中野信子のレビュー一覧
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事実を述べてくれてるかんじの文体。
ドーパミンについてがメインで、あまり麻薬・薬物には突っ込んでない。
幻覚・幻聴がどのような機序で見えるのか分かるともっと面白かったかも(もしかしたらまだ未解明かもしれないが)
ドーパミンは、ドラックだけでなく、ギャンブル・セックス・恋愛・買い物などいろんな場面で放出される。
不確定要素のあるほうがより報酬系大きくなるため、ギャンブルにみんなハマりやすい。
また、ドラックには自然に昔からあった草木からもものと、化学的に合成されたものとパターンが分かれる。
後者はLSD,MDMAなど。研究から生まれた合成物質になる。
精神病患者の投薬時に、副作用相殺のため、薬を複数飲む事あるが、どんどん増えて大変になる。現在は推奨されていない。
オピオイド(苦痛を和らげる快楽物質)の存在は知らなかった。痛みによるストレスにより死んだりしないために、放出される。
また、ドーパミン過剰になると統合失調症になるとの説は知らなかった。幻聴・幻覚が見えるためそう考えられているそう。
ドーパミン過剰に伴い、セロトニン・オキシトシンの濃度も変わる事で統合失調症のような容態になるのかなと思った。 -
Posted by ブクログ
近代化に対する批判的な観点や、聖的なものの重要性が論じられている。共同体から切り離された個は、集団を求めてポピュリズムに向かうとの指摘は、まさに現代社会の問題点をえぐり出していると思った。
宗教やナショナリズムは知性を鈍らせ、死をも厭わない感情を抱かせるが、人間が生き延びるために必要なものでもある。デュルケームは、トーテム原理によって、共同体の社会的、道徳的同質性を維持できると書いた(「宗教生活の原初形態」)。トクヴィルは、人間は信仰をもたなければ隷属を免れず、自由でありたいなら宗教を信じる必要があると書いている(「アメリカの民主政治」)。ニーチェは、統合原理としての神とは、先祖に対する畏敬の念、自然への恐怖、農耕に対する感謝といった民族のあらゆる感情を投影したものであり、民族は神に祈りを捧げることにより、自己肯定したと指摘している(「アンチクリスト」)。国家のような規模が大きなものをまとめるには聖的なものが欠かせず、ナショナリズムとは一種の宗教であると言える。宗教を否定したはずの共産主義国家は、最高指導者を神格化するようにして国家を統治した。フランス革命は、理性を神格化してカオスに陥った。
戦争は近代を生みだした側面がある。宗教改革にともなう戦争によって、軍隊や国家を合理的、効率的に運営するようになり、近代的・合理的な組織や制度が生まれた。また、諸侯が分立する時代から中央集権になって、絶対王政が出現した。大砲などの火器が登場した軍事革命によって、権力が君主に集中した。庶民を戦争に巻き込んで動員すると、庶民は徴兵や徴税と引き換えに自分の権利を要求し、その結果として、近代的な自由権や参政権が誕生した。
人間は、共同体から切り離されて個になれば、他人の振りを見て動くしかなくなり、集団を求めて大衆扇動家やマスメディアに流されたりする。悪い意味での集団主義であり、これがポピュリズムの正体と考えられる。橋下維新の支持率は、昔ながらの町内会活動を続ける地域では低く、新興の集団住宅地では高く、共同体から切り離された人々が支持している。
伊藤博文や井上馨がドイツへ憲法を学びに行った時、憲法とは歴史から抽出したものであると教えられ、帰国後に古典を読み込んだ。そうして出来上がったのが日本帝国憲法だった。したがって、立憲主義とは保守のもの。
郵政選挙の際に自民党が広告会社に作成させた企画書で分類された、マスコミ報道に流されやすくIQが低い「B層」は、日本固有のシステムよりもグローバリズムに肯定的で、近代的諸価値を妄信する人々。現在の日本はB層がポピュリズムを支えている。知的エリートのA層が扇動的な政策を支持するのは、勝ち馬に乗るため。
ドーパミンレセプターのサブタイプDRD4は、細胞の中に潜っている部分で同じ塩基配列が繰り返される回数が人によって異なり、その回数が多い人ほど新奇探索性が高い。南欧や南米では、7回以上の繰り返し型を持つ人の割合が多く、日本人では1%以下。
セロトニンが少ないと不安感情を助長するので、新しいものを受け入れようとしない。セロトニンの量は、セロトニントランスポーターの量を決定する2種類の遺伝子の組み合わせによって、3種類に分かれる。日本では、SS型とSL型の合計が98%を占め、世界で最もセロトニンが少ない。
