中野信子のレビュー一覧
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“人間の厄介さを知っていますか。”
という帯に書かれた一文に惹かれて手に取った。
まさに自分の性格や思考ってやっかいだなぁと思ってたから、何か手がかり的なものを求めていたのかもしれない。
中野さんの言葉は、丁寧で配慮しつつもズバッと痛いとこついてくる感じで読んでいて気持ちがよかった。
専門用語や、私には難しい言い回しなどがある一方で、“私はこう思う“、“私は嫌い”のような感情が見え隠れするところが好きなのかもしれないと感じた。
内容的には、脳の仕組みを様々な社会事例や体験談などと絡めて説明されていて、知れば知るほど“脳ってやっかいだなぁ”って思った。
脳がサボりたがる臓器だということは、どこかで耳にしたことがあったが、こんなにもかと驚いた。
まあ、ブドウ糖は全身の消費量の18%、酸素に至っては25%もの量を消費するというのだから省エネしたくなるのは仕方ないのかもしれない。
こういう風に、脳の仕様や仕組みを知ると“仕方ない”とあきらめがつく部分があるから不思議。
標準装備として皆そういう仕様なものだということを受け入れた上で、そのサボり癖をいかにうまく手なづけるかってことなんだろうな。
〈心に残った箇所〉
P.260
【未知への挑戦には危険が伴う。ただその危険を押して勝負し、時には自身の生命というコストをかけても、積算すればリターンの方が大きかったということになる。そうして生き残った者の子孫が、私たちというわけだ。
一見馬鹿馬鹿しいような、危険な何かへのチャレンジは、私たちが人間として生きることの本質に裏打ちされているといえる。】
“生き残った子孫”である私たちにも、これまで幾度となく未知なる挑戦に立ち向かってきた先祖の血が流れていて、同じように挑戦できるはずだと勇気をもらえた。
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Posted by ブクログ
似通った護摩木が結構なボリュームで積み上げられている様子は中々に衝撃的で 意味さえ同じであればどのような言語音でも同じ効果があると考えるのは現代人の持つパラダイム(規範)の誤謬であるかもしれず この世に生を受けるという事は、不完全情報ゲームの中に強制的に参加させられるという事だ。私達は、一瞬先に何が起きるかさえ完全にクリアに予測する事は出来ない。 ハイチの首都ポルトープランスで 「認知は結果に影響する」という研究もある 巷間言われがちな事に 人間は高度に社会的な生物である。ほぼ何時も、誰かをアイコンとしてその人を多くの問題の元凶と見做し、或いは日々の不満や鬱憤を転嫁してそのアイコンを責め立てる事によって快楽を得ている。そうする事によって複雑な構成の集団を維持している。 自然の延長としての已む無き営為から生まれた人工であり 人口に膾炙し易いギミックも多く鏤めており つまらぬ揚げ足取りで無聊を慰める程度の人の目を逃れ 何も言わずに拱手しているよりは良いだろうと勇を鼓して本稿をものす事にした。
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Posted by ブクログ
[サイコパス≒頭の良い人]と思ってたら、どうやらそれは少数派らしい。
脳科学的にサイコパスと分類される者の多くは、仕事は長続きせず、突発的な犯罪を繰り返す者が多いとのこと。高学歴・高所得の顔を持つ知的で冷酷な犯罪者、というのが僕が映画や小説から得たサイコパスのイメージなのだが、IQは普通の人とあまり変わらないとの事だった。もちろん、ひとくちにサイコパスと言っても色んなタイプが含まれており、犯罪とは無縁で、経営者や外科医として社会的に成功を収める者も多くいるとのこと。
本書の著者は脳科学者の中野信子先生。サイコパスの脳を科学的に分析・解説してくれる。
それによると、サイコパスの人の脳は
・扁桃体の活動が低い。
・前頭前皮質の活動が低い。
・扁桃体と前頭前皮質の結びつきが弱い。
のいずれか、もしくは複数の傾向を持つそうで、このため
・恐怖や不安など動物が本来持っている基本的な情動の働きが弱い。
・ものごとを長期的な視野に立って計算したり、さまざまな衝動にブレーキをかける働きが弱い。
・恐怖や罰から社会的な文脈を学習して痛みや罪、恥の意識を覚えることができない。
といった特徴が見られるとのこと。
つまり、はなから恐怖や不安そのものを感じていなかったり、罪、恥の意識を覚えることが”できない”わけで、僕たちがマネしてできるものではない(マネする必要ないけどね)。クールや冷徹とかとは全く別次元の話で、そもそも感情を抑える必要がないのだなということが判ります。
