森博嗣のレビュー一覧

  • 赤目姫の潮解 LADY SCARLET EYES AND HER DELIQUESCENCE

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    ここで語られる自由な思考という概念と、荘子が胡蝶の夢で表現する精神(存在)のあり方とは繋がってくるのだろう。
    個としての存在を保ちながら、いかに全と繋がれるか?いや、本来であれば躰という縛りから解き放たれれば、それは可能なはずだとするメッセージが感じられる。
    人の幸福を個というレベルで考えるのか種というレベルで考えるのかにも繋がってくるか。

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    2020年12月18日
  • 科学的とはどういう意味か

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    「科学的」の捉え方が自分の中で変わった。
    面倒を避けない、メソッドを重視する、データと慎重にお付き合いする、などなど。
    震災直後に執筆された本とあって、当時の原発事故に対する人々の反応に向けた批判が背骨になっている。けれど、これはそのまま今年のコロナの話として読み替え可能だ。
    そういえば、そんな話を朝日新聞の特集で見たような。論者は誰だっけな?
    私たちはどんな悲惨な出来事からも、基本的には、何も学ばないらしい。
    ……いやいや、こういうペシミスティックな態度も、科学的じゃないんだった。
    あくまでもデータと向き合い、現実的かつ慎重に、前向きに処していく態度。それが、科学的、という言葉の意味するとこ

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    2020年12月18日
  • 赤緑黒白 Red Green Black and White

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    ネタバレ

    Vシリーズラストは衝撃が多かったです。
    事件そのものもですがそれ以外のところでの衝撃が強く、特に四季博士が登場したことに驚きです。
    しかもまだ子ども…てことは時代設定的にはS&Mシリーズよりも前の出来事になるのか…
    まだ読んだばかりでうまく理解できて居ませんが、大満足の一冊でした。

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    2020年12月15日
  • アンチ整理術

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    森博嗣氏の整理術に関する本。最後はFになるが衝撃の面白さで、科学、理系という日本では新しい小説の形だったと思う。近年は、もう引退しているようなものとコメントしているが、まだまだ言いたいことは言うぜという気持ちも感じる本。
    整理に関しては、理系的には元気になるという精神的なもの以外に整理の効果はないとバッサリ。科学の概念では整理というものは存在しない。あくまで散らかっている状態こそが自然で、均質化しているということであり、どこかにものを集めて止めるということは不自然だからだ。整理すると仕事ができるというのは幻想。とはいえ、片付けるという行為は、ちょっとだけ気持ちがいい、ということは認めた上ででき

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    2020年11月30日
  • 六人の超音波科学者 Six Supersonic Scientists

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    シリーズの中でもかなり好きな作品になりました。
    今回の紅子さんは科学者色が一段と強いです。
    また、頼りになる保呂草さんに、大ピンチの練無と普段と違ったメンバーの顔が見られます。

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    2020年11月29日
  • 私たちは生きているのか? Are We Under the Biofeedback?

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    ネタバレ

    早く読みたいような、読み終わるのがもったいないような、このシリーズ。
    ハギリはてっきり肉体や脳から解き放たれたいのかと思ってたけれど、「人間」としての葛藤があるのだなと知った。
    ウグイもデボラも、それぞれ“人間らしく”なってきてるのが微笑ましいです。

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    2020年11月27日
  • 自由をつくる 自在に生きる

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    普段考えない自由に関して深く考えさせられる本だった!
    拘りや支配から離れ素直に自分の考えで自分を動かせるように日々努力していけるならそれが自由なのかなって思えた!仮に目標が達成できなくてもそこへ向かう事が自由♪

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    2020年11月23日
  • 地球儀のスライス A SLICE OF TERRESTRIAL GLOBE

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    この短編集を読んでとりあえずS&Mシリーズは終了ということですね。

    10篇の短編集のうち、犀川先生と萌絵ちゃんが出てきたのは2編。
    森先生といえば理系ミステリなんだけど、本書はあまり理系という感じはせず、どちらかというと『純文学』的な要素が強かった。
    ミステリーというよりもちょっとホラーちっくというか、ファンタジーというかそんな感じがちがね。

    森先生のすべてのシリーズを読破するという僕の読書人としてのライフワーク。これで現在まで読破したシリーズは、読破順に

      『スカイ・クロラ』シリーズ
      『ヴォイド・シェイパ』シリーズ
      『Wシリーズ』
      『S&Mシリーズ』
    ということになる。

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    2020年11月22日
  • 四季 秋 White Autumn

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    ネタバレ

    萌と犀川、各務と保呂草の恋愛のストーリーでした。また四季から"すべてがFになる"の内容について語られます。そして萌と紅子が会います。これまでのシリーズを読んでいる人にとってはなんとも贅沢な内容です。

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    2020年11月21日
  • φは壊れたね PATH CONNECTED φ BROKE

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    さすが、森博嗣。
    そして、西之園萌すシリーズが、やっぱり好きだなあ...犀川先生がもう少し出てきてくれればいいのに

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    2020年11月11日
  • 赤緑黒白 Red Green Black and White

