとなく偉い小学生あるあるから、スクールカースト、他愛ないつもりの嫌がらせ、皆同じ子どもなのに、すでに生まれつつある個人差が、まだ未発達な子どもを苦悩させる。それらを解決するのは、スーパーマンなどのヒーローではなくて、同級生や教師や親、その言葉などの身近なところにあったりする。その「普通」なライン上から問題が解決するので、どことなく安堵できるし、大丈夫、という安心感をもらえる。そういう意味で、子どもにも、もちろん大人にも薦めたい、素敵な短編集でした。

    アンスポーツマンライク、が良いですね。そのあとに秘められた、ちょっとした奇跡も良い味でした。

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    2026年09月21日
  • 逆ソクラテス

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    伊坂幸太郎の短編はやはり秀逸だなと思う
    小学生の話は珍しいと思うが、伊坂幸太郎の描く若者が好きなのもある

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    2026年09月21日
  • ゴールデンスランバー(新潮文庫)

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    青柳さんが、どうなっていくのか、と、必死で読みました。
    良かったです。
    もう一度、おさらいをしたい気分です。
    映画も見てみようかな…。
    でも、晴子役が竹内結子さんなんですね…。

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    2026年09月21日
  • 砂漠

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    「青春もの」だから、著者の得意な伏線回収をして驚かせる仕掛けはないのかなと思っていたが、最後に「なるほどッ…!」と唸らされる仕掛けが仕組まれていて、さすが伊坂幸太郎だと思った。

    西嶋のキャラが立っている。パンクな台詞が、まっすぐに刺さる。

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    「たとえば、どこかの国が平和になるためには、別の国が我慢をしないといけない。みんなが平和になるなんて、ちょっと考えにくい」
    「北村は頭がいい」と西嶋は言う。目つきは鋭い。「でも、それだけですよ」

    確かに、生きていくのは、計算やチェックポイントの確認じゃなくて、悶えて、「分かんねえよ、どうなってんだよ」と髪の毛をくしゃくしゃやりながら、進んでいくことなのかもしれない。

    「戦争賛成だったらいいんですか」
    「まあ、そっちのほうがいろいろ、分かってる気はするよな」
    「分かってるような大人なんて、最低じゃないですか」

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    2026年09月21日
  • シーソーモンスター

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    ネタバレ

    よくある話だが当事者にとっては大問題。の、代表格な嫁姑問題。
    セツの嫌味も受け手が違えば年長者の的確なアドバイスだったかも知れないし、そもそも相手が違えばセツも言わずに済ませた言葉だったかも知れない。
    何故か温和なやり取りが出来ない相手というのは確実に存在する。他の人とはそれなりに構築できる会話が、この人だとどうもうまくいかない。あれ?私ってこんなに性格悪い人なんだっけ…???って違う違う、これは私の話だ。あまりにセツと宮子の空気感に覚えがあって途中から自分の話にスライドしてしまった(笑)
    え?
    って事は海と山なの?
    なんて。それならどんなにいいか。

    セツと宮子はそれでもバディとして最高だった。
    海と山のどうしようもない関係にいい形で折り合いを付けた。
    セツと宮子、どちらもかっこよかった。
    完璧に見える宮子の仕事がセツの目線になると雑さも見えるのがまたいい。

    そして後半、スピンモンスター。
    もしかして…と思ってしまったがセツの訳がない。そりゃそうだ。
    でもセツに似てきた宮子が居た。
    90歳のお婆ちゃんになっても頼もしさは健在で、あぁきっとセツも晩年まで元気だったんだろうなと思う。

    中尊寺敦と水戸直人、檜山景虎の長い数日間。警察からの逃走劇のようで戦う相手は人工知能で。未来の予言が当たりそうで怖い。
    田舎はどこまでデジタル化されるのだろう。
    都会のニュースではスマートメガネによる盗撮問題を取り上げている一方で、私の実家がある超山奥はスマホを持つ人が最近増えてきたという状況だ。suicaをかざさなくても駅の改札を通れるようになるニュースも見たが、実家の駅はまだsuicaの導入すらされていない。
    都会と田舎の落差がどんどん進んだ未来は逆に田舎の強さが出てくるのだろうか。

