あらすじ
◎ベストセラー、待望の文庫化!
◎この本から「正義中毒」への問題提起が広まりました
◎「怒りに振り回されることが減った」「脳の仕組みから克服のヒントまでわかりやすい」「気持ちが楽になった」など、大反響!
誹謗中傷、炎上、不倫叩き、不謹慎狩り、ハラスメント…
「間違っている人を徹底的に罰しなければならない」
「自分と異なる意見は悪である」
世の中に渦巻く「許せない」感情の暴走は、
脳の構造が引き起こしていた!
人の脳は、裏切り者や社会のルールから外れた人など、
わかりやすい攻撃対象を見つけ、
罰することに快感を覚えるようにできています。
この快楽にはまってしまうと簡単には抜け出せなくなり、
罰する対象を常に探し求め、
決して人を許せないようになってしまいます。
著者は、この状態を正義に溺れてしまった中毒状態、
「正義中毒」と呼んでいます。
これは、脳に備わっている仕組みであるため、
誰しもが陥ってしまう可能性があるのです。
他人の過ちを糾弾し、
ひとときの快楽を得られたとしても、
日々誰かの言動にイライラし、
必要以上の怒りや憎しみを感じながら生きるのは、
苦しいことです。
また、軽い気持ちで発信したことが
誰かの心を深く傷つけ、
取り返しのつかない結果を
招いてしまうという悲しい事象は、
数えきれないほど起きています。
本書では、「人を許せない」という感情が
どのように生まれるのか、
その発露の仕組みを
脳科学の観点から紐解いていきます。
「なぜ私は、私の脳は、許せないと思ってしまうのか」を
知ることにより、自分や自分と異なる他者を理解し、
心穏やかに生きるヒントを探っていきます。
※本書は2020 年1 月に弊社より刊行された『人は、なぜ他人を許せないのか?』を改題し、加筆修正したものです。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
文庫版あとがきにて
『「答えがない」からこそ「考えること」を止めない』
新書を最近読み始めた自分には、この言葉に中野さんの言いたいことが集約されているように感じられた。
正義中毒になってしまうことは、人間なら大なり小なりあるもの。
何も知らないと、盲目的に自分の正義を信じるのみで、まさに終わりのない戦争状態に陥ってしまう。
明確な対処法がなくとも、「正義中毒という状態があるのだ」と知っているだけで、ふとしたときに一歩引いて俯瞰することができる。
それは、小さいようでとても大きな一歩ではないかと思うし、これこそが新書を読む醍醐味だと思った。
Posted by ブクログ
これは全ての人に読んでほしい。この表現はされていなかったけれど、現状維持バイアスも脳の老化なのだということに驚いた。
自分が安心できる脳の神経回路に固執して、それ以外の回路の刺激に対しての不快や恐怖や怒りを感じてしまうのが老化なのだと。
一見すると不快に感じることを新しい発見として楽しめるように意識を変えていきたいと思った。
Posted by ブクログ
昨今のSNSに溢れかえっている「正義中毒者」のメカニズムについて詳しく書かれていていた。
正義の盾を背に暴れ回る匿名の人間達。
根本の原因はドーパミン。気持ちよくてしょうがないのだ。
俺こそ、私こそ正義の使者。世界を正していると言わんばかりにプライベートで1ミリも関係のない第3者を叩き続ける。
より深掘りすると日本人の性質に由来してくる。
日本人はとにかく迎合する。異端者は排除する。
それは日本の地形的に自然災害が多いことが大きく関わる。災害時は協力しあう必要があるからだ。異端者は消さなくてはいけない。
そしてもう一つは、自信が属するグループ外は全て敵で排除する姿勢を持っているからだ。
違うグループの意見は間違っている、馬鹿だと決めつけ弾劾する。
SNSは顔も名前も見えず守られている。
正義中毒者にとってシャブ漬けになれる最高のテリトリーだ。
Posted by ブクログ
自分は教条的なところが多分にあり、日々辛い毎日です。
交通ルールや歩きスマホ・タバコなどが許せず、イライラしています。
で、このタイトルに惹かれて読みました。
内容は詰まっています。著者の他の本を読んだことがないので、使い回しなどはわかりませんが。
なんか、文字ポイントの大きさと行間の広さが今風なのだなあと思いました。
昔の岩波や新潮文庫とはかなり違います。
私の知りたいポイントは最終章まで行かないと得られませんでした。それも数ページ。
それまでが延々とその周辺情報。もちろん、有益な情報なので、それはそれで良いのですが。
どうもここのところ、AIにサマリーを作らせたり、SNSのタイパ重視の情報だったりに毒されているようです。
