伊坂幸太郎のレビュー一覧
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ちょっと変わった能力を持つ双子の風我と優我の物語。
本当に先が気になって最後までドキドキが止まらない作品だった。
いつもならが全てのエピソードに無駄がない。
自分の語りには「嘘」が混じっていると言う優我の言葉や、遅れている新幹線、ワタボコリ、小玉のエピソード、全部繋がっている。
切ないと言う感想が多くて何事かと思いながら読み、「ああ、これがそのことか」と思ってもそれさえどんでん返しにあった。
文庫本では少し残酷な部分を削っているというけれど、起伏の激しい描写が十分に多くて、それゆえに2人に共感して、心抉られた。
ところで途中で、「ユーガって伊藤さんが話してた案山子の名前と似ている」と子供が言 -
Posted by ブクログ
『播磨崎中学校事件』
『安藤商会』
『個別カウンセリング』…
どう繋がっているのか⁇
渡辺拓海は、『安藤商会』の祖、安藤潤也にたどり着く。
が、真相はつかめないまま…
そして、友人の作家・井坂好太郎が、
佳代子の友人・岡本が…
『播磨崎中学校事件』の英雄から国会議員となった永嶋丈にコンタクトする、拓海、佳代子、五反田、大石。
真相は…
真実を隠すために。
隠蔽するために。
『播磨崎中学校事件』が作られていたなんて…
検索しようとすると…
何が本当なのか。
何が嘘なのか。
ここまでいくと国家は何でも捏造できるよな…
こんなシステムが…
ただシステムだけで、誰が命じているのかは⁇
本当にただ -
Posted by ブクログ
『死神の精度』の続編的ポジションなのかな?また千葉に会えて嬉しかった。音楽好きで、空気読まないのに妙に鋭い、あの死神はやっぱり嫌いになれない。情報部との会話で先読みができるのもこのシリーズのいいところ。
ただ今回は内容は重め。娘を持つ身としては、読んでいて苦しくなる場面もあった。色んな意味の「浮力」なのかもしれないな。フィクションなのに、現実を突きつけられるようなリアルさがあるのが伊坂作品のすごさ。そして今回もあった、「デスクがあるならチェアもあるのか?」みたいな日常でボソッと使いたくなる迷言(名言?)がいいスパイス。読むのをやめられない面白さがあった。ただし、千葉シリーズは短編の方が向いてい