勉強になりました。 -
Posted by ブクログ
江戸風のはっきりした物言いで相手を打ち負かす(論破)のはスマートでない、というのは同意できるけれど、京都風のいわゆる「嫌味」を言うことで推し量るというのは疑問が残りました。
人は馬鹿にされると腹を立てるものではないだろうか?エレガントというよりは上から目線に感じられたので、余計に関係を拗らせるような…。
巻末のブラックマヨネーズとのやり取りも、私の頭の中では小杉さんの声で「考えすぎちゃいます?」が再現されました(笑)
ただ、昨今の思っていることをハッキリ言おう、自己主張が正義!みたいな風潮もどうかと思うので、いろいろ考えさせられる一冊ではありました。
⭐︎どんな本でも読み方次第で知見を得られる!がモットーです。
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Posted by ブクログ
ネタバレ脳科学者と開発者の「言語化」がテーマの話。
少々専門的な単語が出てきてわかりにくい部分も少しありましたが、なかなかに興味深く「へぇー」と何度も声がでました。
対話形式なのでラジオを聴いているような感覚、思っていたよりも読みやすかったです。
仕事/恋愛/家族/老化・死/芸術/発明/宗教
と7つの章があり、少しづつ読み進めました。
特に面白かったと感じた部分は
・仕事
立場を守る「ポジショントーク」
新たな人間関係が脳を活性化する
・恋愛
その人は自分の本棚を見せられる人ですか?
・家族
『「ラベルが出来るとホッとする」というのは、拠り所があるというか寄りかかる柱が出来たみたいな。もう不安定に立っていなくていいんだという安心感につながっている気がしました。』
・老化・死
知的好奇心がなくなると人は老いていく
『「私はどう生きたいか」ではなく、「私はどう死にたいか」。その問いが、残された時間の価値を大きく変える。脳が老いをどう受け入れるかによって、生の輪郭もまた変わってくる。』
・芸術
自分だけのマインドパレス
行き過ぎた言語化は野暮
『言語の便利さを頼るあまり、そこからこぼれ落ちちゃうものとか、伝わりきらないものとか、他の曖昧だから伝わっていたはずの他の概念が伝わりきらなくなってきた』
『芸術とはそもそも「意味」をもたないからこそ心を揺さぶるのだ、ともいえる』
・発明
現代人は映像の読解力が低下している
人間に唯一残されるのは「センス」
『現代的な文明に触れていない人たちの方が、いろんなものをメディアとして捉えているというのは、なるほど腑に落ちる部分がありました。』
・宗教
「笑い」で自分に戻っていく
『笑いは、すごく強力な、自分が自分に戻るためのツール。自分に戻るために必要な祈りに似ている』
個人的に「老化・死」「芸術」の章が特に興味深くおもしろかった。
「芸術」でのAIと触媒の話、言語化・芸術の話。共感したり初めて聞く話はおもしろく、様々な立場の人の話を聞くのは興味深いなと改めて感じました。
「発明」では、の映像の読解力と字幕の関連にハッとした。今まで意識したことがなかった視点なので慣れって怖いなぁと感じた体験でした。
「宗教」での「笑い」で自分に戻るというのは、なるほどと腑に落ちた。
様々な分野での言語化の話。全体的に自分にはない捉え方だったり視点だったり、脳科学者や開発者ならではの部分が面白く感じました。
「そんな風に考えたことなかった!」という文章に出会えるのは楽しい。
「脳」つながりで昔流行った「脳の強化書」シリーズを久しぶりに読んでみたくなった。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ【目的】
脳をコントロールできるようになることで、人生を思い通りにすること。
【エッセンス】
・人間はみなアイデアを持ってるが、抑え込んでる
→それに気付くことで、脳を最大限活用する。
・エミール・クーエの法則
→悪い妄想を意思で打ち消そうとするほど、それが現実となる。そういう妄想が浮かんできたら、とことん受け入れて付き合ってあげることが大事。
・認知的不協和
→ある事柄に対して、自分が感じていることと他人が感じていることが違った場合に起こる。そして、どちらかを正当化できるような解釈を抽出する。
・自分を大事にすることで、他人からも大事にされる→人は誰かが大事にしていると感じるものを乱暴に扱うことは難しい。毎日、少しでも良いから自分を褒める。
・ラベリング効果
→人は誰かに形作られた人物像に則って行動する。例)トイレの張り紙で、「いつも綺麗に使ってくださりありがとうございます」
これを応用し、何かやってほしいことがある人に対して「〇〇はいつも〇〇やってくれて助かるわ」みたいな感じで言ったら、やってくれるかも。