遺伝と環境の重要性は、資質によって異なる。身長の遺伝率は70%。知能は様々に分類され、地頭の遺伝率は70%以上だが、言語性知能の遺伝率は15%。学習経験やストレス耐性などの後天的な資質も、エピジェネティクスによって子に受け継がれるが、ほぼ1世代限り。
個人間では愛着を形成するオキシトシンは、集団内では結束を強固にし、集団外には排他的、差別的にさせる作用がある。
美醜と正邪を判断している脳の領域は同じ。 -
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忘備録 人間の脳は、生まれた瞬間に急激に増え、その後すぐ刈り込みが始まる。脳の中には必要な仕組みだけ残る。
ここでソマティックマーカー仮説における情動が活躍するんじゃないかな。情動で、強化、固定。
小学校高学年から中学校までは、攻撃性がテストステロンの影響で高まる。9歳から15歳でテストステロンは急激に高まる。
しかし、脳のブレーキは、30歳前後で成熟するので、ブレーキは不十分。
脳の発達を理解して、冷静に対応を。
セロトニンは、日照時間と関係があるので、日照時間の少ない六月十一月はうつが多くなる、
この時期に学級崩壊が増えるのも関係あるかも。
? 人間関係のトラブルを避けるためには、仲間意識を不必要に高めすぎない方法が有効。
サイコパスはおよそ百人に一人
? 国出す、いじめはないほうがいいけれど、もしあったら報告してほしい、というのは矛盾したメッセージ。
いじめゼロを目指すということは、いじめはあってはならないことになる。
いじめのあるクラスの教師は指導力がないと言われるのではないか、と世間の目を気にするあまりからかいですませたくなる。一度相談があっても、二度目がなければおさまったものと思いたい、という意識が働く。
これは鋭い、間違いない。
? 被害者も加害者もどちらも自分の生徒なので、いじめの調査、指導をすることは、自分のクラスの多勢の子供や保護者を敵に回すことにつながりかねない。
? 現在のシステムでは、いじめを検知するモチベーションが高くなりえない状態。
現場の人間がより、森ベーションが高まる仕組みにしなくてはならない。
? その解釈は研究データに照らし合わせると、果たして妥当なのでしょうか、という切り返し。
自虐というアンダードッグ効果。
ミラーニューロン。他の人の行動を見るだけで、自分がその人と同じ行動をしているかのように脳を反応させる神経細胞。
日本人はアサーティブが苦手。
集団結束力が高まりすぎて、燃え尽きにならないように、イベントはあくまで通過点ということを伝えていく。
人間関係を薄める。
団結の意味を見直す。
匿名性によるルシファーエフェクト。
監視カメラ導入しろよ、警察介入させろ。
しかし、ゼロトレランスは・・・
避妊を小中学校で教えろ
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ネタバレ人間を支配する快楽物質ドーパミンについて、理解が深まった。印象に残ったのは、
①快楽とは、ヒトの脳が用意した「頑張っている自分へのご褒美」
②脳が快楽を感じる物質はドーパミン
③脳は6つの部分に分けられる。運動やバランスを司る小脳。脳の中央部から下部にかけては「脳幹」と呼ばれ、間脳・中脳・橋・延髄の4つの部分からなる。体の状態を保ってくれる自動制御装置。意識や感覚は、脳の中で最大の部分である大脳で生じる。大脳でもっとも高度な働きをしているのが前頭連合野。
④ドーパミンは前頭前野を興奮させ、意欲的にさせる物質⑤重要なことは、依存症は決して心の弱さといったものが原因ではなく、脳内の物質の異常から来る病気
⑤神経の先には分泌した伝達物質を再び回収する「掃除機」のようなしくみ(トランスポーター)がある。コカインはこの掃除機の働きを妨害する。つまりコカインを体に入れると、ドーパミンが分泌されっぱなしになり、脳は興奮しっぱなしになってしまう。 -
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これは良書。
脳の特性について、なるほどと思うことばかり。
物事の捉え方には二面性あり、どちらが良いとか悪いということがないことを再認識。
気になったのは、以下の事柄。
・仕事はキリの悪いところで終わらす。
