伊坂幸太郎のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
前回は短編の幾つかで千葉さんの人柄?神柄?を垣間見た。人情ならぬ神情を傾けられる思考があるのが愛おしくも感じる。神は痛みも感じず毒にも侵されないなら花粉症も無縁だろうか。病は気からと言うように花粉症ではないと強い気持ちを持つことで実は症状の兆しがあっても発症することはない人もいる。
「どうせ可なんでしょ」に抗いの気持ちが隠せない千葉さん。流れ作業で処理するお役所仕事のような考え方に嫌疑を抱き判断の根拠を見出すまで調べる姿勢は利己的なマジョリティの今にアンマッチな魅力を感じる。敵討ちの長い長い道のりがその真摯な考え方を後押しする。その加勢もあってか判断を覆す程の強力な気持ちはルールをも打ち砕 -
Posted by ブクログ
ネタバレチルドレンに続いて
今回は長編として1人の少年(もしくはもう1人)を重視して進んだ。
伊坂幸太郎作品では、黒澤や千葉のように独特なキャラクターが出てくるが陣内も同様
陣内が上の2人とちがうのが少し人間味があるところねで、めんどくさがりでちょっと自分勝手で迷惑なところ。だけど、ものごとを深く考えすぎないから一つ一つを単純に切り込むのがすき
作中では明確に許せるか許せないか判断できないものを取り上げてこちらに投げかけてくる
どれも自分の中で決めきれないので、頭を抱えたが、放棄することはできないものばかりだった。
例えば 罪を犯したあと、自分を許していいのか、被害者に何かできないのか、し -
Posted by ブクログ
伊坂幸太郎らしい作品。SFと言ってもいいかも。
タイトルの「火星に住むつもりかい?」は平和警察という魔女狩りが横行するその世界で、その現状が嫌なら火星にでも住むしかないんじゃない?という意味だが、舞台となっている架空の日本で繰り広げられる事態が想像であってもあり得なさ過ぎて、この舞台の方こそ火星での出来事じゃないの?と思ってしまうくらいあり得ない設定だ。
しかし考えてみると、例えば遠く離れたアフリカの独裁国ではもしかして同じような事が起きているかも?すぐお隣の拉致問題が解決していないお国では密告も奨励されているようだし同じような事があるのでは??最近世界を掻き回しているいる超大国の大統領は本作