    伊坂幸太郎には珍しく伏線回収されてないフックがあるが、中編ではちょっと足りなかったのかも知れない。一冊丸々ページを費やせたらなぁ。
    拳銃で撃たれた水戸直人がサービスエリアで子供を助けた英雄と同一人物と世の中に知れたら。
    檜山景虎のルール厳守のアイデンティティをもっと崩せたら。
    寺井の手紙が何故「中尊寺敦という名前じゃないかも」とあったのか。
    色々想像が膨らむんだよなぁ。

    それでもとにかく面白かった!
    他も読みたくなる。
    と言うより読む。

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    2026年09月21日
  • 重力ピエロ

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    会話がおしゃれでリズミカルでよくそう評されている理由がわかる。色んな作品からの引用があり、ぐえー教養ってやつだ。作中にさらっと混ぜられるのすごすぎる
    途中までほーんという程度だったけども、だんだんと性加害への憤怒を感じられたし、話の展開もどこに着地するのか全然読めなくてぐいぐい読ませる。冷蔵庫の女という批判ももしかしたらあるかもしれないけれど、私はあまりそうは思わなかった。
    重力を社会というものになぞらえているのがよかったし、複雑なものだけどいくら社会的な悪とされるものでも、それが自分の大事なものや人なら自分だけはそれを受け入れたい、というごく個人的なものを描いてるのが好きだった

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    2026年09月21日
  • マリアビートル

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    殺し屋シリーズ2作目!今回も面白かったー!王子にはパンチをしたいくらいずっとイライラしていましたが、なぜ人は殺してはいけないのかという疑問に対して色々な人が答えていく中でやはり鈴木先生の人を殺すことを許せば国家は崩壊する。というのにはしっくりきました。もちろん倫理的な話もですが。
    また七尾くんの運のなさにはとても笑わせていただきました(笑)愛おしいキャラクターです。これでいて強いのですから安心して読み進めることができます。
    残りの殺し屋シリーズも読みたいなと思います。

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    2026年09月21日
  • アヒルと鴨のコインロッカー

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    なんて言ったらいいんだろう。
    だから人間は嫌いだとも言えるけど、だから人間は好きなんだとも言える。ただ、人間を最初からじすきるのはいかがなものか。全てを疑えとまでは言わないが、多少の違和感には気づける人間になりたい。
    え?って声が出ちゃう、たった一文で280ページ以上も読んでから知る真実に驚きが隠せないしそこから全ての点と点が繋がる感じが気持ち悪いくらいに綺麗にできていた。
    人間はどうしてこうもたまに頭のおかしい人ができあがってしまうのか。
    二年前の話は悲しくて恐ろしく不気味なシーンも
    それはとっても面白かった。
    どうか、神様にバレませんようにって最後は私も願うしかなかったなあ。この世は滅茶苦茶だよ
    始まりは少しワクワクしたけど、切ない結末すっきりはしないけど、え?そういうこと???って後半のページを捲る手は止まらない

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    2026年09月20日
  • マリアビートル

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    殺し屋の事情と偶然が何層にも重なってできた物語。
    新幹線の旅2時間半以上の中で、ここまで波のある話を作れるのだから、やはりこの作者はとんでもない。
    冷笑系中学生は最後まで許せなかったが、殺し屋のシビアな世界とそれに関わった末路を見るようで、スッキリというか、納得できた。

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    2026年09月20日
  • 残り全部バケーション

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    憎めないキャラのちょいワルのチンピラ、繰り広げられる全ての会話が、伊坂ワールドだった。
    それぞれの章で張られた伏線が、最後に回収されて、思わずニヤッとしてしまう。

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    2026年09月20日
  • キャプテンサンダーボルト 新装版(新潮文庫nex)

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    阿部和重さん、伊坂幸太郎さんのダブル著者というのが珍しいと思い読むに至りました。伊坂幸太郎さんの本はよく読んでいて、伊坂幸太郎節というか、最後に光が残るそんな終わり方が好きでした。
    阿部和重さんの本は読んだことがないので、これをご縁だと思い読んでみたいと思います。

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    2026年09月19日
  • グラスホッパー

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    登場人物の一人である蝉のアクションシーンが最も好き。他のキャラクターも、個性的だった。これといった伏線は特に感じなかった。

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    2026年09月19日