中野信子のレビュー一覧
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正義感を振りかざして他人を生贄にしようとする。
文章になると大げさな表現だけど、誰でも思い当たることだと思う。
ヤマザキマリさんの旦那さんの言葉「困ったり苦しんでいる人を、純粋な慈愛をもって助けてあげることができるかどうか、そういう人間がどれだけいるかどうかが人類の文明の尺度になると思う」。これはぶれない正義にも繋がる。
同じ頃、朝ドラあんぱんで、やなせたかし先生も同じように考え、正義の味方アンパンマンが生まれたと知った。
自分と違う人のことを想像して、他人を理解しようとするところから始めないと、現代の魔女狩りの犠牲になるのは自分や家族かもしれない… -
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他者や自分のことを嫌う傾向にある人におすすめ。
【概要】
●「嫌い」という感情の紹介
●「嫌い」なこととの向き合い方
嫌いな人、家族、自分
【感想】
●前半は、嫌いな人やものを無理に好きになる必要はない、と説明しつつ、後半では、そうは言っても無理をしてでも嫌いなことをやったほうがよい場合もある、と「嫌い」という感情への対応を幅広に取り上げて説明している。
●読む人にとっては「どっちなの?」とブレを感じる思う人もいるだろう。その点が本来の著者らしからぬ出来栄えのように思える。
●自分には後者の内容が役に立った。「嫌い」なものは何をしてもその感情を排除することはできない、これまでの経験からそ -
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「本音よりも、お互いを大事に思いやる気持ちのほうに目を向けさせるのがまさに多くの人のいう人間性というものでしょう。私たちにとっては冷たくざらついた本音よりも、あたたかくやわらかなうそのほうが大切で、知的な財産でもあったのではないでしょうか。」
私たちのコミュニケーションには多かれ少なかれうそが混じっているが、生きていれば誰もがどこかで、素直でありなさい、自分の心に正直でありなさいと言われるものだろう。指導されるときはまるでそれが人間本来の正しいコミュニケーションであるかのように感じられるのに、実直なコミュニケーションを続けられる人はそう多くない。
私たちは相手を傷つけないように、そして自分が傷 -
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本気の転職 パーフェクトガイド 森本千賀子
人を動かす心理 神岡真司
嫌われる勇気 岸見一朗
[得するキレ方]
瞬間湯沸かし器のように沸騰して即座にキレる。我慢に我慢を重ねた末に堪忍袋の緒が切れるのは損するキレ方。
自分の感情を素直に受け止めて(頭にきたと思った時〕できるだけストレスが小さくなるようなキレ方、伝えたいことを伝えたいタイミングで、過不足ない熱量で表現できる!
[怒ってもキレずに我慢している人]
いいカモ 心の素晴らしい人ではない
「自分に対して不当なことを言ってくるのはおかしい」と、キレる気持ちを持てるかどうか。
[ノルアドレナリン]
[相手に踏み込まれたくない領 -
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女性だけではなく、他人からの「こうあるべき」に歯がゆい思いをしている人に読んで欲しい1冊。
女性として扱われることの具体例は、自分自身も体験したものが多く、めちゃくちゃ頷いた。
社会にはいまだにジェンダーや年齢でジャッジされたり、役割や価値観を押し付けられることがある。
そんな時にモヤっとして、気にする自分が悪いのかなと思っていたが、社会のバグのせいとは!
社会や他人から支配されないように、自分がどうしたいかを優先すること、越権してくる相手をちゃんと拒んでいこうと思った。
個人的には、ジェーン・スーさんの模索しながら色々チャレンジしている姿にとっても好感を持ったので、他の著書も読んで -
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タイトルの話題は、残り1/4か1/5か、という感じで、
前半読んでる間は内容薄いなぁ…と正直萎えていました。
自集団と他集団の話は、この本で初めて触れるものだったので面白かったです。
この世のこととかにひとつの正解がない、考え続けるという感じのことは自分も思っていることなので同意できますが、本として出すにあたりそれってどうなのか?とは著者が意図しているからといってモヤッとしました。
読む時に構えたいので、最後じゃなくて最初にそういうことは書いても良いかも、と自分は思いました。
この本を手に取るような人は「メタ認知」できている、というのは手前味噌になるかもですがそうかも、と思います。
が、 -
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テレビやラジオでお話されている中野先生が好きなので、読んでみた。「なんでこの人こんなにひどい/雑な言動するんだろう」と思うような人について、単にそのシチュエーションにおける対応に慣れていなかったり、配慮がないだけで、慣れや周囲の指摘により多少なりや改善すると思っていたが、ある種脳の反応が違うため、治るとかよくなるとかいう話ではないのだなと、腑に落ちる部分があった(実際彼・彼女らは指摘などがあっても変わらない)。本書の中には、”サイコパス”の例として複数の連続殺人犯の話がでてくるが、脳の働きや反応に関する観点からその特性が抽象化されるように書かれているので、遠い人のエピソードとしてだけでなく、そ
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脳科学だけでなく、歴史的背景、地政学、自然災害の多い地理的環境、社会心理学などから、日本人特有の社会性や正義中毒に陥りやすい特徴を述べていて面白かった。
とくに「フランス人と日本人の議論の違い」は興味深かった。
日本人ってホント特殊な民族だな…と、しみじみ思った。
こんな国民性のままで、これからの日本の問題(未曾有の少子高齢社会、移民問題など)に立ち向かえるのか不安がよぎった。
正義中毒=異なる考えを排除、攻撃。
昨今は「多様性」という言葉が流行っているけど、正義中毒に陥りやすい日本人は、他者を受け入れながら多様性の社会をつくっていけるのかな…?
脳科学の話でいうと、「前頭前野の成熟と老 -
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ネタバレ以前から気付いていた。
何故か中野さんの本は酷評されることが多い。
しかも「TVで見ていて中野さんが好きだったから読んでみた」人が多いのに、本は酷評。
私も中野さんの個性的なところも含めて好きなので、真剣に考えてみた。
内容はとても良いのだ。
脳科学者だからこそ見える視点もたくさん盛り込まれているし、京都人が発した発言に対する分析力たるや、凄まじいものがある。
京都人が発した1、の発言をここまで深く分析できるのは、脳、心理について学んでいるからだろうと思う。
酷評の理由は、
文章を組み立てることが苦手、これに尽きるかと。(笑)
ご自身文中で「喋るのが苦手」と言っていたが、文章もなかなかに…