私の正義中毒は例示されているものとはかなり乖離があるようですが、参考にはなりました。
・興味のない本を敢えて読む。
・反対の価値観の人の著書を読む。
・いつもと違う道を選ぶなど、常に刺激を与える。
・メタ認知を鍛える。
・思い込み、レッテル貼りをしないことを意識する(これが自分には一番当てはまる)
以上のことなどで前頭前野の衰えを防ぐことが重要。
自分は結構、保守とリベラルのバランスは取れている方だという自覚はあります。
内容は良いのですが、章を細分化しすぎている嫌いもあり。
もう少しまとめてもらったほうが、自分は理解しやすい。あまりにもぶつ切れな印象が。
読みやすさを考慮されているとは思うのですが。
Posted by ブクログ
脳の構造的に人間誰しも正義中毒になる可能性はある、ということを頭に留めておくのは大切な視点だなぁと思った。
「連帯する」「助け合う」という美しい精神は「はぐれ者を排除する」という感情と表裏一体で切り離せなくて、だからこそ自分の中の正義中毒を自覚しないまま生きるのって怖いことだなと思う(視野が狭かった若い頃、自分もやらかしてたなぁ……反省)
Posted by ブクログ
人間て面白いなと思いました。
多様性とはよく聞くけれど、一個人の中にも多様なそして矛盾する価値観が存在しているということは、目から鱗でした。
それならば、この世界は多様性、矛盾に溢れているのは当然ですよね。
著者の、「包み込む」という言い方がとても優しくて感覚的にわかりやすかったです。
とにかく前頭前野を衰えさせないよう、
いろんな出来事やいろんな考え方、いろんな人たちをカテゴライズすることなく、そうかそうかと包み込める余裕を持っていきたいものだと思いました。
そして、いつでもメタ認知できる自分でありたいです。
Posted by ブクログ
身内がまさに怒りが収まらない人で、振り回されて疲れたので読んだ
前頭前野が衰えてるのは年齢によるもの、なんだろうねえ
新しいことに挑戦するのがいいとのことで、私はもう身内を変えられないだろうけど自分自身は気をつけようと思いました
Posted by ブクログ
確証バイアスがかった極端な意見を端的に主張することが現代的でスマートとされる最近の世の中に対して冷静にあのね、と説明してくれている本だと思う。
正義の名の下に訳の分からない自己主張を振りかざす人間(若者だけでなく老人も当てはまる)の構造をシンプルに紐解いてくれている。
最近の自分を振り返る良いきっかけになったし、これからストレスをためないためにはどうすればよいか、ということが学べた。
Posted by ブクログ
☆4.3
これは、面白い。
これから老いを受け止める自分にとって、ある意味指針になるかもしれない。許せない脳を自らつくってしまうことを、避けるために、この書物は役に立ちそうだ。
紙の本を手に入れようと、思っている。
ポッチっとしました。大晦日には届きそうです。届きました。
Posted by ブクログ
中野信子氏の本は初めて読んだが、面白い。今まで金髪の若い女性なのに著書があまりに多いので中身が薄いんじゃないかと勝手に思っていました。でも、凄い人であることがわかりました。
正義中毒という傾向は、自分の中にも周りにも結構あるなと思います。
Posted by ブクログ
とても読みやすい本でした。結局、一貫性と言うものの見方や固定観念な原因であり、その背景も様々説明があって大変勉強になりました。
早速今日からでも違った分野の本を読んで、前頭前野鍛えていきたいなと思います。
Posted by ブクログ
SNSやインターネットが発達した今の世の中で、どうして何の関係もない人に怒りを感じてしまうのか、日本人の生きてきた環境なども考察しながら説いていく本。この本を読む前は、ありえない行動をしたりしている人のネットニュースを見ると怒りのようなものがこみ上げてきた(批判コメントなどをしたくなる衝動)が、この本を読んでからは、それも少なくなった。他人への不満や憎しみをすべて捨て去る必要なないと思うが、必要のない不満や憎しみを感じずに、豊かに生きるための方法も載っていた。
Posted by ブクログ
脳科学視点から、人は正義中毒になりやすい傾向があることや、という対処法を知ることができました。
感情に任せて、誰かを論破したくなったら、一度自分で立ち止まり、冷静になりたいと思います。
Posted by ブクログ
「我こそは正義だ」と確信した瞬間、人は簡単に正義中毒に陥る。この本は、その“脳の仕組み”を静かに解きほぐしながら、なぜ私たちは他人を許せなくなるのかを、科学の視点から照らしてくれる。