・人間の脳は集中出来ないように出来ている。
・決断力と思考力は、相反するもの。
・間違った努力をしない。
・努力をしない怠け者だからこそ、効率的な仕事の方法を考える。
・本当の自分を知るために、「自分の感情が動いたことを記憶する」内観日記を書く。
気を紛らわすメールや携帯のチェックは時間を決めて行うようになったら、仕事に集中出来るようになった。
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話題になった本。発売からしばらくの間平積になっていて、話題になった。不倫について、生物学、心理学、分子生物学など科学的側面からダイジェストで述べられている。詳しい参考文献までは挙げられていないものの、いくつかの論文はオープンアクセスなので、学者名などからあたることができた。入門解説書としては、かなり上出来だと感じた。興味をそそられる平易な内容で、一気に読めた。ただ、一部に著者の考え(その場合は、「~ではないか。」とか、「~と考えることもできる」など婉曲的表現)の部分が、あたかも証明されたかのように、ちょっと混乱しそうになるので、気を付けたい。その部分でマイナス一星。
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ネタバレ「天才は残酷な音楽を好む」/著者中野信子は、残酷な音楽であるメヴィーメタルを好む/だから脳科学者中野信子は天才の一人である、、といった自惚れた本ではない(笑)。
前半、自身の性格とか辛かった過去を赤裸々に告白しながら、メタルという音楽によって救われてきた体験を語り、メタルという音楽の影響力を自身の体験を通じて語る。
この時点では、単なる著者のこだわりからくるコジツケなのか、脳科学の分析に基づく客観的発言なのかが不明であった。
ただ、著者が述べるメタルファンの特性のとらえ方は、自分(メタルの一世代前のハードロック世代ではあるものの)に当てはめてみてもかなり共感できる部分があったのは事実だ。
さて、後半に入ると、徐々に脳科学者の本領を発揮してくる。
著者自身、過去に「脳と音楽」についての研究を真剣に行っており、本書についてはずっと書きたいと思っていたテーマだったようだ。
大学や学者の「音楽のジャンルと個人のパーソナリティ」の関係性の調査結果などをもとに、クラシックのファンとメタルのファンの共通する特性を明かしたり、またはメタルファン独自の特性を明かしたり、脳の部位の働きとパーソナリティとの関係性を述べたりしている。
さらには、世界中で台頭しつつあるポピュリズム(=端的に言えば付和雷同的な風潮)を著者は、民主主義崩壊の危機と懸念しており、それにストップをかけられるのは、大衆迎合を嫌うメタル的な思考であるとまで論旨を広げている。
本旨の受け取り方は、読者様々だろうが、世間にウザい音楽と認識される傾向の強いメタルこそが、実は若年期の傷つきやすい心をケアするものであり、嘘を許せない正義感の強いものが好む音楽であり、これからも期待されるべきジャンルなのだというビュアな訴えに好感をもって読むことができた。 -
Posted by ブクログ
元メタラー(今コンスタントに聴いているのはアイアン・メイデンとメタリカくらい)なので、タイトルに興味を持って読んでみた。
本書は音楽本というよりも、脳科学と心理学(特にパーソナリティ理論)の解説本。したがって、メタルという音楽とアーティストを脳科学の観点から掘り下げる本だと期待して読むと、期待外れと思う可能性が高い。
つまり本書に対して何を求めるかによって、評価が全く変わるということである。メタルという音楽についての深い洞察を求めるのであれば、伊藤政則氏の本を読んだ方がはるかに満足できるだろう。
読んで思ったのは、脳科学と心理学には非常に密接な関係があること。おおよそメタルとは関係ないことを本書から感じ取ってしまった。
ただ著者のメタル愛は強く感じるし、メタルという音楽に対するステレオタイプを打破しようという意気込みも感じる。
一つ「なるほど」と思ったのは、落ち着こうと思って静かな音楽を聴くとかえって落ち着けないというくだり。たしかに落ち着こうと思ってバラードを聴くとかえって落ち着かなくなる一方で、ハードな音楽、バンドで言えばアーチ・エネミーや、メタルではないがラモーンズなどを聴くと気分が落ち着くということは多々ある。
おそらく、パーソナリティ理論でいう「最適刺激」が関係しているのだろう。