ささなすけさんのレビュー一覧
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流石の読みやすさ
しばらく活字が読めなくてヤキモキしていたのですが、伊坂さんのなら……と手にとって、その読みやすさに心底感嘆させられました。読みやすさって、読んでて引っかかりを覚えないで、よそ見をしないですんて、本当に助かるんですよね。カギ括弧が続いても誰の台詞かスッとわかる、というのは、意外と稀有なことなのだと思います。
本編は、夫を殺してしまった「量子」と、引退した歌手のマネージャーをする「斗真」の視点からなります。特に量子サイドは謎に次ぐ謎という感じで、最初は「これはどういう物語なんだ?」と全く先を読むことができません。そのストレスをおしても読みたくなる、真相が気になる、問答無用でページをめくらせる……これがプロの作家さんの力量かと、舌を巻きました。
正直、物語一番のどんでん返し(?)には途中で気づいてしまいましたが、そこは別に本題ではないんですね。あくまで、その先にある、あの決着こそが大切なのだと、読了した今は思います。
読めて良かったです。