怒りや不満が湧くとき、そこには必ず脳のクセがある。そのクセを知ることは、自己防衛ではなく、自分の人生と社会全体にとってのプラスになるという指摘が印象的だった。
多様性を狭めた集団は短期的には成功するが、進化の歴史では滅びていく──この視点は、正しさを振りかざしたくなる衝動に静かなブレーキをかけてくれる。
そして鍵となるのはメタ認知。怒りが湧いた瞬間に一呼吸置き、「今、自分は正義中毒の症状が強くなっている」と気づけるかどうか。その小さな“気づき”が、他者を許すための最初の足場になる。
さらに、前頭前野は加齢で萎縮するという事実。だからこそ、合理的思考や客観的思考を日常的に使い、自分を振り返る余裕を持つことが、脳を老いから守るトレーニングになるという指摘は、静かに胸に残った。
ネットはツールにすぎず、知的偏食を加速させるのか、予防に使うのかは結局、使う側の意識次第。この言葉は、現代を生きる私たちへの警告でもある。
最後に心に残ったのは、「人間は永遠に完成しない」という前提に立つこと。自分や他者の愚かさを“人間だから仕方ない”と受け止めること。その柔らかさこそが、正義中毒から自由になるための道なのだと感じた。
Posted by ブクログ
さすが脳科学者の方が書いた本だなと思いました
自分では言葉に出来ない事が、わかりやすく
書いてあって共感出来る所があった
少し難しかったところ、速読で流してしまいました
Posted by ブクログ
タイトルの話題は、残り1/4か1/5か、という感じで、
前半読んでる間は内容薄いなぁ…と正直萎えていました。
自集団と他集団の話は、この本で初めて触れるものだったので面白かったです。
この世のこととかにひとつの正解がない、考え続けるという感じのことは自分も思っていることなので同意できますが、本として出すにあたりそれってどうなのか?とは著者が意図しているからといってモヤッとしました。
読む時に構えたいので、最後じゃなくて最初にそういうことは書いても良いかも、と自分は思いました。
この本を手に取るような人は「メタ認知」できている、というのは手前味噌になるかもですがそうかも、と思います。
が、苦しいのはメタ認知もなく周りに感情を発散する人たちがいるからなので、その人達にこの本の内容が届かないと……他人の感情のオーラに晒され続けるなぁと少しモヤッと。
でも、概ねこれまで自分がやってきたスタンス(どうでもいい)で良いみたいなので、たまにこういう本を読んで軌道修正しつつ今の方向性で頑張って生きていこうと思いました。
Posted by ブクログ
脳科学だけでなく、歴史的背景、地政学、自然災害の多い地理的環境、社会心理学などから、日本人特有の社会性や正義中毒に陥りやすい特徴を述べていて面白かった。
とくに「フランス人と日本人の議論の違い」は興味深かった。
日本人ってホント特殊な民族だな…と、しみじみ思った。
こんな国民性のままで、これからの日本の問題(未曾有の少子高齢社会、移民問題など)に立ち向かえるのか不安がよぎった。
正義中毒=異なる考えを排除、攻撃。
昨今は「多様性」という言葉が流行っているけど、正義中毒に陥りやすい日本人は、他者を受け入れながら多様性の社会をつくっていけるのかな…?
脳科学の話でいうと、「前頭前野の成熟と老化」の話は勉強になった。
Posted by ブクログ
長年積み上げてきた成功体験に基づいた自分が正しいとの思い込み。これが根底に流れる私たち老兵は、「自分以外の他人(特に後進)の斬新な提言を受け入れられない」のだろう。まさに老害と、反省。
Posted by ブクログ
オーディブルで聴いたもの。
タイトルに惹かれて、聞いてみた。
近年SNSの発達に伴って、隠れていた争いが見える化した世界になっている。また日本は、自然災害や閉鎖的環境から日本人の社会性が高まり、今のような国民性になった。『優秀な愚か者の国』
外国人と話をすると、いかに自分が意見を持っていないかが顕になる感覚がある。日本は議論ではなく、ケンカのようになったり、位の高い人に忖度をして自分の意見を言わなかったりする文化がある。
そして自分とは意見の違う人を、悪人や裏切り者のような印象で攻撃をする傾向がある。
対立ではなく、並列の観点で物事を考え、メタ認知を意識することが大事であると感じた。
Posted by ブクログ
人は常に何らかの集団に属しており、その集団に順応することが正義で、乱す人がいれば排除しようとする。また、その集団同士が対立する。人間社会が発展してきたのはあらゆる場で対立が起こり競争があったおかげということもできる。正義中毒はよろしいことではないけれど、人を許せないという気持ちも人間社会にとって必要なことと考えると、その性質をうまく利用できるといいなあと思った。