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    ああ終わってしまった。いつもの4人がもう見られないというのは寂しいですね。
    私は読書のペースがおそらく遅いほうです。2020年はVシリーズ1色でした。楽しかったです。
    しこさんとれんちゃんのやりとり、紅子と祖父江のやりとり、保呂草と各務のやりとりが特に好きでした。本作では堪能できた気がします。

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    2020年11月02日
  • すべてがFになる THE PERFECT INSIDER

    ネタバレ 購入済み

    娘に勧められて

    娘に勧められて、読んでみることに…
    現代もののミステリーは久しぶりだったので、付いて行けるか不安でしたが、すぐに杞憂に。
    文章も好みだし、登場人物も魅力的。一気に読めました。
    20世紀の終わりごろって、まだ携帯電話もインターネットも一般人にはそれほど馴染みのあるものではなかったなとか、出どころの不明なフロッピーを無暗に共用のパソコンに突っ込むなとか、WSとか懐かしさを感じるものがいろいろと…
    中華航空機墜落事故って、この小説が書かれた少し前だったな、とかも。

    シリーズもののようで、楽しみです。

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    2020年10月27日
  • 神はいつ問われるのか? When Will God be Questioned?

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    アリス・ワールドという仮想空間で起きた突然のシステムダウン。ヴァーチャルに依存する利用者たちは、強制ログアウト後、自殺を図ったり、躰に不調を訴えたりと、社会問題に発展する。
    仮想空間を司る人工知能との対話者として選ばれたグアトは、パートナのロジと共に仮想空間へ赴く。そこで彼らを待っていたのは、熊のぬいぐるみを手にしたアリスという名の少女だった。
    「講談社BOOK俱楽部」内容紹介より

    え、今生きている世界ってリアルだよね?って確認してしまつた.VRとかでゲームを楽しんでいる人ってこういう感覚なのかなぁ.リアルとヴァーチャルが混在する世界って今すでに片鱗があって想像できる.どっちがいいとか悪いと

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    2020年10月25日
  • χの悲劇 The Tragedy of χ

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    じっくり読みたいのについ先を急いでしまう面白さ。そして残り2作がどうなるのか全くわからなくなった。
    すぐ次を読みたい、でも大事に行きたい…シリーズ終盤になり読み終わってしまうのが寂しくなってきた。

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    2020年10月17日
  • 風は青海を渡るのか? The Wind Across Qinghai Lake?

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    「生きるとは」「死とは」というあまりにも壮大なテーマで、このシリーズに終わりはあるの?と思うし、終わってほしくないとも思う。少なくとも、森博嗣さんが死ぬまでこの問いは終わらないのでは?(ここでの死という定義も曖昧ですが)

    もやもやとした得体の知れない何か、でも確実にそれは存在して、しかも自分の内側からじわっと浮かんでくる。考えても仕方ないけど、考えずにはいられない、知的好奇心と恐怖が混在するドキドキが伝わってくる。すごく好きなシリーズです。

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    2020年10月14日
  • 臨機応答・変問自在 ―森助教授vs理系大学生―

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    いつも、私の発想を超えた本を紹介してくれる知人の紹介で読んでいる。著者の授業で、生徒から集めた質問に対して、著者の意見が書いてある、という形式だけれど、どちらも確かに奇想天外なので、タイトル、裏切りません。楽しく笑いたい時に手にします。それにしても、これに星5つ、マルカレードホテルに星4つって、お前は何者だ、と言いたい人、いっぱいいるだろう、と思いました。しかし、星5というのは、私の世界を超えている、という極々個人的な評価なので、ミステリーで星5は、物理的に無理かな、と思いました。(ってこれは、マスカレードホテルに書かないとね。)

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    2020年09月27日
  • キャサリンはどのように子供を産んだのか? How Did Catherine Cooper Have a Child ?

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    この世界観にだいぶ馴染んだつもりだったが、まだまだだった!想像の範囲を越えすぎてニヤつくしかできない自分。違う意味でグアトとロジにもニヤニヤ。

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    2020年09月26日
  • アンチ整理術

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    アンチ整理術。森博嗣先生の著書。片付けや整理整頓についての本は数多く読んだけれどなかなか片付けや整理整頓ができない。片付けや整理整頓ができないと不潔人間、汚部屋人間、ダメ人間のようなレッテルを貼られた気持ちになるけれど、森博嗣先生から片付けや整理整頓なんてできなくてもしなくてもいいと言われると元気と勇気がもらえます。不潔人間、汚部屋人間、ダメ人間という言葉に心当たりがある人にはおすすめです。

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    2020年09月26日
  • θは遊んでくれたよ ANOTHER PLAYMATE θ

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    種明かしを見ると意外とシンプルなのに、自分ではわからない。そこが気持ち良いのと登場人物の魅力が森さんの作品を読み続ける理由だと思う。

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    2020年09月15日
  • それでもデミアンは一人なのか? Still Does Demian Have Only One Brain?

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    感想は凄いの一言。
    著者の作品を読んだことがなくても充分に楽しめるが、Wシリーズを読んでいると思わず「そういうことか!」と叫びそうになるシーンがある。

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    2020年09月12日